やはり俺に義妹が出来るのはまちがっている。 作:マッキーガイア
「はい、あーん。」
「ほえ?」
昼休み、教室にていつもの場所へ行こうと立ち上がろうとする俺に心はそうやってフォークに刺したハンバーグを向ける。
周りの皆んなも何が起こってるかわからない状況でシーン、、、としていた。
「だから、あーん、」
「え、あーん…」
モグっと口に含む。
うん、流石小町、うまい。
「ねぇ、兄さん…今日さ、此処で食べよ?」
「え?…別に良いけど…どうして…?」
「それは兄さんの彼j…こほん、とりあえず、食べよ。」
そう言い弁当を開く心にクラス全員が凝視していた。
「あ…ああ。分かった。」
とりあえず、了解する。義理とは言え妹の我儘には服従する達でね。悪く思うなよ。
中身は綺麗に整頓された。卵焼きやハンバーグが入っている。
「実は今日のお弁当…私が作ったんですよ〜」
その瞬間俺に向いていた殺気の目が弁当に向けらる。
「今なんて言った…?手作り…だと?」「あ、あれが伝説の…愛妻弁当…、くっ、なんて眩しい…浄化される様だ。」「まじっべー、まじっべー、」「まさかそこまで進んでいたとは…副総隊長…?副総隊長ぉぉ!?」「……萌えたぜ、萌え尽きたぜ…真っ白にな…」
なんか周辺が騒がしい、とりあえず何となく返す。
「へぇ、そりゃあ驚いた。流石小町だと思っていたが、まさかお前が料理とは…上手だ。」
「「「「「Kill you!!」」」」
全員から流暢な英語で死刑宣告された。
解せぬ。
☆ーー☆ーー☆ーー☆ーー☆
私は神田心。今私は兄さんの彼女さんを探している。
今日兄さんが話した相手は大体わかる。平塚先生に戸塚さんに後、何処かで会ったであろう材木座さんって言う人くらい。
ついでに生徒会長である一色さんも居たが今回彼女さんを探すにあたって協力関係を結んでいる為とりあえずは除外しよう。
協力を仰いだのは雪ノ下さんと由比ヶ浜さんと一色さん。
この3人は少なくとも例のあの人では無いだろう。
全員、本気と書いてマジと呼ぶくらいのヤンデレさんだったのは驚いたなぁ〜。
(↑人の事言えない人)
とりあえず、今私は兄さんといつもは恥ずかしくてしない昼食を教室で食べると言う愚行に出ていた。…作戦としては私と兄さんのいちゃいちゃ具合を見せびらかし彼女さんを逆上させる作戦だ。
「……出てこないなぁ…」
「ん?何が?」
「ううん、何でもない。」
やっぱり兄さんは鈍感だな、なんて言葉を心に秘めつつ、兄さんの顔を見る。
私の料理を美味しそうに食べてくれてる……嬉しなぁ…
「…はい、あーん。」
「ん、あーん。」
パクッと私の上げたハンバーグを食べてみせる、その瞬間、幸せな気持ちになって次に次にと与える…
ふふ、餌付けみたい…
って、今私は何考えてたの!?
違う違う…私がしたいのはこんな事じゃ……
「はい、あーん」
「ん、あーん。」
……あ〜、もうなんかどうでも良いや。
☆ーー☆ーー☆ーー☆ーー☆ーー☆
「もう!何やってるの!?心ちゃん!」
「す、すいません…なんかやってたら楽しくなってきて…」
「理解は出来るわ…遺憾ながら…ね」
昼休みの終了間際、私は奉仕部のみんなに叱られる。一応、一色さんもいるけど私の話を聞いたら惚けた様に黙りこくってしまった。
「……センパイが…///」
ダメだこいつ、どうにかしなきゃ、
「とりあえず、ヒッキーに向けた殺気らしき視線は感じたけど、それ以外は特に何も無かったよ、」
空気を読む事に定評がある由比ヶ浜さんがそう言う。
「何の確証も得られなかったわけね…では、学校内ではない可能性も出てきたわね…
でも、彼の行動範囲は比較的小さいから分からないなわね…」
「同感です…私も兄さんが私や小町ちゃんを連れる以外で外に出かける事が全然じゃないですが見た事無いですから…まぁ前は良く一人で良く出かけてたりしていた様なので確証は得られないですが…」
「そうなの?それはそれでズルい気がするんだけど…毎日デートしてんじゃん。」
「デートって言ったって本屋に行ったり、話題の映画観たりですが…」
「ガッツリ、デートじゃん!?」
そう由比ヶ浜先輩が言う…あれ?デートって最後に♡な事して終わる事なんじゃ?
「比企谷くんの中学時代の同級生に聞くのが早いのでしょうけど。悪い意味で目立っていた様だし…あまり正確な答えが返ってくるとは限らないから…暫くは私達だけで調査するしか無いわね…」
「……そうですね。とりあえず今はそろそろ授業なので…失礼します。ほら由比ヶ浜さんも…」
「う、うん、ゆきのん。後で奉仕部でね…いろはちゃんも…大丈夫?いろはちゃん…?」
その後しばらく一色さんを慰めて私は教室に戻った。