デート・ア・ライブ ~千歳チャイルド~   作:口十

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貴方の最初の記憶は何ですか?


産まれる前は

‐side 千歳

 私の最初の記憶は、私を抱きかかえる助産師の姿だった。困惑に満ちた表情でこちらを見ている。どうやら私が泣かなかったことが可笑しかったようだ。ただ助産師を眺める私を見て、場は騒然とした。母親との面会も許されず、私はゲージの中にしまわれた。

 硝子の向こうでは私を不安そうに見つめる父母の姿。声の出ない喉を震わせ心配するなと言ってやりたいもんだ。

 

 これを思い出したのは・・・そうだ。私が生まれ変わったからだ。新たな力を手に入れて、新たな体を手に入れて、それでようやっと思い出したんだ。

 うん。そうだ。そうだそうだ。思い出したんだから、やってやろう。やってやらねば気が済まぬ。腹の虫が収まらんのだ。嗚呼、まずは誰から・・・誰から・・・何をやればいいんだっけ?

 

 

‐side 士道

 俺が来禅高校を選んだのは家から近いから。偏差値が平均より少し高いから、ちょっとだけ勉強したが、遊びも勿論した。

 

「それじゃ、行ってきます」

「いってらっしゃーい」

 

 リビングから間の抜けた妹の声が聞こえる。ニュース番組の占いを梯子しているんだろう。

 白いリボンの時の琴里は正直言って愛らしい。いや、黒いリボンもまた違っていいんだが・・・まぁとにかく、今は出かけるとしよう。

 

「おぉ!おはようだシドー!」

「よい朝だな。士道よ」

「質問。よく眠れましたか?」

「士道。おはよう」

 

 

 俺が外に出ると、いつも通り、元気よく四人が声をかけてきた。全員、別嬪さん、という言葉では足らない程だ。

 夜刀神十香、八舞耶倶矢、八舞夕弦、鳶一折紙。四人とも、俺が封印した精霊だ。今はそんなの忘れて一緒に学園生活を楽しんでいる。

 

「皆おはよう。それじゃ行くか」

「うむ!」

 

 十香はいつも通り元気がいい。天真爛漫、という言葉が似合う女性を俺は彼女以外知らない。

 

 しばらく歩いていると、少女がこちらに近寄ってきた。齢は琴里や四糸乃と同じくらいだろう。だが、俺達と同じ来禅高校の制服を着ている。生徒だろう。

 学校では全く人気のない俺に何の用だ?こんな中学生と見間違うような生徒、うちにいた覚えはない。それに、黒から真紅に変わっていくグラデーションの髪、一度見たら忘れないだろう。

 

「どうしたんだ?」

 

 俺は極力気さくに声をかけてみた。

 少女は胸ポケットからペンと手帳を取り出してすらすらと字を書いて、こちらに見せてきた。

 

『来禅高校に行きたいんですが、道が分からなくて』

 

 とのことだ。

 

「あぁ、それだったら一緒に行くか?俺達もそこの生徒なんだ」

 

 それに少女はぺこりと頭を下げた。どうやらオッケーだったようだ。

 

「士道よ。その少女は何ものだ?」

「さぁ、見たことないから転校生じゃないか?」

 

 俺たちが目線を少女に向けると、少女は慌てて字を書いた。その字はスピーディに書いたとは思えない達筆な字だ。きっと慣れているんだろう。

 

『そうなんです。今日から2年4組に転入するんです』

「お、4組ってことは俺たちと同じじゃないか」

「うむ。そうだな。名は何と言うのだ?」

花咲(はなざき)千歳です』

「せんさい・・・? 長生きなんだな!」

『違います!ちとせです!』

 

 そんな会話をしながら少女、千歳と共に通学路を歩く。どうやらアパートに一人暮らしで、家が近いらしい。

 

「さ、着いたぞ。どうせだしクラスまで案内しようか?」

『私はその前に職員室に行かなければならないので』

「そうか。じゃぁ、また後で、だな」

『はい。ありがとうございました』

 

 千歳はとてとてと職員室へと向かっていった。どう見ても、見学に来た中学生にしか見えない。

 

「愛らしかったな。シドーよ」

「同感」

「い、いや・・・あの・・・」

 

 二人から向けられる嫉妬の目に困惑してしまう。

 千歳は律儀にも、こちらへ振り向いてぺこりとお辞儀をしてから、愛らしい笑顔を向けた。それが二人の嫉妬のボルテージを上げる仕草となっていることを彼女は知っているのだろうか・・・




 こんなご時世ですし、皆様も小説を書いてみてはいかがでしょうか?
 小説を書くのにルールなんてありません。好きなように指を動かし、好きなように字を連ね、分からなければ調べて、模倣してみて、我流で構いません。私も、我流ですから。
 それに、二次創作でもオリジナルでも、愛情をもって書かれた小説はきちんと誰かが読んでくれます。言ってくだされば私も見に行こうかと思います。

 ですので、一度ペンを取って(ネットですので、キーボードに手を置いて、でしょうか)みてはいかがですか? 小説家が増えることは私にとっても喜ばしいことですので。
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