【完結】劇場版 ヴァールハイト・プリキュア アカシックスターズ!ゲームの世界を脱出せよ!絆のプリキュア!キュアエクス対キュアクロス! 作:32期
?「よっしゃー!エクス、やっちゃえ~!」
?「なぎさ!静かにするメポ!」
?「なぎさ、流石に上映中だから……」
?「……そういえば、ひかりとポルン、ルルンはどこミポ?」
?「もう帰っちゃうの?駆君!」
駆?「ああ。そもそも僕たちは、この物語の結末を知っているだろ?それに……そろそろ”彼”が来る時間だからね」
muげンnoそノ―うraムげnメい9〈MU幻きょシnカいsoう〉― さイshiんブ
side:キュアエクス
クロス「消えろ!」
クロスの直線的なパンチ…面白いくらい良く見える。止まって…見える!
エクス「ふっ!」
クロス「くっ!?」
パンチに対して僕もパンチを放つ。威力を相殺して、クロスへのダメージを最小限にする。…そして、一瞬の隙が出来る。
エクス「次は…僕の番だ!ふっ!!!」
僕はQaライトを全身に纏わせていく。そして、一気に加速してクロスの懐に入り腹部にボディブローをお見舞いする。
クロス「がっ!?くっ!…この!!!」
エクス「悪いけど、その攻撃は…」
クロス「えっ!?があああああ!!!!!」
エクス「遅すぎて当たらないよ」
何が起きたかと言うと、クロスが”懐にいる僕”を攻撃しようと腕を上げた瞬間には…僕は”クロスの右側から飛び蹴りを入れる体制”に入っていたのだ。何を言ってるか分からない?簡単に言うなら…。
クロス「”瞬間移動”だと!?ありえない!そんな機能…このゲームにはない!!!」
エクス「違うよ…これは瞬間移動じゃない。ただ…”早く動いてるだけ”…だよ」
クロス「なん…だと!?」
エクス「見てみたらどうですか?僕のステータス…?」
クロス「…何だこれは!?ステータスが…ない!?」
キュアエクスのステータス画面を確認するクロス。そこには、全てのステータス数値が”?”で表記されており明確な数値がない。いや、ステータスがないのは事実だけど…そこじゃない。
エクス「レベル…見てくださいよ」
クロス「レベル?…何だこのレベルは!?…”X”だと!?」
エクス「そうです!僕はレベル”X”…未知数の強さって事ですよ!」
クロス「ふざけるな!こんなこと…絶対にあり得ない!」
クロスの突進が僕へと迫る。せっかくだし…もう少し試させてもらおうか!
エクス「…はっ!」
クロス「消えっ!?ぐっ!?い、いつの間に!?」
エクス「余所見は…」
クロス「があっ!?がっ!うあああああ!!!」
エクス「厳禁ですよ…」
僕はクロスの右側まで”一瞬”で移動し蹴りを仕掛ける。その蹴りはクロスに止められてしまったが、止めた瞬間には”上”、”下”、”左”から僕の蹴りが放たれており、全てが命中する。
エクス「…ファイズアクセルみたいな”自身の加速”か?クロックアップとは違うみたいだ…大体わかった」
クロス「お遊びのつもりか!消えろ!!!プリキュア・サザンクロス・デリート!!!!!」
エクス「少し変えてみるか…」
クロスの技が迫る中、僕は全身に纏ったQaライトを”左手”だけに集める。避ける必要は…ない。
エクス「はああああああああああ!!!!!」
パキンッ!!!
僕はクロスの技にQaライトを纏ったパンチを放つ。その瞬間、まるでガラスが割れるような音を立てクロスの十字は砕けたのだ。
クロス「あ…あり得ない!?たった”一人”のお前に…どこにそんな力が!?」
エクス「”一人”じゃないですよ」
クロス「なんだと!?」
僕はクロスの疑問に対して返答していく。
エクス「僕は…一人では何もできません。種がいなくちゃ…プリキュアにだってなれない…人も救えない。それが…僕の弱さです。でも…自分の弱さを知っているから、僕は人と一緒に戦うことで強くなる!1人の力は弱くたって、合わせれば”無限”の力になる!僕は…応援してくれる人々の思いを束ねて、戦っている!決して、一人なんかじゃない!!!」
クロス「そんなもの弱者の妄言だ!!!システムコマンド、破壊不能オブジェクト化!」
破壊不能オブジェクト…絶対に壊せない物…構うもんか!
