というわけで、連続投稿になってしまいましたがテキサス誕生日記念の話です!
そして今回の話はUA1万越え記念話のifルートの更にifルート時空となっております。
なんのこっちゃって思いますが、簡単に言えばペン急ルートのヤマトとペン急メンバーの話ってことです。
それではどうぞ!
テキサス誕生日記念〜時にはこんな甘い夜を~
その日、テキサスは疲れていた。
というのも、彼女には単独で長距離の仕事が5日前に言い渡され色々と面倒な目にあい、本来なら昨日の夜には龍門に着いているはずなのだが、結局龍門に着いたのはつい先程でもう日が沈んでいる時間帯だったからだ。
(……後であいつに付き合ってもらうか)
テキサスがそんなことを考えながら道を歩き、ペンギン急便の基地のドアを開けた瞬間──
「「「「「テキサス(さん)!誕生日おめでと〜!!」」」」」
クラッカーの音ともにヤマトを初めに仲間達がテキサスに祝いの言葉をかけた。
予想だにしてなかった出迎えにテキサスは驚いてポカーンとした様子で立っているとヤマトが近づいて声をかけた。
「今日は6月1日…テキサスの誕生日だよ?もしかして今日の日付把握してなかったの?」
「あ……そうか、今日が……」
テキサスはヤマトに声をかけられてやっと納得がいき、同時に今日の日付が6月1日であることにもやっと気がついた。
その反応を見て、ヤマトは「やっぱり今日が何日か分かってなかったんだね」と苦笑したが、すぐに切り替えて彼女の手を握ると手を振っているエクシアたちの方へ足を向ける。
「さ、もう誕生日を祝うための準備はもう出来てるから行こ?」
「……ああ、そうだな」
テキサスは「早くー!」と手を振ってこちらを呼ぶエクシア、と自分の手を握ってくれるヤマト、そして自分を祝うためにあれこれ準備してくれた仲間たちに穏やかな笑みを浮かべるのだった。
****
そこからは、もう普段通りの食えや飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎだった。エクシアが作ったアップルパイやヤマトとバイソンが作った数々の料理の食べながら、クロワッサンが買ってきたソフトドリンクやお酒を飲み、ソラがテキサスのためにその場で歌ったりといつも通りの騒がしさ。そして、最後にはエクシア、ヤマト、バイソン3人の合作の誕生日ケーキを食べた後には残ってる酒を消費するために、全員飲み始め気がついた頃には、エクシアとクロワッサン、ソラは寝落ちしていた。
バイソンとヤマトはいつもの光景に苦笑しながらも、2人で手分けして彼女たちを部屋へと運んで行った。
テキサスは1人残った部屋でぼんやりと考え事をしていた。
ソラが入って少ししてからヤマトが入り、最近になっては一時期だけだったがバイソンが加入した。
そしてバイソンが入った日に起こったあの出来事のおかげで、今となっては大事で愛おしい彼の全て知れた。
「テキサス、ぼーっとしてどうしたの?」
テキサスが思い耽っている中、全員を各部屋に寝かせて終えたであろうヤマトが戻ってきた。
ヤマトは「よいしょ」と声を出しながらテキサスの隣へ座る。
「いや、少し考え事をしていただけだ。バイソンはどうした?そもそも、なんであいつは…」
「ここに来たのか?でしょ?」
テキサスは、聞こうとしていたことを先に言われて少しムッとしたがヤマトはそんなことを気にせずに彼女の疑問に答える。
「バイソンからね、テキサスさんの誕生日を自分も祝いたいって連絡が来たんだよ」
ヤマトが答えた内容に、テキサスは少し驚いたが悪い気はせず「そうか」と一言だけ返事を返した。
「あ、それとバイソンはさっき執事さんが迎えに来たらしくて裏口から帰っていったよ」
「…そうか、ではこの中で起きてるのは私とヤマトだけだな?」
「そうだよ」
テキサスの問いかけにヤマトが頷きながら答えると、彼女は少し顔を赤くしながらも、ヤマトの手に自分の手を重ねると指で彼の手を軽く2、3回なぞった。
ヤマトは、そのあることをして欲しい時の彼女からのサインを受け取ると、微笑みながら彼女の頬に手を添えて、自身の唇を彼女の唇に重ね合わせた。
