外伝マギアレコード RTA ワルプルギス討伐チャート情報提供者ルート   作:最近ハマってしまった人

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寝たので初投稿です








Part11 見所さん⁉︎の存在意義

 

 

 

 

 

一つ目の山場を抜けたRTAはーじまーるよー

 

 

 

 

前回は無事に『そしてアザレアの花咲く』のTRUEENDを迎えられました。合言葉は13歳の友情パワー!

今回はその続きからです。

 

 

打ち上げにファミレス行って団体様の料金を払おうとした詩織ちゃんは、やちよさんの制止によって割り勘させられました。

貴重な全体好感度上げのチャンスが…!ただでさえアルバイト一人暮らしなのに金払いが良すぎて…な、涙出ますよ。

 

そんな詩織ちゃんですが、今回から新しくバイト先を増やします。これは次のイベントを近場で見守る為です。

それが…『バイバイ、また明日〜神浜大東団地の記憶〜』です。なんとアザレアに続くマルチエンディングイベント!

しかしこちらはあまり手を加えなくて大丈夫です。何故ならイベントに関わるネームドキャラの数が少ないからですね。

兄貴姉貴ご存知の通り、このゲームはお祭りゲーな都合上、どうしてもキャラのガバが発生しやすいんです。難易度ハードなら尚更で、プレイヤーが手を加えなくても崩壊していくのもそうだからです。

この『バイバイ、また明日』では、メインの団地三人組くらいしか出ません。他に関わってくるとしたら、組長か混沌か東のボスです。

 

だから私はチャート上の必須イベントに入れておりません。この団地でのイベントよりも、大人数が関わってくる『そしてアザレアの花咲く』『散花愁章』のガバの方が致命的すぎるからです。

混沌こと更紗帆奈という神浜が生み出したモンスターをイベントやらずに放置する方がチャートぶっ壊れます。

アザレアをTRUEにしないとそもそも散花愁章が発生せず、更紗帆奈の登場フラグすら発生しません。先駆者兄貴から分かると思いますが、彼女はガバの詰め合わせセットです。

メインストーリーに入らないでおくれよ……。

 

それで新しいバイト先は中央です。出来る限り東に近ければなお良いです。

東寄りの中央にする理由は、イベントで何か起こった時移動が不便だからです。魔法少女は基本的に学生で話が進むのは午後が多く、必然的にイベント発生も午後から夜にかけて出ます。時間帯としては、午後って一番活動しやすいですしね。

緊急事態が起こった場合に義手くんを飛ばしやすいという利点があります。単純に距離的な問題が付き纏う……。

中央や東出身ならこういった問題は起きないんですが、このRTAの目的は主人公達の情報提供及び後方支援ですので、出身新西区は譲りません。

ついでに和泉十七夜と接触できたらラッキー程度に思ってます。初期交友関係に入ってて、信頼度がそこそこ高かったので、地味に関係が気になってるんです。そこらへんどうなんすか?

 

それではしばらくの間バイト先に団地も加えて過ごしていきます。倍速のお時間だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アザレア組が夕食に誘ってきました。なんで?(なんで?)そこまで好感度上がってない…なくない?

突撃!アザレアの晩御飯!ですが、イベント進行の確認の為にべんとうぐらし!してたのを、このはさんとあやめちゃんに目撃されてたようです。

違うんだ…この18歳はちゃんと自炊出来るんだ…ただちょっと忙しくて料理の手間を省きたいだけで……

というかよくこのはさんが許しましたね?憐れみなんですか?アザレア組自体、好感度全然上げてないですよ?どういうことだ……。

気にしてても仕方ないので有り難く頂く事にします。招いてもらった身なのでちゃんと手伝う事は手伝いましょう。

 

「今日は無理言ってすみません。この前の騒動のお礼もしたくてお誘いしたんです。」

 

いえいえ、解決しないと走者のチャートが死んでたんで気にしなくて良いです。

……ふむ、至って普通だな!なんかあるかと思ったら何も無かったです。ただただご飯食べただけでした。

試走の時よりもアザレア組が優しい…これが家庭の味なのか?とりあえず葉月さんの手料理で安心しました。とても美味。

今回はサービス精神豊富に、あやめちゃんに手品を披露して飴を出します。やっぱりな、子供はこういうのに惹かれるんです。実際、低年齢魔法少女とかに披露すると喜ばれます。

 

「あ、そうだ!詩織さん、これ貰ってください。」

 

何ですか何ですか?そう言って冷蔵庫から取り出したのは……栄区繁華街の高級ケーキ⁉︎

そんな高価なもの受け取れないんですが……えっ?詩織ちゃんに恩がある人達から渡してくれって頼まれてる?

