【完結】劇場版 ヴァールハイト・プリキュア アカシックスターズ!ゲームの世界を脱出せよ!絆のプリキュア!キュアエクス対キュアクロス! 作:32期
場内アナウンス「換気が終わりましたので、上映を再開します」
駆「いきなりごめんね。このペンギンさんとネコさんが迷子だったみたいだから…君たちのパートナーでしょ?」
ちゆ「ペギタン!あの、ありがとうございます!」
ひなた「うわ~!生駆っちだ~!ってあれ?なんか…画面の駆っちより背高くない?」
駆?「ああ…それはね…内緒かな。おっと、もう行かなきゃ!”彼女”が待ってるんだ!また会おうね」
のどか「…ん?彼女?…」
のどか・ラビリン「「彼女!?」」
夢幻の園―始まりの広場― 《駆の到着まで…あと一時間》
side:種
駆がゲームに入るまでの一時間の間、プリキュア達は自分たちの状況を考えていた。
いちか「ど、どうしよう!?出られないってことは…身体は置き去りって事でしょ!?」
ひまり「で、でも、目覚めないとなれば、スタッフの方も気が付くはずですし…」
ゆかり「どうかしら?私たちプリキュアだけがゲームに残されているこの状況…変じゃない?」
リコ「確かに、私たちだけが残されるなんて…」
みなみ「まさか…何者かが仕組んだとでも言うの?」
プリキュアだけが取り残されるこの状況を怪しむ子が出てくる。もしかして…ホントにそんなことが起きてるの?
きらら「でもさ~、ホントに誰かの罠なの?イベント側のミスかもしんなくない?」
みらい「そ、そうだよ!きっと何かの間違いで…」
リコ「みらい、さっきも言ったと思うけど”私たちだけ”が残ってるのよ?イベント側のミスでこんなことありえないわ」
はるか「どうしよう…?このまま、出られないのかな?」
種「大丈夫!」
私は不安になる子に向かって声を上げる。
種「私のお兄ちゃんが…絶対に皆を見つけてくれる!お兄ちゃん、ヒーローなの!絶対に…絶対に見つけて、私たちの事を助けてくれるから!」
はな「そうだよ!現実の世界にはハリーだっている!きっと助けてくれるよ!」
?「それは…難しいと思うぞ」
種+ゴープリ+まほプリ+プリアラ+ハグプリ「「「「「ッ!?」」」」」
種「…あっ!?あなた…ミラクルライトをくれたイベントキャラ!」
私たちの前に現れたのは、ダイヤモンド山脈のダンジョンにいたイベントキャラだった。彼は深くかぶったマントのフードから私たちを見ており、こちらに何かしようとする気配はない。
イベキャラ「お前らの身体は、今頃研究室の中だ。ついでに言うと…お前らを閉じ込めたのは”俺”と累…そして、このゲームの管理AI”Cross”だ」
あきら「君が…私たちを閉じ込めたのか!?」
あおい「何でそんな真似を!?」
イベキャラ「…”プリキュア”の力を手に入れるためさ」
種「プリキュアの力を?」
イベントキャラは私たちを閉じ込めたのは自分と”累”と言う人とこのゲームのAIだと言う。…ん?累ってあの社長さんの事!?