エクス「僕はこの”手”に…”思い”を込めて…ぶん殴る!!!!!」
左手から放たれるエクスの渾身のパンチ。クロスにヒットしても、クロスは微動だにしない…はずだった。
……パキッ……パキパキッ!
クロス「何故だ!?破壊不能オブジェクトの私に傷が!?」
エクスによって束ねられた”思い”は…システムを…
エクス「届けええええええええええ!!!!!」
パキーーーーーン!!!
超えた…!
クロス「うああああああああああ!!!!!」
後方へと吹き飛ぶクロス。エクスは左腕にためたQaライトを解き、ゆっくりとクロスの方へと歩く。しかし…。
クロス「負けられるかあああああ!!!!!」
倒れていたクロスは叫びながら立ち上がる。あの様子は…もう演技ではないだろう。
クロス「私は…負けられないんだ!源馬を奪った世界を壊し!!私が世界を救うんだ!!!あの子の望みを叶えるために!!!!!」
エクス「僕だって…負けられません!待っている人がいるんです!!そして…あなたを救うために!!!僕は何度でも立ち向かう!!!!!」
クロス「私は!!!!!」
エクス「だって僕は…!」
エクス・クロス「「種の(源馬の)”ヒーロー”だから(になるんだ)!!!!!」」
亡き弟のためにヒーローに”なろう”とする累…亡き妹のヒーロー”である”駆。二人の思いがぶつかり…戦いは激化していく。
クロス「うおおおおおおおおおお!!!」
エクス「ッ!…源馬君は、あなたの事を誰よりも思っていた!」
クロスのパンチによるラッシュを、エクスはQaライトを凝縮させた”五百円玉”程度のシールドをパンチの位置に”ピンポイント”で展開して攻撃を捌く。その上で、エクスはクロスに語り掛ける。
エクス「あなたのゲームが大好きで、どれだけあなたのゲームが素晴らしいかを知っていた!……だから、あなたに皆を救ってと言ったんだ!」
クロス「黙れえええええ!!!!!」
エクス「僕には分かる!病と闘うことの辛さ……苦しさ……そして、自分が”終わり”に近づいていく感覚を……」
クロス「ッ!!!……違う!違う!!!違う!!!!!源馬は……生きたいって思ったはずよ!!!!!あの子は……生きる事を諦めたりしない!!!!!知ったようなことを言わないで!!!!!」
エクス「僕たちは……何時だって全力で生きています。……でも、”残せるもの”って……思っているほど多くはないんですよ」
クロスのパンチを手の甲で受け止めるエクス。伝えることは……まだ終わっていない。
クロス「残せる……もの?」
エクス「……僕たちは、孤独の中で戦っている。お医者さんも看護師さんもいるけど……ずっとはいてくれない。症状が悪ければ個室の中……寂しさで押しつぶされてしまうし、もしかしたら誰も僕たちを知らなくて……何も残せずにいなくなってしまうんじゃないかって恐怖とも戦っている。僕たちは…病”だけ”と戦ってるんじゃない」
クロス「ッ!?」
エクス「僕には……本当に妹がいました。いなくなる僕の代わりに、誰よりも幸せになって欲しいってずっと願っていました。種は……僕の”希望”だったから。自分が残せるものは……妹の夢を……幸せを……願うことしかできなかったから」
クロスの表情が変わっていく。自身の知る源馬の病との戦い……本当は、それ以上の恐怖も存在したことに……。
エクス「源馬君は……あなたに託したんですよ。あなたの素晴らしいゲームで、救うことが出来る命があるから……」
クロス「……源馬!」
エクス「だって、あなたは……源馬君の”希望”だから!」
クロス「ッ!?……それでは、ゲーマーは……間違っていなかったの?それなのに……私は!!!」
エクス「クロス!」
黒い光にも似た力が、クロスを中心に渦巻いていく。感情が乱れたせいで、力が……暴走してるのか!?
クロス「私は……あの子の命を……二度も!!!!!」
エクス「ッ!?……こうなったら、どうやったって助けないとな。”プリキュア”であるあなたを……それが、僕たち”プリキュアを助けるプリキュア”の使命だから!!!!!」
Qaフォーンを起動し、プリキュアプリを確認する。そこには、シードとして戦っていた際に使ったプリキュアプリ〈アカシックスターズ〉があった。
エクス「これは……ふっ!」
僕の顔から笑みが零れる。僕は……一人じゃない!!!!!
エクス『プリキュアプリ!インストール!!!』〈アカシックスターズ〉
クロス「あああああああああああ!!!!!」
エクス「フィニッシュは……やっぱり、キメワザだよね!」
右足に集まる光……ミラクルゲーマーライトの奇跡の光を全て……この一撃に!!!!!
