皆は俺の妹~パンツァー・フォー   作:とあるP

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とあるPです。


今回はベロニカの回になります!

それでは本編どうぞ!


第三十四話 (ベロニカの片思い)

 

 

 アリサと仮の恋人関係になったが、日常は変わらないものである。ただ一点を除いて。

ベロニカ「ねぇ、直哉この問題何だけど」

直哉「お、おう…」

「珍しいね。あのベロニカが直哉君にべったりなんて」

「そうだよね~今までは一匹狼だったけど。何かあったのかな?」

「もしかして付き合ってるとか?」

「ないない!あのベロニカだよ」

「だよねw」

 

 こんな風に、傍から見たら仲の良い2人に見えるが、直哉の心情はそんなものではなかった。

直哉(なんだ、ベロニカの奴最近スキンシップが多いな)

 確かに、アリサからの告白を受けてた、というより強引に恋人関係になった時からベロニカの態度が一変した。暇さえあればくっついて来るし、お昼は一緒に食べる機会が増えた。戦車道の練習でもよく直哉に聞き来るのであった。

 それを面白いと思わない人達がいた。ケイ、アリサ、ナオミの3人である。今まで仲良くしていた、3人であったが、ここ最近のベロニカのアプローチが異常である事を気づいた。これでは、直哉を取られしまうと思った3人はある行動のに出た。それは…

 

『直哉(おにい)!今度休みデートしよう!』

直哉「へ?」

 デート(強攻策)であった。当然、ベロニカを含めて4人での3対1である。これには直哉も頷くしかないのであった。

 

ケイ「近くにあるプールが近日オープンするんだって」

ナオミ「そこのチケットがここに4枚ある」

アリサ「べ、別に来なくてもいいけど、どうしてもって言うなら行かせてあげなくもないけど」

ベロニカ「どうする直哉?」

直哉「まぁ、別に暇だからいいけどな」

ケイ「じゃあ、日曜日にプール前に集合ね」

 

そう言って、ケイはチケットを渡して何処かに去っていた。そして、放課後になり、戦車道の練習後にベロニカが話しかけてきた。

ベロニカ「直哉ちょっといい」

直哉「ああ、いいぜ」

ベロニカ「明日、土曜日じゃん」

直哉「そうだな」

ベロニカ「だからさ///」

直哉「うん?」

ベロニカ「日曜日に着ていく水着、選んでくれない///」

直哉「俺が?」

ベロニカ「うん///」

直哉「…まぁ別にいいけど」

ベロニカ「本当だな?噓じゃないよな!」

直哉「ホントだよ。で何処にするんだ?」

ベロニカ「じゃあ、〇〇駅に10時で!遅れるんじゃあねえぞ!」

直哉「わかったよ」

ベロニカ「…やった///」

 

 そう言って、ベロニカとの約束を取り受けた直哉であった。そして、自宅に戻り明日の準備をしている時、直哉のスマホが鳴りだした。相手は整備部の藤田部長からだった。

 

直哉『もしもし、土門です』

藤田『あ、直哉君。ごめんねこんな時間に』

直哉『大丈夫ですよ』

藤田『ならよかった。実は相談があってね』

直哉『何ですか?』

藤田『…突然で申し訳ないんだけど、明後日でサンダースの研修期間が終わっちゃうんだ』

直哉『…え』

藤田『直哉君には悪いと思っているけど、どうしてもって理事長がね…』

 

  直哉は思っていた。ここいらが潮時でいいのだろうかと…

 

藤田『もし、直哉君に都合が悪いのであれば事情を話して延期することが出来るけど、どうする?』

直哉『いぇ、お願いします』

藤田『…わかった。それじゃあ彼女達には私から説明『待ってください』え?』

直哉『彼女達には、自分から話します』

藤田『…そう。じゃあまた連絡するね』

直哉『ありがとうございます。それともう一ついいですか?』

藤田『何かな?』

直哉『佳代子さんと彩華さんは元気ですか?』

藤田『元気、元気!早く直哉君に会いたがっていたよ』

直哉『そうですか。良かったです』

藤田『うん。じゃあまたね!おやすみなさい』

直哉『はい、失礼しました』

 

 そう言って、直哉は電話を切った。そして、ベットに倒れこんだ。

直哉「明後日か~随分と急だな」

 直哉は部屋にあるカレンダーに目を向けた。明後日と言えばちょうどデートが終わった次の日である。問題はそれどころじゃない、どうやって彼女達(ケイ、ナオミ、アリサ、ベロニカ)に伝えるかだ。

 

直哉「まぁ、間違いなくケイは怒るだろうな」

 

 そう言った直哉は苦笑いをするのであった。やっと再開した幼なじみで兄貴的な奴が居なくなるのである。どんな無茶ぶりをされるかたまったもんじゃあない。

 