流石の詩織ちゃんもそう言われると受け取るしかなくなってしまうだろ!いい加減にしろ!というか葉月さんはその人達と知り合いなんすね……。

 

「まあちょっとしたコネっていうか…繋がりがあるだけですよ。ちなみに詩織さんは好きな食べ物ありますか?」

 

はぇ〜そうっすか。有り難く頂いておきます。アザレア組も順調に神浜市に馴染んできた証と思いましょう。

好きな食べ物は甘いものです。飴をいつも持ってますけど、どちらかというと洋菓子より和菓子の方が好きなようですね。走者も和菓子好きです。

 

「……………………。」

 

うわすっごいこのはさんがジト目でこっちを見てますよ。なんか初対面でも見られてた記憶あるな?何かあるんですかね…?

 

「……わ、私は認めないわよ!」

 

なにを?

 

ですが魔法少女特有のギスギスではなく、どちらかというとコミカルな感じで言われたので、多分心配する必要はないはずです。

ギスギス感を出されてたらマジモンのガバとして考慮する必要がありました。結局このセリフも何のガバか分からないですけど。

他人と触れ合って楽しんだので、そろそろ詩織ちゃんは帰ります。詳細不明なガバが多くて冷や汗が出てきますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わって万々歳です。

おバイトしますわよ!鶴乃ちゃんも一緒ですが、本日はまったくお客さんが来ません。

なので鶴乃ちゃんの信頼度を地道に上げていきます。全てはキレーションランド…もといRTAのガバを防ぐため。

良いぜ…本音を吐き出して良いんだぜ……甘えてこいよ!全力で!まだか、まだ信頼が足りないのか⁉︎ガードが固すぎるッピ!

 

「あははー!詩織は頭撫でるの好きだよね〜」

 

おっと鶴乃ちゃんは撫でるの嫌でしたか?流石に会う度に頭触るのはナンセンスでしたかね?

しかし寡黙な性格デメリットを減らす為には、スキンシップで乗り越えないといけないんですが……触っていいかどうかはちゃんと見て判断してるんですけどね…?

試しに手を離したらシュン…となってしまいました。心なしか耳と尻尾が垂れているように見えます。

お前もしかしてアイツ(頭撫で)のことが好きなのか?だったらもっと撫でてやるよぉ!

 

「……ねぇ、抱きついてもいい?」

 

いいよ来いよ鶴乃ちゃん!でも抱きつくのはいいんですけど、この状態だと背中を撫でるくらいしか出来ないんですよ!あとお顔が見れないから例の顔か確認出来ないんですが!

いやでもこれはまだ例のハイライト無し状態じゃないですね…脱力してのんびりしてませんし……。これだけやっても例の顔にならないなんてうっそだろお前!

今がお客さん居ない時で良かったですね。出来る事は少ないので、鶴乃ちゃんの好きにさせときます。おそらく離れようとしたら離してくれるんでしょうが、ここまで来たら勿体無いよなぁ⁉︎

 

「やっぱり詩織は優しいよ。」

 

鶴乃ちゃんも負けず劣らず優しいですけどね!優しすぎた結果が7章なんですけどね!楽園行き覚醒前夜っていうタイトル好き(隙自語)

うーん…本来の条件満たしてないからでしょうか?修行してあげる関係じゃないですしね……。

終盤になればなるほど後方支援でも出張しなければならないから、あそこのガバを減らすだけでも短縮に繋がりますが…あわよくばって感じなので気にしても仕方ないですね。

 

 

よーしよしよしよし良い子だお前は、よく頑張ってるぞ〜詩織ちゃんが最大限に甘やかしてあげましょう!店の入り口からは見えない角度という絶妙な場所を選んだ鶴乃ちゃん偉いぞ!

 

 

おっともう良いんですか?

