とある転生者の上限破壊<オーバーフロー>   作:ゴールド龍

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かなり間が空きましたが、何とか書けたので投稿しました。詳しい事は後書きに書いてますので、とりあえずどうぞ!!


11話

 今日から夏休みだ。と言っても、正直風紀委員(ジャッジメント)には夏休みと言ってもあまり休む日は少ないんだがな!! 

 そんなこんなで俺はあの後、支払いを終えてしょうがないので一旦寮へと帰り、自分の部屋に着くなり眠っていた。

 

 ·····のだが、結構早い時間に目が覚めてしまった。理由は至極簡単。

 

暑すぎて寝てられねえんだよ!!!! 

 

 なんで家電全部死んでるのさ!? 俺何もしてねえんだけどなんでなんだよ!? いや、本気(マジ)でなんでなんだよ·····思い当たる節なんてないぞ? 

 

 ───いや、1個だけあるか。確か昨日白井ちゃんと一緒に支払い済ませてからだったと思うけど、なんか川がある方向で雷が落ちたっけか。雨雲なんて無かったのにも関わらず、だ。

 

 もしかしてだけど、御坂ちゃんが何かやらかしたのかもしれねえな。

 でも、流石にそこまで非常識な子では無いな。一応超能力者(レベル5)の中では常識人側の子だし、そこまでぶっ飛んでねえとは思うけども·····。

 

 まあ、もしこの状況が御坂ちゃんのせいだとしたらとりあえず家電弁償してもらうか。流石にこの出費は痛すぎる

 ·····一応大能力者(レベル4)区分には入ってるし、そこそこな額の奨学金は貰えてる。だけど家電揃えるとなると·····ねえ。学園都市製だから、幾ら学割が効いても結構な額するしなあ。

 

「·····とりあえず、朝飯買いに行くか」

 

 ある程度身だしなみを整え、俺は近場のコンビニへと向かうことにした。とりあえず、飯食わねえと1日が始まらねえ。

 寮を出た俺は眠い目を擦りながらコンビニへと向かった。つーかもう夏なんだなあ。今6時位だっつーのにもう暑いわ畜生、マジで日差しが強すぎてキツい。

 真面目に学園都市の開発とか実験とかで地球温暖化進んでそうだよな。

 

「はあ、まじで暑いぞクソッタレ。早朝なんだから太陽自重しろよ全く·····」

 

 そうボヤいていると、俺は目的地であるコンビニへと辿り着いた。自動ドアをくぐると、そこは正しく夏場のオアシスだった。まじで涼しいなおい! あー、ずっとここに居てえ·····まあ流石に居座ったら迷惑になるから寮に戻るけどさ。

 いやー、にしてもこっちは停電してねえみたいでまじで助かった。ここもヤラれてたらこのクソ暑い中を彷徨ねえと行けなかったしな。それだけは勘弁だわ。

 

「いらっしゃいませー」

 

 店員の挨拶を聞き流しながら店内を回る。一応買うもんは決めてってけど、なんでコンビニってのは無駄に回っちまうんだろうか。

 少しウロウロしつつ、目的であるおかず、弁当コーナへと向かう。

 

 とりあえず買うとしたら涼しくなるもんだよな。今のあの状況だと温めて食うなんて出来ないし、汗だくになりながら飯は食いたくない。クーラー使えねえから尚更な。

 となるとザルそばとかの夏御用達の麺類になる。うーん、そばもいいけど、冷やし中華でも良いなあ。·····両方買うか。どーせ足りなくなるしな。

 

「すんません、これください」

 

「はいー。ザルそばが1点、冷やし中華が1点·····」

 

 買いたいもんをレジに出し、精算する。なんだかんだ他のも見てたら結構な量買っちまった。

 ·····今冷蔵庫死んでるから保存出来ねえってのに、コンビニ·····恐ろしい子。

 

「ありがとーございましたー。またお越しくださいませー」

 

 とりあえず買うもんは買ったから帰るか。·····だけど、この量どうするかねえ。

 あ、そうだ。先生に頼まれてる事もあるし、当麻の部屋行くか。食えねえ分アイツにやりゃあいいし、ついでに昨日のファミレス代も返してもらうとすっか。

 

 そう決めた俺は、自分の部屋ではなく当麻の部屋の前に立つ。当然鍵が掛かってるので、インターホンを鳴らす·····が、停電で電気が通ってねえので音が鳴らない。面倒だな畜生、ドア蹴破れたらクソ楽なんだけど流石に風紀委員(ジャッジメント)がそれやる訳にはいかんしなあ。

