幼馴染みがゲームを始めたようなので、やってみた   作:ぼいぼい

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3話 限界までやるのは普通?

「うーん、何かいい方法は無いかな?」

 

 二人で移動することとなったスイケンとメイプル。そうすると、どうしてもAGIの差というのは出てきてしまう。かといって背負った状態からすぐに二人が戦闘体勢に移れるかと言えばそれも無理である。そのため、二人は悩んでいた。

 

「あっ、そうだ!」

 

 どうやら、メイプルが何かを思いついたようだ。ただ、何故かスイケンは嫌な予感がした。

 

「スイケンはバクハツテントウから逃げてたよね。ってことは、ある程度AGIもあるってことでいい?」

 

「うん。少なくとも、爆発するテントウムシやゴブリンくらいだったら逃げ切れる自信あるよ。」

 

「じゃあ、こういうのはどう?」

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 メイプルの案を実行しているスイケン達。そんな彼らの後ろを追いかけているのは百数匹のテントウムシと数十匹のゴブリン(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)だった。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 メイプルの立てた作戦とは、ケンのAGIで森の中を走り回って、その時にメイプルが【挑発】を使うことで森に居るモンスターを大量に引きつけ、ある程度集まったらゴブリンをスイケンが倒してから残ったバクハツテントウをメイプルが倒すという作戦だった。

 

「もうこうなったらやけだ!やってみるしかない!モンスタートレインはしたくないし」

 

 そう言いながらメイプルを下ろすスイケン。

 

「よ〜し、頑張ろ〜!」

 

 メイプルのそのかけ声と共に動き出すスイケンとモンスターの集団。戦いの火ぶたが切って落とされた。

 

 【極限集中】を使ってゴブリンを斬って斬って斬り続ける。その全てが急所に入ることによって、【急所への一撃】の効果が発動して一撃で倒していく。本来、これだけの大群を一人で相手取る場合だと普通はどうしても攻撃を受けてしまう。しかし、スキルと言うよりも彼が元々持っていた才能がここで発揮される。

 

「はぁぁぁぁ!」

 

 端から見ていたメイプルはその光景を信じられなかった。ゴブリン達に群がられても一体一体的確に急所に攻撃を入れて、攻撃されそうになると紙一重のところで避けて、避けると同時に一撃で倒す。とても普段接する運動音痴の剣也とは全くの別人に見えてしまうほどスイケンの動きは洗練されていた。

 

「何とか終わった.................。メイプル、後は....任せた..............」

 

 ゴブリンは全て倒したものの、そう言いながら、倒れていくスイケン。意識が失われていく彼の頭にスキルを取得したというメッセージが流れていたが、気がつくこと無くそのまま意識を手放した。

 

 スイケンは知らないことだったが、VRゲームに慣れていない人が速い動きを続けると脳に負荷がかかって脳に疲労がたまる。今回は、限界まで脳を酷使したため、気が緩んだ瞬間にその疲れが一気に押し寄せてきて気絶したのだ。

 

◆◇◆◇◆◇

「......きて!起きて、スイケン!」

 

 メイプルの泣きかけの声で起こされた。

 

「ん?たしか、僕はゴブリンと戦って..........、そうだ!メイプル、テントウムシは?」

 

「もう全部私が倒したよ。それより、もう!びっくりさせないでよ!」

 

「ごめんごめん、まさか倒れるとは思わなかったんだよ。」

 

「次からは無茶しないこと!いい?」

 

「元はと言えば、メイプルが言い出したことじゃんか..........」

 

「い・い?」

 

 メイプルの笑顔が怖い..........

 そう思ったスイケンはすぐに頷いた。ここで頷いておかないと後で大変なことになると本能が判断したためだ。そして、メイプルからこんなやり方はもうしないと言われた。そして、もうこの話題は終わりだというように話題をそらした。

 

「そういえば、スイケンは新しいスキルあった?」

 

 メイプルに言われて、新しいスキルが手に入ったのかを確認していないことに気がついた。そのため、すぐに確認するとまた新しいスキルを獲得していた。

 

【人斬り】

 人型のモンスターまたはプレイヤーに攻撃する際、AGIとSTRが1.5倍になる。

取得条件

 人型のモンスターを一定時間に一定数急所に攻撃を当てて一撃で倒すこと

 

「何か、どんどんPvP特化になってる気がする...........」

 

「新しいスキルあったんだ!今日はここまでにする?」

 

「メイプルがいいなら僕はいいよ。」

 

 スイケンはそのまま、街までメイプルを背負っていった。

 

 メイプルがログアウトした後、スイケンはスキルを獲得するためにスキルショップへ向かう、そのつもりだった。

 

