そして今回は物語の分岐を皆さんに決めてもらうためにアンケートの方にご協力してくだされば幸いです。
それでは本編へ……の前にちょっとした前提として、この話は龍門√のチェン√であること、そしてその√の上で「決別(龍門√)」のお話の後というのがあります。
以上を踏まえた上で読んで下さるとわかりやすいと思います。それでは、本編の方どうぞ
1/27:サブタイトルを変えました
「お嬢様。この都市にきてもう何日も経ちますが、本当にリンお嬢さんを探すつもりはあるんですか?」
「確か、見つけたらこっそり忍び寄って驚かしてやるとか言ってましたね」
「んー、あんたもアイスクリーム食べる?」
ボリバルのドッソレスにてヤマトはいつもの近衛局の制服ではなく、Tシャツの上にパーカー、そして薄いデニムと比較的ラフな格好で上司であるホシグマとスワイヤーと共に歩いていた。さて、ここで何故龍門近衛局の特別督察隊の隊員である彼がこんな所に来ているかというと、元恋人の親代わりであったフミツキ夫人からの「そろそろ羽を休めてはどうか」というお願いと人事部からの「頼むから有休を消化してくれ!」という悲痛な叫びからだった。
正直な話、ヤマトは後者の人事部からの悲痛な叫びだけであるならば有休を取って自主訓練やら自宅で出来る書類仕事とかをするつもりであった。しかし、元恋人の親代わりとはいえ何かと自分を気にかけてくれるフミツキには頭を上げることができず、というより自身が入ってる組織のトップにあたる人からのお願いという形であれば取らざるおえなかった。
その上で、なぜヤマトがボリバルのドッソレスに来ているのかというと、これまたフミツキからのお願いであり、簡潔に言ってしまえばフミツキらの代理として来ている「リン・ユーシャ」ともう1人の代理人が困っているのを見つけたら手助けすることであった。が、これもワーカホリック気味であるヤマトを体良くバカンスさせるための口実であり、実際ヤマトはその件の2名が何処にいるのかを聞かされておらず、ドッソレスのトップであるカンデラに挨拶と軽い談笑を済ましてから、お土産でも見繕うために誰に渡すかを考え始めた瞬間、
「いや、何話しを逸らそうと──」
「トリプルでお願いします。フレーバーはミントに、ストロベリー、それからチョコレートで」
「あのねえ、遠慮ってものを知らないの?てか太るわよ……そうね、まあいいわ。ヤマトも遠慮せずに頼みなさい」
「……では、シングルでフレーバーはチョコレートでお願いします」
「ホシグマ、部下を見習いなさいよ」
「ふむ、ヤマト。こういう時は遠慮せずにトリプルにしてもいいん──」
「おじさん、注文いいかしら。アイスクリームを頂戴。フレーバーはチョコレートのシングルと、「バニラ」にストロベリー、チョコレートのトリプルと、もう1つは、その3つにレモン追加で」
「はいよ」
「「その食べっぷりで、よく「太るわよ」なんて言えましたね」」
「はっ倒すわよ?てか、ホシグマは誰のおかげでVIP待遇を楽しめているか忘れないことね。このアタシがいたんだから、ユーシャと違って公式的な手順を踏まずにここへ来られたんじゃない」
上司2人に振り回されているので、正直ちょっとだけ後悔していた。因みに念の為言っておくと、ヤマトは自身の財産で来た訳では無く、彼がここに来れたのは龍門から来た客の護衛、という形でフミツキが手順を踏んでくれたおかげで入れているのだ。一応極秘ということなので、「もしも知り合いにあった場合には自分の名前を出して誤魔化してくれ」とフミツキから言われているため、ヤマトはフミツキの名前で誤魔化そうとした瞬間、何かを察したのかホシグマとスワイヤーはそれ以上追求してこなかった。
「ふふふっ!きっとアイツは、まだドッソレスに辿り着いてもいないわよ。バカンスは長いんだし、気長に待ちましょ?」
「まあ、後半の方に関しては一理あるとは思います」
「それにしても、あのネズ公……アタシに黙ってこんな素敵な場所でバカンスを過ごそうだなんて!見つけたら、ぜーったいタダじゃおかないんだから」
「ホシグマさん、つまりどういうことですか」
「要は自分に何も言わずにここに来たリンお嬢さんにヤキモチを焼いてるんだ」
「ねえ、あなたたちは何でそんなに息ぴったりなのかしら?あとはっ倒すのは確定よ」
「ははっ、良かったなヤマト。上司からありがたい一撃を──ヤマト?どうした?……は?」
「なに、どうかした……の……」
会話の途中で近くにあるモニターに視線を向けた状態で目を見開いて固まっているヤマトの様子を見て、声をかけたホシグマ、そしてその彼女も固まったのを見て同じくモニターを見たスワイヤーも固まった。そう、なぜならそこには──
「チー……ちゃん……」
龍門を抜けて現在はロドスのオペレーターとして働いているはずの「チェン・フェイゼ」がモニターに映っていたからだ。無論、これだけならヤマトは驚きはするものの放心状態になることは無かった。だが、問題はもっと根本的なものである。それは──
(本当にあなたって人は、タイミングが悪いというかなんというか……)
(バカンスの時ぐらい、少しでもチェンのことを忘れさせて休ませようとしてたのになんで来てんのよ!!)
