外伝マギアレコード RTA ワルプルギス討伐チャート情報提供者ルート 作:最近ハマってしまった人
走者を数えてみたら割と居て驚いたので初投稿です
神浜で一番ヤベーやつに遭遇しそうなRTAはーじまーるよー
前回は第5章『ひとりぼっちの最果て』のいわゆる調査パートを進めていきました。大体概ね予定通りでしょう。
今回はその続きからです。
サイトを『使役』で無理やりこじ開けて、中に存在する信用の証拠を確認しました。
これにより名無しの人工知能のウワサの情報の詳細と、二葉さながひとりぼっちの最果てに入ってからの映像(編集済)が手に入ります。
約一ヶ月間の記録なんて編集でもしないと長くなっちゃうからね、仕方ないね。
それじゃあ電波塔を登ったので、いろはちゃん達!お願いします!あ、その前にちょっと待って!コイツを抱えて持って行きな!
OK?ヨシ!(現場猫並感)それじゃあお空にダイブしてこーい!
今いろはちゃんに渡したのは義手くん(大)です。
正直言ってこっちにはやちよさんと鶴乃ちゃんとフェリシアの他に詩織ちゃんがいて、結界内に飛び込む人達とパワーバランスがすごいです。
そのため、こっちの詩織ちゃんは普段より弱くなりますが、代わりにあちらの戦力を走者の半分くらい増やす事ができます。
あと義手くんは自動的に飛んでしまうので、飛び降りという選択肢が取れません。
その結果、いろはちゃんがモキュと義手くんを抱えていく羽目になりましたけど。
ちなみに詩織ちゃんはひとりぼっちの最果てに行きませんから悪しからず。
いやだってどのみち某芸術家に会うのに、最初からは会ってられないですよ。ええ。もしもの時のガバ対策である義手くんもいます。
というかアッチ側に詩織ちゃんが居ると、いろはちゃん達がウワサと戦っている間、ずっとタイマン戦やらなきゃならないので……。
ていうかあっち側は遠距離タイプしかいないのに、こっち側はこっち側で前衛多すぎなぁい?バランス崩壊ってレベルじゃねぇぞ!
「あ、いろはちゃーん!無事みたいだね!」
なんだかんだ言ってる間に終わったようです。
義手くんはちゃんと援護してあげたみたいですね。おーよしよしよしよし、偉い偉いぞ!さすが義手くんだぁ!
それで二葉さなの救出とウワサの撃破に成功した訳ですが、当然ここで終わりという訳ではなく……。
「気分はナーバスだったケド、一つ取り引きすれば許してあげなくもないワケ。」
「それって…どういう……。」
「……理解してるヨネ、弓有詩織?」
うるせぇ!知らねぇ!magia record……。
やっぱりこうなる定めなんですかね…いやまあアリナのオモチャになるのを承知したのは詩織ちゃんではあるんですが。
「ふぅん、じゃあ無理矢理持って行っても文句ないヨネ…!」
まあ、そうなるな。
アッ!待って待て待て待て待て!ちょっと!アリナ・グレイお前ぇええええ!それはダメでしょ!反則ですよ反則!
「ここから先は通さないよ!」
「大人しく倒されてくださいまし!」
あーあー天音姉妹with黒羽根が道を塞いでしまいましたね。
現状がいまいち分かってない視聴者兄貴姉貴がいると思うので、簡単にご説明してしまいますと……。
詩織ちゃんとチームみかづき荘&見滝原勢が分断されました。
ええ、はい。これが意味するのはですね。おわっと、これまた簡単に言ってしまいますと。
『マギウス アリナ・グレイ』戦、ソロプレイです。
んなもん出来るわけねぇだろオルルァン!?
しかもアリナァ!の攻撃はへにょりレーザーのため、近接武器による物理的なガードがしづらいです。
一応出来ない事もないんですが、対物理みたいな明確な当たり判定が微妙なんですよね。対魔法耐性が欲しい…欲しくない?
