ロドス劇場   作:ゆっくり妹紅

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皆さん、久しぶりです…とりあえず生きております。

ここまで投稿に間が空いたのには理由があり、1つはスランプに陥ってしまったこと。もう1つはウマ娘の沼にハマってしまったことです。

2つ目に関しては完全に自分の自制心のなさのため、読んでくださっている皆様に本当に申し訳ないです。
これからは前みたいに週一投稿できるように精進して参りますので、どうか暖かい目で見守ってくだされば幸いです。

それでは、長くなりましたが今回はペン急ルートでの喧騒の掟の話となります。
それではどうぞ。


外伝:喧騒の掟(ペン急‪√‬)上

「はぁ……」

 

 ペンギン急便のトランスポーターであるヤマトは、龍門のとある箇所をバイクで走りながらため息をついた。

 別に、1人だけのご指名依頼を任されたから寂しくて溜息を吐いたわけではないことでもないのだが、一番の理由は今日入ってくる新しい仲間となるバイソンという少年が振り回されてないか、不安で仕方ないというものであった。

 

 とはいっても、ヤマト的にはテキサスとソラの2人ならバイソンを困らせるようなことはしないと考えており、やってくれそうなのはエクシアとクロワッサン、そして皇帝の3人だろうと予想していた。実際、ヤマト自身も入りたての頃にはこの3人に色々と苦労させられた。

 

 ──『ヤマトくん、これ着てみなよ! 絶対似合うから!』

 

 ──『これを着て、写真撮られるだけやから!』

 

 ──『安心しろ、絶対にお前はメイドコス似合うし売れる。この俺が保証してやる!』

 

 

(…………なんか余計不安になってきた)

 

 ペンギン急便に入ってやっと普通に話せるようになったくらいの時に味わった黒歴史を思い出したヤマトは、バイソンも同じような目にあってしまうのではないか、と余計に心配になってきた。というより、あの3人ならバイソンが困るようなことをやりかねない。ヤマトはため息を軽く着きながらも、ミラー越しに先程から自分を追ってきている標的がちゃんと着いてきてるのを確認すると、人気のない廃工場のど真ん中にバイクを停めてヘルメットを脱いで降りる。その直後に、数台の車が廃工場内に入ってきて急停車すると、中から黒い服を着た男たちがゾロゾロと降り始め、ヤマトにそれぞれが互いに距離をとって持っている武器を向け、その中の一人が余裕たっぷりでありながらも、気を抜いていない様子でヤマトに声をかける。

 

「まさか、お前自らこんな場所に案内してくれるとはな……後始末が楽になるから感謝するぜ……」

 

「……もう勝った気でいるのか? (てか、アンタら誰?)」

 

「数は俺らが圧倒的に上、隠れる場所も近くにはない、そしてお前は変な剣と拳銃による変則的な中近距離戦闘、特にタイマンを得意としているが、あの剣を今は持ってねえ……こんなに条件が揃ってるのに勝てないと思えない理由を教えて欲しいぐらいだな……!」

 

(……まあ、普通はそう思うか……って、なんで俺の事そんな調べてるんだろう? というより、なんでそんなベラベラ喋るんだろう……)

 

 男たちの言い分にヤマトは内心で疑問に思ったり一応は納得すると同時に、まだ二流だなと結論づける。確かに、ヤマトの得意な戦闘スタイルは本当で、その結論を抱くまでに色々と情報収集などをしたのだろう。だが、彼らはヤマトの手札はそれだけと判断し心のどこかで僅かに油断している。それが、ヤマトが彼らを二流と判断した理由であった。

 

(ボウガン3のナイフや警棒が7の計10……はあ……なるべく使いたくはなかったけど、早く終わらせないといけないし、出し惜しみしてやられたら意味無いもんね……)

 

「さて、悪いがお前はここで……!?」

 

「……聞きたいことがあるからな、手短に済ませよう」

 

 ヤマトは左腰のホルスターからシラヌイが作成した源石剣の柄を取り出して軽く振りながら刃をだすと、先程まで笑みを浮かべていた男たちの顔が固まる。そして、それを逃すはずもなくヤマトは狙いを敵の狙撃手に定めると、アーツで脚力を強化して跳躍。前衛の男たちを飛び越えてボウガンを持っている男の1人の前に着地する同時に、源石剣の出力を最大にまで上げてボウガンに一閃。すると、ボウガンはまるでバターのように斬れ、その一部が切断面を赤熱化した状態で地面に落下した、と同時にヤマトは男の鳩尾に強烈な蹴りを食らわせる。

 

「お、……お、ご……」

 

「な、このやろう!」

 

「遅い」

 

 お腹を抑えながら白目を剥き倒れる仲間を見て、周りの男たちはすぐさまヤマトに向けて攻撃を仕掛けようとするも、その頃にはヤマトは既に別の狙撃手に狙いを定めており、その男の手と頭に向けてゴム弾が装填された拳銃を発砲。男がボウガンを落としたと同時に近づいて膝蹴りを顎に食らわせて気絶させる。

 

(ボウガンはあと一人。それを片付ければ、リスクは減る)

 

 ヤマトは背後から放たれたボウガンの矢をしゃがんで躱すと、すぐにボウガンを撃った男へ拳銃を発砲して牽制しつつ、スナイパーを守るように前に出てきたナイフ持ちの男の1人の攻撃を躱してカウンターの蹴りを放とうとしたところで、自身の直感が命ずるがままにしゃがむ。すると、背後からいつの間にか接近していた男が横に振ったナイフがヤマトの頭上をスレスレで通過し、追撃の射撃が飛んでくる前にヤマトは地面を蹴って横に転がって距離を取ってから体制を整える。