実は、ヤマトとテキサスは恋仲である。
想いを告げたのはヤマトからで、テキサスは最初こそ驚いていたが彼に対してどこか惹かれていたのもあって了承、というのが背景だった。
その後は、色々と大変なことがあったが…結果的には丸く収まったので気にしなくてヨシというのが2人の考えである。
そして、「キスがしたい」と中々口に出せないテキサスのためヤマトが何かしらの合図を作ればいいのでは?と提案した結果出来たものが先程の、「手を重ねてヤマトの手を2、3回なぞる」だった。
触れるようなキスをした後に、ヤマトは「そうだ」と言うと1回その場を離れたと思ったら、手に何かを包んだものを持って戻って来ると──
「はい、誕生日プレゼント」
と言ってテキサスに差し出した。
テキサスはお礼を言いながら、彼の了承も得たのもあって包みを開けると、中にはカスミソウが刺繍されたハンカチだった。
「これは…」
テキサスはカスミソウが自分の誕生日花というのをひょんなことから知っていた。そして、ある地域のカスミソウの花言葉には──
「テキサス、前から使ってたハンカチダメにしちゃったって聞いたからさ…どういうのがいいか分からなかったけどいいかな?」
「ああ…大事に使わせてもらう」
ヤマトがどこまで知っているのかをテキサスは知らない。だが、それでも心が温かくなるようなむず痒い感覚を味わいながらも、テキサスは目の前の何よりも愛おしい少年のことがもっと欲しくなってしまった。
「ヤマト…」
「何、テキサ──んんっ!?」
テキサスに声をかけられ、彼女の方へ顔を向けた瞬間ヤマトは唇を奪われた。
そしてそれだけではなく──
「ん……んん…ちゅ…れろ……」
「!!!??!?」
テキサスはヤマトの口の中に強引に自分の舌を入れると、そのまま彼の舌を絡ませた。
ヤマトは最初こそ、驚きのあまりされるがままにされていたが徐々に彼からもおずおずと舌を絡ませた。
どれぐらいキスをしていたのか、10秒、1分あるいはそれより長かったのか分からないが、2人が口を離した時には銀色のアーチが出来ていた。
「はぁ、はぁ……」
息を荒らげながら互いに見つめあっている中、テキサスが懇願するように口を開く。
「ヤマト、私はお前も欲しい…ダメか?」
ヤマトは初めて聞いたかもしれないテキサスからの個人的なお願いに驚くも、すぐに顔を綻ばさせた。
「いいよ…今日はテキサスの誕生日なんだから、俺はあなたのお願いなら何でも受け入れるよ」
ヤマトの優し気な笑みにテキサスは心が温まるような感覚を味わいながら、ヤマトの背中に腕を回す。
「ヤマト、愛している…これからもよろしく頼む」
「こちらこそよろしく…そして俺も愛しています、テキサス…」
────「everlasting love」
カスミソウの花言葉のように、彼らの互いを思う気持ちが永遠に続いていくだろう────
番外編で恋愛タグを回収していくという、お前そんなんでいいのかムーブをかます作者は自分です(白目)いや、デレデレなテキサスが書きたかったんだ…
キャラ紹介
ヤマト:テキサス争奪戦を勝ち抜いた(無自覚)ヒロイン。実は、カスミソウの花言葉の中にあの意味があることは知らなかったので、あのハンカチを彼女のプレゼントとして買うと言った節を店員に行った時に微笑ましい目で見られた理由がわからなかった模様。実は、普段は意外にもヤマトの方が攻めるらしい
テキサス:ヤマトを堕とし堕とされたイケメンループス。この時空の喧騒イベでヤマトの過去を全て聞き、その上で彼を1人の仲間として受けいれたという設定がある。ヤマトのことをいつ何故好きになったかは自分でもよくわかってないが、今では自分以外の女性とヤマトが仲が良さそうにしてるのを見ると嫉妬してしまう当たりガチ惚れしてる。昨夜はお楽しみだったらしい。
バイソン:ヤマトとテキサスの邪魔にならないよう直ぐに撤退。ヤマトは色々世話になってるし、数少ない常識人なため幸せになって欲しいと思っているめっさいい子。
寝落ち組:後日、同じタイミングで出てきたヤマトとテキサスに対してめちゃんこ質問しまくった。