 

「おーい、当麻ー。起きてっかー? 起きてねえんだったら早く起きろー」

 

 ドアを叩きながら何度もそう呼び掛ける。それを5回くらい繰り返したら、ドアの向こう側から何かが動く音が聞こえてきた。

 どうやら起きたらしい。やっとかよ、もう汗ビッショビショなんだけど。早くシャワー浴びてえ。

 

「はーい、どなたですかー·····って、軍丞か。こんな朝から一体なんだあ? 夏休みだからのんびりしてえんだけど」

 

「朝っぱらから悪ぃとは思うけどさ、お前夏休みだけど補習あるの忘れてねえか?」

 

「あ゛」

 

「あ、ってお前忘れてたのかよ!!? 昨日お前小萌先生から補習ある人は明日からですよーって言われてたじゃねえかよ!!?」

 

 俺がそう言うと、当麻は急に汗だくになりながら俺から顔を逸らす。

 全く、しょうがねえやつだなあ。俺が来なかったらワンチャン補習遅刻する所だったぞ·····。まあ、どちらにせよ先生から当麻の事頼まれてっから大丈夫だったけどな。

 

「あははー·····わ、忘れてたって訳じゃ無い事ですよー?」

 

「いや、どう考えても忘れてたっつーのは明らかだし、誤魔化し方下手くそかよ」

 

「ぐほぁ·····だって仕方ねえだろ、昨日ビリビリに追い回されててそんな事覚えてられねえって·····」

 

「それに関しては首突っ込んだ当麻のせいじゃんか。それとこれとは関係ねえだろ?」

 

「うぐっ、痛い所突くなあ·····まあ、忘れてたのは確かだしそこは悪かった。んで、それだけじゃ無いんだろ?」

 

「おう、近くのコンビニで飯買ってきたんだが結構な量買ったからおすそ分けに来た。後、お前が飛び出してったせいでファミレス代俺が立て替えたからそれの請求にってとこだな」

 

「あ、支払い忘れてた·····悪ぃ軍丞、すぐ返すわ」

 

 そう言うとすぐに奥に部屋の方へ行く当麻。まあ流石にファミレス行くかーってなってんだから金はある筈だよな。

 そう思っているとすぐに当麻が財布を持って戻ってきた。

 

「いやーごめんごめん。とりあえず、幾らだっけか?」

 

「うーんと、消費税含めるとこんなもん」

 

「OK、えーと小銭は·····と、良し。これで大丈夫か?」

 

 きっちりと金を回収した俺は、当麻から受け取った金を財布に入れ、渡すつもりだった朝飯を渡す。

 ちなみに渡した中身は中身には鮭とツナマヨ、おかかのおにぎりがいくつかとぶっかけうどんだ。

 

「どうしたんだこれ·····って、ああ、さっき言ってたやつ?」

 

「そ、中身はこんなもんしかないけどいいか?」

 

「いやいや、貰えるだけでもありがたいって。マジでありがとな軍丞」

 

「おう、大した事じゃねえけど喜んでくれるんなら良かった。しっかりそれ食って、小萌先生の補習に行けよ?」

 

「分かってるって軍丞。·····そうだ、軍丞ってこれから何かする予定ってあるかー?」

 

「いや、今日は風紀委員(ジャッジメント)の仕事は非番だし、死んでる電化製品買いに行くくらいかな?」

 

 俺がそう言うと、何故が当麻はぎくっ!? とした反応をした。·····怪しい、まさかだが今回の件についてなんか知ってる感じか? 

 

「どうしたんだ当麻、なんかあったか?」

 

「い、いやあー? 特に何もないことですよー!?」

 

「───お前、なんでこんな状況になったか知ってる感じだろ」

 

「·····えーと、その、なんと言いますかー?」

 

「まさかとは思うが停電(コレ)ってよ、御坂ちゃんがやったのか?」

 

 俺がそう言うと、当麻はぽつりぽつりと話し始める。曰く「いやさ、ビリビリの攻撃を捌こうとしたら、点じゃなくて面で制圧しようとめっちゃやばい電撃をぶちかましてきたんだ」と言った説明をしてきた。

 ·····そのとばっちりでこれかよ。相変わらず超能力者(レベル5)って規格外だなおい。とりあえず今回買う家電分、御坂ちゃんに請求·····とでも思っていたが、流石に中学生相手に言うのもなあ。