 

「…うん、もう大丈夫だよ。ありがとね!」

 

お顔の確認!まだダメみたいですねクォレハ……。

これでも全然ふにゃらないなんて流石の鋼メンタルだぜ!雰囲気だけなら大分静かになってんだけどなぁ!

この時間軸のネームド魔法少女、普段よりも静かになってる人多くないですか?ななかさんもそうですし、鶴乃ちゃんもそうですし。

いつでも甘えていいんだぜ!という意思表示をしときましょう。詩織ちゃんの性格からして絶対に嫌がらないぞ!走者的にもウェルカム!

 

「そういえば新メニューを思いついたんだ!」

 

やちよさんストップが消えたとはいえ、これじゃ詩織ちゃんの胃が(脂で)死ぬゥ!

おぉ〜療養前の量より半分以上減ってますね。それでもまだ多いですけど、気遣いを感じます。ありがてェ…!ありがてェ…!

この後バイト終わりまで結局お客さんは来なくて、ずっと鶴乃ちゃんとお話してただけでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「弓有詩織!やっと見つけたんですケド!」

 

お、お前は…アリナ・グレイ!アリナ・グレイじゃないか!何故ここに…まさか自力で脱出を⁉︎

呑気に挨拶しないで詩織ちゃん!確かにこっちからしたら飛び降りから助けただけなんですが!その人実は神浜のヤベーやつなんですよ!

しかも初っ端から魔法少女衣装で声掛けてくるとかコレは作品の餌コースまっしぐらでは…?もしかしなくても絶体絶命ですね…?

 

「ちょっと創作意欲が沸いてなかったからアナタに会いたかったんだヨネ〜。」

 

……アレ?戦闘開始表示にならないですね…?

普通ならここから『魔法少女 アリナ・グレイ』戦に入ります。イベント戦闘扱いではありますが、逃げ切る手段を持ってなければ詰みに近いです。

一応いつでも対応出来るようにボタンの準備だけしといて、会話を聞いてみましょう。

 

「そんなに身構えないでヨネ。用事が済んだらちゃんと解放してあげる。」

 

はぁ…?かつてないほど落ち着いてますよ。あんな風に最後の作品邪魔したのにこの落ち着きよう…妙だな?

とにかく用事終わって帰るならサッサと用事を終わらせて下さいよ。碌でもない結果になりそうだったら『使役』で洗脳してでも逃げてやりますからね。

 

 

 

 

 

「少し身体を自由にさせてもらうだけだカラ!」

 

 

 

 

 

あああああああ!待て待て待て待て!

詩織ちゃんがベテランで強くても、身体能力系のステータスは普通の魔法少女より低めなんです!

例え相手が芸術家であっても押し倒されたら筋力対抗が成功する確率低いんですよ!人体の急所である喉を掴みながら馬乗りにならないで!

頼むから待ってアリナパイセン首絞めないで下さい!ちょっと!アーティストにあるまじき力してませんか⁉︎ピクリともしないんですが⁉︎

いやこれ息出来なくて詩織ちゃんが弱ってきてるからですね!上手く魔法も行使出来てないし、ステータスにデバフもかかってきてます!

 

「アハッ!アナタのその顔が見たかったんですケド!」

 

案の定碌でもない事だったじゃねーか!

パイセン、リョの方面に目覚めちゃったんすか⁉︎待てコラビデオカメラで撮るなオイ!人が苦しんでる顔見て興奮するとか、コイツァすっげぇ変態だぜ?

確かに元からSっ気強かったですが、ここまでじゃなかったはずですよね?もしかしてこの前の心中未遂で開いちゃいけない扉を開かせてしまったんですか?一番開かせちゃダメなやつに?なんて事だ!

アッ!本当に不味いです!いくら魔法少女の本体がソウルジェムで、首絞められ続けて死ななくても、苦しいものは苦しいんですよ!

だって画面チラついてます!ステータスだってもう一般人より低いです!いつまで首絞めてんだよアリナァ!