 

(……ふむ、それなりの連携は取れる程度の練度あるのか)

 

 これは少し見誤ったとヤマトは自身の未熟さを痛感しながらも、この程度のレベルなら問題ないと判断し、そこからどうやって相手を倒すかをすぐさま考える。

 

(前衛のヤツらは残った狙撃手を守るために更に気を張る。そうすると最初みたいな不意打ちは通らないと見ていい。そうすると、狙撃手を放置することになるけど、普通のやり方じゃすぐには片付けられない……仕方ない、向こうにはちょっとだけ我慢してもらうか)

 

 ヤマトはそこまで考えをまとめると、拳銃をしまって源石剣を右手に持ったまま間合いを詰めるため男たちへ駆け出す。その直後、ヤマトの顔面へボウガンの矢が放たれ、ヤマトはそれをいとも容易く源石剣で上に軽くはじき飛ばし、その弾き飛ばされた矢を跳躍して取ると呆気に取られる狙撃手の右腕に向けてキャッチした矢を投げつける。

 

「ぐわああっ!」

 

「ヨルン!」

 

「矢を弾いて、投げ返しただと……!?」

 

「余所見とは余裕だな」

 

「え? ……うわあああっ!」

 

 普通じゃ考えられない行動を目の当たりにした男たちは動揺してしまい、そしてそんな男たちをヤマトが見逃すはずもなく彼らが体制を整える前に彼は無事に制圧したのだった。

 

 

 

 ****

 

 

 

 

「そういえば、ペンギン急便にはヤマトさんっていう男性の方がいらっしゃるはずなんですけど、どんな人なんですか?」

 

「……まだ会ってなかったのか?」

 

「? ええ、そうですけど……」

 

 大地の果てにて、襲ってきたシチリアのマフィアたちを追い返して一息をつけた頃、バイソンは未だにあっていないペンギン急便の男性社員の1人であるヤマトがどのような人物なのか気になり聞くと、ソラの手当を受けているテキサスが予想外のような顔をして聞き返し、バイソンはそれを不思議に思いながらも頷き返す。それを見たペンギン急便のメンバーは納得した様子で、各々の印象を話し始めた。

 

「アタシの印象としては、弄りがいがあって女装が似合う面白い子かな!」

 

「え」

 

「そうそう! ヤマトはんは身長も男としては低いくせに、体のバランスが良くてなぁ。メイド服着せた時は、ほんまに女の子かと思ったわ!」

 

 一体どういう経緯でそんな目に合わされてしまったのか。バイソンは戸惑いや疑問で頭がいっぱいになっていく一方で、男としての尊厳が傷つけられたであろうヤマトなる人物に合掌していると、テキサスとソラが続けて話す。

 

「私からは……そうだな、一見頼りなさそうだが頼りになる仲間、といったところか」

 

「私もテキサスさんと同じですかね~。あ、でも付け加えるなら初めての後輩だから、ちょっと弟みたいな感じもあるかな?」

 

「ああ、やっとまともな意見が出てきた……」

 

 テキサスとソラの2人からの話を聞いて、少し安堵しつつ軽くそのヤマトなる人物について纏める。そして、出来上がったのは……

 

(女装が似合ったり見た目的には頼りない感じだけど、本当は頼れる人ってこと?)

 

 なんとも言えない印象だった。というより、全く容姿が思い浮かばないどころか、余計にヤマトという人物がどんな人間なのか分からなくなってしまった。

 

「ま、まあ、バイソン君とは結構仲良くなれると思うよ? ヤマト君、優しいし、結構素直でいい子だし……」

 

「そ、そうですか……」

 

 バイソンの微妙な表情を見たソラがフォローを入れられ、バイソンは苦笑する。結局、バイソンはヤマトのことは「直接会ってから判断すればいい話だ」と判断し、近いうちに彼に会えること待ち望むことにした。

 

 

「あ、因みにその時のヤマトはんの写真集買わんか? 結構大好評で在庫あんまりなくて値上げしてるんやけど、今回は社員割引として500龍門……」

 

「(いら)ないです」

 

 バイソンはちょっとだけ不安になった。

 

 

 

 ****

 

 

「へっぷし!」

 

「あら、風邪?」

 

「いや、それはないと思う。ちゃんと布団被ってるし……」

 

「うーん、そしたら誰かがヤマトのことを話しててそれでくしゃみが出たんじゃない?」

 

「噂されたらくしゃみするって、そんな迷信みたいな……へっぷち!」

 




Q.なんで普通に矢をはじき飛ばしてるんですか?

A.【先生】の教えじゃ必須科目だったから+持ち前の感の良さと反射神経で対応出来る範囲だから

キャラ紹介

ヤマト(ペン急):この小説のオリジナル男主人公。ヤマトだけなんかハブかれてるのは、ご指名の配達依頼を受け、そしてその依頼人がとある白黒ループスだったせいで中々帰れなかったから。つまり、遅刻。なお、合体剣は龍門内では職質されたり、周りから変な視線を浴びせられるのを防ぐため基本的には持ち歩かない。なので、メインウェポンはシラヌイ特性源石剣モドキ。因みに胸のサイズは絶壁。

ペンギン急便の皆さん:この時点ではまだヤマトに異性の好意を向けてはいない。強いて言うなら、テキサスがギリ沼に片足突っ込んでるくらい。

モスティマ:実はヤマトが入社してから1度も会ってない。

バイソン:まだ見ぬヤマトがどうかマトモであることを祈っている(女装の話はスルーしつつ)

ヤマトを指名した白黒ループス:いったい、○○○ランドなんだ…?

W&イカズチ:私の出番は?

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