鉄血のオルフェンズ リベリオン   作:よなみん/こなみん

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突然の強襲。

少年たちは初めて艦隊戦を挑む。


※更新しました。あと終わり適当でごめんなさい


正義という名の非道(中編)

「ゼロも出す。それまで持ちこたえろ」

「まだ先方は見えてないぞ。楽勝だ」

 

ガンダム・ベリアルはギャラルホルンとの戦闘の前線。強襲艦「ハリガネ」の前に出でいた、また、ベリアルの他にもマン・ロディが二機、前に出てきていた。

敵は対して鶴翼に展開、包囲する形でこちらを囲いこんでいる。早めに対応しないとこのままではただの的だ。

 

しかし、ゼロが出るなら話は別かもしれない。ガンダムが二機、これならどんな敵だって敵じゃない。阿頼耶識でガンダムと繋がった俺たちは最早ギャラルホルンなど敵ではない。

 

と、前線に敵のモビルスーツ隊が出てくる。この前見たグレイズとは変わり、宇宙での活動を可能にしたブースター、さらには青い、指揮官機のような機体までいる。

 

「あいつ・・・他のとは違うな。双子は艦隊の直衛に着いてくれ!俺はあの青いのをやる!」

 

背中にマウントされている大剣を引き抜き、目の前の敵に刃を向け突撃する。二機のマン・ロディは「ハリガネ」の方に戻っていく。それとは逆に、青いグレイズは一機を置いて、もう一機の剣持ちが前に出て来る。

 

「見せてもらおうか・・・ガンダムの性能を!」

「はっ!阿頼耶識がある奴とない奴の差ってやつを見せてやるよ!」

 

ベリアルの大きなソードメイスとグレイズの剣がぶつかる。それが開戦の合図となり、艦隊から主砲、モビルスーツによる艦隊戦が始まった。

 

 

――――――――――――

 

 

「ナギアは何やってる!」

 

「ハリガネ」のブリッジではルカが艦長として指揮を執っていた、ゼロは現在ハンガーにて新装備のテスト中、エリゴスの最終調整に入っていた。ナベリウスに他の奴を乗せてもいいが、ルカが受ける情報量にこいつらが耐えれるかは不明である。

 

ルカが取る作戦はもちろん一点突破だ。この戦力では長期戦を挑めば負けてしまう。ならナギア、ゼロの両名で前線を撹乱し、敵に打撃を与えたところで「ハリガネ」が歳星周辺へのコンタクトをとる。これがルカの作戦であった。

 

歳星付近は火星圏、アリアンロッド艦隊のテリトリーだ。いかにセブンスターズと言えど、他人の領域に入るほど馬鹿ではないだろう。

 

(このままだし抜ければいいな。だが敵にも感がいいのはいるんだよな)

 

艦隊の散らばり方がおかしい、まるで四角のような陣形でルカたちの正面に敵艦隊が展開する。しかも、全ての船が各艦船の射線にいない。もしどこかの敵艦を出し抜いても無傷で帰るのは不可能だろう。

 

(・・・流石セブンスターズか。ただでは通してくれなさそうだな)

 

目の前の敵艦隊を見ながら、ルカは自分の唇を噛んでいた。

 

 

――――――――――――

 

 

「来るかっ!青いの!」

「他のものは戦艦を!私がコイツを抑える!」

「イリアス様!ソイツは阿頼耶識が!」

「ローズのデータなどあてにならん!私が確かめる!」

 

ベリアルの正面に、イリアス・ファルクのシュヴァルべ・グレイズが現れる。そのまま右手のライフルの照準をベリアルに合わせ発砲する。飛んでくる砲弾を泳ぐようにして避けていく。

 

ベリアルがスラスターを吹かせてシュヴァルべに接近するが、専用機のスピードは通常機とは違い、ベリアルが大剣を振り下ろす前にシュヴァルべは後ろに下がって再び発砲する。

 

ベリアルも腕に搭載されている腕部滑空砲の照準をシュヴァルべに向け砲撃する。連続三回の砲撃だがシュヴァルべの巧みな回避で砲撃は避けられる。

 

「ちっ!当たらないのか!」

「どうした!?阿頼耶識と言えどこれは当たらないかァ!」

 

シュヴァルべがそのまま斧を出して突撃してくる。ベリアルもそれに答えるように大剣のソードメイスを構え、そのまま二機が撃ち合う。ベリアルが大剣を振り切り、シュヴァルべを後退させるがそのままスラスターを吹かせて、シュヴァルべは膝蹴りをベリアルに当てる。

 

次にベリアルの手がシュヴァルべを捕らえるために飛んでくるがシュヴァルべはそれを払い脚でコックピット付近を蹴り飛ばす。

 

「ほれほれ!まるで子供のようだな!」

「くっそ!このままだと船が!」

「よそ見とはいい度胸だ!」

「くそっ!」

 

――――――――――――

 

 