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はこれくらいで満足だヨネ。」

 

やっと去ってった……。

詩織ちゃんはパイセンのオモチャじゃないんだぞ!しかも律儀に首絞め後の様子までしっかり撮ってましたよあの天才芸術家……。

本格的にリョの方面に目覚めてそうですねアレ……でも作品の餌にされたり殺されたりしてないからまだマシな可能性がありますね(感覚麻痺)

残念ですが詩織ちゃんにはアリナのオモチャになってもらいましょう(掌クルー)…悪いな、これもRTAの為だ。

 

というわけで今回はここまでです。

ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▶︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弓有詩織という人は優しい。

それはもう人間が出来すぎてると言っても過言ではない。困ってる人を見ると助けられずにはいられない人。

笑顔で押し通そうとした時も、すぐにその変化に気づいて心配してくれる。「どうしたの?」っていつも聞いてくれる。

こうやって話に耳を傾けてくれるのも、彼女にとってもはや習慣で当たり前の事だ。きっと誰にだってこれは変わらないんだと思う。

 

 

だからその時は悲しみよりも、ああやっぱりかっていう気持ちの方が強かった。

魔女から人を庇って大怪我をしたってやちよから聞いた。しばらくの間はみかづき荘に住む事になったらしい。

外傷はもう治ったけど内臓とかの中はまだまだ治ってなくて、下手に動こうとすると悪化しちゃうんだって。

それでも詩織はいつも通りにバイトに出て、いつも通りに魔女を狩ろうとして、無理にでも外に出て行こうとする。

やちよがモデルの仕事で居ない時に、安静にしてるかどうか監視する事になった。

胃も損傷を受けているから、脂っこいものは控えて病院食とかのものを食べされるように指示されてる。一応、やちよが作り置きしたって言ってた。

 

「お邪魔しまーす。」

 

特別に貸してもらった鍵でみかづき荘の扉を開ける。向かう所は詩織が居る部屋。

あの頃と比べるとすっかり人は居なくなってしまった。私は家からここに来てたから、今はもう家主であるやちよしか住んでない。

チームが解散してから、やちよはソロで活動するようになった。ももこは仲の良い友達と組んで、みふゆはあれから一度も姿を見てない。

私の守りたかったモノは既にない。

それでも性懲りもなく話しかけに行ってるのは、やちよが考えを改めればもう一度みかづき荘が元に戻るかもしれない。そう考えてるから。

メルだって…まだ死んだって決まった訳じゃない!自分の目で確認できるまで私は生きてるって信じてる!

 

……信じてるなんて都合の良い言葉で、本当は事実を認めたくないだけなんだ。

私の知ってるみかづき荘はもう無い。ここに来たって、探しに行ったって、もう何処にも存在しない。跡形も残ってないんだよ。

 

 

 

メルが居なくなってから数日経ったある日、私はみかづき荘に自分のカバンを忘れちゃったんだ。

 

(あれ?何話してるんだろう…)

 

立ち聞きなんて趣味じゃないし、目的のバックだって見つかったから、その場を去ろうと思った。だけどそこから聞こえる声が深刻そうで、思わず足を止めて聴き入っちゃった。

 

「アタシらが倒してたのって…………ってことだろ⁉︎」

「ももこさん!言わないでください!」

 

全部が全部聞こえた訳じゃなかった。

なんの話をしているのか私にはサッパリだったけど、多分3人が何か隠してるんだろうなってのは分かった。

なんで私に言ってくれないのかな…私が弱いから?何も解決出来ないから?

言いたくないなら私も詮索しない。何も知らずにニコニコ笑ってるのがここでの私の役割だから。

 

………でもやっぱり、寂しいよね。

 

 

結局なにも事情を聞かずにそのまま帰ってきた。私が居ない所で話すなら、きっと私に聞かれたくない話なんだろう。

メルはもう居ない。みかづき荘は今にも壊れてしまいそうだった。

 

(泣いちゃダメだ…ニコニコ笑ってなきゃ…)

 

それでも涙は抑えられなくて、そうそうに泣き止む事はなかった。

あの時私か詩織が行けてれば、万々歳に団体客が来てなければ…そんな考えが頭の中で堂々巡りしてる。いくら泣いたってメルが戻ってくるはずがない。何が最強なんだろう、ただ強がってるだけじゃないか。

隠し事の真実を聞いて何もかもがバラバラになるのが怖かった。必死に支えてないと壊れてしまいそうだったから。

今となってはもう全てが水の泡だった。

 

 

 

感傷に浸っても現状は変わらない。詩織が借りてる部屋の前に着くと、静かに扉をノックする。

 

「…入るよー、寝てる?」

 

返事はなかったから、ゆっくりと部屋に入る。やちよが無理矢理住まわせてるからか、部屋の中に私物といったものは一切無い。

肝心の詩織はまだ寝ているようだった。荷物を床にそっと置いて、ベッドの隣に用意しといた椅子に座る。

来たはいいけどやる事が思いつかなかったから、とりあえず詩織の様子でも観察する事にした。

まず詩織は寝る時、丸まって寝るタイプって事が分かる。内臓とか痛めてるのに大丈夫なのかな?

