ロドス劇場   作:ゆっくり妹紅

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ハーフアニバーサリーの有料確定の10連はシージ(2体目)で、エクシアがピックアップ対象だった方の10連はモスティマ…そして諦めきれず50連してもそもそも星6すら来ないという…

なんでエクシア来ないのぉぉぉぉ!テキサス秘書にしてたのにぃぃぃ!!(魂の叫び)
この無念を晴らすために前回に引き続き連続投稿です。

それはさておき、今回の話もリクエスト回でとあるオペレーターとの絡みです。

せめて皆様が目当てのオペレーターが当たりますように…!


ヤマトのパーフェクト料理教室その2〜無知は罪なり〜

「料理を教えてください!」

 

「……?」

 

朝食の時刻がすぎたロドスの廊下にて、ヤマトが調理室に行こうとしているところにエイヤフィヤトラが彼に頭を下げてこんなことを頼んできた。

ヤマトは彼女の突然の行動に首を傾げる。というのも、ヤマトがエイヤフィヤトラと話したことはせいぜい小隊で一緒になった際に陣形の確認程度ぐらいしかなく、それ以外では皆無なため何故いきなりこんなことになっているかが分からないからだ。

とりあえず、ヤマトはエイヤフィヤトラに頭を上げるように告げて、調理室で詳しく話を聞くことにしたのだった。

 

 

****

 

「なるほど…そういう訳でか…」

 

移動した調理室にて、ヤマトは椅子に腰掛けた状態でこちらを見ているエイヤフィヤトラを見ながら先程聞いた話を思い返す。

 

簡単にまとめると、彼女はどうやら普段からお世話になっている『先輩』という人物にいつものお礼ということで、手作りのお菓子を作って渡そうと思いついたのだが、彼女の料理経験は乏しく誰かに教えてもらおうと思った矢先に、ラップランドとリーシーがフロストリーフに廊下でヤマトが作ったお菓子は凄い美味しいというのと、最近その彼からお菓子作りを教えて貰っているといった内容を話しているのが耳に入ったため、ダメ元でお菓子作りを教えて欲しいと頼みに来たというわけ、らしい。

 

そしてその話を聞いたヤマトは二つ返事でその頼みを了承しようと思ったのだが、何故か先程から自分の本能が「断らないと死ぬ」と警鐘を鳴らしているため頷けないでいた。

先程から黙りこくっているヤマトを見て、エイヤフィヤトラはなるべく彼が気分を害さないように明るい口調で言葉を発した。

 

「その…やっぱり自分でやってみます!お時間とってしまいすみませんでした!」

 

「…いや、手伝わせてもらう」

 

「え?」

 

「手伝うと言ったんだ。作る物に指定はあるか?」

 

しかし、ヤマトは自分の本能の訴えを無視してエイヤフィヤトラの頼みを聞くことにした。彼女が件の『先輩』のことを大事に想っているのは鈍感なヤマトでも伝わってきたのに加えて、彼女がこちらに気を使っているのを見て断る気が無くなったからだ。

エイヤフィヤトラは急に態度を変えたヤマトを黙って見ていたが、おずおずと自分が作りたいものを告げた。

 

 

****

 

(ヤマト視点)

 

「では作っていくぞ」

 

「はい、お願いします!」

 

予備の三角巾とエプロンを身につけて「気合十分!」と言った様子のエイヤフィヤトラに、初めてこういう風に交流するから緊張しちゃうけど…頑張って教えつつ手伝っていこう!

