ロドス劇場   作:ゆっくり妹紅

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というわけで修羅場編第3弾の根本にあるものルートなんですが…ちょっと修羅場要素はまた少なめです。

それでも大丈夫な方はどうぞ!


修羅場…かな?ヤマトくん!(根本にあるものルート)

プリュムは激怒した。

必ずかの熱血なゴリラ猫を打倒せんと決意した。

プリュムにはヤマトの交流関係などわからぬ。だが、人一倍ヤマトが他の女性(一部を除く)と話しているのを見るとモヤモヤしていた。

 

「というわけで、あの人をギャフンと言わせる作戦を一緒に考えてくれませんか?」

 

「うん、プリュムちゃん一旦落ち着こうか」

 

シラヌイはヤマトの武器をメンテ&改良を終えて一息ついていた頃にいきなりやって来て早々変なことを言い出したプリュムに対して、ため息をつきながら詳しく話を聞くためにも、明らかにキャラ崩壊している彼女を座らせ、続きを促す。

 

「それで、どうしてそんなことをやろうと思ったのか詳しく聞かせてくれないかしら?」

 

「いや…その、それがさっきも言いましたけど…。なんかヤマトが他の女性と話しているのを見ると、落ち着かないというか、イライラするというか…モヤモヤするんですよ」

 

(うーん、完全に恋する乙女)

 

「それに…その、私の相方は彼しか居ませんし…)

 

(何だこのくそかわいい生き物)

 

恥ずかしそうに顔を赤らめながら自信なさげに話すプリュムを見て、シラヌイは思わず限界化しかけたが、彼女の話を聞く中で肝心なことを聞いていなかったことに気がついた。

 

「あのさ、そもそも誰をギャフンと言わせてやろうと思ってんの?」

 

そう、シラヌイはそもそもプリュムが誰をギャフンと言わせたいのかを聞いていないのだ。まだ、協力すると決めている訳では無いものの、正直気になってしまうのが人の性というもの。

そしてシラヌイの問いにプリュムも「そういえば」という感じになり、なんの疑いもなくその人物を挙げた。

 

「ブレイズさんなんですが…」

 

「………」

 

シラヌイは自身の耳を疑った。それもそうだろう、プリュムの口から飛び出したのはロドスではエリートオペレーターというのもあって、知らない人はいない人物であるからだ。

なので、シラヌイは聞き間違いである事を祈って再度聞き直す。

 

「ごめん、もう一回だけ言ってくれる?」

 

「その、ブレイズさんなんですが…」

 

「oh…」

 

「え、シラヌイさん!?」

 

シラヌイは色んな意味で頭を抱え込んだ。

プリュムが驚きの声を上げる中、シラヌイはどうしたものかと考え始めた。

正直、ブレイズはプリュムの恋敵ではないのはもちろんの事、ブレイズがヤマトに対して良い影響を及ぼしているから、ギャフンと言わせる必要が無いというのを上手く説明しなければならないこと。

これが武器職人の才女(自称)のシラヌイの頭を悩ませる理由であった。

 

(あー…なんであの子はこう厄介事を持ち込んだり、そのきっかけを作るんだか…)

 

シラヌイは今頃ブレイズ監修の元、グレースロートと訓練をしているであろうヤマトへ愚痴を零しながらも、どこか嬉しさを感じつつ目の前のヤマトの新たな相方を見つめる。

 

「な、なんですか?」

 

(ブレイズさんのことをどう説明するか…)

 

プリュムがヤマトに恋心を抱き、そしてそれを彼女が否定してしまっているのをシラヌイは知っている。なので、ドストレートに「ブレイズさんはヤマトのこと狙ってないからモーマンタイ」と言ってもこの面倒臭い恋する乙女と化したプリュムが納得するとは到底思えない。

 

かと言って、「ヤマトはブレイズのことなんも思ってねーから大丈夫!」なんて言ったところでそれを鵜呑みするとは思えないし、それもヤマトの傭兵時代の話を聞いた後なら尚更だ。

 

(あー、もう!なんで雰囲気どころか、ヤマトへの接し方もあのバカに似てるんだか……ん?いや、待てよ…)

 

この時ばっかりは、ブレイズの雰囲気や彼女のヤマトへの接し方がもういない自身の親友に似てしまっているのを軽く恨んだところで、シラヌイはある点に気がつき、その点から一気に突破口への道筋が彼女の頭の中で出来上がった。

 

「プリュムちゃん、まずブレイズさんをギャフンと言わせる必要は無いわ」

 

「どういうことですか?」

 

「それはね、ブレイズさんはヤマトのことを手のかかる弟としか見てないからよ!」

 

