さて今回はそれに触発されて各ルートでのクリスマスの様子を即興でやらせて頂きました…が、間に合いませんでした(無能)
12/26 2:24 タイトルを修正しました。
その1:ペンギン急便テキサス√の場合
(…よし、エク姉寝てるね)
とある聖夜の夜、ヤマトはグースカと寝ているエクシアの部屋に入ると、足音を立てずに彼女の枕元に近寄り、背負っているリュックサックを音を出さないように漁り目当てのものを取り出すと、それを丁寧に置いた。
(エク姉はこれで大丈夫…じゃないな。もう、掛け布団剥いだら風邪ひいちゃうじゃないか…)
ヤマトは心のなかで小言を言いつつも、掛け布団を丁寧にエクシアに掛けなおすと、無駄に高いスニーキングスキルを利用して部屋を出るとマスターキーを使って鍵を静かにかけ直した。
ヤマトが行っていること、それは不法侵入ではなく普段お世話になっているテキサス達にクリスマスプレゼントを置いていくことだった。一応、社長であるエンペラーには既に話を通しており、普通なら借りられない寮の部屋のマスターキーがヤマトの手元にあるのもしっかり話を通していたからだった。
因みに費用は完全にヤマト持ちであるのだが、元々そんなにお金を使わないのと傭兵時代に沢山稼いでいたので、まあまあ高価なものも迷うことなく買えていた。
閑話休題。
そうしてヤマトはクロワッサン、ソラの部屋に入りそれぞれが欲しかったもの(ソラは特に無いと言われたのである物を)を無事に枕元に届けると、最後に自分の恋人であるテキサスの部屋の前へと来ていた。
(最後はテキサスのだね…よし、最後気を抜かずに行こう!)
ヤマトはマスターキー鍵穴に差し込み器用に音を立てずに開けると、これまた無音で部屋の中を移動し彼女の枕元に立った。テキサスは穏やかな寝息を立てており、ヤマトから見ても起きてるようには見えないため内心ほっとしていたが。
(……やっぱり、綺麗だなぁ)
部屋の照明が常夜灯の状態で真っ暗ではなかったため、テキサスの寝顔が見え、ヤマトは暫く見惚れていたが気を取り直すとリュックサックから彼女に用意したプレゼントを枕元に置いた。
(メリークリスマス、テキサス)
ヤマトはそう心の中で呟くと、彼女を起こさないように気をつけながら額に軽く口付けをしそっと部屋を出たのであった。
「…………」
愛しい人が顔を赤くそめ口元が緩んでいたのに気が付かずに。
****
その2:龍門√(修羅場の話後で誰ともくっついていない)場合
「「「乾杯」」」
龍門のいつもの居酒屋にて龍門特別督察隊組の3人は集まって飲んでいた。因みにスワイヤーがここにいないのは、彼女を呼ぼうとしたヤマトをチェンがいい感じに言いくるめ阻止したからだ。なおこれに関してホシグマはスワイヤーへ同情は抱いたものの、ライバルを増やしてしまうのは避けたかったのでチェンの行動には目を瞑った。
そしてチェンとホシグマはただヤマトと飲みたくて居酒屋に来た訳では無い。今回飲み会を開いた目的、それは…。
「それにしても、今日はクリスマスだというのに私たちと飲んでていいのか?」
「大丈夫だよ。お父さんは昔の仕事仲間と飲みに行くって言ってたし、誘ってくれなかったら今日は1人寂しくクリスマスの夜を過ごす羽目になってたのでむしろ有難いくらい」
((よし、まだ彼女はいないな))
ヤマトに彼女が出来たかどうかのチェックである。これは最重要項目であり、次点に気になる異性がいるかどうかを聞くである。因みにヤマトの養父は彼がモテていることを耳に挟んでいるため、こういったイベント系がある時は大抵昔の仲間達のところ行っている。最も、ヤマトはそんなこと気がついていないのだが。
「まあ、俺みたいな奴を好きになってくれる人なんていないでしょうよ…学生時代も告白されたことなんてなかったし」
(ん″ん″っ″!)