 

 でもまあ、流石にやりすぎだし説教とセットで言う感じで行くかな。中学生だからって甘い対応ってのもやっぱ違う気がするしな。

 

「───はあ、とりあえずそういう事だってのは理解したわ。全く御坂ちゃんと来たら·····あの子は問題を起こさねえと気が済まないのかねえ?」

 

「あ、あははは·····」

 

「とりあえず、今日は家電買いにいくくらいしかやる事は無いわ。んで、一体何しに行く感じ?」

 

「いや、昼飯一緒に食いに行かね? って思ってさ。昼休みの間に行かねえか?」

 

「昨日外食したばっか·····とは言っても、結局お前は食えてないもんな。いいぜ、だったらラーメンでも食いに行こうぜ。最近いい感じの店見つけたんだ」

 

「おお、いいねえ。いやー最近上条さんってば、ラーメン食ってなかったから楽しみだなぁ。軍丞が見つけてきた店なら、ハズレは無いだろうしな!」

 

「んじゃそういう事で。昼休みには学校の近くにいるから、メールとかで連絡頼むわ。んじゃ、またなー」

 

「おう、またなー!」

 

 さて、早く朝飯にでもしますかね。なんだかんだ結構話し込んじまったから腹空いてやばいわ。

 そう思った俺は、すぐに部屋へと入り買ってきた朝飯を広げる。

 

「んじゃ、いただきまーす」

 

 

 

 

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 大体朝飯を食い終わって15分程たった頃、さて電化製品を見に行くかと思い支度をしていたら、コンコン、とドアを叩く音が聞こえてきた。

 

「はいはーい、ちょっと待ってくれ·····っと当麻じゃないかよ、どうしたよ?」

 

「すまん軍丞、ちょっと良いか?」

 

「別に問題無いけど·····何があったんだ? また何かやらかしたのかー?」

 

「なんで俺が何かやらかした前提で話してんだよ!? 今回はそういうんじゃなくて、どうすればいいか分からんからちょっと頼みたい事があってさ」

 

「頼みたい事?」

 

「──ベランダに知らない女の子が干されてるんだけど、この場合ってどうしたらいいんだ·····?」

 

「──·····はぁ?」

 

 ·····どういう事なの? 

 

「·····まあ、そんな反応するだろうと思ったよ。とりあえず俺の部屋まで来てもらってもいいか? 多分見てもらった方が確実だと思うしな」

 

 いきなりの事にフリーズしていたが、とりあえず当麻の後について行き部屋へと上がる。

 すると、目の前のベランダに干された布団よろしく白を基調とした服装で、白髪·····っていうか銀髪か。多分外国の女の子っぽい子がぶら下がっていた。当麻が冗談をあまり言う奴じゃねぇってのは知っているけど、今回ばかりは冗談であって欲しかった·····。

 

 だって本当に女の子が干されてるなんてどうすりゃいいのか分かるわけねえだろ!? こういう時は無視するのが1番楽なんだろうけど当麻の頼み事だし、第一風紀委員(ジャッジメント)が問題事を無視するなんて出来るはずがない。

 

「うーわまじかよ·····どうすりゃいいんだこりゃ」

 

「頼むよ軍丞、いくら上条さんでもこればっかりはどうすりゃ良いか分からないんだよ·····」

 

「───·····分かった、とりあえずあの状態を何とかするべきだな。んで、詳しい事情は部屋に上げてからにすっぞ」

 

 とりあえずこの女の子を起こしてからじゃないと話が進まんし、どうにもならん。そう思いながら俺と当麻はベランダへ干されている女の子へと近づくと、何やら女の子が呟いているみたいだ。·····なんて言ってるんだ? そう思った俺は耳を近づけると───

 

「おなか·····へった·····」

 

 ───ぐぅ〜、とお腹の虫を鳴らせながら今にも死にそうな声で女の子が呟いた。あー、なんて言うか·····また面倒事が起きそうな気がする。

 見た感じこの服装、真っ白だが修道服·····シスターが着る服か? この服を着てるってことはどっかの教会に務めているんだろうけど、少なくともこの学園都市で教会があるなんて話は聞いたことが無い。

 

 この時点でもうこの子は学園都市の外から来た可能性が高いし、普通だったらこんなベランダの手すりにぶら下がるなんて状況にはならない。どう考えても何か問題があって、誰かから逃げている途中で撃ち落とされて·····って感じだろうか。ていうか、なんで襲われてた前提で考えてるんだ俺。この学園都市に毒されて来たかな? 

