ロドス劇場   作:ゆっくり妹紅

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という訳で、遅くなりましたが後編です。

今回はいつもよりちょっと長めですが、それでもいいという方は続きの方をどうぞ!


外伝~「お前もジャングルに行くんだよ!」「ええ…(困惑)」(辺境の守護者√)~ 後編

 

~前回のあらすじ~

 

つい先程、女の子をお姫様抱っこして現れたヤマト容疑者をYESロリータ!Noタッチ!を破った罪で現行犯逮捕しました。

 

「めちゃくちゃ間違ってるし、あらすじが雑すぎる!」

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

「へー…こんなに大きい滝があるなんてね」

 

「俺もここまで凄いとは思わなかったな…」

 

「だろ?」

 

ロリコン疑惑というあらぬ冤罪をかけられたヤマトだったが、必死の弁明とフリントからの証言で何とか自身の潔白を証明することに成功。その後、ドクターからの説明でトトミとの集合場所である大滝へと移動し、その壮大な光景にヤマトは珍しく感動していた。

 

「いやー、水着が無駄にならなくてよかったー!」

 

「ま、まあそうだな(本当に無駄にならなくてよかった…!)」

 

(……なんで、サイズがピッタリ?)

 

水着に着替えたウタゲとフロストリーフは、水着が無駄にならなかったことに安堵し、ヤマトはバックパックに入っていた水着のサイズがピッタリなことに少し疑問を抱いていた。因みにフロストリーフの水着は赤色のホルダーネックタイプのビキニで、彼女の努力の成果もあって予想以上の色気を出していた。

 

「?ヤマト、なんでパーカーを…」

 

「フロストリーフ。その水着結構似合ってるんだけど、あんまり人前では見せないように、いいね?」

 

「そ、そうか……ならお前の前の時だけ着るとしよう……(あ、ヤマトの匂いがする)」

 

そしてそれを見て、純粋に似合っていると同時にある危機感を抱いたヤマトは来ていたパーカーをフロストリーフ着せた。フロストリーフは最初こそ、ヤマトの行動に疑問を抱いたものの、彼の言葉とパーカーの匂いで特に言及することなく納得していた。

 

因みにヤマトの抱いた危機感というのは、フロストリーフの余りの可愛さと色気に誘われて変態紳士共が寄ってくる可能性があるというもの。正直、この場に男はヤマトとドクターしかいないので、過保護だと言われても仕方ないのだがヤマトにとってフロストリーフはまだ子供。しかも、彼女を最初に見つけて拾ってその後一緒に過ごしたのもあって、このような行動を取ってしまうのは仕方の無いことなのだろう……

フロストリーフもそんな過保護なことに少し鬱陶しく感じる時はあるものの、嬉しくもあったりと複雑なものではあるのだが。

 

(……なんで、あの子は褒めて私の方は何も言わないのよ!)

 

「………」

 

「ん?あー、早速やる気?まあ、いいよ。ヤマトとの約束もあるし、少しイラついてたから、気分転換で数ラウンドは相手してあげる!」

 

「おー、中々派手にやっとんなぁ」

 

一方で既に水着に着替えていたブレイズは、ヤマトが水着姿の自分に関して何も言ってこないことにモヤモヤしていたが、拳を静かに構えたフリントと気分転換がてら、早速派手に戦い始めており、クロワッサンがそれを他人事のように見てそんな感想を漏らしていた。

 

なお先程ブレイズが言っていたヤマトとの約束というのは単純で「フリントの相手になる代わりに何でも言う事聞く」というものだ。 この約束をヤマトが提案することになったきっかけが、気絶していたフリントが目を覚まして早々ヤマトに弟子入りをした事だった。いきなり通訳のガヴィルからそんなことを告げられたヤマトは驚き困惑したが、すぐに理由を聞くと「ズゥママにない強さを感じたから」というのを聞かされると、少し考える素振りをしてから「それならブレイズの方が俺より強いから、そっちに弟子入りしてくれ」とまさかの丸投げ。

