ロドス劇場   作:ゆっくり妹紅

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予告したとおり、モフモフグランプリの話です。

なお、回答者の優勝者は1d3を4回振って決めたんですけど…まあ、これは後書きで色々と語ることにします。

それでは、誰が優勝したのか予測しながら読んでください!



第1回!モフモフグランプリ!

「第1回!モフモフグランプリ〜!」

 

「何これ?」

 

「私に聞くな」

 

「えっと、ドクター?これは……」

 

何故かカメラが回っている娯楽室にて、ドクターがテンション高めに声を上げる中、クイズ番組で見るような席に座らせているラップランド、テキサス、メランサは戸惑いの声を上げるがドクターはそれを無視して話を続ける。

 

「まあ、『いきなり食堂のモニターに何か写り始めたけど何だこれ?』って思って見てるオペレーターもいると思うので、軽く説明させてもらうと…レッドがロドスの全オペレーターの尻尾のモフり具合を元に作られた【モフモフグランプリ】の順位を当ててもらうだけの簡単な催物だ!」

 

──何言ってんだろう?

この場にいる者だけではなくこれを見ている者たちは同じことを考え、ドクターを冷たい視線で見つめる。

 

「まあ、たまにはこういうホッコリしたものをやりたくてね。まあ、見てる人達はポケーっと見てくれればいいよ」

 

ドクターは少し苦笑いを浮かべつつ言ったこの内容に、変わらず胡散臭いものを見るかのようにラップランド達はドクターを見るが、彼が次に発した言葉に目を見開いた。

 

「えー、そこの解答席にいる3人は見事、順位当てで優勝した場合『俺が叶えられる範囲で何でも叶えてあげる権利』をあげまーす」

 

「テキサス、悪いけど本気でやらせてもらうよ?」

 

「絶対負けられない…!」

 

「……このメンツだと、その権利の矛先がヤマトにが向けられる気がするんだが?」

 

急に目がマジになったラップランドとメランサに、テキサスが少し呆れるような目でドクターを見るがドクターは構わず続ける。

 

「叶えられる範囲なら結果的にヨシ!(現場ドクター)まあ、さっき言ったように優勝した人はさっきの権利をあげるけど、逆に最下位だった場合は…このVTRを見てもらおうか」

 

ドクターが指を鳴らすと、大きめの半袖のパーカー、ショートパンツに黒のレギンスという服装で髪をポニーテールに纏めて恥ずかしげにしているループスの少女が写し出され──

 

『ど、ドクター?い、何時まで撮って──』

 

「おっと失礼、間違えた」

 

「「「ちょっと待て」」」

 

3人は今しがた映し出されたループスに見覚えがあり、ドクターに待ったをかけた。

 

「うん?何かな?」

 

「「後でボク(私)にそのデータ送って(下さい)」」

 

「……欲望に忠実過ぎないか?」

 

テキサスは欲望に負けた2人にため息を吐き、後でそのデータを破壊すればいいか、と結論づけツッコミを放棄した。

 

「まあ、それは後で…ゴホン、VTRだとまた放送事故が起こりそうなので口頭で言いますが、最下位になるとレッドが満足するまでモフられます」

 

「「「……今なんて?」」」

 

3人の心境と声がピッタリシンクロした瞬間だった。

 

 

****

 

「さて、それじゃあ最初はどんな感じかを練習問題をやって把握していただきましょう!モフグラ、ドン!」

 

「問題:モフモフグランプリ第4位と第5位は以下のオペレーターの中から誰か答えよ。二アール、ショウ、フェン、ヤマト。シンキングタイムスタート!」

 

「モフグラって…モフモフグランプリの略のこと?てか、問題文読むのさっきからドクターの隣にいるのに全く喋ってなかったアーミヤなんだね…」

 

ラップランドはそう呟きながらも、考える。4位と5位のオペレーターを答えなきゃいけないのにも関わらず選択肢に出てきたのは4名のオペレーター。先程渡された回答を書く厚紙にも【*1人ずつ】と注釈が書いてあるため、ダミーは2名いるということになる。

ならば、そこから導き出されるのは──

 

「はい、時間になりました!では、一斉に出してください!」

 

「4位:二アール 5位:ショウ」

 

「4位:ヤマト 5位:二アール」

 

「4位:二アール 5位:ヤマト」

 

ラップランド、テキサス、メランサの順に答えが出され、その回答を見たドクターはふむふむと頷いた。

 

「ほー、答えが丸かぶりはないですね…では、まずメランサ。なんでそのような順位に?」

 

「えっと…ヤマトの尻尾って触ったこと、ないですけど毛艶とかいいので気持ちよさそうとは思ったんですけど、流石に二アールさんの尻尾には敵わないかと…」

 

