外伝マギアレコード RTA ワルプルギス討伐チャート情報提供者ルート   作:最近ハマってしまった人

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やりたかったので初投稿です






Part5 予期せぬガバ

 

 

 

 

今日は千年に一度のラッキーデイ、だそうだ。

みかづき荘で出していた占い禁止令を破って、朝からメルは今日の運勢を占っていた。

メルの固有魔法は『未来誘導』。占いが良かった時は一日中ずっと良い事が続き、逆に悪かった時は一日中ずっと悪い事が続くようになる。

まだ不確定だった未来を占いの結果の通りにしてしまうその魔法を、私はもしもの時を考えて禁止としてきた。

でも、それがフラストレーションとなって、ついに爆発したのが今朝の占いだろう。

そもそもオリジナルのメソッドを願って契約するくらいの占い大好きっ子だ。遅かれ早かれどの道、メルは占いをするつもりだったのかもしれない。

 

今日は他の区から流れてきた魔女を狩る予定があった。

鶴乃は珍しく万々歳に団体の予約が入った為、今日のところは不参加。

力を借りようと思っていた弓有さんも、それでシフトが入って参加出来ないそうだ。

この魔女は大東区から流れてきた魔女で、今までに工匠区、中央区、水名区を通ってきた。そして今、私達のいる新西区に。

だから新たな犠牲者を出さない為にも、私、みふゆ、メル、ももこの4人で食い止めなければいけない。

 

「気をつけて!」

 

流石ここまで流れ着いただけあって、この魔女は非常に手強い。

黒い蜘蛛のような手下やノミのような手下が結界内の森林を颯爽と駆け回り、ようやくたどり着いた深層では、巨大な腕の魔女が私達を待ち構えていた。

最初にメルが標的になってしまい、思わぬ所から受けた攻撃によって、深手を負ってしまう。

次から次へ湧き出てくる手下に段々と消耗していく私達は、このままでは不味いと思い、私が殿を務めて撤退する事にした。

 

それがいけなかった。

 

後ろの3人を逃す為に1人になった私を好機と見たのか、魔女は手下を使って猛攻撃を開始した。

いくらベテランと言えども、ここまで一点集中されてしまっては長く保たない。

最終的に周りを包囲されてしまった私に向かって、魔女がトドメとばかりにノミを向ける。

 

 

 

 

「ダメですメルさん!」

みふゆの焦った声が聞こえた。

 

 

 

「メル⁉︎何を…!」

ももこの驚いた声が聞こえた。

 

 

 

 

 

不意に視界に飛び込んで来たのは見慣れた黄緑。

見ればメルが最後の大技を使って、魔女の攻撃を相殺していた。ここにいる誰よりもダメージを受けていて、そんな事をすればソウルジェムが濁りきってしまうのに。

 

 

…ダメだ……これではダメだ……!

あの時と…かなえの時と同じになってしまう!

 

「…ッ!メル!」

 

次第に魔女の攻撃は強くなっていき、衝撃を受け止めるメルの魔力も限界に近づいていく。そして攻撃を防いでいるカードは徐々にヒビが入る。

私はメルに近づこうとするが、相殺されている力の余波がそれを許さなかった。

やがて辺りに光が満ちてくる。

 

 

 

「七海先輩!」

 

 

 

最早視界は白に塗り潰され、それでもまだメルの後ろ姿がわずかに認識出来る頃、私の事を呼んでメルは振り返った。

心の底から晴れやかな笑顔。

 

「尊敬するリーダー守れて、ボク!幸せです!」

 

伸ばした手は宙を切る。

懐かしい色が見えた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に気が付いた時には元いた場所にいた。

辺りに魔女の反応は無く、結界に入った時は夕方だったのに、既に辺りは夜になっていた。

 

「……何がラッキーデイよ…。」

 

もしかしてメルは魔女を倒せたのだろうか。いや…攻撃を防ぐだけで精一杯だったからきっと逃してしまっただろう。

もしかしたらメルは魔女から逃げ延びて生き残っているかもしれない。それでも…グリーフシードを持っていないから、生存を望むのは無謀だ。

 

もしもの可能性を考えても、嫌に冷静な思考がその考えを一蹴してしまう。

メルを失った喪失感を胸に、私達は情けない事になす術が無く、現実から逃げるようにみかづき荘に帰るしかなかった。

 