それを聞いたブレイズとフリントはヤマトに詰め寄り、理由の説明を求めるも「少なくとも俺はブレイズよりも純粋な格闘戦に関しては弱いし、強い信念も持ってない」と即答。フリントはその節を聞かされてすぐにヤマトの目を見て、嘘をついて無さそうだと判断し渋々納得。

だが、無論ブレイズとしてはそれだけでは納得出来ず色々渋り始め、どうしようか迷ったヤマトにニヤケ顔でウタゲとクロワッサンが先程の約束をヤマトに提案、疑い半分でそれをブレイズに言った結果あっさり承諾というのが事の顛末だった。

 

 

 

「あ、そういえばさっき言ってたけど、ヤマトたいちょー格闘戦だとブレイズさんに負けるってホントー?」

 

「ん?ああ、それは本当だよ。実際負け越してるしね」

 

「本当なんだ……正直、ヤマトが負ける姿って全然想像できないんだけど……」

 

「それは過大評価だよ、ドクター。俺は全体的に負けてる方が多いよ」

 

ドクターの感想にヤマトは苦笑いを浮かべながらそう答える。実際、ヤマトが答えたことは本当で基本的にヤマトはこれまでの模擬戦において負けている数の方が圧倒的に多い。事実、ヤマトはブレイズとの素手の模擬戦での勝率は4割で負け越している。というより、一時は勝率が1割なんていうこともあったぐらいだ。

 

「まあ、あのゴリラは力もあるしタフだからな。技術と連撃で攻めるヤマトとは体格の差もあって相性がかなり悪かったんだ」

 

「フロストリーフはん、なんでそんなこと知ってはるん?」

 

「……まあ、色々あったんだ」

 

横から話に入ってきたフロストリーフが言った内容に、クロワッサンが純粋に疑問をぶつけるも、フロストリーフは一言で済まし口を閉じる。

それを察知したドクターは、彼女に追撃がいかないように話題を変えるために口を開いた。

 

「そういえば、ヤマトはブレイズの水着姿見て何も言ってなかったけど、ちゃんと感想とか言ってあげた方がいいんじゃない?」

 

「え?なんで?」

 

「……ヤマトはん、それは流石にあかんわぁ」

 

「おう、それに関しては私も同感だ」

 

「ヤマトたいちょー、サイテー」

 

「流石にその反応は私もどうかと思うぞ……」

 

女性陣からの集中砲火。正直、ヤマトの反応に関しては流石にこの後の展開を何となく分かっているフロストリーフも同情せざるおえない。このままではブレイズが不憫だ。だが、ここで終わらないのが数多の女性を落とした父親と師匠の天然タラシぶりを引き継いでいるヤマトだ。彼は集中砲火を受けた後に少し困ったような顔をして。

 

「言わなくても、ブレイズは美人なんだから水着姿は似合うに決まってるでしょ?」

 

「へ!?」

 

『!隙あり!』

 

「へぐおっ!!」

 

何でそんなことも分からないのか?と言わんばかりの口調で流れるように言い、そして運悪くそれが聞こえてしまったブレイズは動揺してしまい、その隙をつかれてイイのを貰って変な声を上げ、フロストリーフは「やっぱりか」と言わんばかりに呆れ顔で額に手を当てる。

そしてそれを見たクロワッサンが、フロストリーフに声をかける。

 

「フロストリーフはんはこうなるの分かってたん?」

 

「当たり前だ。何年ヤマトと一緒に過ごしたと思ってる……コイツは何故か落として上げるっていうのが上手くてな…しかもそれを無意識にやるもんだから、やられる側としてはある程度この展開を予想してないと心臓がもたないんだ……」

 

「なるほどなぁ……」

 

「ようはアイツの天然タラシは末期ってことでいいんだな?」

 