種「待って!?累って…まさかあの会場にいたMUGENコーポレーションの社長さんの事!?」
あおい「えっ!?あたし達、その社長に招待されたんだぞ!?」
みなみ「私たちは、会長から…まさか!?」
イベキャラ「そう…これはMUGENコーポレーションが、お前たちプリキュアを誘拐するために計画したもんさ。プリキュアの力を手にするために…累がな」
種「教えて!あなたは誰!?社長さんは何でプリキュアの力を狙うの?」
イベントキャラは私の問いかけを聞くと、ゆっくりとフードを取る。すると、デフォルメされたキャラクター…例えるなら”エグゼイドのマイティ”みたいな姿をしたキャラが出てくる。
ゲーマー「俺は”ゲーマー”…累に作られた自立型AIだ」
ルールー「自立型?…自身で行動しているというのですか?」
ゲーマー「見ての通りさ…俺は、”自分の意志”でこうやってお前たちプリキュアに接触している。俺の行動に累の意志はない」
えみる「自分の意志で動くAIなんて…聞いたことないのです」
ゲーマー「話を戻していいか?時間が勿体ないんでな」
ゲーマーはそう言うと、一度咳をして私たちに向き直る。
ゲーマー「お前たちプリキュアをゲームに閉じ込めたのは、プリキュアのスペックを理解するためだ。ゲーム世界でどれだけの性能を発揮するのか、それをデータ化することでゲーム世界で再現できるようにする…それが力を手に入れるって意味だ」
シエル「…それって変じゃない?そんなことしなくたって私たちの素性まで調べたのなら、映像でもなんでも取ればよかったじゃない、そうすればどんなことできるかもわかるでしょ?」
ゲーマー「そんなもんじゃ足りない。お前たちは奇跡的な力によっていくらでもデータを引っ繰り返す…だからそんな余地がないように”本人”を誘拐してこうやって意識まで閉じ込めたんだ。もうすぐ変身用のデータも送られてくる…そしたら戦闘データを取り、終わったら無傷で帰ってもらうさ」
さあや「私たち帰れるの?」
ゲーマー「ああ。だが、その時にはプリキュアの力は累のもんだ。そうなったら…世界は終わる」
ほまれ「どういうこと?」
ゲーマーの口から放たれた言葉は、信じられない内容だった。
ゲーマー「プリカディアに追加されるジョブ”プリキュア”なんて嘘だ…累が作ろうとしてるのは”コンピューターウィルス”だよ」
種「コンピューターウィルス!?」
トワ「いったいなんですの、”こんぴゅーたーうぃるす”とは?」
ゲーマー「ネットの世界に存在する…そうだな、”病原菌”みたいなもんさ。ネットを病気にしてしまうものだよ…ってそんなこと今どき子供でも知ってるのに、そこのお姉さんは機械に疎いのかい?」
みなみ「そんなことはいいわ!それより夢幻氏は何を考えてるのかを教えて頂戴!」
みなみちゃんの強めの発言に対して、ゲーマーは顔色変えずに頷き、話を続ける。…と言うか表情の変化がわかりづらいよ!もっとヒトっぽくすればいいのに!
ゲーマー「累が作ろうとしてるウィルスは”プリキュアと同じ力を持った”ウィルスなんだよ。お前たちみたいに”あらゆる困難を突破”し、”あらゆる攻撃を凌ぎ”、”決して倒れない”…そんなとんでもないもんさ」
種「何でそんなものを作るの?そこまでする理由は何?」
ゲーマー「…累は、過去に囚われてる。あいつは…失ってしまったものを”世界”のせいで失ったと思っているんだ。だから…ウィルスを使って、世界を壊そうとしてる」
ことは「そんな…」