「…どういうことですか?」

 

怪訝そうな目で見つめてくるプリュムの視線に、少しだけ落ち込みながらもシラヌイは彼女を説得させるために口を動かし続ける。

 

「いい?ブレイズさんは面倒見が良くてお節介焼きなのは知ってるわよね?」

 

「ええ、それは…」

 

「それで、ヤマトって抜けてるところというか、見てられないところがあるでしょ?ブレイズさんは、それを見て多分世話焼きな性格が刺激されちゃって、ヤマトに声をかけたり、お節介を焼くようになったのと思うのよ。まあ、ここまで長々と説明したけど結論としてはね。」

 

シラヌイは真剣に聞いているプリュムを見て、そこで一拍おき。

 

「ぶっちゃけブレイズさんは、プリュムちゃんの相方ポジション狙ってないし、どっちかというと保護者みたいな感じだからギャフンと言わせる必要は無いわよ」

 

「…確かに言われてみたら……」

 

シラヌイの横暴な内容の説得にプリュムが納得しかけたのをみて、その説得をしている張本人はチャンスと言わんばかりに決定的な一言を告る。

 

「それに私はあの子の隣はプリュムちゃんであって欲しいって思ってるわよ」

 

「…そうですか」

 

(あ、ちょっと嬉しそう…てか、何とか丸め込めたかな?)

 

シラヌイの最後の発言はプリュムを丸め込ませるための文句ではなく、彼女の本心からの言葉であった。仮に、ただ丸め込ませるための言葉だとしても、ヤマトの実質的な保護者であるシラヌイの発言はプリュムにとっては認められたようなもので、彼女の心境は相談をもちかけた時に比べると明らかに良くなっていた。

 

「よし、それじゃあついでだしちょっとヤマトについて話し合わない?」

 

「え?」

 

「将来のお嫁さんから見たヤマトについて聞きたいからね♪」

 

「お、お嫁…!し、シラヌイさん!からかわないで下さいよ!」

 

「ん?結構本気よ?」

 

「〜〜〜〜!」

 

──やっといつもの流れになったわ。

シラヌイは顔を真っ赤にして悶えるプリュムを見ながら、自分はやはり苦労人として頭を抱えるよりもこうやって人を弄り倒すのが自分らしい、と考えながら彼女と自分の2人で飲むようにコーヒーを入れるために席をたち。

 

「シラヌイ、剣を取りに来た」

 

「ああ、ヤマト?メンテは終わったから勝手にとっていって──」

 

「やあ、キミがヤマトが言ってたシラヌイかな?」

 

「────」

 

シラヌイは今1番聞きたくない声が耳に入った瞬間固まった。

正直、シラヌイの頭の中は「そんな馬鹿な」や「幻聴よね?」と言った否定することばかり思い浮かび、そして油の切れたロボットのようにぎこちなく部屋の入口の方へ首を動かすと。

 

 

「やあ、ヤマトのことちょっと借りてるよ」

 

「………oh」

 

笑みを浮かべるラップランドがヤマトの隣に立っていた。因みにプリュムは予想外の出来事で呆然としている。

シラヌイは内心穏やかでない様子でありながらも、平静を装ってラップランドに声をかけた。

 

「えっと、とりあえずなんの御用件で?」

 

「んー、特にこれといって用はないつもりだったんだけど…まあ、ヤマトとはこれから仲良くやらしてもらうから、ご挨拶ってところかな」

 

「あ、そ、そうなの…は、ははは…」

 

──それはどういう意味のご挨拶なのよ!?

と本当のところは問い詰めたいところであったが、、話がややこしくなる+プリュムを刺激させる可能性が高いため、何とか飲み込み笑みを何とか浮かべる。そして、これはシラヌイは空気が読めるできる女だからこそできた芸当である。

 

「ふふっ…それじゃあ挨拶もできたところだし、ヤマト。そろそろ行こうか?」

 

「………」

 

「相変わらず無口だね…まあ、そういう所もボクとしては(ギャップがあって)好きだけどね」

 

「あ、あのちょっと待ってください!」

 

ヤマトとラップランドが部屋を出ていこうとしたところで、復活したプリュムが慌てて声をかけ、ヤマトが止まったことでラップランドも自分だけさっさと行くことは出来ないため、面倒くさそうにプリュムの方へ向き直った。

 

「何か用件でもあるのかい?」

 

「え、えっとその…2人は、これから何をするんですか?」

 

しどろもどろといった様子で聞いてきたプリュムを見て、ラップランドは何となく理由を察すると、ニヤッと笑みを浮かべ、それを見たシラヌイは嫌な予感がしたため何とかしようと急いで思考を働かせたところで。

 

「男女が2人ですることっていたら逢引だと思うんだけど、分からなかったかい?」

 

「────」

 

(やめて!プリュムちゃんを刺激するようなこと言わないで!?)