エクス「プリキュア・アカシックスターズ……!」
救ってみせるよ……ゲーマー……絶対に!!!!!
エクス「クリティカルスパーキング!!!!!」
飛び上がるエクス。自分の中にある最強のムテキのゲーマー……彼の動きはすべて覚えている。僕の”一番”大好きな戦士……”エグゼイド”を!
エクス「うおおおおおおおおおお!!!!!」
黒いオーラの放流にエクスの一撃が衝突し、まばゆい光と禍々しい光が混ざり合う。しかし、少しずつ……まばゆい光が黒を塗りつぶしていく。
エクス「累さん!!!!!あなたの運命は僕が……いや!!!!!」
エクス・ゲーマー「「僕たち(俺たち)が変える!!!!!」」
一撃が黒の放流を突き破り、クロスへと向かっていく。
エクス・ゲーマー「「いっけええええええええええ!!!!!」」
クロス「……あっ」
・・・・・・累お姉ちゃん!
クロス「源馬・・・」
クロスは源馬の姿を見た気がした。そして、エクスの一撃がクロスに当たる。爆発などない……ただ優しい光だけがクロスを包み、地面へと落下していく。
クロス「……なんで、この光はこんなに優しいの?」
クロスは地面に仰向けで倒れながら、自分を包んでいた光に触れて感じた”優しさ”……考える。
エクス「累さん……それが、ゲーマーの思いです」
クロス「ゲーマーの……?」
エクス「あなたを思う”優しさ”……今のが、その全てです」
クロス「・・・・・・」
彼女は自分を包む優しさの正体を知った。きっと……これで。
クロス「……この優しさを、私は受け入れてはいけない」
エクス「えっ?」
クロス「私は……私の手でゲーマーを消してしまった。……もう戻れないんです!!!」
クロスは右手に黒いオーラを溜める。彼女の……最後の抵抗……命を奪った事への贖罪のつもりか?
エクス「あなたに罪はない……仮にあると言うなら、僕が全部背負ってあげます!!!!!」
左手を伸ばし、ゆっくりとクロスに向ける。最後の……一撃で、あなたを救ってみせるよ。
side:キュアクロス
ゲーマーは私が作った源馬自身……私は源馬をこの手で消してしまった。もう私は咎人……源馬を二度も亡き者にした……こんな私は救われてはいけない!
クロス「私はこの世界と共に朽ちる!もう放っておいてください!!!」
エクス「いやです。絶対に……」
クロス「ッ!……プリキュア・グランドクロス・オールデリート!!!!!」
あなたを動けなくして、研究室の妹さんにキュアモーフを装着させて、もう一度強制ログアウトする!それで、あなたとはお別れです!!!
エクス「見せてあげますよ。今から見る光が……僕と言う1人の人間の……”命の光”です!」
彼の左手首に巻かれたリボンから”碧の光”が溢れる。あれが”彼の言っていた”命の光”なのか?
エクス「プリキュア・ドットライトエクス!!!!!」
私の技が接触する瞬間、彼のリボンから出る”碧の光”が彼の前に人が”1人”通れるくらいのサークルを作る。彼は左手を伸ばしたまま……そのサークルに飛び込む……すると。
クロス「・・・・・・流れ星?」
1ドット……あまりにも小さな光が、私に向かって駆け抜ける。私の技をすり抜けて……いや、すり抜けたのかも分からない速度で……きっと”一瞬”と言う言葉が相応しい。その様は……”流れ星”。彼は、既に私の目の前に、手を開きながら左腕を向けて立っていた。
エクス「もういいんだよ……”累お姉ちゃん”」
クロス「えっ?」
目の前にいるエクスに重なるように、幼い少年が見えた。そう……ずっと見てたのね。
クロス「源馬・・・・・なのね」
エクス(源馬)「少しだけ身体を……このお兄ちゃんに借りたんだ。こんな”奇跡”……あり得ないよね」
クロス「源馬、ごめんなさい!私は……あなたをちゃんと守ってあげられなかった!あなたの約束を……守れなかった!!!」
エクス(源馬)「何言ってんだよ!俺は……満足してるんだよ。累お姉ちゃんのゲーム、すごい面白かったんだ!それでさ、いっぱい頑張れた!でも俺、もうダメだって……なんとなく分かったんだ。だからさ、お姉ちゃんの面白いゲームをもっといろんな人のために作ってあげれば、俺みたいに苦しむ人とか救えるんじゃないかなって思ったんだ!だから……お姉ちゃんに俺の思いを託したかったんだ!でも……それでお姉ちゃんを傷つけちゃったんでしょ?」
クロス「そんなことない!そんなこと……!!!」
源馬の言葉で私に告げられる本当の思い。源馬は悪くない!全部……私が!!!