 

「·····とりあえず、何か食えるもんあるか?」

 

「ん、あぁ? 食えるものって言っても·····上条さんちにはこの食べたらやばい事になりそうな焼きそばパンか、冷蔵庫で全滅した野菜類しかないぞ?」

 

「えー·····んじゃ何か買ってくるしかねえって事か?」

 

「───いっその事、この焼きそばパンをあげてみますかね」

 

「お前、それマジで言ってるのかよ!? 流石にそんなやべえもん食わせられねえぞおい!」

 

 ふと後ろの女の子の方へと視線を向けると、何故か女の子の姿が消えていた。·····あれ、さっきまで確かにぶら下がっていた筈だぞ? 一体何処に───

 

「ありがとう、そして頂きまぁす!!!」

 

ガブリ

 

「んぎゃあああああああぁぁぁぁぁ!!! 不幸だぁぁぁあああ!!?」

 

 ───ああ、なんて言うか·····ご愁傷様、当麻。

 

 

 

 

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

「───で、満足したか?」

 

「おかわり!!」

 

「まだ食うのか·····ほら、悪いけど多く買ってきた訳じゃないからこれで我慢してくれよな」

 

 俺はそう言いながら、新しく買ってきたざるうどんを女の子へと渡す。·····渡した瞬間にもう無くなったけど。

 結局あの後、流石にいくら火を通したとしても傷んだ野菜炒めを出すのは良心が咎めたので、俺が全速力で走りコンビニで飯を買ってくる事にした。というか、いくら手ごと噛まれたとはいえよくもあんなもん出そうとしたな当麻·····。

 

「ふう、とりあえずご馳走様!」

 

「おう、コンビニ飯だったけど満足したんなら良かったよ。───さて、とりあえず色々聞きたい事があるが、とりあえずは自己紹介といこうかな。俺の名前は軍丞京介、こっちのツンツン頭は上条当麻だ。君の名前は?」

 

「私の名前なら、禁書目録(インデックス)って言うんだよ。魔法名はDedicatus545·····って言っても、あなたたちには分かんないかな」

 

「·····んー??? なんだそりゃ、魔法名なんて聞いたことねえぞ?」

 

「当麻の言う通り何言ってるか分からんけど、まあ一旦置いておくとしようか。んじゃあ次の質問だが、なんで君はベランダに干された状態だったんだ? 風に飛ばされて引っかかったタオルみたいな状況、そう簡単にはならないと思うんだけど」

 

「まあ、似たようなものかも。本当だったら屋上から屋上に移動するつもりだったんだよ」

 

 うーむ、学園都市(こっち)のやつだったら一部はやれそうな気はするけど、屋上から屋上に移動するだって? 普通だったら有り得ねえな。

 

「おいおい、ここ結構階数あるんだぜ? 一歩間違えたら即地獄行きじゃねーかよ」

 

「まあ、そう思われてもしょうがないかな? ───そうでもしなきゃ、逃げ道なんて無かったからね」

 

「───ん、逃げ道?」

 

「そう、追われてたからね。でも本当だったら行けたはずなんだけど、途中で撃ち落とされちゃったからああなったんだよ」

 

 ·····おいおい、なんかあるとは思ってたけど、誰かに追われる状況だったのかよ。勘弁してくれよ、久々の非番なんだからもう少し休ませて欲しいんだけどなぁ。

 まあ、腐っても俺は風紀委員。話だけ聞いてはいそうですかと放り出す訳にはいかねえ。とりあえずもう少し詳しい情報がいるな。

 

「一体何がどうなればそういう状況になるんですかねぇ·····もしかして、俺みたいに良く不運なことに遭遇しやすいとかか?」

 

「うーん、不運とはちょっと違うかもね。私にとっても生まれつきみたいなものだし」

 

「生まれつき? そりゃ一体なんなんだ?」

 

「んーとね、簡単に言っちゃうと完全記憶能力って言うものを私は持っているんだよ」

 

「完全記憶能力? そりゃ珍しいものだろうけど、誰かに追われるって状況になるものでは無い気がするけど」

 

「あの人達が私を追う理由は、私が持っている十万三千冊の魔導書が目的だね」

 

「魔導·····書? なんかすげえメルヘンチックなもんが出てきたけど、そんなもん持ってるようには見えねえぞ?」

 

