ロドス劇場   作:ゆっくり妹紅

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アークナイツのアンソロジーコミックが発売されましたね…

二次創作書いてる身としても、プレイヤーとしてもめちゃくちゃ読みたいですね(まだ買ってない)

今回は前からメインとして書きたかったオペレーターなんですけど…色々書いてたらメインじゃなくなってしまった…どうしてこうなった()



アイドルとコミュ障オオカミの特訓

ヤマトは振るわれる刃を右手に持つファースト、セカンド、バタフライソードまで合体させた合体剣で受け止める同時に左手に持っているルーンエッジを目の前の男に振るうが、それを目の前の男は鞘で受け止めた。

暫く、その状態が続いたがほぼ同時に彼らは後ろ下がって距離を取って相手を見据える。

ヤマトは目の前の格上の相手である男の挙動を見逃さないように目を凝らしながらも、ルーンエッジを合体剣に組み込んで両手持ちで構える。

 

一方で対峙している男──ヘラグは、自分が発する圧に全く屈しないどころか逆に戦意を更に上げたヤマトに感嘆した。なるほど、確かに多くの修羅場を乗り越えたようだ。しかし、

 

──この違和感はなんだ?

 

ヘラグは先程から感じている違和感が気になっていた。本来であれば、じっくりと考えてその正体を明かしたいのだが、今はそんなことをする余裕はないと切り替え、意識をさらに目の前のヤマトに集中させる。

 

「…っ!」

 

先に動いたのはヤマトで、彼は両手で持った剣を後ろに構えてヘラグに突進する。

ヘラグはそれを後ろに下がって避けようとして、半身を横に逸らしてヤマトが放った突きを躱しそこからの薙ぎ払いを刀で弾き、がら空きとなった胴体に一閃。ヤマトはその一閃を悪手だと理解しつつも剣を弾かれた勢いを利用して後ろに転がるようにして回避し、ヘラグが刀を振り下ろすのが視界に入った所で瞬時に片膝を着いた状態で合体剣でそれを受け止める。そして腕力と脚力を一瞬だけアーツで強化して、合体剣を振るいヘラグを強引に押し返すと、すぐに地面を蹴り接近して剣を連続で振るう。

ヘラグは振るわれる連撃を体術と剣術、そして多くの戦闘経験によって培われた眼を持って捌いていく。

そして、ヘラグはヤマトの一瞬の隙を突き、目も止まらぬ速さで袈裟斬り、斬り上げと刀を2回振るった。ヤマトはそれを自身の勘が命ずるがままに剣を動かし何とか防ぐが、威力を完全に抑えることは出来ず2撃目の斬りあげで体が浮いてしまい、ヘラグがそこを逃すはずがなく間髪入れずに突きをヤマトの体スレスレに放ち──

 

「私の勝ち…ということでいいか?」

 

そう告げながら愛刀を納刀したことによって、ヤマトとヘラグの模擬戦は終了したのだった。

 

 

****

 

「疲れた……」

 

ヤマトはフラフラと先程のへラグとの模擬戦によって疲れきった体をひきずりながらで廊下を歩いていた。

 

昼間に急にドクターに呼ばれ、何事かと思い向かってみれば「おい、へラグと模擬戦しろよ」といきなり言われ、気がついたらドクター、アーミヤ、ドーベルマン、ケルシーに見られる中へラグと模擬戦をしていたというのが一連の流れだ。

正直、何故自分みたいなただの元傭兵では話にならない程の実力者と模擬戦をやる羽目になったのかを小一時間ぐらいドクターに問い詰めてやりたい、というのがヤマトの心境だった。

 

(それでも…あの人相手に15分もったのと『満月』を引き出させないように立ち回れたのは良かったかな…)

 

ヤマトは格上であるへラグ相手に15分持ちこたえたこと、彼がもつ剣技の中でも射程距離が急に伸びる『満月』といつ脅威的な技を出させないように立ち回れたことに関してはよかったと思っていた。

