皆は俺の妹~パンツァー・フォー   作:とあるP

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とあるPです。

今回で聖グロ編が終了します。強引な幕引きで申し訳ありませんが、それでも良ければよろしくお願いします。

それでは、本編どうぞ!!


第二十五話(直哉と妹たち)

アッサムの家に泊めてもらった翌朝、直哉は左腕に違和感があった。そして思うのであった。

 

直哉(これって、ダージリンの時と同じだよな)

 

恐る、恐る左腕を見ると、そこには寝息を立てていたアッサムの姿があった。

 

直哉「やはりか。ダージリンといいアッサムといい、どうしてこう無防備なんだよ。おい、起きてくれ」

 

アッサム「すー、すー…う、う~ん」

 

女子だから、叩かず揺さぶってみたら段々と目が明けてきた

 

アッサム「あれ~直くん?」

 

直哉「そうだよ。おはよう、アッサム」

 

アッサム「どうして直くんが居るの~?」

 

直哉「はぁ~、昨日の事思い出してみろ」

 

アッサム「昨日…あ!!!///」

 

どうやら思い出してみたらしい。しかし、思い出したの一緒に寝た行為ではなく、大胆にもキス(ほっぺ)をしてしまったことである。

 

直哉「?どうした?」

 

アッサム「な、な、なんでもありませんわ!!」

 

直哉「そうか?まぁ良いけどな。そろそろ、朝飯食べに行かないか」

 

アッサム「ええ、そうしましょう」

 

なぜ、アッサムが怒っているのか分からなかったが直哉とアッサムは朝食を食べる為に台所に向かうのであった。

 

ボンド・モリー『おはよう2人とも、昨夜はおたのしみだったな(わね)』

 

直哉・アッサム『そんな事ありません!!』

 

そんなやり取りをしつつ、朝食を食べて談笑して直哉はホテルに戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

直哉が聖グロに来てから、3週間が経ったある日、連盟から連絡があった。

 

直哉「もしもし」

 

理事長『仕事中すまないね。理事長の飛田だ』

 

直哉「いえ、大丈夫ですよ。できれば手短にお願いしますね」

 

理事長『わかった。実は実習終了日なのだが、明後日の寄港日とする』

 

直哉「…随分と急なんですね」

 

理事長『すまないね。せっかく聖グロでも仲のいい子が出来たというのに…』

 

直哉「仕方ありませんよ。それが仕事なんですから」

 

嘘だ。本当はもっと居たかった。あわよくば…しかし、現実とは残酷な物であった。自分は社会人。我儘だけではやっていけないのは知っていた。

 

直哉「なら、1ついいですか?」

 

理事長『なんだい?』

 

直哉「この件は私から伝えてもいいですか?」

 

理事長『構わないよ。伝え方は君に任せる』

 

直哉「ありがとうございます。それじゃあ戻りますね」

 

理事長『わかった』

 

そして、直哉は電話を切って作業に戻るのであった。

 

直哉「ダージリン、アッサム、ルクリリ、ペコ、ローズヒップちょっといいか」

 

ダージリン・アッサム『なにかしら?』

 

ルクリリ・ペコ『なんでしょうか?』

 

ローズヒップ「何事でございますか?」

 

直哉「今日の放課後、戦車道の倉庫前に来てほしい」

 

『!』

 

そう言うと、直哉はその場を後にした。

 

ダージリン「直くんから提案があった件だけど、皆さんはどうするのかしら」

 

アッサム「そうね、あの件についてかしらね」

 

ルクリリ「確かにあの件なら、皆さんと決着を付けたいですね」

 

オレンジペコ「私も今回ばかりは負けませんよ」

 

ローズヒップ「皆様なにをおっしゃているのですか?」

 

1人を除いてみな燃えていた。そして、放課後になった。

 

 

 

 

 

直哉「みんな、集まってありがとう」

 

ダージリン「大丈夫ですわ」

 

アッサム「そうね、それで、話って何かしら?」

 

アッサムが切り込んでみた。すると直哉の口から思いがけない事が発せられた。

 

直哉「実は、明後日の寄港日で俺は実習期間が終わって帰らなければならないんだ」

 

『…』

 

期待していた事と少し違っていたが改めて聞くとショックが大きかった。

 

直哉「だから、みんなと過ごせるのも少しだけになってしまう。しかし、ここで学んだ事やみんなの事は忘れないよ」

 

ダージリン「言いたいことは、それだけかしら?」

 

直哉「そうだが」

 

ダージリン「そう、ならこちらかも言わせてもらおうかしら」

 

直哉「うん」

 

そう言うと、ダージリン達は意を決して言った。

 

ダージリン「直哉さん、いえ直くん。私は貴方の事が…好きです。もちろん異性として」

 

アッサム「私も直くんの事が大好きです。」

 

ルクリリ「直哉お兄様、私もあなたが好きです///」

 

ペコ「直哉お兄ちゃん!私もあなたをお慕いしております///」

ローズヒップ「私も直哉さんのそばにずっと居たいです///」

 

それは、5人からの告白だった。しかし、直哉は答えを出すのは容易ではない。自分は陸での仕事がある。彼女達は学園艦で生活をしているため、会えない日々が多くつらいと分かっているのであれば断るのが一番いいのだ。

 

直哉「みんな…ありがとう。そこまでとは思っていなかったよ」

 

ダージリン「それで、答えはどうなのかしら?」

 

直哉「…言い訳になると思うが、俺自身1人には決められない。あと、みんなの事を妹にしか見えなかった。こんな最低な回答で申し訳ない!ごめん!」

 

