ロドス劇場   作:ゆっくり妹紅

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やっとラップランドを昇進2にすることが出来ました…
これで、もうバクダンやろうとクラッシャーは怖くない!(フラグ)


同じループスのやべーやつ(下)

彼の第一印象は変なデザインの大剣を持った変わった同族程度だった。

 

「やあ、キミが新しく入った人だね?僕はラップランドよろしくね!」

 

「…ヤマトだ。」

 

「…それだけ?」

 

「…あんたと同じループスだ」

 

「それは見ればわかるよ?アハハ!キミちょっと変わってるねぇ」

 

彼の印象が変わったのは一緒の任務受けた時だ。

 

「あれ、今回の任務は狭い場所で戦うからキミの大剣じゃうまく戦えないと思うのに、なんでいるんだい?」

 

「……ドクターに、俺もいた方がより安全だと言われたからだ」

 

「ふーん…まあ、ドクターの指示なら別にい……何やってんの?」

 

「…見ての通り解体しているだけだ」

 

「いや、それは見ればわかるよ。てか、その大剣解体できるんだね…ふふ、ちょっとキミがどう戦うか興味が湧いてきたよ!」

 

「……先に持ち場についてくる」

 

その任務で彼の戦い方を見た時はゾクゾクしたよ!

短めの同じタイプの剣を二刀流で使ったり、そのうち1本を背中に吊っている大剣に入れ直したと思ったら大剣と短い剣の二刀流を涼しい顔で振るってて、しかも戦闘の駆け引きや彼のアーツ?と思わしきものも中々凄かったね!

 

それ以来、彼に興味が湧いて結構話しかけてたんだけど、最近は中々見なくてしつこすぎたかなぁって思ってたんだけど…

 

「……食べてくれ」

 

なんで、僕は彼に料理を振る舞われてるんだろう?(困惑)

 

 

****

 

 

 

ラップランドが未知の体験をする数日前、フロストリーフの助言を聞いて食堂を出たばっかのヤマトは早速壁にぶつかっていた。

 

(ラップランドさんの好物って何…?)

 

このコミュ障狼、肝心なことを知っていないのである。

食べ物以外で彼女の好きなもがあるとすればテキサス(?)なのだが、あれは好きなものとカウントしていいのかすら怪しいし、そもそもそんなのテキサス本人が拒否するだろう。

 

なお、ここで「そもそもお前頼めるのか?」というツッコミは野暮である。

 

さて、こうするとラップランドの好物を調べなければならないのだが、正直これが1番の難関であった。

 

1番手っ取り早いのはラップランド本人に聞くことなのだが、友好を深めたいのに本人の口から好きなものを聞くのはなんか違う気がするし、そもそも聞けるほどの度胸もないので却下。

 

次は彼女を調べあげることだが…男が女性のことを調べるという行為は際どい上に、このロドスには元警備隊や龍門の近衛局トップまでいるので捕まりかねない。これも却下。

 

そして最終的に残ったのは、他の人に聞くことなのだが…フーちゃんことフロストリーフにこれ以上頼るのは流石にダメだろう。そもそも勝手にやれと言われたのもあるので彼女は除外。

では、他にラップランドの好物を知っていそうで尚且つ、ヤマトでも話せる人物はいるのかとなると、残念なことにいない。そもそも後者の条件の時点でもういないのだからどうしようも無い。

 

手詰まりとなり、捕まるの覚悟で調べるしかないのかとヤマトが途方に暮れた時、突然を声をかけられた。

 

「ヤマト?廊下で突っ立ってどうしたの?」

 

「……ドクターか(うわぁぁぁぁぁ!?ビ、ビックリしたぁ…)」

 

心の中で悲鳴をあげながらも、ポーカーフェイスで声をかけた人物に胸中の焦りを感じさせない声音で返事をした。

 

ヤマトに話しかけたのは、このロドスにおいて重要な役割を担っているドクターだった。

 

そして、ここでヤマトの頭に電流が走った。

ドクターなら、ラップランドの好物を知っているのではないか?と。

 

その考えにたどり着いたヤマトは、このチャンスを逃さないためにも、なけなしの勇気を振り絞ってドクターの肩をガシッと掴む。

 

「えっ、ちょ、ヤマト?」

 

突然肩を掴まれたドクターは、何かしてしまったのかと焦るがヤマトそれをお構い無しに用件を告げた。

 

「好物を教えてくれ」

 

「……へ?」

 

誰かと話す時は、しっかり主語を入れるようにしましょう。

 

 

****

 

「出来た…!」

 

それから数日後、ヤマトの姿は調理場にあった。

ドクターから、ラップランドの好物と思わしきものの情報を得たヤマトは、すぐさまそのレシピを片っ端から調べあげ、作るものを決めると外出許可をアーミヤ(アーミヤ本人は驚いていたが)から得て、材料を直ぐに買い揃えるという、行動力の高さを実現していた。

 

そして現在、ヤマトはラップランドの好物(だと思う)をいくつか作り上げたところだった。

味見も先ほどしてみたが、納得出来る出来のためそれを早速幾つかにわけて包むとその場を後にした。

 

──余談だが、調理場から鼻歌を歌いながら出ていくコミュ障狼の姿を見たものがいたとか居なかったとか

 

 

****

そして、話は冒頭のラップランドの困惑に戻る。

 

ラップランドは目の前に出された物──チョコレートのミルフィーユパイを見て色々と考えた。

 

何度もしつこく話しかけた僕を消すための準備期間として、僕との接触を断っていたのかな?