ゲーマー「でも、累は…本当は優しいヤツなんだ!プリカディアの世界だって…あいつが作ったゲームは大切な人を喜ばせるために作られたんだ!きっと、今も苦しんでいるはずなんだ!だから、あいつを助けてやりたいんだ!累が…誰かの命を奪ってしまう前に!」
ゆかり「おかしいわね…あなたの行動は、彼女の考えに反対するものばかり…あなたは彼女に作られたんじゃないの?」
ゆかりさんはゲーマーの行動が社長さんの考えに反対するものだと言う。その質問に対しゲーマーは苦しそうに答える。
ゲーマー「確かに…俺は累に作られた。だけど、累の事を想ってるんだ!あいつが悲しんだり、苦しむ姿なんて見たくない!ましてや、あいつが大好きな”ゲーム”で人の命を奪うなんて真似させたくないんだ!累の事を守りたいんだ!累は、俺が裏切るなんて思ってないはずだ!俺の事を信じてくれなくてもいい!終わったら俺の事をデリートしてもいい!だからお願い!累を…助けてくれ!」
ゲーマーのAIとは思えないほどの気持ちの籠った言葉を聞いた私は、ゲーマーに近寄り私の思いを伝える。
種「分かった!社長さん…ううん、累ちゃんを助けよう!」
リコ「ちょ、ちょっと種!?本気なの!?」
種「当たり前だよ!こんなに気持ちが詰まった言葉を聞いたんだもん!やっちゃうよ~!」
リコちゃんの心配に対し、私は笑って返す。そんな私と同じように、はなちゃんや他の子たちがやってくる。
はな「私も!私もゲーマーのこと信じる!累ちゃんを助けたいって言うゲーマーの思い、受け取ったよ!」
いちか「ゲーマーの思い…キラキラしてる!そう…私たちが守ってる、みんなの心と同じだよ!」
みらい「そうだね、私も累ちゃんに届けたい…ゲーマーの思いを!」
はるか「やろう!ゲーマーの思い…累ちゃんに届けよう!」
種「みんな…うん、やろう!累ちゃんも、ゲーマーも助けよう!」
私とはなちゃん、いちかちゃん、みらいちゃん…そしてはるかちゃんで円陣を組んで手を重ね合う。すると、横から一人、また一人と私たちの輪に入ってくる。
さあや「はならしいね!」
ほまれ「めっちゃイケてんじゃん…あんた達!」
えみる「困っている時は!」
ルールー「みんなで協力…ですね」
HUGっと!プリキュアさん…!
ひまり「私も…お手伝いします!」
あおい「いちかばっかりカッコ付けんなよ~!」
ゆかり「うふふっ…面白そうね」
あきら「私たちもゲーマーを助けたい…その気持ちは一緒だよ!」
シエル「トレビアン!みんなで何とかしちゃいましょ!」
プリアラさん…!
リコ「は~!仕方ないわね…それじゃあ…やっちゃおうかしら!ねえ、はーちゃん?」
ことは「はー!みんなで助けよう!」
魔法つかいプリキュアさん…!
みなみ「そうね…みんなの力なら…!」
きらら「何とかなるでしょ!頑張るよ、はるはる!タネタネもね!」
トワ「わたくしたちで、二人を助けましょう!」
プリンセスプリキュアさん…!
種「ん~~~~~!よし!みんなで助けよう!!!!!」
種+ゴープリ+まほプリ+プリアラ+ハグプリ「「「「「おーーーーー!!!!!」」」」
ゲーマー「お前ら…!グスッ…ありがとう!」
心を一つにした私たち…累ちゃんも、ゲーマーも…絶対助けるんだから!
MUGENコーポレーション 換気扇内 《駆の到着まで…あと5分》
side:プリキュア捜索隊(アロマ、パフ、モフルン、ペコリン)
駆のお願いにより、ビル内に忍び込みプリキュアを探す妖精たち。何とか換気扇から潜入することが出来たが、プリキュアの居場所は見つからない。
パフ「見つからないパフ~」
アロマ「パフ、諦めちゃダメロマ!はるか達…それに他のプリキュア達のピンチロマ!絶対見つけるロマ!」
ぐ~~~~!