ちなみに初心者の方は防御か回避のタンク型ビルドをオススメします。チャキチャキしてればジャストガードが出来たりします。
遠距離タイプとの戦いは何が辛いかって、単純なリーチの差とパリィによる怯みがないのが辛いねんな……。
あと前に説明しましたが、遠距離型の魔力の塊みたいな攻撃は『使役』が効きません。ほむほむの実弾は例外ですけどね。
右腕なら当たっても問題ありませんけど、アリナはドッペルもレーザーもバカスカ撃ってくるので基本回避の方が重要です。
あれ、もしかして詩織ちゃんってアリナとの相性が最悪の可能性が……?
そして1人だけだと流石の詩織ちゃんもキツいため、誰か1人でもコッチに来れるよう援護してあげましょう。
向こう側は結構混戦状態になってます。使役槍と義手くん編隊をめちゃくちゃ飛ばしてサポートじゃい!
走者の手と詩織ちゃんの脳が大忙しですねぇクォレハ……。
「うぉっ!詩織!ありがとな!もう少しだけ待ってろ!」
戦闘でちょいちょい危ない攻撃は妨害して防ぎます。うまくいけば信頼度を微々たる差ですが上げられます。
今はフェリシアが魔女を倒すついでにこっちに向かってきてくれてます。来い!来いよこっちに!さあ!
にしてもなんか静かですねぇ……(詠唱開始)
いや多分これ翼の戦力がいつもより少ないんですね、試走の時より半分近く居なくなってますよ。もしや詩織ちゃんの圧倒的なモブ信頼度のために来なかった子が居るのでは……?
これならチームみかづき荘と見滝原勢の方はすぐにでも決着は付きそうですが……!
「余所見、しないでヨネ!」
イッターーーイ!腕がーー!
うわ、これあと半身くらいずれてたらソウルジェムでしたね……咄嗟に出た左腕ごと肩を撃ち抜かれただけで済みましたけど。
いやそれも不味いですよ!詩織ちゃんの利き腕が使えなくなっちゃったじゃないですか!メディック!メディーーーーック!治療班はよ!
「ソレ、さっさと外してほしいんですケド。」
外せって言っておきながら自分で外しにくるのか…(困惑)
いやでもコレ抵抗しない方が安全なんですよね。少なくともオモチャにされるだけで済みますし。
まあ今回珍しく走者と詩織ちゃんは反抗する気なんでするんですけどねェ!
だってこんな大勢のヤツらに見られたら、周りの正気度がどう考えても持っていかれるに決まってるんだよなぁ……芸術家さんはTPOを弁えて下さい。
ほら痛くないようにできないから動かないでくださいよ、アリナァ!避けるんじゃねぇ!『使役』を掛ける事ができないだろォ!?
「魔女魔女魔女魔女魔女!魔女を出せ!」
「邪魔するな!アリナのアートの餌にでもなってろよ!」
「うぉわ!」
えぇ…詩織ちゃんの救助に駆けつけたフェリシアが、およそ2コマで結界内に取り込まれていきましたよ……。
やったねフェリシアちゃん!魔女と会えるよ!一応ここの魔女はフェリシア一人でも(何とか)勝てるくらいです。
なんかさっきフェリシアに対する当たりが強かったような…まだ飼育魔女倒されてないはずなんですけどね?
まあそんなことより目の前のアリナ・グレイです。
第2ラウンド開始と行きたい所さん!?ではありますが、正直言って詩織ちゃんの勝算はかなり薄いです。
利き腕である左腕を撃ち抜かれたので、短槍を振るうのは右腕になってしまいます。ただでさえクソザコな近接が更にクソザコになりました。
選べるのはワンチャン『使役』によって気絶させるか、回避によって時間を稼いで他の人達を待つかです。
しかしこのままだと身体能力クソザコというか、体力がクソザコな詩織ちゃんは確実に心臓が保ちません。
なーのーでー、今まで使って来てなかったアレを使います。
そう、『ドッペル』です。
詩織ちゃんは普段からグリーフシードをストックしているため、そもそも穢れが満タンになる事がありませんでした。
しかも固有魔法の『使役』とドッペルの相性が悪く、試走ではドッペルを一回発動するたびに使役が全て切れてしまうという有様です。
あとベテランだと一体型になって本体ダメージも入るから、使う予定は無かったんですけど、まあこんな状況じゃね?
「アハッ!もっと!もっとだ弓有詩織ィ!」
アッ待って!このドッペルくんめちゃくちゃ音デッカい!鼓膜無いなったぞ!?ゲームの音量設定息してるぅ〜?