あれを出されていたら、こちらの距離に詰めることが出来ず更に苦しい戦いを強いられていたのだから当たり前だろう。一応、ヤマトも合体剣を使った遠距離攻撃手段を持っていないことは無いが…剣の投擲はヘラグ相手ではそんな通用しないだろうし、もう1つの手段はアーツを込める時間を考えれば回転率は圧倒的に劣るせいでジリ貧は確定だったため、こちらの間合いで戦わなければならず、そしてそのように戦っていたが結果は惨敗であった。

 

(セカンドブレイドとバタフライソードの二刀流で立ち回るべきだったか?いや、片手でヘラグさんの攻撃を受け止めるのは厳しい…なら──って、あっしまった!)

 

ヤマトは脳内で1人反省会をしている中、ふと時計を見てこのあとすぐにソラの武器の訓練の付き添いをするというのを思い出し、ヤマトは急いで来た道を戻った。

 

 

 

****

 

「……えっと、大丈夫?」

 

「……大丈夫、ちょっと呼吸を整えれば大丈夫だから…うん、大丈夫」

 

「え?復活するの早くない?」

 

訓練室にて、汗を流しながら深呼吸をして息を整えて数秒後には復活したヤマトとそれを見て戸惑うソラの姿があった。

 

「それじゃ、早速やっていこうと思うけど…ソラちゃんは今まで何の武器を使って練習してたんだっけ?」

 

「えっと…これだよ」

 

ヤマトの質問にソラが見せたのは、何の変哲もない普通の刀だった。

ヤマトは、てっきりテキサスに倣って源石剣──そんなホイホイ作れるものではなかった気がするが──だと思っていたのもあって少し拍子抜けしていたのと同時に、源石剣の扱いを教えることがなくなって内心ほっとしていた。

その訳としては一応、ヤマトは何度か源石剣を手に持ち振るったこともあることにはあるのだが、それはシラヌイ特性のものでしかもあれはあれでゲテモノだったのもあって、普通の源石剣の扱いを教えられる自信が正直な話なかったからだ。

 

「それじゃ、とりあえず見てるから素振りを…とりあえず50回やってみて」

 

「うん、分かった」

 

残念なことに、ヤマトは見ただけでその人が才があるかどうかを判別できるほどの眼は持っていない。だが、基本的な部分…例えば刀を振るうだけでも力任せに振っているのか、重心をしっかり捉えているかなどといったものであれば、出来ているかどうかの判断はできる。

 

(うーん…重心はしっかりしてるし、身体も刀に振られているっていう風には見えないけど…ちょっと力任せに振ってる感じがあるかな?)

 

「49…50…!終わったよ、ヤマトくん」

 

「お疲れ様、それでとりあえず見た感じ──」

 

ヤマトはソラの出来ていたところと逆に改善すべきところを丁寧に教え、その後も彼女の指導を予定していた時刻まで続けた。

 

 

*****

 

「お疲れ様、はいこれ」

 

「あ、ありがとう…」

 

汗をかくソラにヤマトはスポーツ飲料とタオルを彼女に手渡し、労いの言葉をかける。ソラはタオルで汗を拭い、スポーツ飲料を飲む。

 

「ふーっ、ヤマトくんって案外教えるの上手いんだね」

 

「え、そうかな………そう言って貰えると嬉しいかな」

 

ソラがふと何気なしに言った言葉にヤマトはほんの一瞬だけ暗い表情を浮かべたが、すぐにバレないようにと笑顔を浮かべる。

無論、ソラはそれに気がついたが敢えて何も聞かないことにした。

 

「うん、お陰様で少しコツを掴めた気がする!」

 

「そっか…役に立てたなら良かった。それじゃあまた今度に」

 

ヤマトはソラに別れを告げて、よいしょと立ち上がると奥のシミュレーション室へと足を運ぼうとして…

 

「……えーと、なんで着いてきてるの?」

 

タオルを首にかけとスポーツ飲料を片手に着いてきていたソラに声をかけた。

 