「その認識で大丈夫だ」

 

「なんか猛烈に失礼な事を言われた気がする」

 

その後、トミミと合流してからブレイズも含めて水の掛け合いっこなどをしたり、ヤマトが前より泳げるようになってるか確認ということで水泳勝負をブレイズとヤマトがやり始めたりと、それなりに満喫したが行方不明になっていたケオベがまたどこかへ行ってしまい、見失う前にドクター達は慌てて彼女の後を追うことになった。

 

 

 

 

 

****

 

 

 

「レユニオンめ!おいらの名前を奪おうなんてそんなことさせないぞ!」

 

「な、なんだコイツ!?強っ…あべらっ!」

 

「この、タダでやられてたまるっ…タコスッ!?」

 

「なんも出来ずにやられてるじゃねーか!?」

 

「なんだこの惨状」

 

ケオベの後をついて行くと、そこには1人ズゥママの人達相手に1人無双するケオベの姿があり、それを見たフロストリーフ(水着+ヤマトのパーカー)は思わずそんな感想が漏れ出た。このままでは流石にマズイとドクターは判断し指示を出す前に、ヤマト(ガーディアンの制服袖捲りver)が飛び出してケオベを羽交い締めし。

 

「うわっ!レユニオンめ、何をするんだー!」

 

「ガヴィルさん!」

 

「ナイスだヤマト!おら、起きろケーちゃん!」

 

「いたーい!……あれ?ここはどこ?あっ、ガヴィルだ!みんなもいる!」

 

「おはよう、ケーちゃん」

 

「ドクター、おはよう!」

 

「正気に戻ったみたいだな」

 

ガヴィルが自身のアーツユニット(医療用)でケオベの頭を思いっきり叩いた。すると、ケオベは暫く辺りを見回してドクターたちの姿をその目に捉えると純粋な笑顔になる。彼女が正気に戻ったことにフロストリーフがほっと息を吐いたところで、ドクター一行がここに来た理由の一つである、このズゥママの族長であるユーネクテスが近寄ってきた。

 

「ガヴィル、これはどういうことだ?」

 

「あー、お前に説明しないといけないのか。でもその前にケーちゃんの容態見てからで……」

 

「それならケーちゃんの方は俺がやっとくよ。医療関係の知識もあるしね」

 

「あー、そういやお前そっち方面の知識も本職と変わらねえんだっけな…んじゃ任せるわ」

 

「ん、それじゃあケーちゃん。一旦横になってくれる?後ではちみつクッキーあげるから」

 

「はーい!」

 

「え?ヤマトたいちょーってそっち方面も出来んの?」

 

「知らないのか?ガーディアンの各隊の小隊長になるための条件の1つとして、医療関係の知識も医療オペレーター以上の知識を持つことってのがあるんだぞ」

 

「うっは、マジで」

 

ガヴィルがケオベの診察をヤマトに任せているのを見たウタゲの疑問に、フロストリーフがさも当然かのように答える。フロストリーフは一時期ガーディアンにいたので勿論知っていた。その上、当時数少ない交流相手であったヤマトが特務隊の小隊長の選考対象の資格を得るために、自室で夜な夜な勉強をしていたのを見ていたので、その厳しさもある程度は把握している。そのため、ヤマトがロドスに特務隊の小隊長として派遣された時は、彼の努力が身を結んだことが自分の事のように嬉しかったのを記憶している。

 

「最も流石に専門職のベテランには敵わないのが実態だがな。あくまで1人でもある程度様々な状況に対応出来るため、という意味合いの方が大きい」

 

「へー、そんな意味でやってるんだ」

 

「なんでこの中では私の次に付き合いが長いお前が知ってないんだ…」

 

 

 

 

*******

 

 

 

 

「はぁ……まさかケーちゃんの容態の確認が終わったと思ったらこんなことになるなんて…ねっ!」

 

