ロドス劇場   作:ゆっくり妹紅

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プリュムちゃんハピバ!ということで、今回の話は~根本にあるものは~ルートの世界軸での話です。
前段階の設定として
・ヤマトのことが異性として気になっているプリュム
・けどそれを認めたくない乙女
・それに気づいてるシラヌイ
・プリュムのことを大事な人だと認識してるヤマト

以上でもいいという方は本編どうぞ!


あらすじ
プリュムへ恩を返したいヤマトだったが、何をしていいか全く分からない。そこで、プリュム以外で頼れる人物であるシラヌイを訪れたのだが…?


プリュム誕生日記念話~こういう日もたまには~

「プリュムちゃんにお礼がしたいけど、何をしたらいいか分からない?」

 

「………」

 

「ふむ、なるほど…」

 

シラヌイが聞き返した内容にヤマトは無言でコクっと首を縦に振り、それを見た彼女は口元に手を当て考えているような素振りを取り──

 

(やばいやばいやばいやばいやばい)

 

心のうちではめちゃくちゃ焦っていた。いや、ただ単にお礼としてなにかするというのなら、まだ彼女でも相談に乗れた。だが──

 

(プリュムちゃんの誕生日にそれがしたいって、何をしたらいいか分からないわよー!)

 

そう、ヤマトの場合はそこに誕生日にお礼をしたいというものであった。誕生日というのはその人にとって特別な日であることはシラヌイとて分かっている。つまり下手なことは出来ないわけであって、武器職人として人生を生きてきた彼女にとってはかなり厳しいものだった。

正直に言ってしまえば、他の人に丸投げしたいのがシラヌイの本音だ。しかし──

 

「………」

 

(他にヤマトが頼れる人がいないんだよね…)

 

ある時からヤマトはシラヌイやプリュムだけではなく、同じループスのオペレーターと話すようになっていたのだが、まだそこまで仲良くなってはいなかった。なので残念ながら彼女達に丸投げすることはできず、プリュムは考えるまでもなく除外。それ以外の人物と言うとドクターが上がるのだが、今頃山積みの書類の中に埋もれていることを考えると相談しに行くのは流石に…という訳で却下。そうすると必然的に自分が何とかするしかないのだが…。

 

(プリュムちゃんが欲しそうなものとかマジで分からないわよ…)

 

シラヌイはプリュムが欲しそうなものが全くわからなかった。そもそもプリュムがそういったものにあまり頓着しないというのもあるのだが。

 

(あー、もうどうすれば…ん?)

 

シラヌイが半分ヤケになってポケットに手を突っ込んだ時だった。手に紙のような感触が伝わったところで彼女は先程それなりに仲のいい人物から、あるペアチケットを貰ってポケットに突っ込んだのを思い出し──

 

(…これならプリュムちゃん的にもいいのでは?あの子、ヤマトのこと──)

 

シラヌイはそこまで考えるとポケットの中に入っていたチケットを取り出しヤマトに渡し、説明を始めた。

 

 

 

 

****

 

 

 

(来てしまった……)

 

数日後、休暇をドクターから与えられていたプリュムは、黒いバスクベレー帽を被り、白いブラウスの上にジャンパースカートという服装でロドスと提携しているテーマパークに来ていた。というのも、この数日前に友人と話しているところにヤマトがやって来て、「この日空いていたら付き合って欲しい」と言ってチケットを渡してきたからだ。

思わず二つ返事で了承してしまい、気づいた時にはヤマトは用件は済んだとばかりにその場を去り、残されたプリュムは「デートのお誘い!?」「プリュムにも春が…!妬まs…嬉しい!」と湧き上がる友人達を抑える羽目になった。その後も、ヤマトとはそういう仲ではないと主張しても聞く耳を持ってくれなかった友人達はプリュムに色んな服を着させてその中で特に良かったものを着させて彼女をこの場に送り出していた。

 

プリュムは集合時間の10分前に来てヤマトを待っていた。が時間になってもヤマトの姿は見えないため、携帯端末でヤマトに連絡を取ろうとした時だった。

 

「ねえねえ、お兄さん1人?」

 

そんな女性の声が聞こえ、イマドキは女性もナンパするのかと呆れ半分でつい視線を向けるとそこには。

 

「いや、連れが…」

 

「まあまあ、お姉さん達と一緒に遊ばない?」

 

「えっ!?」

 

若い女性に囲まれて困ったような雰囲気(プリュム視点)を醸し出しているヤマトがいた。プリュムはその光景に思わず驚いて思わず声を上げ、そしてこれは仕方の無いことなのか、と考え始めた。というのも、ヤマトは童顔寄りではあるものの容姿は整っている上に、雰囲気が落ち着いておりかっこよく見えるからだ。