みなの想いを踏みにじる事をしたと思った。罵倒や拒絶される覚悟はできていた。しかし、みなからは何も来なかった。

 

ダージリン「やはりそうだったのね」

 

アッサム「ええ、予想してた通りね」

 

ルクリリ「なら、私たちの答えは決まっていますね」

 

ペコ「ローズヒップさん、合わせてくださいね」

 

ローズヒップ「合点承知の助ですわ!」

 

『直くん(直哉さん)私たちのお兄様になってください!!!』

 

直哉「へ?」

 

ダージリン「これなら問題ないでしょ?」

 

アッサム「私達は抜け駆けをしたくないんですよ」

 

ルクリリ「それに、これはみんなで話した結果なのですよ」

 

ペコ「ですね♪」

 

ローズヒップ「みなさまと合わせられて良かったですわ」

 

直哉「いいのかい?こんなやつだけど」

 

ダージリン「こんな格言を知っている?『もし僕が愛とは何かということを知っているとすれば、それは君のおかげだ』」

 

ペコ「ドイツの小説家ヘルマン・ヘッセですね」

 

直哉「みんな…ありがとう!」

 

直哉は感謝の意味も込めて、みんなを抱き寄せた。

 

 

 

 

 

 

2日後、直哉達は講堂の上に居た。みなに対して、別れの挨拶をするのであった。

 

「それでは、直哉さんと佳代子さんから挨拶を頂きたいと思います」

 

佳代子「ご紹介に預かりました皆川佳代子です。ここで、学んだ事を活かして日々精進したいと思います。あと、みんなー大好きだー!!」

 

『キャー佳代子お姉さま~!!』

 

無礼講と言わんばかりの声で、締めの挨拶をした佳代子であった。先生も頭を押さえていた。

 

直哉「えー土門直哉です。ここに来ていい事がありました。それは、10数年前に別れていた幼馴染に出会えたことです。彼女たちは立派にチームを率いていました。そして、その技術や伝統は後世に受け継がれるでしょう。だからこれからも頑張ってください」

 

『ワーーーー!素晴らしいですわ!!』

 

これで終わろうとしたその時であった。

 

ダージリン『お待ちになって直哉様。全校生徒を代表していいことがありますの』

 

直哉は非常に、ひじょーに嫌な予感がしていた。そして、その予感は当たってしまった。盛大な爆発を発生させた。

 

ダージリ「それでは、みなさまいきますわよ!」

 

『いってらっしゃい、直哉お兄様!!』

 

それを聞いた時、直哉は壇上からコケ落ちるところであった。これで聖グロでも「直哉=みんなのお兄様」と認知されるのであった。

 

 

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ここは、とある教会の一室である。そこには、3人の元生徒がいた。彼女らの服にはそれぞれ、「マチルダ」、「チャーチル」、「クルセイダー」のワッペンがあった。

 

マチルダ「まったく、今回の男子には思いやられるわ」

 

チャーチル「そうね。私達女の園に土足で、しかも戦車道にない「恋」と言うものを残してしいったわ」

 

クルセイダー「あのダージリンやアッサムが夢中になってしまうなんて…」

 

そう、この3人こそ聖グロ影の立役者OG会のメンバーであった。しかし、そこに1人属さない人がいた。

 

???「まぁまぁ、いい事じゃあない。恋する乙女は強くなるって言うし」

 

チャーチル「発言を控えていただけますか。アールグレイさん」

 

アールグレイ「はいはい、わかったわよ」

 

アールグレイは面白くなさそうに言った。

 

アールグレイ(たっく。こっちが言い返せない事を棚に上げるんだから…)

 

アールグレイはどちらかと言うとダージリンやアッサム側の人間であった。今のOG会のやり方に反対したが、自分一人の力では変えることは出来なかった。

 

クルセイダー「それで、今後どうしますか?」

 

チャーチル「どうするとは?」

 

クルセイダー「あの、直哉と言う男の処遇についてです。既に彼はこの学園から去りましたからこちらから手を出すことは出来ません」

 

直哉が在学中であれば、何らかの目的で排除する事は出来たが今はその大義名分がないので手が出せない状況であった。

 

マチルダ「それなら、こんなのはどうかしら?」

 

薄笑いを浮かべる中、最大派閥のマチルダ会会長がこんな提案をしてきた。

 

クルセイダー「それはいいことですわ!早速行いましょう!」

 

チャーチル「いいえ、まだ機は熟しておりませんわ。あせらず、じっくりと行きましょう」

 

チャーチル会もクルセイダー会も賛成し、満場一致で決まった。そんな中アールグレイだけは不満そうな顔をしていた。

 

アールグレイ(これは…帰ったらダージリンに話さないとね)

 

果たして直哉の運命はどうなるのか…

 

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作者「やっと、聖グロ編終わった~!」

アールグレイ「ご苦労様♪紅茶飲む?」

作「ありがとうございます。それと、すみませんね」

ア「どうして?」

作「本来なら、アールグレイさんをもっと前で出す予定だったんですけど、最後になってしまって」

ア「いいのよ!気にしないで」

作「ありがとうございます。今後はちょくちょく出しますので」

ア「そう、ならよかったわ」




と言うわけで、聖グロ編終わりました。ログ編はかれこれ、10話くらいかけてましたが、今後は、登場人物が少なくなってくるので、少ない話数でまとめたいと思います。


次回は、ビックな学園の登場です!

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