換気扇の中を移動する妖精たち。話し合うアロマとパフの会話を、何とも緊張感のない音が遮る。その音の主は…。
モフルン・ペコリン「「お腹空いたモフ(ペコ)…」
この二人である…。
アロマ「もっと緊張感を持つロマ!お腹が空くぐらい我慢するロマ!」
モフルン「そうモフ!駆に”お腹が空いたら開けてみて”って言われてたモフ!」
モフルンは背中に背負わされていた紙袋を取り出す。それはMUGENコーポレーションビルに向かう途中、駆から渡されていたものだった。
ーMUGENコーポレーションビルに向かう途中ー
駆『そうだ!…モフルン、渡したいものがあるんだけど…」
モフルン『モフ~?駆、なにモフ?」
駆『この袋を持っててほしいんだ」
モフルン『モフ~?くんくん…甘い匂いモフ!』
駆『困った時とか、お腹が空いたときに開けてみて。きっと力になるから…』
アロマ「何が入ってるロマ?」
ペコリン「モフルン、早く開けてペコ!」
モフルン「分かったモフ!んっしょ…んっしょ…わ~!クッキーモフ~!」
紙袋から出てきたのは大量のクッキー。それを見たモフルンとペコリンはクッキーに手を伸ばし食べ始める。
ペコリン「美味しいペコ!キラキラルもいっぱいペコ~!」
モフルン「美味しいモフ!いくらでも食べられるモフ!」
アロマ「何やってるロマ!そんなことよりプリキュアを…ってこの紙は何ロマ?」
紙袋の中にクッキー以外に紙が入っていた。そこには殴り書きされたように荒い字ではあるが、しっかりとした内容が掛かれていた。
アロマ「なになに…」
駆『この手紙を見たってことは、困ってるってことで良いかな?こんな時のために僕たちと合流するための目印を用意しておいた。モフルン、僕もリンクルストーンを持っているから、その匂いを辿っていけば僕たちに会える。でも、もしリンクルストーンの匂いが”一か所”からしかしないなら、プリキュア捜索は中止して、社長または会長の部屋を探して欲しい!頼んだよ! ー駆よりー』
アロマ「これは…!」
パフ「駆からのお手紙パフ!」
紙に書かれていたのは駆からの手紙だった。困ったとき用に用意してくれていたのだ。
パフ「モフルン、食べてばっかりじゃダメパフ!今、リンクルストーンの匂いはどこからするパフ!」
モフルン「モフ~?この先から甘い匂いがしてくるモフ」
アロマ「その匂いは、”何か所”からするロマ?」
モフ「モフ…くんくん…”一か所”だけモフ」
アロマ・パフ「「これは…!」」
駆の手紙の通りなら…
モフルン・ペコリン「「ご馳走様でしたモフ(ペコ)!」」
アロマ「二人共、聞くロマ!プリキュアの場所探しは中止ロマ!ここからは社長か会長の部屋を探すロマ!」
モフルン「モフ?あの怖そうなおじさんと、みらい達ぐらいの社長さんをモフ?なんでモフ?」
ペコリン「そうペコ、なんでいちか達を探さないペコ?」
アロマ「いいから早くするロマ!」
アロマに引っ張られていく”食いしん坊妖精たち”。駆のこの布石が累の計画に確かな傷をつけるのは…もう少し先の話。
To the Next chapter……
いかがだったでしょうか?まだまだ全容は明らかになりませんが、ゲーマーは確かにこの物語のカギになる存在です。一応、特殊能力とかもありますが、それはもうちょっと先かな。次回は、ゲーマーの助言により隠しダンジョンを探すプリキュア達!高レベルエネミーたちから逃げる中、彼がついに現れる!乞うご期待ください!
場内アナウンス「館内販売として、限定スタードーナツ【アカシックフレーバー】を発売しております」
?「うっふっふ!アカシックフレーバー買っちゃった~!駆君、喜ぶかな~!」
ドンッ!
ユニ「ニャア!?あ、ごめんなさい!」
?「・・・」
ユニ「な、なに?」
?「わあ~!レインボー星人だ!きゃあ~!かわいいな~!ここか?ここがええのんか~?」
ユニ「やっ…どこ触って…ん!?だめぇ…///」
?「ふ~!いっぱいモフったよ~!バイバイネコちゃん!私の”彼”が待ってるんだ~」
ユニ「…もう!何なのよあの人!」