 

リビングを静寂が包む。

狙ったようなタイミングに現れたキュウべえを前に、私は性懲りもなく、メルの生存の可能性を聞いた。

なかなか諦めが悪いなと自嘲する。

聞いたのは2つ。

あのような場面から魔法少女が生き残る可能性。

 

そして……

ソウルジェムが濁りきった時、魔法少女はどうなってしまうのか、という事も。

 

 

 

 

もしも、なんて有るはずも無い希望が欲しかった私達を打ちのめしたのは、また別の新しい絶望だった。

 

「何だそれ…どういうことだ!」

「この国では成長途中の女性の事を『少女』って呼ぶんだろう?だったら、やがて魔女になる君達の事は『魔法少女』と呼ぶべきだよね。」

「そんな……。」

 

魔法少女はやがて魔女になる。

それが魔法少女の真実。

 

「信じたくないなら君達も知っている弓有詩織に話を聞いてみるといい。僕の言った事は本当の事だと言うはずだよ。」

 

そう言い残してキュウべぇはみかづき荘から去っていく。

再び部屋の中に静けさが戻ってくる。

この日のみかづき荘の中で会話は起こらなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▶︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チーム解散を見届けるRTAはーじまーるよー

 

 

 

 

 

前回は妙なイベントを引き起こし、メル魔女化イベントをアルバイトでバックレたところで終わりました。

今回はバックレた後、やちよさんから連絡が来たところからです。

もしもし〜?やちよさん?どうしたんですかこんな夜中に。

 

『今から会う事は出来るかしら?話したい事があるの。』

 

あ、いっすよ、大丈夫っすよ。

というわけでやちよさんに呼び出されました。場所は新西区にある公園だそうです。公園はイベント場所として有能だねぇ。

 

 

「……突然ごめんなさい。」

 

やちよさんがすごく真剣な表情で出迎えてくれました。心なしか眉間にシワが寄っている気がします。

ところで詩織ちゃんに話したい事ってなんですか?(すっとぼけ)

 

「メルが亡くなった、かもしれないの。…いいえ、死亡した可能性が高いわ。」

 

そうですか亡くなりましたか……ん?

んんん?聞き間違いかな?

亡くなったんですか?魔女化したの間違いではなく?え、本当に?

ちょちょちょっと待ってください。安名メルが魔女化してないってことは……。

 

旧チームみかづき荘が魔女化を知る機会を失った⁉︎

 

待って♡待って♡返して!走者のチャートを返してよ!

本当に待ってください大ガバってレベルじゃないです。許してぇ乱数の神様許してぇ!

難易度ハードの修羅の国神浜はやっぱり一味違いましたね……。この先の展開はどうなるんですか⁉︎走者のタイムは⁉︎

 

「それで、キュウべぇから聞いたのだけど…あなたが魔法少女の真実を知っているって本当なの?」

 

アッ!セーフ‼︎まだアウトじゃなかったようです!まだリセットに手をかけただけ、押してない危ねぇ!

というか詩織ちゃん知ってたんですか…。そりゃあ白狸に対するあの反応(串刺し)も納得できます。

まあ白タヌキが言ったならそうなんでしょう。アイツ真実は省いて説明するけど嘘は言わないからな……。

 

「そう……魔法少女が魔女になるのは、本当の事なの?」

 

そうですねぇ、紛れもなく事実ですねぇ…。

ともかくやちよさんの話の内容として、みかづき荘の面々(鶴乃ちゃんを除く)は無事に(?)魔女化の事を知れたようです。

走者が息を吹き返したぞ!一命を取り留めたな。

 

「……話を聞いてくれてありがとう。」

 

いえいえ、ちょっとしたガバも知れただけ良しとしましょう。このまま進んでたら危なかったです。

やちよさんが会いに来てくれたおかげで、事の顛末を知れましたし。感謝感謝だぞ!

あ、折角会ったんだから飴だけでも貰ってってな!そんじゃまたな!

 

 

 

 

さて気になる詩織ちゃんのソウルジェムの濁り具合は……

……思ってたよりも濁ってませんね…?

性格の『博愛』からして、もっと大幅に濁ると思ってたんですけど…どうしてなんですかねぇ…。

もしかして『頑固』も合わさった所為で、走者も真っ青の覚悟ガンギマリ状態になってるんですか?

