ロドス劇場   作:ゆっくり妹紅

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修理に出していたSwitchが帰ってきて、久しぶりにスマブ○をやってたら思いついたネタ。ところで、オンラインのプレイヤーが全体的に強くなった気が…お陰様でガ○ンが逆VIPになりました(白目)ま、まあ本職ル○レも落ちたけど真ん中辺りで留まってるからセーフセーフ(震え声)

取り敢えず本編の方どうぞ。


第1回!ロドススマブ○大会…これ大丈夫か?〜嵌められたコミュ障狼(前編)〜

ロドスにある娯楽室にて、ヤマトとアンセルは互いに鬼気迫る様子で、尚且つ真剣な表情でモニターを見て、動いてるものを一つ一つ、丁寧にかつ迅速に目で追っていた。

アンセルを除いた行動予備隊A4のメンバーとバイソンが固唾を呑んで2人の様子を見守り、ドクターは2人に見えないように手を組んでめちゃくちゃ祈っていた。

 

そして────

 

『ドリャアアア!』

 

「ああああああ!?」

 

モニターに映っている大男が振り下ろした大剣が丸っこいピンク玉のような物に当たり、同時に甲高い音が流れた瞬間、ヤマトはモニターを見ながら悲鳴をあげ────

 

『ゲームセット』

 

という無慈悲な機械音声が流れたと同時に手に持っていたコントローラーを持って、呆然としていた。

 

 

 

***

 

「ゲーム…?」

 

「ああ、行動予備隊A4とバイソン、ヤマトとやってみたいなって思ってな」

 

ペンギン急便とマフィア達による喧嘩の最後に起こったとある出来事で機嫌を損ねたラップランドに様々なこと(意味深)をされながらも、なんとか彼女の機嫌を元に戻した数日後、自室で謹慎中のヤマトはドクターにゲームをやらないかと通信で誘われた。

 

ヤマトはどうしようか考えたが、ゲームをろくにやった事がない自分が参加してもつまらないだろうし、そもそも謹慎中なのだから無理だろうと、断ろうとして──

 

「さっき、ケルシーからヤマトの謹慎は解いていいって言われたんだけど…まあ、俺たちとやりたくないなら無理にとは言わないから…」

 

「ぜひ参加させてください」

 

ドクターが少し残念そうな態度になった瞬間にヤマトは反射的にそう返していた。

ヤマトは返事をしてから「はっ!」と気がついたが、喜んでいる雰囲気のドクターを見ると今更「やっぱり参加しないはダメ?」なんて言う勇気もなければ度胸もなかった。

だが、ヤマトは念の為に釘を指しておくことにした。自分のせいで場がつまらない雰囲気になるのはヤマトの本意ではないからだ。

 

「けど、俺ゲームやった事ないから、下手くそすぎてつまらない雰囲気なる可能性が…」

 

「大丈夫だ。皆、まだそのゲームはそんなにやっていなくて全員初心者みたいなものなんだ。」

 

──嘘である。

この男、そして行動予備隊A4の面々はそれなりにやり込んでおり、今では所謂中堅クラスの腕前である。バイソンは事前にドクターが1vs1をやってみたところ、接戦になったため彼も中堅クラスの実力はある。

 

では、ドクターは何故こんな意地が悪い提案したのかと言うと、ヤマトの独断介入のペナルティを自然な形で済ませるためだ。

というのも、本来ならかなりきついペナルティがヤマトに課されるはずだったのだが、テキサスやソラを初めとしたペンギン急便のメンバーがヤマトを庇ったためだ。そのため、今回は初回というのもあって軽く済ませることになったのだが、そのペナルティをケルシーはドクターに一任した。

 

だが、任されたドクターは頭を抱えた。軽めのペナルティと言っても、変なペナルティを課したらセコムの1人(ラップランド)にミルフィーユにされかねない。かと言って、あまり軽すぎると他に示しがつかないのも確か。

そんなこんなで、容赦なく来る書類を理性を溶かしながらやり終え、息抜きで最近流行りのゲームをやっている中、ふとある案がドクターの頭に舞い降りた。

 

──そうだ、ゲームに負けた罰ゲームと称してあれをさせればペナルティになるのでは?