「えーと、ヤマトくんの動きを参考に出来たらなーって思って着いてきたんだけど…やっぱり迷惑だよ…ね?」

 

ソラが申し訳なさそうに言った内容に関して、ヤマトは少し思考を巡らせる。確かに人の動きを参考にするというのは効果的ではあるが、ソラはまだ実践の動きを参考にする前の段階なのであまり意味は無いのだが、別に見せても問題はないと思う上、逆に彼女に自分の動きで何となくでもいいから直すべきところを見て貰えるチャンスでもある。

 

「…いや、迷惑じゃないよ。それじゃあ外から見ててね」

 

ヤマトはそう告げると中に入り、システムを入れ仮想の敵を…先程戦った相手であるへラグに設定しそれで起動ボタンを押す。

そして現れた仮想のヘラグに対してセカンドブレイドとバタフライソードを構えると、数秒後にはヤマトは斬りかかっていた。

 

 

 

*****

 

「ふー…やっとこさケルシーを説得できた…」

 

執務室にて、ドクターは先程までヤマトに2度目の昇進をさせてもいいか否かをケルシーと議論しており、何とか彼女を納得させることが出来たことに疲れを感じると共に息を吐いた。

 

「お疲れ様です、ドクター」

 

「ありがとうアーミヤ…お、ミルクティーか」

 

「その…疲れには甘めのものがいいかと思いまして…」

 

「そっか…ありがとうアーミヤ。うん、甘めでなおかつ好みの味だ…流石アーミヤ、と言ったところかな?」

 

「ど、ドクター!褒めても何も出ませんよ!」

 

さりげなくイチャつく(まだ恋人ではない上どちらも無自覚)2人に来客を知らせるインターホンが部屋に響き渡った。

 

「?誰でしょう?」

 

「うーん、来客の予定はなかった気がするけど…はい、誰で…ヘラグさん!」

 

ドアを開けると、そこにはヤマトの2度目の昇進を決めるための実力診断のために模擬戦を頼んだヘラグがそこにいた。

 

「急にすまないな、ドクター」

 

「いやいや、でも急にどうしたんですか?」

 

「ああ、ヤマト殿に感じた違和感が分かったのでその報告をな」

 

「……中で詳しく聞きます」

 

ドクターはヘラグを真剣な声音で中に招き入れて、来客用のソファーに座ったヘラグは早速切り出した。

 

──ヤマト殿の実際の戦闘経験と書類に書かれているものは、違う可能性がある。

 

 

 




活動報告にて、このキャラとの絡みがみたい!というのをリクエストしていますので、他力本願というか皆様に頼る感じになってしまいますが、是非ともよろしくお願いします(こういった話が読みたいでもOKです!)

キャラ紹介
ヤマト:何かまた厄介事が起きそうな感じになっている、本小説主人公。自分を一介の元傭兵にすぎないと考えている。あの後、仮想のヘラグには模擬戦よりは善戦したものの結局負けて、ソラには慰められるという締まらない感じで終わった。

ヘラグ:みんな大好き星6前衛おじ様。医療オペレーターの回復の対象にならず、敵を攻撃する度にHP回復&昇進2で未ブロック時HP回復という変わった素質の持ち主。攻撃速度が早く、スキルも全体的に使い勝手いい感じになっており、重装タイプじゃないボス系エネミー討伐にピッタリ。本小説ではめちゃくちゃ強い感じになっており、数々の死闘の経験とかで色々察せられる感じに。個人的にはヤマトからおじいちゃんと呼ばせたい…!

ソラ:みんな大好きアイドル。ヤマトと仮想ヘラグの戦闘は正直、速すぎてついていけなかったが、ヤマトが何かに頼りすぎているように見えた気が…?ヤマトに指導したくれたお礼としてチョコムースを奢ってあげた。

ドクター:ヤマトを2度目の昇進をさせるために、あれこれ手を尽くした人。ヘラグからヤマトについて話を聞かされたが…?
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