「ううん、私は今も持っているんだよ·····()()()、ね」

 

 インデックスちゃんはそう言うと、自分自身の頭へと指差す。だが、それだけで理解出来た。インデックスちゃんは頭の中·····正確に言えば、完全記憶能力によって覚えた内容が、十万三千冊分頭の中にあるって事だ。

 

 確かに、魔導書なんてもんが何書いてあるかは知らねえけど、追われる理由にはなるだろうな。まあ、その魔導書がどんだけ重要なもんかは分からないが。

 

「───なるほど、そういう事か。にしても魔導書ねえ。にわかには信じ難いけどそういう理由があるってんだったら、確かに追われるだろうなぁ」

 

「そーいや一体何に追われてるんだ? まだ聞いてねぇから気になってんだけど」

 

「魔術師·····って言うか、魔術結社って言われてるのにおわれてるんだよ」

 

 魔術·····結社? うーむ、やっぱり御伽噺(おとぎばなし)を聞かされてるっつーか、いまいち現実感がねぇな。

 ていうか今更だが魔術ってなんだよ。こっちからしたら発火能力者(パイロキネシス)とか念能力者(テレキネシス)とか使えるやついるし、魔術と対して変わらねぇんじゃねえか? 

 そう考えていたら、インデックスちゃんは俺を少し睨みながら口を開く。

 

「·····なんだよ、なんか胡散臭そうな顔で私を見てるけど」

 

「いや、だって·····ねぇ? 俺たちからしたら魔法なんて信じられねーって言うか、学園都市に暮らしてるから余計にイメージがつかないなぁ」

 

「当麻の言った通りだけど、今どき魔術とか魔術結社なんて聞くとは思わなかったからな。まあここ学園都市だし、魔法って言われても超能力で片付いてしまいそうだなーって」

 

「なんだよなんだよー、もしかして信じてないなー!! 魔法はあるんだよ、実際!!」

 

「んじゃあ見せてくれよ魔術。そしたら信じてもいいですことよー?」

 

「それが出来れば楽なんだけど、私は魔術は使えないよ。使い方は知ってるけど、必要となる魔力が無いから出来ないんだよ」

 

「·····うーん、余計に信じれねー。証拠がないって言うんじゃあなぁ」

 

「そうだな、インデックスちゃんには悪いけど確かに証明出来ないってなると信じ難いかな」

 

「でもでも、本当に魔術はあるんだよ! というか、私からしたら超能力だって胡散臭いかも!」

 

「つっても超能力は実際に存在するし、幾らでも証明出来るモンはあるぜ? 俺は天然物(生まれつき)だけど、軍丞はこっちで開発受けてるから超能力が使えるぞ?」

 

「·····本当なの?」

 

「まあ、確かに持ってるな。俺の能力は上限破壊(オーバーフロー)、簡単に言えば普通の人より筋力とか体の耐久を自在に操ったり、最近は炎とか冷気とかの耐性もイジれるようになったよ」

 

 俺がそう言うと、インデックスちゃんはほんとかなーみたいな顔をした。うーむ、どうやって証明すっかなぁ。1番簡単な方法は目の前で見せることだし、とりあえず見せてあげるか。

 

「よし、んじゃあさっくりと見せてあげるよ。当麻、包丁·····って言うか、なんか硬いもんあるか?」

 

「ん? それだったら最近切れ味悪くなった包丁だったらあるけど───」

 

「じゃあ借りるぜ。さてと、()()()()()()()()()()()()

 

「えぇ!? お、お腹に刺すなんて危険なんだよ!!」

 

 当麻から包丁を受け取り、能力を発動する。弄る部分(パラメーター)は身体の強度で、いつも通り俺が出せる限界で強化。

 

「大丈夫大丈夫、何も問題ないさ。上限破壊(オーバーフロー)、強度強化200%。·····さあ、目を離すなよ?」

 

 そういい、俺は手に持った包丁を思い切り腹に刺す。すると、腹に刺さる筈だった包丁はガキン、と音を立てて刃先が砕ける。勿論俺の腹には一切の傷はない。

 

 その光景を見たインデックスちゃんは、目の前で起きた事に理解が追いついていないからか、唖然とした表情で俺を見つめている。当麻は俺が怪我しない事は知っているので、当然落ち着いた表情·····って言うか、インデックスちゃんに向けて「どーだ、超能力は本当にあるんだぜ」と言わんばかりにドヤ顔をしている。