だがそれよりも、プリュムとしては困ったような顔ヤマト(プリュム基準)は結構新鮮であった。なので、そんな珍しいヤマトをもう少し見てみたい気がプリュムに少しだけあったのだが。

 

「その…」

 

「いいからいいから!退屈はさせないから!」

 

「……」

 

断ろうにも女性たちの勢いに押されて本当に困ったような顔をしているヤマトが可哀想なのと、見た目でヤマトのことを判断する女性たちに少しムカついたのもあってプリュムはため息を吐きながらヤマトを救出しに行くのだった。

 

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

「すまない、助かった」

 

「気にしないでください。私も助けて貰ってることありますし」

 

ナンパされていたヤマトは助けに来たプリュムのお陰で無事にその場を脱することが出来ていた。なお、女性たちはプリュムがヤマトは自分の連れということを告げると、申し訳なさそうにあっさり身を引き「ごゆるりと…」と2人に告げて悲しそうに去っていった。

 

なお、この時ヤマトの優れた聴覚は「これで10人目だよ…」という女性の声を聞き取っていた。

 

閑話休題。

 

どっちにせよ、自分を誘った張本人と無事に合流出来たプリュムは早速テーマパークの中に入ろうとして、ヤマトがじっと自分のことを見つめていることに気がついた。

どこかおかしい所があるのだろうか、もしかしたら似合ってないのだろうかとプリュムが少し不安に思い始めると、ヤマトはそんな彼女に近づいた。

 

「とても似合ってる」

 

「っっっ!?(な、なんであの時みたいな感じでそんな…っ!で、でも似合ってるって言ってくれたのはなんか嬉し…いやいや!落ち着け私!)」

 

ただ一言だけだったが、いつの日か見たような優しげな微笑みで告げられたことにプリュムの心臓の鼓動は早くなり、顔は熱くなってしまった。プリュムはそれを抑えるためにすぐに自分に暗示をかけ始めた。

 

(ヤマトは子供ヤマトは子供ヤマトは子供ヤマトは子供ヤマトは子供…よし、大丈夫)

 

「…とりあえず、早く中に入って「グ~」…………」

 

「………」

 

「…………」

 

お腹がなる音が響き渡る中、努力虚しくプリュムの顔の熱は収まるどころか余計に悪化したのであった。

 

 

 

 

 

*ここからは作者の頭の至らなさの都合上、ダイジェストでお送り致します。ほんとうに申し訳ないです…

 

その1

 

「ヤマト、ジェットコースター乗ってみませんか?」

 

「俺は構わないが」

 

「ありがとうございます。実は入ってから楽しそうだなって思ってまして…」

 

(悲鳴が上がってるが…なるほど、楽しくて悲鳴をあげるというのもあるのか)

 

~アトラクション後~

 

「思った以上にスリルがありましたね!」

 

「ああ…(落ちる時のフワッとした感覚は慣れなかったが、景色も良くて結果的に)よかった」

 

「そう言って貰えると、選んだ身としては嬉しいです」

 

「…落ちてる時の写真が貰えるらしい」

 

「…あ、あの時なにか撮られてるような気がしましたがそういうことでしたか。それでは、それを貰いに行きましょうか」

 

「……」(コクッ)

 

 

その2

 

「お化け屋敷行かないか?」

 

「……どうしてですか?」

 

「…色々調べたら、男女で来たらここがオススメとあったからだ」

 

「……それ、恋人とかの意味なんですが……」

 

「……そう、なのか」

 

「……もしかして、入りたかったのですか?」

 

「……」(コクッ)

 

「……分かりました、それなら行きましょう」

 

「……大丈夫なのか?」

 

「大丈夫ですよ。ええ、ヤマトは純粋ですからそういう理由で選んだ訳では無いこともわかってますし、そもそもお化けなんて存在しないです。ええ、怖くないです」

 

「……?」

 

「さ、さあ行きますよ」(ブルブル)

 

「寒いなら、上を貸すが…」

 

「いえ、お構いなく」

 

 

〜彼女の名誉のために結論だけ述べると、色々な意味でドキドキした~

 

 

その3

 

「次はあれに乗ってみましょうか」

 

「…あれは、水の上を走っているのか」

 

「ええ、そうですけど…もしかして、苦手なのですか?」

 

「……泳げないんだ」

 

「……どういう思考をすればそんな答えが出てくるかは分かりませんが、ヤマトにも苦手なことあるんですね」

 

「…苦手なものは沢山ある」(心外)

 

「…正直、興味深いですがそれは後で聞きます。それじゃ行きますよ」(グイグイ)