いやちょっとそれは困りますお客様困ります!覚悟ガンギマリ状態は非常に不味いです。

 

本来、この性格の組み合わせなら、せいぜいいろはちゃんくらいの意志の固さ(十分固い)なんですけど、稀にこうした決意状態があってですね。

ステータスに大幅な強化が入ったり、ソウルジェムが濁りにくくなったり、様々なバフを貰う事が出来ます。

それだけなら圧倒的に良い事なんですけど……。

 

デメリットとして性格が光の道一直線になる事が挙げられます。闇堕ちなんて絶対しませんし、寧ろ逆に周りを光堕ちさせる程の精神力を発揮させます。

え?それは良い事なんじゃないかって?それは違います、RTAを走る中では結構致命的なガバです。

こうなったプレイキャラは何が何でも意志を捻じ曲げる事が出来ません。初志貫徹します。いえ、しまくります。

目的の為に自分という個を捨てられるくらいの覚悟を決めます。最終的に自分が死んでも精神力だけで、死後に影響を残していく程です。

ぶっちゃけまど神化の際のまどかちゃんや、もう誰にも頼らない状態のクーほむ等と、同格の覚悟を決めます。やばい(やばい)。

 

 

しかし、まだ詩織ちゃんが覚悟ガンギマリ状態とは決まっていません。決めつけるのは早計です。

というかマスクデータなので、一発じゃガンギマリ状態とは分かりません。そして何を目的としているかすら分かりません。

ちなみにこの状態は他のネームドキャラもなる事があるんですが、それはもう途轍もなかったです。

走者が見た事あるのは覚悟決め過ぎた鶴乃ちゃんなんですけど、弱い心を全て投げ捨てまさに最強の名を欲しいままにしました。

「この由比鶴乃には“夢”がある!」って感じで『幸運』もフルに使って、ガバ無しの走者になってましたね。

もうネームド魔法少女が走者になった方が早い説…あると思います。

 

まあそういう話は置いといて、詩織ちゃんはみかづき荘メンバーじゃないので、これからみかづき荘は放置で良いです。

勝手に遊園地行って来て、勝手にチーム解散イベントをする事でしょう。そしてから、接触を行うようにしましょう。

結局知り合いなだけですからね…詩織ちゃんはぼっちではないです(確固たる意思)

やちよさんが他の人を拒絶するようになっても、詩織ちゃんには義手くんという万能使い魔がいるので、本編開始しても手紙を送りつけるだけで十分です。

あとは神浜市内のイベント状況に注意していきましょう。知り合いもどんどん増やせていけたら良いですね。

お友達が増えるよ!やったね詩織ちゃん!

 

それでは何か起こるまで倍速します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お?倍速が止まりました。

今は万々歳でアルバイト中のようです。鶴乃ちゃんとのシフトが被った日みたいですね。

お客さんも殆ど来なくて、やる事が殆どありません。鶴乃ちゃんと2人っきりで雑談中のようです。

といっても相手が愚痴を流してるだけで、詩織ちゃんは相槌を打つだけの簡単な作業です。

 

「それでさー、やちよがチーム解散って言ってさー。何で?って聞いても全然答えてくれないの!」

 

お、ちゃんとやちよさんはチーム解散宣言してくれましたね。もう既にみかづき荘は遊園地に行ったんでしょうか。

メル魔女化イベントに引き続いて遊園地までちゃんとやってくれなかったら、キレーションランドで大ガバしてしまいますからね。

ちゃんとさ〜頼むよ〜?ただでさえ修羅の国なんだから〜。

 

「ねぇ、どうしたらいいんだろ?詩織はなんか良い案ない?」

 

おっと話を振られました。

やっぱりやちよさんですからね、チームでもない私が考えたところで、何の効果も得られないと思います。

実際初期交友関係にいるってだけで、会ってみた感じただの知り合いって感じなんですよね。開始時点での信頼度もみかづき荘の人達より、十七夜さんの方が何故か高かったです。

ごめんなぁ鶴乃ちゃん、詩織ちゃんは手助けできねぇぜ…。

 

「ううん!良いの、私が愚痴言ってただけだから!」

 

鶴乃ちゃんは良い子だなぁ……。

良い子過ぎるのがRTA的にきついんですけどね…(第7章から目を逸らしつつ)

そうだ、頑張ってる良い子には、今日も飴さんをプレゼント致しましょう。

 

残念ながら、詩織ちゃんが心の拠り所になるには、いくつかの条件を満たしていません。

そのためこういった地道な好感度稼ぎで、鶴乃ちゃんから信頼を勝ち取っていきます。

現に、ちょっとした愚痴を零してくれるようになってくれたので、そこそこの好感触を得られてる事でしょう。

あと地味に年齢が年上なのもいい感じに作用してます。鶴乃ちゃんと比べると、詩織ちゃんは160台に届いてないですけどね。思ってたよりも小さい!