ケオベの容態を確認し終えたヤマトは、彼女と共に集落の奥の方へ行ったドクター達の方へ合流すると、ロドスの飛行装置をつけたビッグ・アグリーが暴走状態に入りそれを止める為に戦うことになっており、彼はビッグ・アグリーの一撃を避けて、機械仕掛けの剣──レッドクイーンでビッグ・アグリーの腕に向けて兜割り(スプリット)を放つ。

 

「むっ、予想以上に硬いな」

 

「これはガヴィルを倒すために作ったんだ。頑丈に作るのは当たり前だろう」

 

「……ガヴィルさん=バケモンってことはよく分かったよ」

 

「ヤマト、お前後で覚えてろよ?」

 

しかし、アーツで身体能力を強化したヤマトの一撃をもってしてもビッグ・アグリーの堅牢な装甲を破ることは出来ず、軽く傷を入れた程度で弾かれてしまい、ヤマトはカウンターが来る前に弾かれた勢いを利用してビッグ・アグリーの腕を蹴って後方に下がる。そして漏れ出た感想に対して、ユーネクテスがどこか誇らしげに言ったことを聞いて、ついうっかり出た言葉を聞いたガヴィルから死刑宣告を受け、軽く苦笑いをうかべる。

 

「けど、確かにお前の攻撃防げるって結構だな」

 

「そうだな。ヤマトの攻撃が通用しないんじゃ、私の攻撃も通用しないと見ていい」

 

「というより、それだと殆どのメンバーの攻撃通用しなくなーい?」

 

「……いや、ウタゲはあの剣術なら通るはずだ。それとヤマト。イクシード使えば装甲は破れそう?」

 

「……そうだね、イクシード有りならいける」

 

「よし、それならガヴィル、ヤマト、ウタゲの3人が前衛に出てビッグ・アグリーの武装破壊、残りのメンバーは3人の援護でいこう。細かい指示はその場でまた出すから」

 

「はいよ、それじゃあいっちょやるか!」

 

「はー、だるいなー」

 

「そう言わずに、やるよ!」

 

ドクターの指示を聞いた全員が持ち場につき、ガヴィルは拳を鳴らしながら不敵な笑みを浮かべ、ウタゲはだるそうに刀を抜き、そしてヤマトはレッドクイーンを地面に突き立てて柄を捻る。するとレッドクイーンからバイクの排気音のような音が上がり、同時に刀身が熱を発し赤くなり始める。

 

「っ!?そ、その剣は…」

 

「?あー、珍しいのはわかるけど話は後で!」

 

ユーネクテスが目を輝かせてレッドクイーンを見たのを視界にとらえたヤマトは、一言入れて断るとビッグ・アグリーに向けて駆け出す。

 

「またも突撃か?お前さんの攻撃はこのビッグ・アグリーの装甲には通用せん…」

 

「って、思うじゃん?」

 

「ヤマトはん!」

 

「クロワッサン、ありがとう!」

 

大祭司の言葉を聞いたドクターが、1人仮面の下でほくそ笑む。ビッグ・アグリーの攻撃をクロワッサンが受け止め、ヤマトはその隙に上に跳躍、レッドクイーンを逆手に持ち替えて一回転し、剣先をそのままビッグ・アグリーの関節部分に向けて、剣の柄をまた捻る。すると剣から炎が吹き出し、排気口から噴射された勢いで急降下。そして──

 

「関節部分とはいえ、ビッグ・アグリーの装甲を貫いたじゃとっ!?」

 

ヤマトの急降下突きはビッグ・アグリーの装甲を突破し、片腕の破壊に成功した。

そもそも、レッドクイーンは自分の攻撃力の限界に気が付き始めたヤマトがアーツ無しでも重装甲の相手に対しても決定打を与えられるようにと、ガーディアンの装備開発部と共同で作成したものだ。これぐらいの装甲を打ち破れなければ、装備開発部が更なる魔改造を施す案件になるので内心ヤマトはほっとしていた。……最も、現段階でも当初より魔改造されたゲテモノなため、ヤマト自身使いこなせるようになるのに少し時間がかかったという裏話があるのだが。