エクス(源馬)「出来れば全部の言葉を伝えたかったけど、ごめんなさい……持たなかったんだ。でもね!累お姉ちゃん、俺は幸せだった!精一杯生きて……いっぱい愛情を貰った!後悔はない!」
クロス「げんま・・・・・!」
エクス(源馬)「泣くなよ!?……それに”あっち”でお母さんにも会えたしさ!向こうも悪くないんだぜ!……お姉ちゃん、幸せになってくれよ!それからゲームもな!もっともっと最高のゲームを作ってくれよ!へへっ!今度は全部言ったぜ!約束だよ!」
源馬は右手の小指を出す。
クロス「……うん!……約束ね、源馬!」
私も小指を伸ばして”指切りをする。もう……絶対に破らないからね、源馬。
エクス(源馬)「おう!やっぱり累お姉ちゃんは……俺の”ヒーロー”だよ!」
クロス「ッ!」
源馬『お姉ちゃんは…”ヒーロー”なんだよ』
そうか……。私は、もう源馬の”ヒーロー”だったのね。
エクス(源馬)「もう……時間だ。もう行くよ、累お姉ちゃん」
クロス「うん。……行ってらっしゃい、源馬」
……源馬、行くわよ
クロス「あ・・・」
光の穴……そう例える他にない光の中から、私は亡きお母様の姿を見る。そして、源馬はエクスの身体から抜けていくとお母様と手を繋ぎ、再び私を見る。
累お姉ちゃん!ゲーマーの事……大事にしてくれよ!あいつは俺なんだからさ!じゃあな、累お姉ちゃん!
累……約束を守ってくれてありがとう。これからは、あなたのために……生きなさい!
私は、もう変身などしていなかった。ただ光の中に消えていく二人の姿を私は見ていた。
累「……またね、源馬……お母様。私は……生きていきます!」
side:キュアエクス
エクス(ちゃんと話せた?源馬君)
源馬(ありがとう……お姉ちゃんと話が出来た!あんた良い人だな!)
エクス(同じ”エグゼイド”ファンだからね。それに……ゲーマーのお願いでもあったからさ)
源馬(ゲーマーの事も、お姉ちゃんにお願いしてきた。俺の代わりにお姉ちゃんを守ってくれるだろう)
源馬君とのリンクはもうすぐ切れる。もう……行くんだね。
源馬(駆って言ったよな、お兄さん。……あんたみたいな人がお姉ちゃんの傍にいてくれたらいいのにな)
エクス(それは……難しいな)
源馬(へへっ!冗談だよ!……お母さんが来たみたいだ。もう行くよ……駆!)
エクス(……うん。じゃあね、源馬君)
完全に源馬君とのリンクが切れた……きっと、帰っていったのだろう。でも、なぜ僕と彼がこのような形で繋がったのかは分からない。きっと……”奇跡”なのだろう。さあ……彼女の元へ行かなくては……。
エクス「累さん……」
累「駆さん……」
僕は、もう維持できない変身を解いて彼女に近づく。
駆「僕たちも行きましょう。生きていくんでしょう?源馬君と……あなたのお母様に託されたんですから」
累「……はい!」
悲しい過去を超えて、少女は歩き出す。少年と彼女の楽園は……ここに終わりを告げた。
To the Next chapter……
いかがだったでしょうか?多分、次回がラストになると思います。キャラ設定の”キュアエクス”も更新したのでチェックしてくださいね!長かったパラレルワールドの戦い、プリキュア達との1日は、最後は楽しい思い出で!乞うご期待ください!
?「もう!ポルンもルルンも……ドーナツ選びで遅くなっちゃったわ」
?「ごめんなさいポポ……」
?「ごめんなさいルル……」
?「あの、すいません?」
?「は、はい。なんでしょうか?」
駆「僕は時生 駆と言うんですが……劇場はどちらでしょうか?」
?「は、はい!えっと、こちらです!あ、案内しましょうか?」
駆「ありがとうございます!助かります!」
ドンッ!
駆「あっ!す、すいません!」
駆?「ああ、気にしないでくれ」
駆「えっ?」
駆?「ふっ!悪いね、もう行かないとだからさ。じゃあね……」
駆「今のは……」
?「あの、大丈夫ですか?」
駆「あっ!はい……行きましょうか」