鶴乃ちゃんも愚痴を言う事くらいあるんだよって事を知っておくと、キレーションランドの時にいろはちゃん達にアドバイス出来るので、こうした好感度稼ぎに損はないです。

ただしあんまり心の拠り所になり過ぎると、本心を吐き出さないタイプなだけに依存しやすいから、これから走る兄貴姉貴達は十分注意しような!

 

「そうだ詩織!万々歳の新メニュー考えたんだけどどうかな⁉︎」

 

あかんこれじゃ胃が(油で)死ぬゥ!

なお善意なだけに断りきれない詩織ちゃんは有無を言わず食べました。これは鶴乃ちゃんが話を逸らそうと理解しているからです。

これは…!この料理は……!

 

「点数は⁉︎点数はどうかな⁉︎」

 

い つ も の

味は50点笑顔は満点、中華飯店万々歳!本日も絶賛営業中です!(唐突なダイマ)

ごめん鶴乃ちゃん…これは只のセットメニューだよ……。

 

「だぁ〜!またしても50を超えられなかったかー。」

 

ごめんね、でもこれはきっと万々歳の運命なんだ。

誰かが万々歳の味が50点から変わる事を願って契約しない限り、二次創作でも万々歳は50点と言われ続ける運命にあるんだ。

だから50点だとしか言えないんだ。50点ではなくなった時、ここは万々歳ではなくなるかもしれないから。

詩織ちゃんもノータイムで首を振るレベル。

 

「そっかぁー。あ、シフト終わるね。今日も愚痴聞いてくれてありがとう!」

 

大した事はしてないから気にすんなよ〜。

家に帰っても倍速は止まらない…加速する!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日は絶好の魔女狩り日和!

詩織ちゃんも手当たり次第魔女狩りをしてますけど、なにやら珍しく魔法少女の反応を見つけた様子。

奥は既に4人いたっぽいですけど、今誰か新しい人が進んでいくのを見かけましたね。

というかアレ?やちよさんでは?

なんかのイベントなんでしょうかね?結界内でやちよさんを見るのは珍しい気がします。

ここの魔女は先に来てた他の子達に譲ろうと思ったけど、気になるので付いて行きましょう。

 

あ!モブじゃない衣装!やりましたね全員ネームドっぽいです!何か会話してますね!

すみませーん、そこで何してるんですか〜?

 

「今度は誰!」

「あの時のお客さん!」

「弓有さん…。」

 

おや、阿見莉愛まほスト2話ですか?いつ行きます?私も同行しましょう。

詩織ちゃんが知らない面子が3人居ますね、RTA的に交友関係が増えて美味しいです。ええ。

初めて見るのは、阿見莉愛、春名このみ、夏目かこの3人です。

ここではレア様が目立ちたかったが、やちよさんに決められてしまうという結末になります。(二番手じゃ)ないです。

ニア様は「可愛い」…は分かりませんが「綺麗」などの褒め言葉を言うと、結構好感度は上がりやすいです。

例に倣って詩織ちゃんも、チア様の褒め言葉を言って好感度を稼ぎましょう。

 

「あなた、見る目がありますわね。そこにいる七海やちよより私を賞賛するなんて!」

「先輩…多分その人は親戚の子を褒める感覚で言ってます……。」

 

とりあえず自己紹介をしておきます。

通りすがりの魔法少女だ、覚えておけ!

折角こんなに魔法少女いるんだし、いっちょ一狩り行きません?

 

「そうね、そうしましょう。」

「わ、分かりました!」

「頑張ります!」

 

魔法少女6人に勝てるわけないだろ!