「そういえば、スキルショップってどこ?」

 

 そう、彼はネットで調べたときにスキルショップという存在を知っていた。ただ、他にも調べることがあったということもあるが、どこにあるのかを調べることを失念していたのだ。流石に、場所を知らないのであれば探し当てるまでには結構時間がかかってしまう。そうなるのは避けたかった。だから、近くを通るプレイヤーに声をかけることにした。

 出来れば、生産職のプレイヤーと近づきたい。装備を作れるプレイヤーがフレンドにいるっていうのは後々得になることも多いし、何より自分の思った通りの装備が作れるのはでかいからね。

 そう思いながら探していると、装備が結構良いプレイヤーが居たため、声をかけてみる。

 

「すみません!少しお時間いいですか?」

 

「ん、俺か?いいぞ。」

 

 声をかけたのは、暗めの赤色一色の装備に身を固めた大盾使い。自分よりもちょっと背が高くて体もがっしりとしている。

 

「えっと、その大盾格好いいですよね。それって生産職のプレイヤーに作ってもらったんですか?」

 

「そうだ。この大盾は俺の知り合いのプレイヤーに作ってもらったんだが、どうかしたのか?」

 

「格好いいですね!まるでメイプルの大盾っ..........。」

 

 思わず、メイプルの大盾と比べて、メイプルのことを口にしてしまった。迂闊だと思って口をつぐむ。でも...........

 

「メイプルちゃん、どうやらいい装備を手に入れられたみたいだな。助言したのとはまた違った感じだったけど..........」

 

 むしろ、メイプルのことを元から知っていたようで、何やら保護者のような発言をする。そこで、自己紹介をし忘れていたことに気がついた。

 

「そういえば、自己紹介してませんでしたね。僕の名前はスイケン、刀使いです。今日、メイプルとパーティ組んでました。」

 

「そういえばそうだな。俺の名前はクロム、大盾使いだ。この前メイプルちゃんとはフレンド登録したんだぜ。そういえば、あの子はどこか抜けてないか?初対面の俺の言うことを完全に信じてほいほいと着いてきたから結構驚いたぞ。」

 

「ああ〜、それが彼女の長所でもあるので、何とも言えないです。」

 

「そうか。」

 

「はい。それで、その装備を作った生産職の方に会ってみたいんですが、会わせて貰えませんか?」

 

 本題からそれていたので、本題を切り出す。

 

「いいぞ。」

 

 こうして、スイケン達はクロムの知り合いの生産職プレイヤーのお店へと行くことになった。

 

◆◇◆◇◆◇

 

 クロムに連れられてやってきたのは、少し裏路地にある小さなお店だった。

 

「ここですか?」

 

「そうだ、入るぞ。」

 

 クロムさんが入ったため、少し遅れてお店の中に入った。

 すると、カウンターに青い髪と瞳の女性が居た。

 

「いらっしゃいませ!ってクロムじゃない。どうしたの?この前みたいにまた誰かを衝動的に連れてきたの?」

 

「ちげーよ!確かに連れてきたけど、むしろ生産職の人を紹介してくれって言うから連れてきただけだ。」

 

「そう。それで、クロムの後ろにいる子がそうなのかしら?」

 

「は、はい。スイケンと言います。」

 

「まぁ、可愛い(・・・)子ね。」

 

 ん?可愛いって自分のことをさしていってるんだよね?その発言を受けて、自分の格好を再び見る。最近切っていなかったため長くなっていた髪、中性的だと言われる顔立ち、運動をしないことによって痩せ細った身体。

 あっ、うん。これは間違われている可能性が高いな。

 

「すみません、勘違いしていると思うんですが、僕、男です。」

 

「「えっ!」」

 

 二人して驚かれた。イズさんは会ったばかりだからしょうが無いとしても、ここに来るまでに少し喋っていたクロムさんにもまさか間違われていたとは.............。

 少しショックを受けていたけれど、このままだと3人が無言の時間がただ過ぎていくだけだ。何か話題を、と思っていたときにイズさんから救いの手がさしのべられた。

 

「そ、それは置いておくとして、クロムに紹介してって言ったってことは、装備を作って欲しいということかしら?」

 

「いえいえ、まだ全然必要なお金が足りないので、必要な素材を教えて欲しいのと後は生産職の方と知り合っておきたかったからですね。」

 

「なるほど、そこはしっかりと調べているのね。そういえば、クロムとはフレンド登録したのよね?」

 

「は、はい。」

 

「なら、私ともしましょう!そうした方がメッセージでやりとりできるようになるしいいとおもうんだけど、どう?」

 

