月華雷光   作:GOTten

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おはよう

〈惑星ナベリウス 森林エリア〉

 

[記憶データ整理…完了]

 

[スリープモード…解除]

 

[通常モードへ移行]

 

「おはよう、Ge-X(ゲート)

 

関節を駆動させながらフォトンを循環させる、挨拶も含めて朝のルーティンだ。

 

「関節及びフォトン循環問題無し」

 

現在日時を確認すると俺が虚空機関を脱走して三ヶ月が経過している、流石にそろそろ偽装がバレる頃だろう。

そうなれば彼奴らは俺を始末しに追手を寄越して来る、そろそろこの洞窟を離れるべきだな。

そうと決まれば移動を開始しよう。

 

「しかし、記憶の手掛かりを探す為に脱走したのに三ヶ月もナベリウスに居るのか俺は……」

 

過ぎた事は仕方ない、気を取り直して方角を決めよう。

 

「次は何処にするか………ん?」

 

森林の更に奥に虹色の塔の様な何かを発見した。

昨日まであんな物は無かった筈だが……

取り敢えず距離を測ってみるか。

 

[距離測定………エラー]

 

「エラーだと? ふむ…まぁいい、目指してみるか」

 

地形データを取りながら道中で安全地帯を発見出来れば良し、発見出来ずに到達してしまった場合は周辺探索に移ろう。

最悪の場合は此処に戻って来れば良い。

 

「武器良し、フレーム及び装甲良し、アイテム良し、確認完了!」

「さて、出発するか」

 

 

ピピピピ...ピピピピ...…

 

「はぁ……もう朝なのね」

 

右手で目覚まし時計を止めながら目を覚ます。

時計を確認すると07:00と表示されている。

寝坊はしていない様だ。

ベッドから出て背伸びをする、

シャワーを浴びて部屋着に着替えてリビングに入る。

 

「おはようございます、兄さん」

 

返事はない、今この家に居るのは私だけだ。

兄さんが居なくなってからもう9年も経った。

あの日、私がもっと必死に兄さんを引き止めていればこんな事には………

 

「いえ、後悔するのはもうやめましょう」

 

自分でも薄々分かってる、兄さんはもう帰ってこないって。

でも、認めるわけにはいかない。

私は兄さんがいつか帰って来るってそう信じ続ける、例え自分を偽ってでも……

 

「………ハッ 駄目ね、どうしても兄さんを忘れられない……」

 

両頬を手で叩いて雑念を振り払う。

少し落ち着いてから料理を作って食卓に並べたが……

 

「はぁ……また二人分作っちゃった…」

 

無意識の内に兄さんの分まで作ってしまっていた。

9年経っても直せないのはまだ受け入れきれていないからなのだろうか……

 

「まぁ良いわ、いただきます」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ごちそうさまでした」

 

朝食を片付けて今日の任務を確認する。

 

「今日もナベリウスの哨戒任務ね」

 

身支度を済ませてロビーへ向かう。

 

「武器良し、防具良し、アイテム良し…確認完了」

「行ってきますね、兄さん」

 

また、いつもの1日が始まる。

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