4人だったところを新たにベテラン2人が加入してきた魔女さん可哀想…。心底同情します。

今までソロで戦ってきた詩織ちゃんがおかしいだけで、何回も言いますが従来の後方支援はこうするものです!

使役槍でちまちま後方から補助していきます。ここはコア様が依然変わらず目立とうとしていますが、別に無視して構いません。

さっさとやちよさんにトドメを刺してもらいます。

ここでの注意点は誤っても詩織ちゃんが最後の一撃を決めない事です。今後フェア様に会う度にライバル視される事になります。

ノラ様もまともに戦えば『隠蔽』で有能ステルス弓兵になるんですけどね……そこまでの道のりが長いんですよコレがまた。

 

はいフィニーーーーーッシュ!七海やちよ選手が魔女に引導を渡して試合終了です!

 

「くぅ〜!七海やちよ!覚えてなさい!」

 

まるで使い古されたような捨て台詞を吐いてキラ様は去っていきます。

すんませーん、あの人にこれ(飴)渡しといてくれますかね?あ、君にもどうぞ。

 

「ありがとうございます。せんぱーい!待って下さーい!」

 

そうして水名2人組は行きましたとさ。

残ったやちよさん、このみちゃん、かこちゃんにも忘れずに飴玉を渡しておきましょう。千里の好感度も一歩からです。

 

「弓有さん、私は……!」

 

なにかやちよさんが喋ろうとしてますが、おそらくみかづき荘関連なので、お口チャックしてもらうようにしましょう。

外で身内話はしないでください!マナーを(?)マナーを守って!

新しく会った2人にはそれぞれ詩織ちゃんの連絡先を渡しておきます。何かあったら呼べよな!

んじゃサヨナラァ!

 

 

 

 

今回はここまでにしようと思います。

ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▶︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神浜市に存在するとある六階建てのマンション。

その最上階にある端の部屋にソレはいた。

 

時刻はとうに次の日へ変わっており、多くの人々は既に眠りについていた。それはこの部屋の主も例外ではない。

ソレは正しく腕の形をしていた。

主の起きる様子が無いのを確認すると、その右腕はゆっくりと布団から抜け出し、そのまま宙に浮く。

そして主の机の引き出しにある真新しい便箋を取り出すと、机上に放ってあるペンを使って何かを書き始める。

 

一通り書き終えたのか、ペンを丁寧に元の位置に戻すと、腕は片手で器用に紙を折った。

部屋の窓を開けると、手紙を持つ腕は一羽の鴉に姿を変え、夜の闇へと飛び立っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

からすが語るは二人の少女のむかしばなし。

いずれ来る魔法少女達のきおくより、ずっと前にあったすこしの前日譚。

彼女は運命にすくわれた。

彼女は結末をかえたいと思っている。

いつか来るしあわせな日々を見届けたいがために。

 

 

 

 

二重になった引き出しの底には誰かと誰かの手紙が乱雑だが、それでも形を失ったりしないよう丁重に仕舞われていた。

 

 

 

 

 

 

『ねぇ、まひろはさ。どんな事をお願いするの?』

 

 

 

『んーそうだなぁ。しおりちゃんとずっと一緒にいられますように!とかかな。』

 

 

 

『一緒にいられるといいね。』

 

 

 

『いられるよ!だって私はしおりちゃんの事が好きだもん!』

 

 

 

『ふふっそうだね、私とまひろだもん。きっと大人になっても一緒にいるよ。』

 

 

 

『じゃあ約束しようよ!』

 

 

 

『約束?』

 

 

 

『ずっと一緒にいようって約束!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その手紙にここから先の記述は無い。

記録された会話には意図的に消してある部分が見受けられた。

 

 

 

 

 

 

『どうか憎むことのできない敵を殺さないでいゝやうに早くこの世界がなりますやうに、そのためならば、わたくしのからだなどは、何べん引き裂かれてもかまひません。』

 

 

 

 

 

 

今も   は静かに見守っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

意味深な事をばらまくだけばらまいて満足したので失踪します。

 

 

 

 

救うとは

力を貸して危険な状態から助けること。

 

巣食うとは

棲み着いていること。

 

 

 

これはちょっとした余談なんですけどね。

マギレコは総じて宮沢賢治がモチーフになっているそうですね。

このRTAの弓有詩織のモチーフは鴉なんですよ。

 

 

 

 

 

 

 

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