『ご主人様・・・』

「大丈夫さラピス。ナギアは帰ってくる」

 

「ハリガネ」のハンガー。そこではエリゴスの最終調整が今、終わろうとしていた。エリゴスの手にはソードメイス、反対の腕にはシールドが着いていた。その名も「バンカーシールド」、中にはバイルバンカーを搭載した対モビルスーツ用に作った装備の一つである。

 

背中には長距離用にライフルもあるがあくまでメインはシールドだ。

 

そのまま阿頼耶識を繋ぎ、ハッチを閉じるとエリゴスがカタパルトまで運ばれていく。

『ゼロ、分かってるな?』

「あぁ、敵のモビルスーツを引きつければいいんだろ?」

『・・・ナギアはあの通りだ。頼む』

「ガンダム・エリゴス!出るぞ!」

 

エリゴスが勢いよく飛び出し、スラスターを吹かせてハリガネの直衛に入る。直衛にはベリアルと一緒に出たマン・ロディの二機が既に敵のモビルスーツ隊と撃ち合っていた。敵の前線を率いているのはこの前見た機体。シュヴァルべ・グレイズだった。

 

そのままスラスターを吹かせて、まずは接近してくる敵のモビルスーツを抑えに行く。

 

「「ゼロさん!?」」

「双子は艦隊の直衛に入ってくれ!俺が敵を抑える!」

 

まずは目の前の遠距離から撃ってくる敵を落とす。ライフルの照準を合わせ、確実にグレイズのコックピットを貫いていく。機動性を活かして飛んでくる弾丸を躱しながら敵集団の中に接近していく。

 

阿頼耶識独特の回避についていけないのか敵は照準がズレたりしている。まともに避けないほうが当たらないかもしれない。

 

何も持っていない左手にライフルを持ち、空いた右手にソードメイスを持つ、敵のグレイズが接近してきたのをソードメイスで振り払う。

 

敵集団の中に入るとそのままエリゴス単機と敵の乱戦になる。迫ってくるグレイズを落とし、遠距離で狙ってくるグレイズをライフルで確実に撃ち落としていく。撃ち落とせなくても腕を落とすぐらいは出来る。阿頼耶識の感覚だけで無理矢理足りない分の照準を補正する。

 

「まだいるのか・・・しつこい」

 

向かってくるグレイズをシールドアームで捕え、そのままバンカーで貫く。コックピットに大きな穴を空け、グレイズを飛ばしていく。

 

そのグレイズがぶつかり、動きの止まった別のグレイズをライフルで撃ち抜く。他にも双子と戦闘していて足が止まっている敵に対してもライフルを容赦なく撃ち抜く。

 

「ローズ様!我らの陣が!」

「・・・私が行くわ」

「ローズ様!?なりません!」

 

遠くから見ていた一機のグレイズが接近してくる。シュヴァルべ・グレイズ。ギャラルホルンの上官機でその性能はグレイズよりは遥かに上だ。そして機動性も高い。だが、乗っているのは普通の人間だ。阿頼耶識を持っているゼロたちとは全てにおいて劣る。

 

感情に任せ飛び出して来たところをゼロは射撃するが接近してくるシュヴァルべはそれを意図も簡単に避けてみせる。

 

「やるなっ!なら!」

 

ライフルで牽制しつつ、エリゴスもシュヴァルべへと接近していく。格闘が当たる所まで接近するとアックスとソードメイスが打ち合う。鉄同士がぶつかり、火花が飛び散る。

 

そのままスラスターを逆に吹かせ、シュヴァルべは後退しながらライフルで射撃してくるがエリゴスはそれをシールドで防ぎながら接近していく。

 

「硬い!だけどこれならどうっ!」

 

グレイズの腕からアンカーが飛んでくる。シールドにでは無く、エリゴスの脚にアンカーが掴みかかる。

 

「何っ!?動きが!」

「悪いようにはしないわ!投降しなさい!」

「その声・・・」

「え・・・嘘?なんで君が・・・」

 

その声の主は間違いない。いや、間違えようがない。その声は木星 ジュピトリア・コロニーにて出会ったギャラルホルンの女性士官の声と同じ、いや、同一人物だった。

 

向こうのシュヴァルべの動きが止まる。ゼロも一瞬止まってしまうがすぐさま来る感覚に一瞬で意識が戻される。エリゴスでシュヴァルべを蹴り飛ばすとすぐさま機体を反転させる。

 

シュヴァルべもスラスターを吹かせ、飛ばされた身体を抑えてそのままエリゴスに向かっていく。

 

「待って!君は!」

「待つ理由なんかない!来るならアンタも撃つぞ!」

「・・・!」

 

ライフルでシュヴァルべを牽制しつつエリゴスは別の敵集団郡に向かっていく。敵部隊の三割はエリゴスによって駆逐されていた。

 