自信なさげに根拠を言ったメランサだったが、考え方としては何一つおかしい所はなく、モニターを見ていたオペレーター達は意外としっかり考えたメランサに感心していた。

 

「んじゃ、テキサスは?」

 

「私の場合は…実は、1回だけヤマトの尻尾に事故とはいえ軽く触れてしまったことがあってな…それを考慮すればこうなるかと思っただけだ」

 

ラップランドが「へー」と思っている中、最初の発言にモニターを見ていたある人物が椅子から立ち上がったが早急に取り押さえられたのを、この場にいる者は知る由もなかった。

 

「…因みに、ヤマトの尻尾はどうでした?」

 

「……ノーコメントで」

 

****

 

「さて、最後にラップランドは何故このような予想を?」

 

「んー、ボクはヤマトの尻尾を知り尽くしてるからね。あの4人の中では確かに1番モフモフしてるとは思うけど、フェイクのような気がしてね。それでヤマトを抜いた中で考えた結果、こうなった感じかな」

 

ラップランドの推測はかなりヤマト贔屓なもので、モニター越しで見ている者たちも当たってるわけないだろうと内心思っていた。

 

「ふむ、では正解を発表します!正解は〜…4位二アール、5位ショウ、でした〜!という訳で、ラップランドは全問正解!メランサは4位のみ正解でーす!」

 

「フッ…(ドヤァ)」

 

「……殴っていいか?」

 

「あわわわ…」

 

ラップランドのドヤ顔に、全て不正解だったテキサスは拳を握りしめ、それを見て慌てるメランサの図である。

 

「はーい、喧嘩しなーい。まあ、こんな感じで答えてもらう感じになるかな。さて、次が本題だから頑張ってね!モフグラ、ドン!」

 

「問題:モフグラ第1位から第3位のオペレーターは誰か?以下のオペレーターの中から答えよ。ヤマト、フロストリーフ、テキサス、プロヴァンス。シンキングタイムスタート!…やっぱり恥ずかしいです…」

 

「恥ずかしがってんじゃん…」

 

ラップランドはアーミヤが小声でボソッと呟いた一言に少し呆れながらも、また思考を回転させる。正直、この4人で優劣をつけるのはかなり難しい。尻尾の大きさでいえばプロヴァンス、モフモフしてそうなフロストリーフ、毛艶がいいテキサス、そして麻薬のようなモフモフのヤマト。各分野で見ても4人はどれもトップクラス。

 

(…まともに考えたらりキリが無いな。ここはあの赤いオオカミの考え方とかから推測しよう)

 

ラップランドはここでモフモフグランプリを纏めたレッドの思考を推測する方向へシフトチェンジした。彼女の思考なら、恐らく普段から仲良くしてくれるヤマトやフロストリーフは贔屓目で見る可能性が高いと見ていい。なので、ヤマトとフロストリーフは1〜3位に入るのはほぼ確定。そして、あともう1人の枠は変に考えず総合的にはテキサスよりモフり具合が上回っているであろうプロヴァンスと見ていいだろう。

 

(フフっ、ここまで考えれば後は単純な作業。さて、ドクターから貰った権利で何しようかな…ヤマトを一日中イジリ倒すのもいいし、テキサスと…いや、いっそのこと2人ともとって…)

 

「はい、では時間になりましたので回答を出してください!」

 

全問正解を確信したラップランドは、内心であの権利をどう使おうか考えながらも回答を出す。

 

「1位:ヤマト 2位:プロヴァンス 3位:フロストリーフ」

 

「1位:プロヴァンス 2位:フロストリーフ 3位:ヤマト」

 

「1位:プロヴァンス 2位:フロストリーフ 3位:テキサス」

 

上からラップランド、テキサス、メランサと順に出された回答はテキサスとメランサは3位こそ違うものの1位と2位は被っているものとなった。

 

「ふむふむ…では、まずはテキサスとメランサとは全く違う回答を出したラップランドに根拠を聞いてみましょうか?」

 

「まあ、レッドの主観的なものを推測した結果、1位は仲がいいヤマトになるかなって思ってね。2位と3位はどっちがモフモフしてそうかで決めた感じかな」

 

完全にヤマト贔屓な考え方ではあるものの、レッドの目線で考えるというものは確かに推測する手段としてはアリなものだ、と頷くオペレーターもチラホラいた。

「さて、テキサスは?」

 

「まあ、尻尾の見た目で判断したな。3位に関しては私よりヤマトの方がモフり具合はいいと思ったからこうなった」

 

「なるほど、シンプルに考えたというわけか…メランサも同じ考え方かな?」

 

「は、はい…3位に関しては最初は私もヤマトだったんですけど、何となく違う気がしたのでテキサスさんに変更しました…」

 

残った2人の考え方はまさにシンプルで、食堂にいるオペレーター達も同じように考えていた。

 

「それでは、正解の方を見てみましょう!