 

間に合わず、ラップランドの言った一言にプリュムが固まったところでシラヌイは心の中で悲鳴をあげていたところで、ヤマトが疑問に思ってるような顔(比較的)で首を傾げながら声を出した。

 

「ならば、前プリュムと遊園地に行ったのも逢引というのにになるのか?」

 

「え?」

 

「え」

 

(このアホオオカミイイィィィ!)

 

恋愛の「れ」の字も知らないヤマトからしたら、当然の疑問だったのだろうが今回ばかりは間が悪かった。空気が固まる中、ラップランドは驚いたような顔をし、プリュムは頬を軽く赤く染め、シラヌイは肝心な時に無口を発揮しないヤマトに心の中で全力の罵声を浴びせていた。

 

「や、ヤマト、あ、あれはただのお出かけ!そう、普通に遊びに行っただけなので逢引じゃないですよ!?」

 

「そうなのか…」

 

「…まあそれより、ヤマト。早く行こうか」

 

「ちょっと待ってください!話はまだ終わってないです!」

 

(──ああ、なんでこんなことに)

 

目の前でヤマトを挟んで展開される修羅場に胃がキリキリ痛み出したシラヌイはある決意した。

 

──絶対ブレイズも巻き込んでやろう。

 

 

 

 

****

 

 

 

 

「へっくし!」

 

「…風邪でも引いたの?」

 

「んー、熱っぽさとかはないんだけどねー…てか、ヤマトくんとラップランド遅いわね…訓練の続きできないじゃない」

 

(…誰か、こいつの噂でもしてたのかな)

 

そんな会話が訓練所のある一角であったとかなかったとか。




キャラ紹介

ヤマト:根本にあるものルートのヤマト。全ルートの中で1番ニブチンで、下手すると1番純粋な可能性も…。因みに自分を挟んでのプリュムとラップランドによる修羅場は「2人は仲良いのか」と見当違いなことを考えていた。因みに、プリュムのことは「優しくて一緒にいると胸が温かくなる人」、シラヌイは「自分を助けてくれた人」、ラップランドは「自分と話してくれるいい人」、ブレイズは「暑苦しいけど温かい人」、グレースロートは「優しい人」と思っている。


プリュム:このルートではヒロインの1人。ヤマトのことを異性として完全に意識しているものの、それを認められないという完全に忘れ思春期の恋する乙女ムーブをかましている。因みにこの話の後、ラップランドを要注意人物として認定した。

シラヌイ:このルートでは胃薬が手放せない苦労人天使となっている。それでも、彼女的にはヤマトの交友関係が広がっててちょっと嬉しかったり。彼女的にはヤマトとプリュムがくっついてくれると1番安心だったり。なお、彼女のクラスは狙撃で扱う武器は(どこからとは言わないが)こっそり持ち出したPDWとサブとしてS&W M29とUSPタクティカル、近接用として電撃棒を装備している。なお「私に警棒抜かせたのは今のところムサシだけで、ロドスだとヤマトとヘラグさんなら多分抜かせられちゃうなー」とプリュムに零していたり、訓練で相手を全員ゴム弾でボコボコにしたりと案外強いが、頭脳派or職人タイプと自称しているのであんまり戦場には赴かない。

ラップランド:ヤマトを気に入ってしまったやべーループス。気に入った理由はいくつかあるが、1番は彼の戦い方、特に敵の倒し方にあるようで…?自分好みに染めあげようと色々動いているが、プリュムの乱入やヤマトの天然ぶりのせいで尽く失敗しているっていうオチがあったり(なお、懲りるどころか余計に燃えちまってる模様)

ブレイズ:ヤマトの「自分の命を勘定に入れない戦い方」を見たせいで、色々介入してきたゴリ…エリートオペレーター。わずか3日でヤマトが心をプリュム並に開けるという快挙を成し遂げてたり。其の理由はヤマトの恩人にして相棒だった彼女と雰囲気が似ているからだとか。
なお、シラヌイの魔の手から逃げられたかはご想像にお任せします。

グレースロート:出番少なかった気がする。因みにヤマトのことは普通の人なら落ち込んだり怒ったりするようなこと言っても、表情を何も変えないどころか、何も言わない「変わったヤツ」程度の認識。実を言うと修羅場に参戦させたかったんですが、ダメでした()

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