 

これならば、一般的な者の感性なら「うわぁ…これは惨い…」と思うのは間違いなしだからペナルティになるぞ!

 

そこまで考えついた後の行動は早く、行動予備隊A4のメンバーとバイソンに事情を説明し一芝居打ってほしいとDOGEZAをかましてまで、こちらに引きずり込んだというのが背景だった。

 

「ところでドクター、なんていうゲームやるの?」

 

「ん?ああ、大乱闘スマッシュb──」

 

「ドクターストップ!それ以上は言っちゃダメなやつ!!」

 

****

 

「ドクター、操作は分かりましたけどどのキャラが初心者におすすめなんですか?」

 

ドクターはヤマトと一緒に娯楽室にて、バイソンと予備隊A4の面々が来るまで操作説明と軽く練習をしていると、ある程度ゲームの趣旨や操作方法が分かってきたヤマトはドクターにこのような質問をした。

ドクターは、ふむ。と手を顎に当てて考えると──

 

「このカー○ィってキャラおすすめかな」

 

──嘘である。

この男、確実にヤマトにペナルティを負わせたいが為に自分が全く扱えないキャラを進めた。無論、ドクターはこのキャラが弱いとは思っていないし、寧ろ性能的には初心者向けなのだが今回参加する面々が使うキャラ達の多くはこのキャラに対して有利なカードなのだ。──ドクターが使うキャラから見たら五分かドクター側が微不利なカードなのだが。

 

「分かった!じゃあ俺このキャラ使うね」

 

──マジである。

流石、チェンに騙されやすいやつと評価されているだけあって、あっさりと騙されている。なお、ドクターは今更になってこの純情なヤマトを騙したことに対して罪悪感に苛まれている。

 

「ドクター!お待たせー!」

 

「お、やっと来たか」

 

そこへ、カーディを筆頭に今回誘った面々がやってきた…なお、この時点でバイソンはどこか申し訳なさそうな目でヤマトを見ている。

ドクターはそれにヤマトが気が付かないように、今回の偽物の趣旨を説明し始めた。

 

「さて、皆が集まったところで今回のス○ブラ大会(8人のみ)のルールと対戦形式を話そう。まずルールに関してだけど、ステージは終○でストック3の時間無制限でアイテムはなし。対戦形式は、4・4で別れてそこで順位を決めて、各上位2人で決勝。各下位2人はそこでまた下位2人を決めて、その2人でビリ決定戦を行うという形で行く」

 

「ん?待ってドクター。何でわざわざビリを決めるのにそんな手順を踏むの?」

 

ドクターの説明に、打ち合わせ通りにガーディが質問を入れる。

ドクターはそれに対し、待ってましたとばかりにその質問に答える。

 

「ああ、実はな。ただやるだけでもつまらんから、ビリにはとある罰ゲームをやってもらおうと思ってな」

 

「え?」

 

「ドクター…何をさせるつもりですか…」

 

素で驚くヤマトを後目に、アンセルがガチトーンでドクターに問いかける演技をした。

それに対し、ドクターは内心で計画通りとほくそ笑みながら、罰ゲームの内容を告げた。

 

「罰ゲームは、男子なら女装。女子なら男装して明日1日過ごしてもらう。あ、もちろんこれに参加してる人は明日の任務とかはいれてないからそこは安心して欲しい」

 

──そんなん安心できるか!