直哉「それよりも、ベロニカとの買い物も何とかしないとな」

その事も頭に入れつつ眠るのであった。

 

 

次の日。直哉は〇〇駅に向かうために、準備していた。最近暑くなってきたので、Tシャツにジーンズ、麦わら帽子さらにサングラスと言うチャラ男スタイルで向かうのであった。

 

時間は9時50分。待ち合わせに場所に着くと既にベロニカが居て、ソワソワしていた。

直哉「おーいベロニカ…」

ベロニカ「お、おう///」

直哉「…」

ベロニカ「ど、どうした!」

 

そこには、何処かのお嬢様と見間違えるくらいの美人がいた。白いワンピースに麦わら帽子、手提げのバケットを持っておりうっすらとメイクを施して、行き交う人が振り向く程の容姿だった。その格好に直哉は不意にも惚けてしまった。

 

直哉「な、何でもない!待ったか?」

ベロニカ「べ、別に///」

直哉「…」

ベロニカ「…」

 

お互い何も言えなくなり、気まづい雰囲気になってしまった。

直哉・ベロニカ『あ、あの!』

直哉「ベロニカから」

ベロニカ「なんだよ!直哉から言えよ///」

直哉「わ、わかったよ…その、服似合ってるぞ///」

ベロニカ「そ、そうか///…ありがとう。直哉は、どう見てもチャラ男だなw」

直哉「うっせー」

ベロニカ「ふ、ふふあははは」

直哉「あははは」

直哉「じゃあ、行くか」

ベロニカ「そうだな」

 

ひとしきりに笑った後、互いに目的地『PA〇CO』に向かうのであった。……その3メートル後ろに居た、不審者3人組の事を知らずに。

 

ナオミ「ふーん。直哉も隅に置けないね」

アリサ「そうよね。私と言うのがありながら、他の子とデートなんで…」

ナオミ「あれ?アリサって偽の恋人だろ」

アリサ「そ、そそうよ!私と直哉さんが付き合う訳無いじゃない!」

ナオミ「なら、直哉は私が貰うかなぁー」

ケイ「……今何って言ったナオミ」

ナオミ「おっと、冗談が通じない子がいたね」

ケイ「…ベロニカめ~!私の直哉おにいなのにーー!」

アリサ「隊長!声が大きいですよ!気付かれますよ!」

ケイ「そうだったわね。それじゃぁ尾行開始するわよ!」

ナオミ・アリサ『イエス、マム!』

 

そう、この3人は昨日の直哉とベロニカの会話を偶然?アリサが傍受し、デートの尾行をしているのであった。

 

2人+3人はデパートにある水着コーナーにいた。

直哉「じゃあ、俺はここで待っているから、好きなの選んでこいよ」

ベロニカ「え!」

直哉「流石に不味いだろ」

ベロニカ「そ、そんな事」

「そうですよ!折角彼氏さんが居るんですから。ぜひ!彼女さんの水着を選んであげてくださいよ!」

直哉「いゃ、俺は」

ベロニカ「そ、そうなんですよ!実は彼シャイなのでこう言う場所は初めてで、ほら行くよ」

直哉「ちょっと!ベロニカ!」

 

ベロニカは、直哉の手を握りズンズンと店内に入って行った。その時の顔は真っ赤でニヤけていた。

そして、直也の水着選びが始まった。まず、ベロニカが取ってきたのは青のセパレートタイプと黒のビキニタイプそして、何とスク水を持ってきた。

 

直哉「スク水とか、おかしいだろ!」

ベロニカ「いゃ、ネタかなって」

直哉「俺は、そこまで変態じゃあない!」

ベロニカ「わかったよ。で、どっちにする///」

直哉「どっちって言ってもなぁ~」

 

一瞬、直哉の目がビキニに行き、それをベロニカが見過ごす訳なかった。

ベロニカ「…スケベ///」

直哉「何がだよ!」

ベロニカ「何でもない。それじゃぁ着替えてくる。…逃げるなよ」

直哉「逃げなよ」

 

試着室のカーテンが閉まり、服を脱ぐ音がする。それを聞くと直哉のSAN値が下がりそうになってきたが、理性が総動員して止めていた。そして、カーテンが開くと

 

ベロニカ「…どうよ///」

 

そこにはケイにも引けに劣らない女神がいた。余りの美しさに言葉を失ってしまった。

直哉「すごい、似合ってるよ」

ベロニカ「…ありがとう///」

少し照れ気味だったが、喜んで貰えた。そして、ベロニカは会計レジに持っていき戻ってきた。

 

直哉「じゃあ行くか」

ベロニカ「直哉の水着は?」

直哉「俺はもうあるから大丈夫だよ」

ベロニカ「そっか、ご飯どうする?」

直哉「どうしょうかなぁ」

ベロニカ「…あ、あのさぁ、実は」

 