 

「ガヴィルさん、ウタゲ!」

 

「おうよ!」

 

「それじゃあ、いっちょいきますか~」

 

「あっ、すまん。弾が暴発する!」

 

ヤマトの声掛けにガヴィルとウタゲが反応し、もう片方の腕に接近していく途中で、大祭司から警告がとび、その直後ビッグ・アグリーの大砲から榴弾が発射される。が、それをフロストリーフのアーツとケオベの手斧が迎撃したため、ガヴィルとウタゲに当たることはなかった。

 

「おらぁ!」

 

「はあっ!」

 

そしてガヴィルの拳とウタゲの斬撃によってビッグ・アグリーのもう片方の腕の関節部分が破壊。ビッグ・アグリーの残る武装は大砲のみとなった。

 

「ぐむむ……!このビッグ・アグリーをここまで追い詰めるとは…!」

 

「ねえ、なんであの大司祭…だっけ?あの人はあんなこと言ってんの?」

 

「多分、ノリなんじゃない?」

 

「なるほど、ノリなら仕方ないね」

 

「つべこべ言わず、さっさと動け。ドクター、ゴリラ猫」

 

「はいはい、分かってるよ」

 

明らかに悪ノリして悪役が吐くようなセリフを言う大祭司と、それを看破したドクターと納得するブレイズにフロストリーフがツッコミを入れる。ブレイズはそれを軽く流しつつも、前線に上がりヤマトに声をかける。

 

「ヤマト!」

 

「!分かった!」

 

一瞬のアイコンタクト。だが、共に何度も戦場駆け抜けた2人に十分な意思疎通。ブレイズがヤマトの方向へ跳び、彼はブレイズをレッドクイーンの刀身の腹の部分に乗せるように調整し、ブレイズが乗った瞬間に思いっきりビッグ・アグリーの方への振るって飛ばす。

 

「な、なんじゃと!?」

 

「これで、おしまい!」

 

そしてブレイズの急降下蹴りがビッグ・アグリーの砲身へ命中し、その砲身は見事粉砕されたのだった。

 

 

 

 

 

****

 

 

 

「とんだバカンスだったな……」

 

飛行装置に乗っての帰り道にて、ヤマトはスヤスヤと気持ちよさそうに寝ているフロストリーフの頭を撫でながら疲れたように呟く。

ブレイズがビッグ・アグリーの最後の武装を破壊した後、暴走のせいで熱が溜まりすぎたのかビッグ・アグリーは爆発四散。大祭司は吹っ飛び、ドクター達は「ビッグ・アグリーをなるべく破壊しないで止める」という目標が達成出来なかったため、全員苦虫を噛み潰したような表情になるも、周りへの被害を抑えられたのと、取り付けられていた飛行装置のエンジンが無事だったため、とりあえず一件落着…とはならなかった。

 

「まさか、トミミちゃんがあそこまでガヴィルさんのことを想ってたなんてね……」

 

そう、あの後ガヴィルをどうしても大族長にして一緒に暮らしたかったトミミはビッグ・アグリーとの戦闘で消耗してるガヴィル達に戦闘を仕掛けてきたのだ。

しかし、消耗してるとはいえどあの場にいたのはロドスの歴戦のオペレーター達。向かってくるガヴィルウィルのメンバーをいとも容易く蹴散らし、残ったトミミもガヴィルのお尻尾ペンペン(めっちゃ痛そう)を受けて半べそをかきながら戦意喪失。

その後はなんやかんやあってユーネクテス、トミミそしてフリントもロドスに着いてくることになり、現在ユーネクテスはレッドクイーンを解体して「おおっ…!」と目を輝かせながら手を動かし、トミミはガヴィルの隣に笑顔で座り、フリントは普通に寝ていた。

