とあるオタク女の受難(Fate/Series編)。   作:SUN'S

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第8話(衛宮切嗣)

「キリツグ、これはどういうことですか!?」

 

あまりにも悲惨な現状に堪えきれず、僕へ苛立ちをぶつけるようにセイバーが睨んでくる。

 

しかし、こう言っては失礼かもしれないが、今のセイバーを見ても恐怖は微塵も感じない。いや、最初から恐怖など感じていなかった。

 

「セイバー、先ずは目の前に立つランサーを倒すことだけに集中するんだ」

 

「くっ、致し方ありませんね。ランサー、今から貴公を討たせてもらう!!」

 

「そう易々と負けるわけにはいかん!!」

 

傍から見れば激闘を繰り広げているようなセリフではあるが、僕達の目の前では昆虫型宝具(カブトボーグ)を巧みに操り、白熱したような言葉を掛け合っているだけにしか見えない。

 

「やはり、その宝具は魔力を断つのですね」

 

「種を暴いたところでお前に勝ち目はない!!」

 

「突き抜けろ、風王鉄槌(ストライク・エア)っ!!」

 

緊迫したようなセリフではあるが、セイバーの魔力を流し込んだカブトムシの角を覆い隠していた風を削り取っただけだし、セイバーは魔力を推進材として加速しているだけにしか見えない。

 

しかし、五分も時間を費やしているのにセイバーを倒すことの出来ていないランサーにケイネス・エルメロイ・アーチボルトは苛立っているようだ。

 

まあ、その気持ちは分からなくもない。

 

「ヌァーハッハッハッ!!バーサーカーと言えど余の神威の戦車(ゴルディアス・ホイール)を止めることは出来ぬようだな!!」

 

Arrrrrthurrrrrrrrrr(アァァァァサァァァァァァァ)!!!!」

 

はあ、向こうは向こうで大変そうだ。

 

いや、それでもアイリ達を連れてこなくて良かったと言えるな。こんな聖杯戦争を行っているとバレたら成長したイリヤに「大人なのに玩具で戦ってたの?」なんて言われるかもしれない。

 

まあいい、悪いことばかり考えるのは止めよう。

 

今はセイバーがランサーを倒すことを信じるとしよう。しかし、まさか、僕が英霊なんかを信じるとは考えもしなかった。

 

とりあえず、ライダーのマスターと思わしき少年は省くとして問題なのは僕へ恋い焦がれた乙女のような視線を向けてくる言峰綺礼と不慮の事故で亡くなったはずのアサシンがいることだ。

 

「抉れ、破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)ッ!!」

 

ランサーの掛け声と共にヘラクレスオオカブトのナガツノは紅く輝き、セイバーのカブトムシの胴体を掠り、左側の車輪を抉り取った。

 

おのれ、ケイネスのヤツはセイバーの機動力を奪うことを優先したのか!?どうにかして機動力を補う方法を探さなくては───。

 

そんなことを思いながら聖堂協会を見渡すと言峰綺礼が令呪を指差していた。まさか、こんなところで使えというのか!?

 

しかし、それしか方法はない。

 

「疾く駆けろ、双輪甲騎兵(モータード・キュイラッシュ)っ!!」

 

セイバーのカブトムシがコーカサスオオカブトに変身した。いや、変身というより変形したようにしか見えなかった。だが、セイバーのおかけで令呪を使わずに住んだ。

 

 

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