「こちらからお願いしたいくらいです!是非お願いします!」

 

 こうして、イズともフレンド登録をすることになった。そして、回り道に回り道を重ねたけれども、今一番聞きたかったことを改めて2人に聞いてみる。

 

「あの、そういえばスキルショップってどこにありますか?探してたんですが、近くには特に見当たらなかったので教えていただけると嬉しいです。」

 

「あら、本当に初心者なのね。えっと、それなら...........」

 

 こうして、スキルショップの場所は教えて貰えた。そのまま、イズさんのお店をでて教えてもらった通りのスキルショップに行く。

 そして、スキルショップでいくつか必要そうなスキルを取ってそのままログアウトした。

 

 時間はスイケンが街に戻る時まで遡る。その頃、メイプルが話題になっている掲示板で彼も取り上げられていた。

 

 

【NWO】ヤバイ大盾見つけた

 

568 名前;名無しの魔法使い

 さっき、北の森でメイプルちゃんが初心者装備の美少女に背負われた状態でモンスターを大量に引きつけて、それから殲滅してた。

 

569 名前;名無しの双剣使い

 ん?

 

570 名前;名無しの大剣使い

 は?

 

571 名前;名無しの大盾使い

 あ、多分それ俺も見たわ。二人の後を大量のゴブリンとバクハツテントウがぞろぞろと追いかけているのを見かけたときは思わず加勢しようかと思ったぞ。

 

572 名前;名無しの双剣使い

 結局二人で倒した感じ?

 

573 名前;名無しの大盾使い

 いや、ゴブリンは初心者の方が全部倒したな。ぱっと見50体くらいはいたと思うが、攻撃は全く受けてなかった。で、バクハツテントウの方をメイプルちゃんが倒していたな

 

574 名前;名無しの弓使い

 メイプルちゃんの友達が同じように始めたとか?

 

メイプルちゃん「極振りすると強いよ」

少女「じゃあそうしてみる」

  みたいな感じで

 

575 名前;名無しの大盾使い

 メイプルちゃんが二人とかになったら、もう手がつけられんだろw

 

576 名前;名無しの双剣使い

 もう一回よく読めよ、極振りだとしたら恐らくAGI極振りかDEX極振りだ。ただ、あまり強そうには見えないんだよな 

 

577 名前;名無しの大盾使い

 極振りだったとしても、初心者装備をしているようなレベルでゴブリンの攻撃を見切って紙一重に避けるなんて芸当出来るか?

 

578 名前;名無しの双剣使い

 出来る奴は人やめてるんじゃね?自分はそこそこAGIに振ってるけどそんなこと出来ないぞ

 

579 名前;名無しの大剣使い

 まぁ、来週のイベントですぐに分かるさ。それまではメイプルちゃん同様見守るということでいいか?

 

580 名前;名無しの双剣使い

 OK!

 

581 名前;名無しの大盾使い

 OK!

 

582 名前;名無しの弓使い

 OK!

 

583 名前;名無しの魔法使い

 OK!

 

      ・

      ・

      ・

      ・

 

832 名前:名無しの大盾使い

 さっき言ってた美少女とフレンド登録した

 プレイヤー名はスイケンで、本人が今目の前に居る

 一応許可は取ったから気にするな

 

 

 

 ちなみに、性別的には少女じゃ無くて少年だったぞ

 

832 名前:名無しの弓使い

 お前、メイプルちゃんだけじゃなくて他にも美少女とフレンド登録したのかよ、許せん

 

 えっ、つまり男の()だってこと?

 

832 名前:名無しの魔法使い

 えっ、あの見た目で男って.....嘘だろ

 

832 名前:名無しの大盾使い

 いや、本人は男って言っていたぞ

 自分も正直疑わしいと思うがな

 

 まぁ、彼(彼女)も初心者らしいし、見守って行くのは変わらないままでいいか?

 

832 名前:名無しの大剣使い

 そうだな

 

832 名前:名無しの弓使い

 そうだな

 

832 名前:名無しの魔法使い

 そうだな

 

832 名前:名無しの双剣使い

 そうだな

 

 

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名前;スイケン

 

Lv.12

HP 40/40

MP 12/12

 

【STR 30〈+24〉】

【VIT 5】

【AGI 40】

【DEX 25】

【INT 0】

 

装備

頭【空欄】

体【空欄】

右手【初心者の刀】

左手【】

足【空欄】

靴【空欄】

装飾品【空欄】

   【空欄】

   【空欄】

 

スキル

 【挑発】【極限集中】【刀の心得 Ⅱ】【急所への一撃】【人斬り】【連撃強化小】【筋力強化小】

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