 

「そういえばヤマト。フリントちゃんの弟子云々はどうすんの?」

 

後ろの席から見下ろすように顔をひょっこっと出したブレイズの質問にヤマトは「ああ、その件ね」と言って、少し考えてから口を開いた。

 

「……まあ、まだ暫くはロドスに滞在するし手が空いてる時は俺が教えられる技術は時間がある限り全部教えるよ。……正直、あの子の指導は俺よりブレイズの方が適任だと思うけどね」

 

「あれ?私に全投げするんじゃなかったの?」

 

「よくよく考えたら、流石に全部任せるのは無責任だと思ってさ……」

 

「ふーん……ちっ、全投げしててくれば貸しを作れたのに

 

「聞こえてるからね?……今度、好きな食べ物奢るからそれでいい?」

 

「えー、それより今度の休暇の時1日付き合って欲しいんだけど?」

 

「おい、ゴリラ猫。黙って聞いてればお前は何勝手に抜け駆けしてるんだ?」

 

「え?それ膝枕してもらった上に頭も撫でられてる君がそれを言う?」

 

「これはこれ、それはそれだ」

 

グルルっと唸るフロストリーフとこめかみに青筋が少し浮かび始めたブレイズら2人の様子にヤマトは額に手を当て、結局自分には心休まるバカンスは出来ないのだな、と諦めの境地に至りながらも、放っておくと喧嘩し出す2人を収めるために口を開くのだった。

 

「なら、今度3人でどっか行こうか?」

 

「「違う、そうじゃない」」

 

因みに、ヤマトはそこにラップランド、プロヴァンスそしてイカズチを加えた合計5人とショッピングモールに行くはめになるのだが、それは別の話。




最近、スマブラはレートが落ちるの怖くて1on1のトーナメントばっか潜ってます。あと、ホムラヒカリ使うの楽しいです(‘ω’)

キャラ解説

ヤマト:何とかロリコン容疑を払拭できた本作主人公。因みにフリントからは「ヤマト師」と呼ばれるようになり、何故かよく慕われるように。因みにガーディアンの制服への早着替えはめちゃくちゃ早い。

ガヴィル:通常モードのビッグ・アグリーとの力比べが互角というやべーやつ。俄然、この人が前衛やったらどんな感じになるか気になります()因みに統合作戦では結構使ってます。いや、S2がいざと言う時使えます。

フロストリーフ:1番ヒロインしてる狐っ娘。たまにはヒロインしてるフロストリーフが書きたかったんや…あと、可愛い(訳:皆もフロストリーフをすこれ)統合作戦ではラッピー、シルおじ召喚できない時は彼女を使ってます。何気便利。

ブレイズ:例えゴリラと言われても、心は乙女。因みにヒロインの中ではラップランドに次いで図々しい。

クロワッサン:今回のパーティーのメイン盾。ゲームの方でももっと使ってあげたいオペレーターの1人。許せ、クロワッサン…

ウタゲ:脱いだらさらに凄い人。今回はガヴィルと一緒にビッグ・アグリーの片腕を破壊に貢献。実際、強いですし。

ケオベ:S3がラップランドになる術士。こういう、アホ可愛いというか元気な子も結構個人的に好きです(カミングアウト)

ユーネクテス:素のステータスでブロック数まさかの1。だが、噂によると結構火力が出るとか(何も知らない無能)

トミミ:今回のイベントの全ての元凶。でも可愛いから許す()

フリント:活躍させることが出来ずごめんよ……その代わり早く昇進2にしてあげるから…!


感想などありましたら是非お願いいたします!
あと、エイプリルフールのアンケートも取っていますので、そちらもご協力の方お願いいたします!
あと、活動報告にてR18含めてリクエストの募集をしていますので、そちらも遠慮なく!

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