 

 

「エイヤフィヤトラはまず砂糖と水をこの分量で耐熱容器に入れて混ぜたら、電子レンジで──色になるまで加熱しといてくれ」

 

「分かりました!その間、ヤマトさんは何を…?」

 

「俺は少しだけ骨が折れる作業を先に済ませておく…終わったら声をかけてくれ」

 

「分かりました!」

 

さて、俺はエイヤフィトラちゃんがアレを作っている間に、耐熱ボウルに牛乳と砂糖を混ぜる。ある程度混ぜたら、それを電子レンジで加熱しその間に溶き卵を泡が立つまでよく混ぜる…本当は電動の泡立て器でやるのがいいが、今回は気分的に電動ではない方で。

するとそのタイミングでエイヤフィヤトラちゃんから声をかけられた。

 

「ヤマトさん!──色になりましたよ!」

 

「分かった…──色にしっかりなってるな。次は、熱湯を少しだけ加えたらそれを混ぜながらこの型に入れて、熱を取ったら冷蔵庫に入れといてくれ」

 

「はい!」

 

ここまで返事がいいと、なんか教えてる身としてもなんか嬉しいな…

まあ、それはともかくやっと溶き卵の方も泡が軽く立ってきた…やっぱり結構疲れるな、これは。

 

「入れてきました!…これは何をしてたんですか?」

 

「溶き卵に泡が軽く立つくらいまで混ぜていた…(エイヤフィヤトラちゃんがやるには)少しキツイからな」

 

「?」

 

「まあ、気にしないでくれ…ここから俺はやり方の説明とサポートしかやらないが…いいか?」

 

「は、はい!」

 

「では、この混ぜた卵を先程レンジで加熱しておいたこの牛乳に加えて混ぜてくれ」

 

「はい!」

 

さて、エイヤフィヤトラちゃんが混ぜている間に俺は最後の工程の準備をしておくかな…って言っても、少し底が深めのフライパンにさっき冷蔵庫に入れた型が半分浸かるぐらいの量の水を入れて沸騰させるだけなんだけどね。

 

「ヤマトさん!こんな感じでいいでしょうか?」

 

エイヤフィヤトラちゃんの横からボウルの中の感じを見る…うん、これくらいなら次の工程に入っても大丈夫かな。

 

「大丈夫だ。次は、それをザルで濾してくれ…ザルと下で受ける容器だ」

 

「ありがとうございます…っとと。えーと次は何を?」

 

「次は…ふむ、時間的にもう大丈夫だろう。先程冷蔵庫に入れてもらった型に漉したやつを流し入れてくれ」

 

冷蔵庫から中に入れられてある型を全てエイヤフィヤトラちゃんに渡し、彼女は少し危なげな感じではあったが無事に全て流し入れられた。

 

この後は、先程沸騰させたフライパンの水…いやお湯の中に入れて蓋をして8〜12分ほど待ったら、粗熱を取り冷蔵庫で暫く冷やす。

 

*時刻をしばらく飛ばします…*

 

半日時間が経った頃に俺とエイヤフィヤトラちゃんは冷蔵庫の前に戻っていた。彼女は無事にできているか不安気な表情を浮かべている…よし、ここは…

 

「自分で開けて出来てるか確かめるといい…不安かもしれないが、だからこそ自分で確認するべきだ」

 

 

「あ、は、はい…」

 

エイヤフィヤトラちゃんは冷蔵庫を開けると、恐る恐ると言った様子で確認しそして──

 

「プ、プリンちゃんと出来てるー!」

 

満面の笑みでそう俺に告げてきた。

そう、今回俺らが作っていたのはプリンで最初の方にエイヤフィヤトラちゃんに作って貰ってたのはカラメルソースだった。そして度々確認していた色というのは、カラメル色になっているかどうかだ。

さてと…

 

「さて、早くそのプリンを持ってその『先輩』に届けてくるといい」

 

「あ、はい!ありがとうございましたヤマトさん!それでは、失礼しますね!」

 

エイヤフィヤトラちゃんはそう言うと、プリンを2つ持って部屋を出て右手へ駆け出していった…走ってるところをドーベルマン教官に見つからなければいいんだけど…

 

「さて、俺も…ん?あ、スプーン忘れてる…」

 

…今からなら急げば間に合うかな。あ、あと余分に作ったプリンとついでに作ったクッキーもここにまた戻るの面倒くさいから一緒に持ってこ。

 

 

****

 

(あ、いたいた…って、え?)