ヤマトはそう叫びそうになるもそれを押しとどめる。ここで変に自分だけ文句を言って場の雰囲気を悪くしてしまう訳にはいかない、と彼の理性が引き止めたからだ。

…因みに、この場のヤマトとドクターを除いた男子勢も予め聞いてなければヤマトが押しとどめた内容を叫んでいただろう。

 

「さて、取り敢えずはくじ引きで最初の組を分けよう」

 

そうして、組み分けが終わりゲームが始まったのだが正直いってヤマトはボコボコにされた。

 

始まって早々、最後まで生き残るために逃げ出したヤマトをメランサが操る剣を持った王子様みたいなキャラに早速掴まれてコンボを決められた挙句、ステージ外に出されたと思いきや、たまたまスチュワードが操る金髪リーゼントみたいな髪型をしたキャラの空中攻撃を食らって早速下に落とされた。

そして、その後も変わらず逃げ回ろうとするも今度はドクターが操る魔法剣士みたいなキャラにメランサ、スチュワード共々何度も燃やされ、そのキャラの定番撃墜コンボをくらってお星様にされて、ストックをあっという間に残り1つにさせられた。

最後ぐらいは一矢報いてやろうと、攻勢に転じるもメランサ、スチュワードで三つ巴みたいな感じになっているところをドクターのキャラが放った電気属性の光線を食らって最速でビリになった。なお、この試合の順位は上からドクター、スチュワード、メランサ、ヤマトとなった。

 

ヤマトにとっての2回戦目の相手はメランサ、アンセル、カーディだった。この試合では、アンセルとヤマトが残機が残り1の状態で、ステージに戻ろうとしたアンセルのキャラが放った技のルートに、追撃しようと近づいたヤマトのキャラが割り込んでしまったために、その技の関係上2人は一緒に死亡し、ビリ決定戦にコマを進める羽目になってしまった。

 

そして、話は冒頭のアンセルがヤマトを予定通りに倒したシーンへと戻る。

女装が決定して、呆然とするヤマトにドクターがポンと自分の手を彼の肩の上に置き──

 

「ヤマト、女装するための服を…えーとセンスが1番いいだろうメランサに選んでもらおうか」

 

「…………」

 

「…その、変な格好にはさせないから安心して…ね?」

 

「い、嫌だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

死刑宣告されたヤマトの恐怖心がこもった必死の叫びっぷりは、中々貴重なものだった。と後にその場にいた者たちは語るのだった。

 

 




書き終わってから言うのもあれだけど、これ大丈夫かな?()



キャラ紹介

ヤマト:ペンギン急便からの援護射撃がなかったら、女装よりも重いペナルティを食らっていたかもしれなかったという、ギリギリ首の皮一枚繋がった狼。頬キス事件がラップランドにバレた際にナニをされたのかは決して口を割ろうとしなかった。なお、友人たちが言ったことはホイホイ信じちゃうタイプ。

メランサ:使ったキャラはマル○。このキャラを選んだ理由は何でも使ってて一番しっくりきたからだとか。剣先ヒット率がやべー、流石剣聖といったところだろうか。

スチュワード:使ったキャラはリュ○。最初はネ○と迷ったが、最終的にステージに戻るのが楽なリュ○にした。総合3位。

アンセル:使ったキャラはガ○ンおじさん。混戦時にはドリャドリャめちゃくちゃやかましいことをしてた。なお、2回戦目でヤマトと一緒に場外へ落ちた時は叫んだ。

ガーディ:使ったキャラはベレ○。実は、行動予備隊の中では1番立ち回りが上手く、どの試合でも結構漁夫ったりワンチャン狙いに行って当てたりしてた。

アドナキエル:使ったキャラはピッ○。選んだ理由は天使だからという単純な理由。総合4位。

バイソン:使ったキャラはテ○ー。普段の様子に反して、ゲームでは結構ハチャメチャな行動をして場を掻き乱した。なお、ヤマトには後で騙したお詫びとしてチョコパフェでも奢ろうかと考えている。総合1位。

ドクター:使ったキャラはルフ○。めちゃくちゃ嫌らしい立ち回りをした。なお、途中のトロ○で3人同時吹き飛ばしたのは自分の実体験。あの後、3人からめちゃくちゃ言葉責めされた。総合2位。

ラップランド:頬キス事件が発覚した際、丸1日彼女を見かけた者はいなかった。最後彼女を目撃した人の話によると、ヤマトの部屋付近にいたとのこと。つまり…?

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