別の敵集団に入ると無差別にソードメイスを振るう。どのグレイズも関係なくコックピットごと潰していく。潰せなくとも、機体の一部分は辛うじて持って行ける。そして攻撃する手は止めないが、先程のシュヴァルべが剣を持って俺を抑えるために突撃してくる。

 

直ぐにエリゴスの体勢を整えスラスターを吹かせる。そしてそのままメイスと剣がぶつかる。シュヴァルべが押され、後ろに押し出される。

 

「ぐっ・・・これが阿頼耶識!?」

「・・・お前たちのような人間とは違うんだよ。鼠の力を知れっ!」

 

剣を弾くとすかさず蹴りを入れる。シュヴァルべを吹き飛ばし、先を急ごうとするが、シュヴァルべのライフルから放たれた弾丸が当たる。

 

「じゃまだっ!」

「行かせないっ!あなたを止めてみせる!」

 

 

――――――――――――

 

 

「艦隊が両翼に展開!このままだと!」

「・・・両翼か」

 

「ハリガネ」はモビルスーツだけからの攻撃ではなく、ギャラルホルン艦隊からの砲撃も受けていた。複数砲門からの砲撃が「ハリガネ」を直撃するか、ギリギリを攻めてくる。

 

「どうする!ルカ!」

 

ザックが操舵を切りながら質問してくる。他のメンバーもルカに頼っているようでどうしていいか分からない顔だ。前の艦長が恐らく指揮をしていた所為だろう。仕方ないかもしれないが。

 

ルカは巡り巡って考える。左翼・・・右翼にも敵はいる。恐らくこのまま俺たちを撃ち殺す気だろう・・・両翼から・・・両翼から?

 

「真ん中だ!真ん中を突っ切る!」

「でも正面にも敵艦が!」

「正面は二隻だけだ!ナギアに伝えろ!」

「なんと!?」

「真正面を切る!お前が荒らせ!」

 

――――――――――――

 

 

ルカからの通信は全てナギアの耳に入っていた。ナギアだけでは無い。ゼロにも、双子の耳にも入っていた。

ナギアの操縦桿を握る手に力が自然と入る。背中の阿頼耶識が熱くなる。

 

シュヴァルべの剣をベリアルの鋭い手で受け止める。そのまま無防備になった相手の横腹に鋭い爪を有した手をそのまま射し込むようにして押し込む。コックピット付近はそれたものの、腰付近の駆動系のダメージは避けれないはずだ。

 

「何っ!?駆動系が!」

「これでまともには動けねぇだろ!」

 

シュヴァルべが回り込んで来るが阿頼耶識の反応が凌駕する。大剣をすぐさま持ち替え、後ろにいるシュヴァルべに対して腹を切るように横一閃に振るう。

 

それに気づいたのかシュヴァルべはすぐさま機体のスラスターを反対に吹かせるものの、コックピット付近に僅かな傷が入る。

 

「外れたか」

「おのれ・・・!誇り高きシュヴァルべに傷を・・・!」

「イリアス様退いてください!その損傷した機体では!」

「くそ!まだ私は!」

「ここでイリアス様に死なれては困ります!」

 

シュヴァルべを一般機のグレイズが押し返す、その瞬間そのグレイズはベリアルの大剣に縦から真っ二つにされふ。シュヴァルべがあそこにいたと思うと、イリアスはゾッとする。

 

「くそっ!すまない・・・必ず貴様らの仇を撃つぞ!各艦主砲斉射!目標敵艦だ!」

「まずは船を落とすか・・・モビルスーツは邪魔だな」

 

ベリアルは飛んでくるグレイズを無視し始める。近づいてくる奴は容赦なく大剣で切り伏せる。コックピットを直撃、あるいは行動を確実に止めては敵戦艦に接近していく。

 

「敵モビルスーツです!取り付かれます!」

「イリアス様の旗艦を守るんだ!我らは犠牲になっても構わん!」

「度胸は見事。だが棺桶が相手だとな」

 

ベリアルは敵戦艦に取り付くとそのままブリッジに向けて発砲。ブリッジを焼き払った後は別の戦艦に向かうべく刺した大剣を担いで機体のスラスターを吹かせる。その間にも敵の護衛モビルスーツが邪魔をしてくる。

 

だが、数が多い。敵の旗艦なのか知らないが、異常とも言えるほどに護衛に戻ってくるモビルスーツが多いのだ。

 

「ちっ!邪魔をするな!」

 

大剣で払い、滑空砲で攻撃しながら近付こうとはするものの敵が空いたスペースにも詰めてくる。突破する隙がない。

 

「開けてやるよ・・・俺の力でな!」

 

 

 

 

 




ガンダム・ナベリウス

厄祭戦、後期にに開発されたガンダム・フレーム。局地戦闘型のモビルスーツ。主に地上戦を意識して造られた。
脚部には地面と機体を固定するためのブレーキの役目を果たすクローがある。腕には機体攻撃用のクローが。
また、主な武装は専用マシンガン×2 専用ソード、滑空砲。
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