髪は不思議な色をしてると思う。毛先にかけて薄くなるようグラデーションになってるから、どうなってるのか少し気になってる。

今は閉じられてるけど、綺麗な緑色の目も不思議なんだ。光の当たり具合で色の比率が変わるんだよ、まるで宝石みたいでキラキラしてる。

 

あ、そろそろ起きそう。ベットに乗り上げてた体を戻して、一度椅子に座りなおす。

詩織は低血圧なのか起き上がってからすぐはボーッとしてる事が多い。でも日曜日の朝だけはとびきり早起きする。なんでなんだろう?分かんないや。

目が覚めたのを確認したら、朝ごはんを用意する事にしよう。

 

 

 

そういう少し変わった日々を過ごしていった。

勿論怪我の方はだんだんと治ってきていて、あれからそんなに時間はかからずに詩織はみかづき荘を出た。

万々歳のシフトもすぐに入れてほしいって言われた。流石に心配だったから少し後の方になるよって伝える。病み上がり?の人に鞭打つような事はしたくない。無理しないか見守る為にもなるべく私がいる時間に入れてもらうようにする。

 

そしたら必然的に詩織と話す時間が増えてしまった。お客さんが全然来なくなった時は、詩織にいつも愚痴とかを聞いてもらってる。

辛い事も誰かに言うだけで多少は楽になれて頑張れるから、これは私の為の息抜きだった。

最近詩織は頭を撫でてくれる事が多くなった。わしゃわしゃって強い感じじゃなくて、そっと手を置いて軽く撫でるみたいな感じ。

私は嫌じゃなかったし、むしろ心地よかったからいっぱい撫でてほしかった。詩織もこういう事でストレス発散とかしてるのかな?って疑問に思う。

 

詩織は優しい。

頼みごとを基本的に断らず、露骨に話を逸らしても見逃してくれる。魔法少女としてだって弱い子達にグリーフシードを届けてる。

 

 

こんな風に突然抱きついてもいいか聞いたって、嫌な顔一つせずに笑って許可を出してくれた。

恐る恐る抱きつくと、詩織は何も言わずに抱きしめ返してくれる。私よりも小さい身体は療養期間中に感じたように、少しでも力を入れたら簡単に折れてしまいそうなくらいだ。

人のために無茶するのをやめてほしいって思った。結局のところ、彼女はそういう人助けをやめる気はなさそうである。みかづき荘みたいに大切な人が居なくなるのはとても辛くて悲しい事だから…実際は私の我儘なんだけれど。

 

申し訳なくなって抱きつくのは終わらせた。

もういいの?って言われて名残惜しくは思ったが、いつまでも優しさに甘えていては自分がダメになってしまうから、区切りをつけていつもの私に戻す。

今日の新メニューを出して話を逸らした。

ここから先に踏み込まれてしまったら、いよいよ戻れなくなってしまうのを感じていた。

 

 

 

 

由比鶴乃は由比鶴乃でなくてはならない。大好きなお爺ちゃんのために、大切な人達のために。私は今日も明日も明後日もこれからも頑張っていく。

それでも悲しい事はやっぱり悲しい。いつだってそうだ。頑張ってる事は全て空回りして終わっていた。

本心からの言葉は口に出ない。ただの私の悩みでこんなに頑張ってる人を邪魔する事は出来なかった。いつも通り我慢すれば良いだけなんだこんなの。

そう思えば思う程に泣きたくなってくるのはいつまで経っても変わらなかった。

 

 

 

 

 

 

 

ねぇ詩織。私はどうすればいいのかな?

どうやったら詩織みたいに心の底から人を思う事が出来るのかな?どうしたら全てを投げ出したい気持ちにも整理をつける事が出来るのかな?

 

教えてよ、私にはもう何も分からないや。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







ガバと隣り合わせなので失踪します






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