出したのは…『閉口のドッペル』ですね。
コイツはところどころ骨が剥き出しになってたり、体が謎の黒い靄になっていたりする黒い鳥です。
今まで通りのカラスではなく、本当にただ全身が黒いだけの鳥っぽいナニカです。
いやだって翼の先が手みたいになってますし…ぶっちゃけ自身を鳥と勘違いしているワイバーンくんです。
攻撃方法はー、THE☆物量とかTHE☆暴力とかみたいな圧倒的な手数です。
いえ正確に言うのであれば、発射される羽に斬撃属性が加わってるようですね。高速で向かってくるナイフみたいなもんです。
そして最後にチャージされた特大謎光線で下から上に薙ぎ払って終わります。
「まだコレでエンドじゃないよネェ!」
バトルジャンキーかオメェはよォ!
やってやろうじゃねぇかよ!オイ!アリナァ!
でもドッペルの時間が切れて初回使用の詩織ちゃんの疲労がマジパナイです。ソウルジェムも一定時間濁りやすくなってます。
本来ならこの後に調整屋でドッペルの説明会が入りますが、おガキ様の講座で既に知っているのと魔法少女歴がベテランという事でまだぶっ倒れません。
しかしこれは1回のみであり、2回目を使うと即座に疲労困憊で気絶します。初回限定の仕様ですから諦めてください。
というか一回だけならいいんですけど、連続で発動しちゃうと周りの魔法少女達の精神的負担がね?パナいんですよ、本当に。
そのためここからはアリナのレーザーをひたすら回避してパリィしてを繰り返す作業になります。
走者の集中力が今!試される!
「詩織さん!大丈夫ですか!?」
「ぜぇ…ぜぇ…魔女は倒してやったぞ!」
「フェリシアさん…!無事だったんですね!」
おっと時間稼ぎが功を奏したようですね。
無事に魔女を倒したフェリシアと、翼の間を駆け抜けてきたまどかとほむほむが合流しました。
これで4対1だぞアリナァ!お前の魔女もうねぇから!ヴァアアアアアアアアア!(共鳴)
作品を壊していいのはアーティストだけってそれ一番言われてるから。なお最期の作品をぶち壊した人がここにいるらしいっすよ?
「ここは一旦手を引いて下さい、アリナ。」
魔女を倒された芸術家の叫びを聞いたら、一応マギウスの保護者枠である梓みふゆの登場です。
彼女は浪人生でありながらも宗教団体の中間管理職で賃金もないため、今はまだ魔法少女救済の沼に浸かってます。
この神浜のヤベーやつをさっさと回収していってもらいましょう。某芸術家はパーフェクトボディさんにタゲ移してもろて。
「……弓有詩織、まだソレは持ってていいワケ。それじゃシーユーアゲイン?」
おう帰れ帰れ、出来れば走者的にはもう顔を見たくないんですけど。
キューブを返済しなくてもいいそうですが、それってつまり借りの返済は延期してやるよっていう……。
これなんてガバ?流石にこの嗜好が過激になったアーティスト相手に、左腕を撃ち抜かれただけでは足りなかったようです。
まあ有り難く頂戴しておきますが、実際のところ更紗帆奈捕獲のオリチャーだったので、もう活躍の機会は無いんですよね。
「待っててください、今治療します!」
あぁ^〜いろはちゃんの固有魔法が傷口に染みるんじゃ^〜。
妹ういちゃんの病気の回復を願った我らがマギレコ主人公は、ソウルジェムのヒビすら治す程の治癒が使えます。補正働きスギィ!
そんないろはちゃんに回復を任せればご覧の通り、さっきのアリナソロで怪我した腕も元に戻ります。
「ところで、あのアリナ・グレイと知り合いだったようだけれど?」
いやぁ…知り合いというかなんというか、向こうが詩織ちゃんのことを勝手にオモチャにしているだけですね。
いざという時に詩織ちゃんが身を呈せば、少なくともアリナからの脅威は減らせると思いますよ?代わりの詩織ちゃんのカラダはボドボドダァ!になりますが。
もう既に疲労でヤベェイ!から帰らせてください!オナシャス!