自分で言っておいて悲しくなってきたのか、ヤマトは少し拗ねたような声を出したところで、未だにそういうのに慣れていないチェンが人知れずいい意味のダメージを受けていた。なおヤマトが学生時代全く告白されなかった理由はちゃんとあるのだが…これは別の話である。
閑話休題
「あ、そういえば2人に渡すものがありました」
飲み会が始まってから30分が経ち酔いがまわり始めたころになって、ヤマトはカバンを漁り始めるとそこから包装用紙で包まれたもの2つを取りだすとそれを2人に手渡した。
「チェン隊長、ホシグマさん。クリスマスプレゼントです」
「…用意してくれていたのか?」
「はい、お2人にはいつもお世話になってますから!」
「…あけていいか?」
「はい!」
酔いが回っているせいもあって満面な笑みでニコニコとヤマトに見守られながら、2人はそれぞれ渡された包装を開けてみると。
「これは…マフラーか?」
チェンとホシグマの手にあるのは色違いの手編みマフラーであり、そしてそれを少し見てからホシグマがあることに気がつき、ばっとヤマトを見る。
「ヤマト、まさかと思うが…これお前の手作りか?」
「はい!本当はちゃんとしたものを買うべきだと思ったのですが、少しでも気持ちを込めたくて手編みにしました!」
「そうか…」
ホシグマとチェンは改めて手元にあるマフラーを見る。想い人の手作り。それだけでこのマフラーの重みが更に加わり、彼女らは軽く笑みを浮かべ。
「ヤマト。せっかくだからこの後ショッピングモールによらないか?」
「え?いいですけど…なんでですか?」
心底不思議そうな顔をするヤマトに2人はふっと笑い。
「「お前のプレゼント選びだ」」
そう告げたのだった。
なお、後日スワイヤーには高級のお菓子がヤマトからプレゼントされ、「ボクには?」と襲撃してきたラップランドには彼女の要望でヤマトは自身の尻尾を10分間差し出したのだった。
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その3:根本にあるもの√
「ヤマトの欲しいもの?」
「はい、シラヌイさんなにか心当たりありませんか?」
「なるほどねぇ…(なんかデジャブを感じるんだけど?)」
自身の工房に尋ねてきたプリュムにシラヌイはそんなことを思いながら、考える。正直シラヌイもヤマトのことを100%理解している訳では無いため、ヤマトが欲しいものと言われて何も思い浮かばないのが事実だ。
「ヤマトには欲しいものないか聞いてみたの?」
「はい、聞いてみたんですが…特にないって言われてしまいまして…」
「そっかぁ…」
シラヌイは内心「そうだよね」と思いながら考えをめぐらす。が、正直名案といったものは全く浮かばず云々頭を悩ませていた時、プシューという音ともに工房のドアが開かれた。
「やあ、シラヌイ義姉さん。聞きたいことが…あれ、キミもいるのか」
(お前も来るんかい!!)
入ってきたのはラップランドであり、直後ラップランドとプリュムの間に火花が散り始め、それを肌身で感じたシラヌイをお腹を抑え始めた。その直後、またもや工房のドアが開かれ。
「やほー!シラヌイちゃん、グレースロートがあなたに聞きたいことが…あれ?プリュムちゃんにラップランドも来てたの?」
「……(露骨に嫌そうな顔)」
(うぐぅ…なんでグレースロートちゃんも…?)
後からヤマトに想いを寄せていることが判明したグレースロート(+ゴリラ猫)までもが参戦したことで、シラヌイの胃は致命傷を負った。なお、その致命傷を与えるきっかけの人物を連れてきた本人は今更になって「あ、やべ」といった顔を浮かべている。
がそんな中でも3人の火花は激しさを増しており、それに連れてシラヌイの胃痛は酷くなり、ブレイズは顔には出してないが内心ではめちゃくちゃ焦っていた。
「…!みんな、ここにいたのか」
そこへタイミングが良いのか悪いのか、3人を落とした張本人であるヤマトが少し驚いた表情(ギリギリわかる程度)を浮かべた。
「…その様子だと、私たちに何か用があるみたいだけどどうしたの?」
雰囲気を変えるためにブレイズが咄嗟にヤマトに声をかけ、シラヌイは心の中で親指を立てる中、ヤマトは少しだけ照れくさそう(ギリギリわかる程度)に口を開いた。
「ケーキを作ったから、食べないか」
それはヤマトとしては何気ない提案だったが、シラヌイとブレイズはそれがこの状況を打破するチャンスだとすぐに理解し、目で意志を取り合いすぐに行動に移した。
「いいわね!皆食べましょう!」
「そうね、3人も折角ヤマトが作ってくれたわけだから一緒に食べるわよね?」
「…そうですね、そうしましょう」
「…ちっ、仕方ないね……」
「…今回はヤマトのために下がるわ」
((な、何とかなったあぁぁぁ!))