 

「·····驚いた、これが超能力なんだね」

 

「おう、これで超能力は証明出来たけど·····魔術は本当にあるのか、何とか証明は出来ないか?」

 

 俺がそう言うと、インデックスちゃんはうーん、と考え込む。本人が魔術を使えないんってなると、どう証明したものか気になるところだなぁ。

 そう思っていると、何か思いついたのかインデックスちゃんは俺に目を向けて·····って言うか、俺が持っている包丁に目を向けて話し始める。

 

「よし、それだったらその包丁を貸してほしいんだよ」

 

「包丁を? ·····因みにだが、それでどうするつもりなんだ?」

 

「えっとね、私が着てるこの服は『歩く教会』っていって、魔術の中で最上級の防御結界なんだよ。そこでさっきみたいに包丁が刺さらなければ魔術の証明になるんだよ!」

 

「いやいやいや、軍丞ならともかくそんな事はやらせられねーって!」

 

「でもでも、それ位しか証明出来る方法がないんだよ! 逆にそれ以外で証明する方法があるんなら教えて欲しいかも!!」

 

 当麻の言う通り、流石にその方法はやらせる訳にはいかねえな。って言ってもどう証明させたもんか·····と思っていた時、俺の頭に電流が走る。

 

 ───当麻の幻想殺し(イマジンブレイカー)を使わせればいいんじゃね? 

 

 我ながらかなりいい考えだと思う。この方法だったらインデックスちゃんが怪我する可能性は無いし、魔術で出来たものだったら当麻の右手で破壊出来るはず。よし、この方法で行くか。

 

「俺に良い考えがある。当麻の右手そのインデックスちゃんが言う『歩く教会』の効果を確かめればいいんじゃないか? それだったら怪我する可能性は無いしな」

 

「───確かに、それだったら行けそうだな。魔術、って言うか異能の力で作られたモンだったら俺の右手でなんとかなる·····おお、コレ以上ねえアイデアじゃねーかよ軍丞!」

 

「へへ、まあ我ながら良いアイデアだとは思うぜ?」

 

「むー、私にはどういう事だかわかんないんだよ。どういう事か説明して欲しいかも」

 

「おう、俺は生まれつき能力を持っててさ。幻想殺し(イマジンブレイカー)ーっつーんだけどこの右手で触れるものが異能の力だったら、原爆級にやべえ炎とか、戦略級の威力の超電磁砲(レールガン)とか神様の奇跡(システム)だって打ち消せるんだぜ」

 

「·····えー、なんかそっちの方が信じ難いかも。本当にそんな能力を使えるの?」

 

「はん、本当にあるか分かんねー魔術よりかは証明出来ることですよー?」

 

「むー!! それだったら早くやってみればいいんだよ!! そうすれば魔術があるって証明出来るもん!!」

 

「上等、んじゃあ俺の能力を見せてやろうじゃねえか!! そりゃああああああああぁぁぁ!」

 

 そう言いながら、インデックスちゃんの肩を右手で掴む。これで魔術で出来た服だったら当麻の能力が発動する筈·····そう思っていた俺だったが、ふとある考えが頭に浮かぶ。

 

 ───あれ、本当に魔術で出来た服だったら、これインデックスちゃんの服バラバラになるんじゃね、と。

 

 そう思い浮かんだが、時すでに遅し。当麻の能力で破壊されたインデックスちゃんの服は見事にバラバラになり、一気に事案発生の状態へと大変身。·····ああ、やばい。これやらかしたやつだ。

 

「··········あれ?」

 

「··········名案じゃなくて、愚策だったか」

 

「··········ひっ、きゃあああああああああああああああ!!??」

 

 ───結論、考えた事は直ぐに出さず、起こった後の事も考えてから発言するべし。·····もう少し考えてから言うべきだっt、ぐぎゃああああああああああああああ!!? 

 

 




·····はい、ゴールド龍です。本っっっっっ当にお待たせしました。えーっとですね、言い訳をさせてもらうと今通ってる専門学校がくっそ忙しくなり、今は資格取得の為それ専門の学科に通うことになり、あまり執筆に使う時間が無くてですね·····えっ?それでもまだ投稿するには十分の時間だってあったし、これ書くまでに別の作品出してたよね、って?·····何も言えねぇ(白目)まあそれはともかく、エタるつもりは無いので、これからも不定期にはなりますが投稿していくつもりですので、この作品をよろしくお願いします!
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