 

ヤマトは早歩きで廊下を歩いていったところで、エイヤフィヤトラが丁度ある部屋に入っていったのを目撃して固まり、冷や汗を流し始めた。

通常であれば彼女が誰の部屋に入ろうと特に問題は無い、が。

その彼女が入った場所が、ここのCEOが想いを寄せている人が仕事をしている場所というのと、彼女が『先輩』のことを異性として意識しているとぶっちゃけたこと、そして今日の秘書がCEOであることを知っているならば話は別だ。

 

(やばいやばいやばいやばい)

 

正直な話、今すぐ回れ右してラップランドやフロストリーフといった面々とお茶会をしたい。が、ここでそんなことをしてしまえば部屋が更地となり、最悪死人が出る可能性もある。

 

(……俺が身代わりとなるしか……!)

 

ヤマトはいつ間にかガクガクと震えていた足に力を込め、エイヤフィヤトラが入っていった部屋…ドクターの執務室へと飛び込んだ。

 

 

****

 

「全く………」

 

夕方、ヤマトの部屋にてリーシーはこの部屋の主に正座をさせていた。

ヤマトが決死の覚悟でドクターの執務室へと飛び込んだ前、たまたまドクターに用事があったリーシーがいたお陰でその場が戦場と化すことはなく、そのリーシーが入ってきたヤマトが抱えていたプリンとクッキーを見て、「ヤマトがおやつを持ってきてくれたようだし、皆でそれを食べながら休憩しよう」と機転を効かせてくれたのもあってその場は無事に乗り切れた。

 

しかし、かといってエイヤフィヤトラの『先輩=ドクター』を知らなかったとはいえ、戦犯であるヤマトの罪は消えることは無い。

 

「たまたま私がいたからよかったけど、居なかったらあの場は戦場となって最悪ドクターが死んでたかもしれないんだから…」

 

 

「ごめんなさい……」

 

耳が垂れ下がり、尻尾も地面に着くほど下がっているヤマトを見てリーシーはため息を吐きつつも、彼の頭にポンと軽く手を乗っける。

 

「まあ、次からは気をつけなさいよ?」

 

「リーちゃん…」

 

「さて、と。珍しく今日はもう私がやるべき書類はなくて暇だから、2人だけでお喋りでもしましょ」

 

「あ、う、うん!」

 

(ふっ、悪いわねラッピー…今回は私がヤマトとイチャコラさせてもらうわよ!)

 

そうしてリーシーはヤマトと2人だけで暫く話に花を咲かせていたのだが、途中乱入してきたラップランドによってその時間は崩壊したとか。

 

 

 

なお後日、CEOに調理室まで連行されたループスが目撃されたとか目撃されなかったとか。

 

 




こんな感じで良かったかな…?

キャラ紹介

ヤマト:またまたやらかした鈍感オオカミ。フロストリーフにもしっかり絞られた模様。ラッピーが乱入してきたため、結局3人で軽いお茶会みたいなのを開き、そのラッピーからも今回の事件に関して注意されてショボン。最近、CEOに呼び出しを食らうことが多くなったと周りの人物にこぼしたとか。

エイヤフィヤトラ:星6術士で敵をドンドン灰にしていくやべーやつ。どのスキルも強く、ステージごとに違うスキルを試してみると案外楽にクリア出来たりすることも(実体験)。鉱石病の関係で聴覚がかなり低下している。そしてドクターガチ勢(多分)。なお、今回の料理の件でヤマトと廊下ですれ違ったら話すようにもなった。師匠呼びにしようか考え中。

リーシー:今回のMVP。修羅場が勃発する前にその場を収め、ドクターの命と執務室を守ったできる女。アーミヤとはひんぬー仲間として固い絆で結ばれている。

ドクター:お前はどんだけ攻略すれば気が済むん?

アーミヤ:ヤマトさん…もちろん、私に協力してくれますよね?

ラッピー:女心というか、乙女心に理解があるボクっ娘ループス。抜け駆けは絶対許さないウーマン(自分は除く)
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