ドクターの指示で映し出された正解は──

 

「1位:プロヴァンス 2位:フロストリーフ 3位:テキサス」

 

「という訳で、全問正解のメランサが優勝で、最下位はラップランドで決定でーす!」

 

「そんな…バカな…」

 

全問不正解という事実にラップランドが打ちひしがれている中、メランサは内心でガッツポーズをし、テキサスは最下位を無事に回避出来てホッとしていた。

ドクターはorzとなっているラップランドを無視して、レッドから事前に聞いた各オペレーターのモフモフポイントを書き記した自前のメモを片手に解説を始めた。

 

「はい、さて。プロヴァンスが1位になった理由なんですが…まあ、お察しの通り、あの大きさから出される圧倒的なモフモフ感と抱き心地が群を抜いて良かった、という訳です。2位のフロストリーフはモフモフ感と抱き心地は惜しくもプロヴァンスには及ばなかったから、という感じですかね。3位のテキサスは…抱き心地はプロヴァンス達には及ばなかったものの、触り心地が段違いだったという訳で3位、だそうです」

 

「はい、では全問正解したメランサさんは後程ドクターにどういったことをしたいかを伝えて下さい、そして全問不正解のラップランドさんは…(パチン)」

 

「モフモフ…!」

 

「うわあ!?お、お前いつの間…や、やめろォ!」

 

アーミヤが話してる最中にドクターが指をパチンと鳴らすと、上からレットがラップランドの背後に音も立てず着地し、早速彼女の尻尾に飛びつき堪能し始めた。しかし、飛びつかれたラップランドは溜まったものではなく、抑えきれない恐怖心やら尻尾を触られることによる快感やら、どうせならヤマトにモフられたかったやら色んな感情がごちゃ混ぜになって悲鳴をあげるだけしか出来ていない。

 

((最下位にならなくて良かった…))

 

目の前で徐々に抵抗する力が失っていき、地面のヘナヘナと倒れ込むラップランドを見て2人は同じ感想を抱く中、今回の催し物は無事()に終わったのだった。

 

 

****

 

*ドクターのメモより抜粋

 

ヤマトのモフモフポイント:毛艶も良く、触り心地はまるで羽毛布団を抱いてるような感触とのことがランキング外。レッド曰く、「分からない、けどヤマトの良さ知ってるの、レッドだけで十分」とのこと。

 

 




これ、台本形式でやった方が良かったのでは?と思った(小並感)

それと裏話なんですが、1d3を4回やって決めたって言いましたけど、メランサに設定した出目が連続3回出て圧勝だったんですよね…一応、最下位決めの4回目でテキサスの出目が出たのでラッピーが最下位という…剣聖メランサ強し

キャラ紹介

ヤマトちゃん:ドクターの㊙︎映像から登場。この映像は、【嵌められたコミュ障狼(前編)】のヤマトの悲鳴の後にて、メランサがコーディネートし終えたものをお試し公開というわけでお披露目され、ドクターが何となく撮ったという経緯がある。なお、食堂でフーちゃん達と見てる時にこれが流れた瞬間顔を赤くして突っ伏した。更に余談ながら、レッドにモフられて蕩けたラップランドを助けるために、自らの尻尾をモフリストに差し出し、無事撃沈した。

ラップランド:練習問題では満点回答出したのに、本番でやらかした狼さん。あの後、ヤマトが助けに来てくれたお陰でなんとか助かった。

テキサス:何とか最悪の事態を回避出来た頼れるオオカミさん。㊙︎映像を破壊しようと画策中。

メランサ:女の勘か、剣聖の勘なのか不明だがその勘のおかげで勝利をもぎ取った剣聖。なお、ドクターに頼んだのは「ヤマトを一日中私に下さい」という聞いた側からしたら色々勘違いされそうなこと。その後、やりたいことをちゃんと告げてその場は何とかなった。

アーミヤ:協力してくれた礼として、ドクターにハグを要求した結果そこに頭ナデナデも勝手に追加されたため大満足。何気今回の話で得してる人物。

ドクター:全ての元凶。まあ、それなりに盛りあがったからヨシ!アーミヤにハグを要求された時は、理性が飛びかけた。

レッド:ラップランドだけではなくヤマトの尻尾もモフれてご満悦で、いい夢が見れたとの事。なお、ヤマトの尻尾の良さを周りに明かしたくない、と思ったことに自分の事ながら疑問符を抱いてる。

椅子から立ち上がったのを取り押さえられた人:一体どこのリーシーなんでしょうね…
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