そう言って、ベロニカは持ってきたバスケットをおずおずと出てきた。

ベロニカ「作ってきたんだけど、食べるか?」

直哉「お、おう///」

ベロニカ「じゃあ屋上に行こうか」

 

ケイ「…これで直哉おにいはメロメロ」

ナオミ「私はこれにしょうかな」

アリサ「これでいいか…」

 

後ろ3人のやり取りを無視して、2人で屋上に行くのであった。屋上は解放されており多くの家族連れやカップルでいっぱいだった。そんな中2人で座れる場所を探していた。

 そして、見つけるとベロニカは持ってきたバケットを開けた。中には美味しそうなサンドイッチが敷き詰められていた。

 

直哉「美味しそうだな!いただきます~!ハム、うん!美味い!」

ベロニカ「そ、そうか///良かった」

直哉「特にこのBLTサンドが絶品だな」

ベロニカ「それは、私が作ったんだ///」

直哉「そうなのか!?お店に出せるレベルだぞ」

ベロニカ「そうか。なら頑張ってみようかな」

 

 そう言って、昼食は過ぎて行った。なお、3人は売店で買ってきたサンドイッチを食べていた。辺りが夕焼けになって来た。そろそろ帰る時だった…

 

直哉「そろそろ帰るか。明日もあるからね」

ベロニカ「あ、あのさ///」

直哉「ん?どうした?」

ベロニカ「その、直哉に話しておきたい事があるんだ」

直哉「…なんだい」

 

 ベロニカは、小さく深呼吸を何度も行い気持ちを落ち着かせてきた。そして決心したような顔でこう告げた。

 

ベロニカ「あ、アタシ直哉のことが…好きなんだ!///」

直哉「え///」

ベロニカ「だから、アタシと付き合ってくれ!」

直哉「ベロニカ…」

ベロニカ「最初は、うざくてなんでアタシなんかに構ってくるんだと思っていた。けど、触れ合ううちに安心してきたんだ。それにケイと話している時に胸の辺りが苦しくなってきた。なんでアタシには、あの笑顔が向かないのか。アタシだけを見て欲しかった。そんな気持ちが多くなってきたんだ」

直哉「…」

ベロニカ「おかしいよな。あれだけ邪険にして来たのに都合がいい時だけ、こんな事言うんだもん」

直哉「そんなことないよ」

 

 気が付けば直哉はベロニカの手を取っていた。

直哉「ありがとう。ベロニカの気持ちとても嬉しかったよ。だから、今度は俺の気持ちを聞いて欲しい」

ベロニカ「う、うん///」

 

 そして、ベロニカに返信する代わりに直哉は話し始めた。

直哉「確かに最初はツンツンしていたね。けど、過ごしている内に仲間想いで勇敢で、時には大胆な性格だなと思ったよ」

ベロニカ「も、もうバカ///」

直哉「そんな時思ったんだ。ベロニカには仲間たちが、ケイ達がいるってこと。そして、その中には俺は居られない」

ベロニカ「え…」

 

 

 

直哉「ベロニカには先に話しておくよ。俺、来週から本土に戻らないといけないんだ…」

 

 

 

ベロニカ「う、噓でしょ…」

直哉「…本当なんだ。社会人にはどうしても逆らえない時がある」

ベロニカ「…そっか。けど、アタシの事は嫌いじゃないんだよね」

直哉「それは…もちろんだよ」

ベロニカ「なら…許してあげる。その代わり…」

 

 そう言って、ベロニカは不敵な笑みを浮かべて直哉に近づいてきた。そして…

 

ベロニカ「アタシの事忘れさせないでア・ゲ・ル///」

直哉「な、なに…ん!」

 

 それは、最初で最後のキスだった。頬ではなく互いの唇が0距離になるくらい熱く、濃厚でベロニカにとっても直哉にとっても初めての出来事だった。(なお、直哉はダージリンとアッサムがキスして来たことは覚えてません)

 

時間にして数十秒だったが、直哉には数年分の長さであった。

直哉「な、な、な、ベロニカ!」

ベロニカ「アタシだって、負けたくないもの。特にそこにいる3人にはね///」

直哉「え?」

ケイ「な~お~や~お~に~い~」

直哉「ひ!」

ナオミ「ひどいな、私とは遊びだったんだね…」

直哉「いや、そもそもナオミ達とは付き合ってないし…」

アリサ「…最低」

直哉「ちょっと!」

ベロニカ「アハハハハハハハ!」

直哉「笑ってないで手伝ってよ!ベロニカ!」

 

 そんな状態で、いよいよ明日!運命の海水浴デートである。果たして直哉の運命はいかに…

 





次回でサンダース学園編最後になります!

次は何処に行くのでしょうか…

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