あとは自宅に戻ってしっかり休息を取るので、今回はここまでにしようと思います。
ご視聴ありがとうございました。
▶︎
「それじゃあ、行きます!」
小さなキュゥべえと詩織のカラスを抱えて、いろはちゃんは風が吹いているこの電波塔から飛び降りる。
それに続いてまどかちゃんとほむらちゃんも宙に向かって飛んでいく。
途中で彼女達の身体が消えたのを見て、無事にウワサの結界にたどり着いたんだってホッと息をついた。
それでもまだ不安と緊張感が全て無くなってない。
ここにマギウスの翼が向かってきているという話を聞いて、結界に出向く戦力は少数精鋭にしたまではいいんだ。
でも、戦力を分けたいろはちゃん達がウワサに負けてしまうっていう可能性はある。
少なくとも今の私には信じるより他にない。
しばらくしていろはちゃん達が結界から帰ってきた。
その中には噂の二葉さなちゃんも一緒にいて、いつもなら一件落着と喜ぶところ。でも今までは嵐の前の静けさだったのをすぐに知ることになる。
「あの人は…マギウスのアリナ・グレイ。マギウスの翼を束ねる幹部のうちの一人です…!」
「わざわざ説明ドウモ、だけどまさかウワサを倒してくるなんて、アリナ的にはノーセンキューなワケ。」
特徴的な話し方をする彼女、アリナ・グレイはウワサを倒した私達を快く思っていないみたいだ。
マギウスの翼の幹部をしているならば、彼女も魔法少女の救済を目的として活動しているのかもしれない。
でもまどかちゃんとほむらちゃんが探している巴マミの事を作品の一部にした、と語る彼女はとてもそうとは思えない。
本来魔法少女の敵であるはずの魔女を飼っているというアリナは、まるで昏倒事件の時の帆奈を彷彿とさせる。
全員が全員優しい子達っていうわけじゃないのは、私だって十分に承知していた。
だけど流石にこれは耐えられないような、純粋に気味が悪い狂気だ。
「気分はナーバスだったケド、一つ取り引きすれば許してあげなくもないワケ。」
「それって…どういう……。」
「……理解してるヨネ、弓有詩織?」
アリナに呼び掛けられた詩織に思わず目を向ける。
前だったらしていなかったバイザーに阻まれて、その詳しい表情をしっかりとは確認できなかった。
かろうじて出た知り合いだったのかという質問に対して、彼女が小さく頷いた事から恐らく取引の事を理解しているのだろう。
いつから知り合いだったの!?とか詩織に聞きたい事は色々と頭に浮かんでいたけど、大切な仲間をこんなヤツに渡すなんて絶対にしたくない。
「みんな危ない!」
「…!待って、詩織さんが……!」
急に放たれた緑色の光線が私達に向かってくる。回避するために咄嗟に後ろに下がったのが悪かった。
結果的にその行動によって私達と詩織は分断させられてしまったんだ。
「行かせない!」
すぐに合流しようとする私達を遮ったのは、どこからともなくやって来たマギウスの翼、それにさっき塔脚で逃げていったはずの天音姉妹。
いろはちゃんからあの結界でのアリナの様子を聞くに、いくら詩織って言っても1人だとジリ貧になると思う。
誰か1人でもあっち側に行かないと、この状況はとてもマズい!
「今度こそはやってやるでございます!」
「私達のドッペルで、ねー!」
だけどそれを妨げたのはまたしても天音姉妹だった。
それは過去にいろはちゃんが出していた、穢れを再利用する技だと思っていたもの。
普通の攻撃よりも火力があって、終わったら終わったでソウルジェムの穢れが無くなって、追い詰めていたはずの相手の方が全快になってしまう。
口寄せ神社ではあんなに頼もしかったのに、いざ目の前で対峙すると果てしなく、厄介極まりない代物だ。
…よく見れば天音姉妹の攻撃範囲が広いから、周りの翼達は巻き込まれないように離れた場所にいる。
たくさんいるのは間違いない…けど、確かに今、この瞬間だけは人が1人通っていけそうな隙があった!