 

「………いくから引っ張らないでくれ」

 

「~♪」

 

~アトラクション後〜

 

「プフっ…泳ぐことにならなくて良かったですね…プクッ…」

 

「…………」(ムスッ)

 

「ふふっ…すみません…貴方の驚いた顔が珍しくて…ふふっ…」

 

(…楽しめたのなら別にいいか)

 

 

 

 

******

 

 

 

 

「ヤマト、今日はありがとうございました」

 

時刻は夕方、2人は既にテーマパークから出て帰路についておりその最中プリュムはヤマトに礼を告げた。

 

「……俺の案じゃない」

 

「分かってますよ…多分というよりシラヌイさんの案でしょう?」

 

「……ああ」

 

やっぱりとプリュムは思った。最初、誘われた時は周りの勢いもあって深く考えられなかったが、よくよく考えてみればヤマトはこういったものには疎く、自分を遊びに連れ出そうなんて思えないはずだ。では、なぜ彼が自分を誘ったかとなるが、それはヤマトの保護者であるシラヌイが1枚噛んでるということは容易に想像が着く。

プリュムは自身の予想が当たっていたことに少しだけ残念な気持ちになり、視線を落としたところで。

 

「でも、プリュムにお礼をしたかったのは俺の考えだ」

 

「…え?」

 

プリュムが驚いてヤマトに視線を向ける中、彼は気にせず滅多に動かさない口を動かし続けた。

 

「いつも、助けてくれたからその礼がしたかった。だが、どうすれば喜んでもらえるか分からなかった。それでシラヌイに聞いたら、2人でテーマパークで遊ぶことを提案された。……あと渡すものがある」

 

「…開けてもいいですか?」

 

「構わない」

 

プリュムはヤマトから手渡された包みを開けると、中に黒色のリボンモチーフのヘアピンが入っていた。

 

「…前髪伸びてきてただろう」

 

「え、そうですけど…いつ買ったんですか?」

 

「ここに来る前に」

 

「そうでしたか…」

 

プリュムはここでヤマトが遅れてしまったのがナンパされていただけではなかったのだと、何となく察した。恐らく、シラヌイの提案をそのままやるだけでいいのかと不安に思って、急遽雑貨店かなんかに入り、だがそういったものに疎いがために何を買えばいいわからず、そして店員に声をかけることも出来ず、その中で悩むに悩んでこれを買ったのだろう。

 

(全く…変に気を回さなくても…)

 

だがそんな不器用なところがヤマトらしいと感じ、プリュムは軽く笑みを浮かべながらヘアピンを早速着けた。

 

「…どうですか?」

 

「………ああ、想像以上だ」

 

「そうですか」

 

「…プリュム、伝えたいことがある」

 

「なんですか?」

 

「いつも助けてくれてありがとう。そして誕生日おめでとうプリュム」

 

 

 

夕日に照らされながら微笑んでいたヤマトの頬は、夕日の光のせいか少しだけ赤くなっていた。




たまにはこういうデート系の話もいいかなと思って。(恋愛要素入れないと詐欺になっちゃうし…)

キャラ紹介

ヤマト:~根本にある物は~ルートのヤマト。当初はプリュムの好きな食べ物を作って食べてもらおうと考えていたが、それはいつもやってる事なのでシラヌイに頼った。プリュムの事は「守りたい人」とのこと。
因みにヤマトの服装は、黒い長袖シャツ+グレーのパーカー+デニムパンツです。なお、カナヅチ設定はどの世界線のヤマトは共通です。(イヌカキで10m泳げればいい方)。作中の「泳げない」という発言に至った経緯は、「もし落ちたらどうしよう」というわけで発言。


プリュム:このルートの実質的なヒロイン。今回のデートは訪れたことの無いテーマパークということもあって結構楽しめた模様。ただしお化け屋敷、おめーはダメだ。ヤマトのことは異性として意識してしまっている部分があるが、本人はそれを認めておらず、意識しそうになる度に「ヤマトは子供ヤマトは子供」と言い聞かせて抑えている。ヘアピンは出撃する以外は着けるようにしてるが、後日友人にバレた際に「髪留め系列を送るって、求婚の意味あるらしいよ!」と言われた際はテンパった。今回のデートでヤマトが子供舌だったり、カナヅチだったりと色々と知れたため収穫はかなりあった模様。

シラヌイ:頼りになるおねーさん()プリュムがヤマトのことを意識しているのは看破しているものの、肝心のヤマトが愛だの恋だの全然分かっていないため、そこをどうするかで頭を悩ませている。

ナンパ女性:15連敗した上で勝利を掴んだ。
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