 

──無論、これは不正解である。正解は、何度も話しかけてくれるラップランドにちゃんとした会話もできなくて申し訳ないという理由で接触を断っていただけで、決してラップランドを消すための準備期間ではない。

 

「……苦手なものなのか?」

 

「え?」

 

「いや、ドクターに聞いたらミルフィーユが好きなんじゃないか、と言っていたから作ったんだが…」

 

その、苦手なものだったのか。とどこか雰囲気が暗いヤマトを見て、どこかいたたまれない気持ちになりつつも、普段の仏頂面とは違うヤマトの反応をもう少し見てみたい気持ちにもなってきた。

 

 

「別に苦手という訳では無いよ。ところで何で僕にこれを?それぐらい話してくれてもいいと思うんだけどな?」

 

「!?」

 

(お?)

 

自分が出した質問にヤマトが動揺した雰囲気をラップランドは感じ取った。

ここで、一気に責め立てて彼の内心を暴くか?いや、敢えて遠回しに聞いてみるのもいいかもしれない。

ラップランドが内心、どうやってヤマトの反応を見ようか考えていた時、ヤマトが小さい声でなにか言った。

 

「…………です」

 

「ん?よく聞こえなかったからもう一度言ってくれるかい?」

 

「その…ラップランドさんと仲良くなりたいから……」

 

「…今なんて?」

 

「だから、あなたと仲良くなりたい…」

 

顔を赤くして出されたヤマトの予想外な発言に、ラップランドは驚愕していた。

 

ラップランドは一瞬、嘘をついたのかと思ったがそんな風には見えない。むしろ、こんな顔で騙しているとしたらヤマトの演技力はとんでもなく高いことになる。

ここまできたら、ラップランドとて何故ヤマトが自分と距離を取っていたのかも気になってしまう。仲良くなりたいのなら、逆に距離を縮めようと接触を多くするはずなのだから。

そう、問い詰めれば先程の上手く返事などができなくて申し訳ないと思ったからという答えが返ってくる。

 

「ハア……」

 

この時点でラップランドはヤマトが無口な男ではなく、コミュ障を拗らせた奴だと何となく察した。

 

ラップランドは目の前に出されたミルフィーユパイを口に入れた。

噛むと、サクサクとしたパイの食感とチョコレートの甘さが広がった。

 

「へぇ…」

 

ラップランドはそのまま出されたミルフィーユパイをドンドン食べていき、完食するとフッと笑った。

 

「美味しかったけど、出来ればもう少し甘さを控えめにしてくれた方が僕は好きだな。それと…」

 

ラップランドは間を置いて、ヤマトを見ると。

 

「次からは、僕を避けないでよ?仲良くなりたいのは僕も一緒だからさ」

 

そう告げられた、ヤマトの表情は最初こそキョトンとした顔だったが、やがて柔らかい笑みを浮かべた。

 

 

 

****

 

「というわけで、フーちゃんとドクター。協力してくれてありがとう。これは、お礼なんだけど…」

 

「フーちゃん…?」

 

「…このコミュ障バカ狼が勝手に着けたあだ名だ。気にするな」

 

「色々と酷い!?」

 

後日、ドクターの部屋にヤマトは訪れていた。

部屋には、アーミヤから渡された大量の書類を捌くドクターと、その日の秘書であるフロストリーフがいた。

 

お礼を言いに来ただけなのに、何故あんまりな呼び方をされなきゃならないのかヤマトは困惑したがそれは後で詳しく聞くとして、用件を済ますために箱を1つずつ渡した。

 

「これは?」

 

「相談乗ってくれたお礼の、ミルフィーユパイだよ。口に合うかは分からないけど…」

 

「ヤマト、料理出来るんだ…」

 

「ああ、こいつは意外と手先が器用でな。正直、対人会話の才能は全てそっちに持ってかれたんじゃないとか思えるほどだ」

 

「フーちゃん、それは言い過ぎだよ…」

 

色々と謎が多かったオペレーターの意外な特技とその実態を知ったドクターは、休憩ということにしてミルフィーユパイを口に運ぶ。

 

「…美味い」

 

「本当?それは良かった」

 

「…美味しいのに、なんか負けた気分になるのは何故なんだ……」

 

ヤマトは2人が食べる様子を満足気に見ていたが、時計を見ると慌てた表情を浮かべた。

 

「その、この後用事があるので…その容器はゴミとして出せるので手数かけるけど捨てておいてください」

 

「それはいいけど…俺、なんかヤマトに出撃要請や基地運営の仕事頼んだ覚えないけど…」

 

ドクターの言葉に、ヤマトは「ああ、すみません」と言うと

 

「この後、ラップランドさんとお話するんです」

 

そう、楽しそうに言うと「それでは、また今度」と告げ、部屋を出ていった。

 

 




特にオチもなく終わってしまったが、思い浮かばなったので許してください(土下座)


キャラ紹介
ヤマト:やべーやつを困惑させたやべーやつ。実は手先が器用で、料理をこなせることが判明。何でも、傭兵時代にご飯を美味しく出来れば皆と仲良くなれるかも!と思い始めて練習したとか。なお、傭兵時代でそれが成功したかどうかはご想像にお任せします。

ドクター:アークナイツの主人公であり、プレイヤーのアバター。ゲームでは性格や素顔は不明だが、当小説では線は細いが鍛えられた肉体を持つ男性として扱う。なお、ヤマトがしっかり話せる人物の一人になった模様。

ラップランド:今回の話のターゲットにして、ヤマトの2人目の友人。初っ端彼女にした理由は推しキャラの1人だからという単純な理由。
ちなみに、ヤマトとのお喋りは基本自分から話を振る感じだったが中々楽しめた模様。

フロストリーフ:ああ言いつつも、ヤマトが作る料理は好き。ミルフィーユパイもしっかり美味しく頂いた模様

テキサス:ペンギン急便所属の星5先鋒。彼女のことについてはいずれ
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