「フェリシア!」
「おう!任せろ!」
目くらまし代わりの炎扇斬舞。
そんなに多くの魔力は込めてない大技もどきだけど、マギウスの翼達の隙を突くには十分な炎の量だった。
そうして生まれた間を縫って、詩織とアリナが居る方に。フェリシアがハンマーで進行方向の敵を薙ぎ払いながら。
でもそれは悪手だった。
私達はマギウスの翼の幹部というアリナ・グレイの事を、いささか甘く見過ぎていたんだろう。
「……い゙…!」
「うぉわ!」
フェリシアが来たタイミングで油断した詩織は、アリナの攻撃で左腕を撃ち抜かれてしまった。
私のやった事が裏目に出た?でもあのままだともっと大変な事になっていたのかもしれないし……。
一旦落ち着いて推測しよう。多分アリナは結界かなんかを自由に操作できる固有魔法?を持っているみたい。
それでフェリシアを魔女の結界の中に飛ばしたんだ。どのみち倒す必要はあったけど、力をつけた魔女を無事に倒せるかどうか。
向こうから怪物のような咆哮が響く。
カラスに似た怪物は見たこと無いけれど、それに繋がっている人が見えてその正体に思い至る。
アリナの気味の悪いドッペルと戦っているのは詩織のドッペルだ。アレが使えるほどソウルジェムが濁ってしまっていた。
つまりそれだけ詩織が追い詰められているという事。
早く、急がないと!
あと他に向こうに行けそうな道は…まどかちゃんとほむらちゃんの所。
多分ししょーと私がこの中だと比較的強いから、翼達もそれを分かってやちよと私をマークしているんだ。
それに翼の連携は側から見ても駄目だと思えるくらい、稚拙でバラバラで息の揃ってない攻撃ばかり。
初めて会った魔法少女同士が一緒に魔女を倒そうとするのよりも酷い。
一番の障害は天音姉妹だ。
前はすぐに笛を取り上げちゃって、何もさせずに終わらせたって詩織から聞いた。
攻撃手段が笛を媒介にした音って事は、詩織が前に話してたように、双子の笛を取って仕舞えばいいんだ。
あの時はかりんちゃんの固有魔法によって成り立つ方法だった。
でもこの場に物を取れるような魔法を持っている子はいない。詳しくは知らないけれど、それが出来るような魔法少女はいない。
せめて一瞬だけでも天音姉妹に隙を作れたら……。
いや、出来る。
一瞬だけ天音姉妹の隙を作る方法があった。『偶然』にも2人が手を滑らせて笛を落としてしまい、ダメージを与える音を止ませる状況。
私、由比鶴乃の『幸運』なら。
「わっ、手が滑っちゃった!」
「あ…私もでございます……。」
「今よ!鹿目さん、暁美さん!」
やちよの指示によって2人は駆け出す。止めようとする翼達は追いかけるけど、もちろんそんな事は私達がさせない。
これで多少は良くなった…!互いに消耗しきっているけど、ここさえ凌げば!
「ここは一旦手を引いて下さい、アリナ。」
辺りに響く、聞き覚えのある声。
いつのまにかみかづき荘から姿を消して、マギウスの翼に入っていたみふゆ。この前会った時同様に意見は譲らない気だ。
アリナ・グレイも天音姉妹も黒羽根も引き連れて、以前とは変わってしまった彼女は電波塔から去っていく。
今回のウワサの騒動はこれで幕を閉じた。
みふゆもそうだけど一年前と比べると、やっぱり色々と変わった事が多い。
まだ私に隠してる事はあるみたいだけど、やちよはいろはちゃん達と会ってから多少前向きになったし、ももこもアッチでやっていけてるし。
逆に詩織は最近なんだか元気がない。多分ウワサにも首を突っ込んでいるから、働き過ぎかなんかで疲れ切っているんだと思う。
……とにかく事は済んだから、まずはみかづき荘歓迎パーティーだね!
◁
閉口のドッペル
その姿は、怪鳥
この感情の主は人々を助け続け、いつか来たるべき成就の時を待つ。
このドッペルは絶えず周囲に疑問を投げかけているが、鳴き声は騒々しい獣の咆哮にしか聞こえず、今までに意味を理解した者は存在しない。また、唯一ドッペルの意図を知る主は、複雑な心持ちながらも未だ答えを出せずにいる。
問いの答えが得られるその時まで、ドッペルは解の追求を諦めることを許さない。やがて腐敗した身体は暗雲となりて崩れ去り、後に残された異形の骨ごと頑なに口を閉ざしてしまうだろう。
鍋が美味しいので失踪します