何とかなったことにシラヌイとブレイズは心底安心するのだが、この後、また一悶着あり胃を痛めることになるのだがそれはまた別の話。
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その4:BSW八方塞がり済み(←重要)√
(よし、子供たちの分はこれで終わったかな…)
深夜のロドスを赤い衣と赤い帽子、そして白い付け髭に身を包んだヤマトは歩いていた。
この日、ロドスではクリスマスということで子供たちにチキン、クリスマスケーキといったクリスマスにちなんだ食べ物が振る舞われ、そして子供たちが寝静まると、枕元にクリスマスプレゼントを置くというイベントがドクターの提案の元行われていた。
そして今回のサンタ役の1人としてくじ引きで選ばれたのがヤマトであり、さっきの部屋で今回の仕事を無事に終えたのだった。
(そういえば、シルバーアッシュさんは妹さん達にプレゼント無事に置けたかなぁ…俺はこれから渡す人達が同じ部屋だからまだ楽だけど…)
そこまで考えてヤマトは軽く疲れたように息を吐く。実を言うとヤマトのプレゼント配りはまだ終わっていない。彼はこれから自分の、正確に言えば自分たちの部屋で寝ている大事な人達に、個人的に用意したクリスマスプレゼントを渡さなければならない。
(よし、早くプレゼントを置いて早く寝よう)
ヤマトはそう思考を切り替えると早歩きで部屋に戻ったのだった。
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(よし、寝てるね……)
ヤマトが部屋に戻ると、明かりは常夜灯の状態で彼の恋人達は全員スヤスヤと寝ている様子であり、それを確認するとヤマトは無駄なく手際よく音を立てないように慎重にプレゼントを置いていく。
(…よし、何とか全員分置き終わったね。さて、俺もさっさと着替えて──)
「早く寝よう、って考えていませんか?」
「!?」
既に寝ているはずの人の声が聞こえ、ヤマトは背筋を凍らせ、恐る恐る振り返るとそこには上体を起こして笑顔のジェシカ、欠伸を漏らすWや背筋を伸ばすフランカだったりと、寝ていたはずの恋人達が全員起きている光景が目に入った。
「な、なんで起きて…?」
「もう、子犬ちゃんったら分からないの?」
「ヤマト、分からない?」
「……うん、本当に分からない」
Wとレッドに詰め寄られるも本当に分からないヤマトはそうそうに考えるのを諦めると、女性陣からは「やっぱりか」と呆れた視線を注がれる。
「ヤマト、クリスマスって特別じゃない?」
「?はい、そうですね」
「私たちとして、そういう特別な夜にこそシたいのよ」
「うんう…うん?」
「だからね、皆で話してたのよ」
「…何を?」
「どうやってお兄ちゃんとコトをするかって」
「………」
「まあ、結論としては寝たフリをしてヤマトが戻ってきたところで…ってことになったんだけどね」
「…………」
ヤマトはダラダラと汗を流し始める。いや、彼とて大事な人達とコトを致すのはやはり好きだし、する度に自分の覚悟が引き締まるのだからそれを拒否するというのはあまり取りたくない選択肢ではある。しかし、8人をいっぺんに相手した時の感覚は初めて襲われたシた時に既に知っているわけであって。
「……その、疲れてるからまた今度というのは……?」
『ダメ』
「ですよね…」
「それじゃ、先輩。お願いしますね♡」
「はい…わかり…ちょ、待って!流石に服は自分で脱がせて!!」
次の日、妙に機嫌がいいシルバーアッシュとは裏腹に異様に疲れた様子のヤマトが目撃されたのは別の話。
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その5:辺境の守護者√(思いつかなかったのでガチで短いです…)
「ふぅ…俺に届け物って誰から…」
ヤマトは先程受け取った2つの段ボール箱を部屋に運ぶとまず送り主の名前を確認した。すると、送り主の欄には自分の実の親と育ての親の名前が書かれており、同時に今日がクリスマスであることを思い出しヤマトは嬉しそうに笑みを浮かべた。
「全く…クリスマスプレゼントを貰うような歳じゃないんだけどなぁ…」
口ではそう言いつつも、嬉しさを隠しきれないヤマトは尻尾をブンブン振りながら2つの段ボール箱を開けていく。
「あ、これ俺が前に欲しいって言ってた銃のカスタムパーツ!それに、お父さんの方は最新式の圧力鍋だ!…ん?」
中には以前酒の席でうっかり「欲しい」と零してしまった物が2つ入っており、ヤマトにしては珍しく興奮した様子でパーツと圧力鍋を取り出して行くと、カシマとマサムネの名前で送られてきた段ボール箱にまだものが入っていることに気がつき、手を突っ込んで取り出すと。
「何コレ…」
それは言ってしまえば精がつく食材が詰め合わされたものであり、思わず面食らっていると、ヒラヒラと紙が落ちてきた。
「これは手紙…?…カシマさんと母さんの名前…?」
