ポケットモンスター !&?   作:小鳥遊銅拍子

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5.メンの不思議、エヴォル・ブースト!

 チグサタウンのとあるレストラン。

 

 「アイリは、アフェラさんのこと知ってた?」

 

「はい。とは言っても実際にお会いするのは初めてですが。十年前からチャンピオンの座につき、それを守り続けている本物の実力者です」

 

「アフェラさんの手持ちのポケモンは知ってる?」

 

「そうですね……エースはクチートさんで…なんと、ホウエン地方でメガ進化が発見されるより前に、『メガ進化のようなもの』を完成させていたみたいです。その名も、『エヴォル・ブースト』というそうです」

 

 メガ進化のような、エヴォル・ブースト…?

 俺は言う。

 

 「メガ進化…ってたしか、トレーナーとポケモンの絆で起こる、勝負の中だけの進化のことだっけか」

 

「そうですね。特にカロス地方やホウエン地方、アローラ地方などで見られる現象だそうです」

 

 「それで、エヴォル・ブーストっていうのは…?」

 

 聞いたことがない。

 

 「『エヴォル・ブースト』…通称、『エヴォル』は、このメン地方でのみ確認されている現象です。その実態は、先程言った通りカロス地方で発見された『メガ進化』に類似しています」

 

 …なるほど?

 

 「それで、具体的にはどんなものなの?その…エヴォルっていうのは」

 

「はい。戦闘中に一度だけ、パートナーのポケモンをエヴォル…つまり、一時的に進化させることができます」

 

「進化…それはメガ進化とはまた違う…?」

 

「えぇ。一度エヴォルしたポケモンは、試合が終わるまでその姿のままです」

 

 本当にメガ進化みたいだな…。

 

 「しかし、メガ進化とは明らかに違うところがあります。それは、ジムリーダーとチャンピオンだけが使用でき、彼らの手持ちであれば種族は問わない、ということです。つまり、ジムリーダーのパートナーであればどのポケモンでもエヴォルできるわけですね」

 

 …ちょっとややこしい話だけど…。

 

 「そのエヴォルっていうのは…たとえばだけど、エースバーンとかでもできるものなの?」

 

「はい。既に最終進化系であるポケモンでもエヴォルできます。そして、ここが重要なのですが、たとえば…ピカチュウの進化系はライチュウですよね」

 

「そうだね」

 

「ピカチュウがエヴォルしたとしましょう。この場合、このピカチュウはライチュウにはなりません」

 

 …?

 

 「…どういうこと?」

 

「…まあ、ピカチュウのエヴォルの姿はまだ確認されていませんが…。たとえばスオウシティのジムリーダー・シマザクラさんのパートナーはトリトドンさんです。このトリトドンさんは、『シーハード』という姿へとエヴォルできることがわかっています」

 

 「シーハード…」

 

「はい。トリトドンさんに限らず、ジムリーダーとチャンピオンのパートナーさんはそれぞれエヴォルできます。なので、ジムチャレンジの際はそれをお忘れなく、ということです」

 

「なるほどね…そんな強そうな人がチャンピオンなのか……!燃えてくるな…!!」

 

「応援しています」

 

 とアイリは笑い、そしてこう言う。

 

 「私は、この『エヴォル・ブースト』の謎を解明することが夢なんです…!!」

 

 目がキラキラしてる。

 

 「そっか。お互い頑張ろう!」

 

「えぇ!」

 

 

 「ふー、食った食った」

 

「美味しかったですね…!」

 

「それじゃあ、電車に乗って…」

 

 「おい、待て」

 

 ふいに後ろから声がした。

 振り返ると……。

 

 「君はたしか…ルドルフくん」

 

「あぁそうだ。ルドルフ、さんだ。先輩には敬語を使うべきだ、と習わなかったかい?」

 

 …なんなんだ。

 

 「それで、何の用です?」

 

「なに、先輩が祝福してあげようと思ってね。…雑魚狩りなんてするもんじゃないが、かわいそうなポケモンを救い出すことはできる」

 

 …言っている意味がわからない。

 

 「どういうことだ?」

 

「簡単なことだよ。弱いトレーナーに使われるポケモンを哀れんでいるだけさ」

 

 こいつ…。

 

 「そんなに言うんだったら勝負するか?負けないぞ!」

 

「勝負というか…勝負になるかな?まあいい。覚えておけ、これが本当の『ポケモンバトル』だ」

 

 【ポケモントレーナーの ルドルフが しょうぶを しかけてきた!】




 「エヴォル・ブースト」…これはこの物語の中軸です。
 ゆっくり解明します。
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