メランさんは言う。
「エヴォルしたポケモンは名前も変わる。この試合の中では、この子は『マホイップ』じゃないわ。『デコレクション』よっ!!」
『デコレクション』と呼ばれたそのポケモンは…まるでデコレーションをしすぎたケーキのような姿をしている。
「デコレクションッ!マジカルシャインよっ!!」
『マホー』
あっ、進化しても鳴き声はそのままなのね。
と、こっちも指示を出さないと。
「ムックル、かぜおこしだ!」
「ムクッ」
【デコレクションの マジカルシャイン!】
「ムクッ!?」
なんだあのマジカルシャイン!?とんでもない光量で…眩しすぎて…!
ムックルもひるんでる…!
「驚いたっ?デコレクションに限らず、エヴォルしたポケモンの繰り出す技には、ほぼ必ず追加効果が発生するわっ!」
そういうもんなのか。
でも、ひるんでばかりもいられない!
「ムックル、頑張れ!かぜおこしだ!」
「デコレクション、ホイップショットッ!!」
ホイップショット…?聞いたことない技名だな…。
と、マホイップ…じゃなくてデコレクションは、手を銃のようにして、クリームのような弾丸をムックルに放った!
その結果…。
【ムックル、戦闘不能!デコレクションの勝ちっ!】
ムックルは何もできずに、ホイップショットの餌食になってしまった……。
「少しはエヴォルについてわかったかしら?エヴォル時は、オリジナルのワザが使えるのっ!わたしの場合は『ホイップショット』。何もかもを撃ち抜くクリームの弾丸よっ!!」
……悔しいけど、デコレクションの強さは認めざるを得ない。
「…でもまだ俺には相棒がいます!」
「いいわねそういうのっ!」
「頼んだっ!ヒノアラシッ!!」
「ヒノー!」
「デコレクション、たいあたりっ!」
『マホー』
【デコレクションの たいあたり!】
「ヒノッ…!」
モロにたいあたりをくらっちまった…。
…反撃しないと。
「ヒノアラシ、かえんぐるまだ!」
「ヒノー!」
【ヒノアラシの かえんぐるま!】
『マホー』
…ほとんど効いていない!?
「マホイップはもとから、華奢な見た目に反してとても硬いポケモンよっ!それがエヴォルによって更に強化されたのっ!生半可な攻撃じゃあ、突破は不可能よっ!!デコレクション、ホイップショットッ!!!」
『マホー』
【デコレクションの ホイップショット!】
アレはまずい…!
「ヒノッ…!!!」
「ヒノアラシー!!」
ヒノアラシはホイップショットをくらい、俺の後ろまで飛ばされた…。
俺はヒノアラシのところへ駆け寄る。
「おい、ヒノアラシ、大丈夫か?!」
その時。
「ヒ……ノォォォー!!!!!」
ヒノアラシの背中の炎が強く燃え上がった!!
これは…そうか!
特性「もうか」だ!
俺はヒノアラシに言う!
「ヒノアラシ、まだギリギリいけるな!」
「ヒノー!!!!!」
「よっしゃい、ヒノアラシッ!かえんぐるまっ!!」
「ヒノー!!!!!」
【ヒノアラシの かえんぐるま!】
『マホー!!』
流石のデコレクションも、これは効いたみたいだ…!!
「ウソッ!?何その火力…最早かえんぐるまを超えてるわそれっ!フレアドライブみたいになってるじゃないっ…!!」
とんでもない火力みたいだ。
「続けていくぞっ!ひのこだ!」
「ヒーノー!!!!!」
「くらいっぱなしでたまるもんですかっ!デコレクション、ホイップショットッ!!」
『マホー』
【ヒノアラシの ひのこ!】
【デコレクションの ホイップショット!】
二つの技のぶつかり合い…。さあどうなる!?
「わたしのホイップショットが…ひのこに溶かされた…!?」
そう、お互いにダメージはない。ということは、ひのこがホイップショットを溶かした…ってことか!
「おかしいわよっ!明らかにひのこの火力じゃないわっ!かえんほうしゃみたいになってるじゃないっ!」
でも、ヒノアラシも体力の限界みたいだ。
…次で決めるべきだな。
「決めるぞヒノアラシっ!かえんぐる…いや!フレアドライブッ!!!」
「デコレクション!最高のホイップショットをよろしく頼むわっ!!!」
【ヒノアラシの フレアドライブ!】
【デコレクションの ホイップショット!】
……。
『マホー……』
「デコレクション、戦闘不能!ヒノアラシの、勝ちっ!よって勝者、チャレンジャー・レン!!」
…え?
マジで?
……。
「いよっしゃあああ!!ありがとう、ヒノアラシ!ムックル!」
俺はヒノアラシを抱きしめる。ちょっと熱いけど、関係ない!
メランさんは、デコレクションに、バンドから出ている青い光を浴びせると…デコレクションはマホイップへと姿を戻した。
「…本当にありがとうね、クレッフィと、デコレクション…いや、マホイップ」
「メランさん、対戦ありがとうございました!」
「こちらこそ。楽しい試合を、本当にどうもありがとう。…それじゃあ、バッヂをあげるわねっ」
そう言ってメランさんは、ポケットから丸いバッヂを取り出した。
「『スイートバッヂ』。チャレンジャー手帳にはめるところがあるわっ。…キミたちの旅が、楽しく、愉快で、幸せなものになるように。わたしはここで祈っているわねっ!」
『スイートバッヂ』、ゲット!!
スタジアムを出ると、アイリが駆け寄ってきた。
「あの、レンさん!すごくかっこよかったです!私…感動しました!」
「あ、ありがとう」
…なんか照れくさいな。
「なに照れてんのよっ」
メランさんにツッコまれて恥ずかしい。
「メランさんもカッコ良かったです。あの…頑張ってください!」
「それはこっちのセリフよっ。わたしはこんなんだけど、他のジムリーダーたちはこんなもんじゃないわっ。ポケモンを信じて、二人とも突き進みなさいっ!」
「ありがとうございます!」
メランさんは言う。
「次のジムは…アケシティのアソリちゃんだったかしら。彼女、だいぶ変わった人だけど、頑張んなさいっ!」
「はいっ!」
一章おしまいです。
ひとまず、ここまで読んでくださりありがとうございます。
まだまだ続きますので、よければ読んでいただけると嬉しいです!
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