「…………」
実はチェンとヤマトは恋人関係であったのだが、レユニオンが起こした一連の騒動によって自然消滅してしまったのだ。しかもその中でヤマトは龍門を去ろうとするチェンを止めるために剣を向けたりしてたのもあり、周りには悟らせないようにしていたが、自然消滅しからて暫くヤマトの心は荒れ、落ち着き始めてもまるでチェンへの想いを忘れるかのように訓練や仕事に没頭していた。そしてこれがフミツキがヤマトを気遣っていた理由でもあり、ヤマトがドッソレスに来て早々固まった理由でもあった。
そして、ヤマトがここに来た理由でフミツキの名前を挙げた瞬間、ホシグマとスワイヤーは彼女が肉体的にも精神的にも疲労しているヤマトのためにバカンスとして来させたのだろうと察して、あれこれやって彼の気を紛らわせようとしていた。が、その矢先にこれである。ホシグマは額に手を当てて空を仰ぎ、スワイヤーは頭を抑えていた。
「おーい、お嬢ちゃんたち出来た……あれ、どうした?」
そしてアイスクリーム屋の店主は放心状態のループスの青年、空を仰いでいるオニの女性、そしてセレブっぽい服装に身を包んでいるのにも関わらず頭を抱えこんでいる3人を見て困惑するのであった。
******
「……チェン・フェイゼ?どうかしたの?」
「……いや、仲が良かったやつの
(……全く大丈夫そうには見えないけども、地雷っぽいし触れないでおくか)
(ああ、そうだ。あいつが……ヤマトがいるはずがない……いや、仮に居たとしても私にはあいつに会う権利なんて……)
*****
「ヤマトがここに来た本当の理由は分かったけど、フミツキさんもいい性格してるわね……」
「……あの人も来てるって言うなら断ってたんですけどね」
チェンとユーシャがチーム名を発表したのを見届けたところで、ヤマトは改めてホシグマとスワイヤーにドッソレスに来た本当の理由を話し、それを聞いたホシグマとスワイヤーは頭を抱えた。言葉ではああいう風に言ったものの、恐らくフミツキはヤマトとチェンにしっかり面と面を合わせてしっかり話して欲しいと思ってヤマトをここに向かわせたのだろう。無論、ヤマトに休息を与えたいというのも理由の一つだとは思われるものの、本当の理由は前者の方だろう。その結果として、現在ヤマトの雰囲気はだだ下がりなのだが。
「……なあ、ヤマト。お前はどうしたいんだ?」
「……え?」
「まどろっこしいからストレートに聞くが、チェンの手助けをしたいのか?」
「……っ」
ホシグマの問いかけにヤマトは詰まる。彼の本音としては出来るならば今すぐ彼女のチームに入ってできる限り力になりたい。だが、実際に彼女にあって平常心を保てるのかというのと、自分が行ったところで何も役に立てないのではないか、という考えもあるのが確かだ。
(全く、失恋って拗らせるとこんなに酷くなるのね……)
「まあ、どんな選択をするにしても悔いのない方を選んだ方がいい。決められないなら、話ぐらいは聞いてやるしな」
「ホシグマさん……俺は──」
因みに水着チェンは最初の10連で来てくれました+既にS3特化3までして、サポートに置いてるので興味ある方は是非使ってください。あと、アークナイツでのプレイヤー名も「ゆっくり妹紅」に変えましたので、そこの方もご了承ください。
キャラ紹介
ヤマト(龍門チェン√):失恋を拗らせ中。が、それを忘れるように訓練したおかげで狙撃能力や近接戦闘能力はかなり上がっており、条件次第ではチェンを倒せるぐらいには強くなった。一方、自分のことを「愛が重いクソ野郎」というのは自覚している。一応、ここでは異格的な扱いになっていますので、後ほどスキルとかはのせるかもです。
チェン:剣じゃなくて水鉄砲持った方が強いとか色々言われてるお人。実はこっちはこっちで拗らせており、ある意味似た者同士ではある。てか、ヤバさでは気配を察知できた分こっちの方が上かも。ちなみに、水鉄砲を持ったチェンさん、マジで強いっす。前衛チェンさんに戻れなくなっちゃう!
スワイヤー:お嬢様。ヤマトのことは気遣っており、彼のために色々やったがチェンのせいで台無しになってしまった。それはともかく、アイスクリーム6つはどうやって食べたんだろうか……
ホシグマ:我らが頼れる姉御。こちらの方はヤマトの心情などを他の人より知っているため、更に気遣っていた。ヤマトの背中を押そうと声をかけたが、果たして……それはともかくオフのホシグマさんまた見れて満足です。
ユーシャ:鼠王の娘さんであり、チェンとスワイヤーとは旧知の仲。特にスワイヤーには結構絡まれている模様。それにしてもこの人はこの人で派手な水着を着てるのを見て、流石スワイヤーお嬢様のお友達()だなって思いました。
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