どういう事なのか。ヤマトは疑問に思いながら手紙の封をあけ、内容を読み始め…そして。
「か、母さんとカシマさんのばかあああ!!」
顔を真っ赤にして手紙を地面に叩きつけ、早く忘れるようにと壁にガンガン頭を打ち付けるもも、先程の手紙に書かれた内容がフラッシュバックした。
『それ食べて早く孫作って見せてね☆』
「なんで付き合ってる人いるのバレてるのおおお!?」
ヤマトの心からの叫びは部屋の中で木霊して終わるのだった。
なお、念の為言っておくとカシマと母親から送られたものは全く無駄にならなかったことだけは記しておく。
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その6:本編√
「えー、本日はクリスマスという訳なので…今夜ぐらいは盛大に盛り上がろうや!という訳でメリークリスマス!」
『メリークリスマス!』
ドクターの雑な音頭で始まった食堂で行われているクリスマスの宴はすぐにどんちゃん騒ぎとかした。卓に並んだ様々料理を凄まじい勢いで食べていくペッローとそれを見守る鍛治職人、ワイワイ騒ぐ子供たちをカウンター席でお酒を飲みながら見守る老人、歌を歌い始まるアイドルとそれに合いの手をいれる天使、主人にアーンされて顔を赤面させるフェリーンの女性と各々が思い思いに過ごしていた。
その中で我らがヤマトはというと。
「………」
珍しく、誰にも囲まれることなく隅の方でココアが入ったコップを片手にその光景を立ちながら見ていた。
「やあ、ヤマト。隣、失礼するよ」
「ラーちゃん…」
するとそこへ同じく飲み物が入ったコップを片手にラップランドが隣に立った。
「………」
「………」
お互い喋ることなく、目の前で繰り広げられる光景を見る。が、二人の間には気まずい雰囲気はなく、寧ろ穏やかで落ち着いた雰囲気が流れていた。
「……ラーちゃん、ありがとう」
「え?」
唐突に礼を言われたラップランドは驚いた表情を浮かべ、それを見たヤマトは少しだけ笑みを浮かべながら話を続けた。
「俺、ずっと思ってたことがあってさ。もし、ラーちゃんと友達になれてなかったら今の俺はなかったんじゃないかって」
「…そうかな?」
「うん。じゃないとチーちゃんやテキサスさんと仲良くなるどころか、リーちゃんにも会えなかったと思うし、あの子…イカズチもロドスに連れて来れなかったと思うんだ」
「………」
「だから、ラーちゃん。ありがとう」
「…どういたしまして」
「あー!白黒が抜けがけしてるー!」
理屈はかなり無理やりではあったものの何故か説得力がある内容と、改めてお礼を言われたことに面食らいつつも、彼の感謝の言葉を素直に受け止めたところで、イカズチが騒ぎ出し「なんですって!?」と更に騒がしくなる中、ヤマトとラップランドは互い顔を見合わせて吹き出した。
「そろそろ皆のところに行こうか?」
「うん、そうだね」
ラップランドの言葉に頷き、イカズチ達の方へ足を動かし始めた時だった。
『ちゃんと楽しめよ、ヤマト』
「え?」
「?ヤマト?どうかした?」
「……いや、何でもないよ……ありがとうムサシ」
先程の声は気のせいだったのかもしれない。それでもその幻聴ははヤマトにとっては十分なプレゼントであり、ヤマトは今は亡き相棒に感謝の言葉を伝えると、大事な人達の元へと足を進めたのだった。
300連する前にWを当てたい所存でございます(
各話補足説明や解説
その1ペン急テキサス√:テキサス√にした理由は彼女が推しキャラだからという杜撰な理由です。これは文句言われても仕方ない()因みにプレゼントの内容なんですが、エクシアは銃のアタッチメント、クロワッサンは商品券、ソラにはテキサスと彼女をモチーフにデフォルメした羊毛フェルトの人形。テキサスにはマフラーでした。
その2龍門√:最初はスーお嬢様もぶち込む予定だったのですが、展開がゴミだったためボツに。許せお嬢様。因みにそんなお嬢様はチェンに手作りマフラー貰ったというマウントを取られました。可哀想。
その3根本√:やっとこさifルートの設定にあったヒロインの1人であるグレースロートを参戦させることが出来ました。因みにあの後誰がヤマトからアーンをしてもらうかで修羅場になりました。最も、ヤマトが全員にしたため呆気なく治まりましたが。
その4BSW八方塞がり済み√:何とかならなかったパターンのクリスマスです。因みにこのルートのヤマトは特殊な訓練と専用の食事をとっているため耐えられています。最も理性吹っ飛ぶと全員良い意味でなかされるんですが()
その5:守護者√:ガチで思いつきませんでした…因みに誰とくっ付いたパターンなのかは皆さんのご想像に。
その6:本編√:ちょっとしんみりした感じに。因みに最後のムサシの声が幻聴なのか、はたまたマジなのかは…皆さんのご想像にお任せします。
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