皆は俺の妹~パンツァー・フォー   作:とあるP

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とあるPです。

先ずは謝らせてください。長い間投稿が遅れて申し訳ありませんでした!(ジャンピング土下座)

言い訳をすると、リハビリと称して他の作品を書いてました…

こんな私の作品でも見てくれると幸いです。

それでは本編どうぞ!


第三十七話 アンチョビの昔話

第37話 

 

アンツィオ高校に来てから1週間がたった。戦車道履修者は良く動いてくれるからとても、助かっている。そんな中でも良く動いていたのが、カルパッチョとペパロニの副隊長であった。

 

アンチョビを中心にカルパッチョとペパロニの2人が後輩たちを、動かしていた。最も、感覚で動くペパロニに対してカルパッチョは2手、3手考えてから動く。まさに、静と動の2人であった。

 

そんな2人からある相談を受けていた。それは、直哉が昼飯を食べていた時である。

カルパッチョ「直哉さん。ちょっと聞いてもいいですか?」

直哉「俺にわかることであればいいよ」

ペパロニ「じゃあ、アンチョビ姉さんとはどんな関係だったんっすか?」

直哉「俺とちよちゃん?」

ペパロニ「そうッス!」

カルパッチョ「何だか総帥に聞いても、上手くはぐらかされてまともな答えが出ないんですよ」

直哉「ああ、そういうことか」

ペパロニ「そうッスよ~だから、教えてほっしいッス」

直哉「そうだな…あれは俺がまだ小さい頃の話しなんだけどな…」

 

 

そう言って、直哉は昔話を始めた。

 

 

~直哉side~

 

あれは、俺が長崎から静岡に転校した時だった。当時は転校したてだったから友達と呼べる子もいない中でクラスでひときわ目立っていた子がいたんだよ。その子は友達がいなかった俺に対して嫌な顔せず接してくれたよ。

 

千代美「安斎千代美だ!」

直哉「…土門直哉です」

 

最初は戸惑っていた俺だが、次第にちよちゃんの人徳の深さに惹かれていったよ。彼女は凄いカリスマ性を持っておりクラスの中心的な役割をしていたよ。

 

そんな彼女に俺は憧れを抱いていた。時折ちよちゃんやクラスメイトと一緒に昼飯を食べる機会があったんだ。その時によく聞かれるのは、「直哉君と千代美ちゃんって仲良いよね」が大半だったかなぁ

 

そんなのが半年間も続いたある日の事だった。その日は珍しく両親が居なくて家に1人だった時だ。突然家のチャイムが鳴ったんだ。

 

直哉「はーい?」

千代美「直哉兄さん遊びに来たぞ!」

直哉「千代美ちゃん?」

「私達もいるよ!」

「オッス!」

 

そこには、ちよちゃんと数名のクラスメイトが居てね。聞いたところ、俺の両親が飽きないようにちよちゃんの両親に連絡したらしい。それを聞きつけた他のクラスメイトが遊びに来たというわけだ。

 

 お昼ご飯を食べ終わった後で皆で何て遊ぶ事になって何で遊ぼうか考えていた時だよ。クラスメイトの1人が「かくれんぼしたい!」って言うからそれになったんだ。

 じゃんけんの結果クラスメイトの1人が鬼となって、俺とちよちゃんは隠れる事になったんだ。隠れる場所は俺の寝室のタンスにしたけど、ちょっとした事件が起きてね…

 

直哉「ここなら見つからないよ」

千代美「う、うん…」

直哉「どうしたの?千代美ちゃん?」

千代美「い、いや!ダイジョウブデスヨ」

直哉「もしかして千代美ちゃんって…狭い所苦手?」

千代美「…う!」

直哉「そうなんだ」

千代美「あ、あ!そうだよ!悪いか!」

直哉「そんな事ないよ。俺だって苦手なものもあるし」

千代美「例えば?」

直哉「そうだなぁ…刺身とか」

千代美「直哉兄さん…人生の半分損しているぞ」

直哉「別に食べれなくても、いいだろう」

千代美「そうだけどさぁ~」ガタ

直哉・千代美『!』

「ここかなぁ~」

 

 鬼に見つからないように俺とちよちゃんは抱き合った。そして、離れるまでそっとしておいた。やがて離れて行ったので離れようとしたら急にちよちゃんがこんな事を言ってきたんだよ。

 

千代美「なぁ直哉兄さん…」

直哉「うん?どうしたんだい?」

千代美「もう1つ苦手なものがあるんだ…」

直哉「何だい?」

千代美「…大好きな人が居なくなること」

直哉「え?」

千代美「直哉兄さん…私は兄さんが「めっけ!」あ!」

「やっと見つけたよ~」

直哉「そんなにかかった?」

「そうだよ。外見てみてよ~」

直哉「うわ!もう真っ黒だ…」

 

 その時は冬で時間が経つのが早くてね昼間から始めたかくれんぼでかなりの時間が経っていたんだ。だから結構いい時間帯たっだな。

 

直哉「どうしたの?千代美ちゃん?」

千代美「…いや、なんでもない」

直哉「?」

 

 そう言って、少し残念そうだったから俺からある提案をしたんだよ。

直哉「そう?僕に出来る事だったら何でも言ってね」

千代美「…いいのか?」

直哉「うん!」

千代美「じゃあ…渾名で呼んで欲しい///」

直哉「え!?それでいいの?」

千代美「うん///」

直哉「わかったよ…なら、ちよちゃんは?」

千代美「ちよちゃん?」

直哉「う、うん?ダメかな?」

千代美「ちよちゃん…いい!いいよ!」

直哉「ホントに!なら宜しくねちよちゃん!」

千代美「ああ、直哉兄さん!」

 

 こうして、ちよちゃん呼びが出来たんだよ。

 

その後は、2人の時はちよちゃんで、皆が居るときは千代美ちゃんって呼んでたな。それで俺が転校する時になって2人で写真を撮って再開を約束したんだよ。

 

~直哉side out~

 

直哉「これが、俺とちよちゃんの昔話かな…ん?」

 

 直哉は周りの反応に困惑していた。カルパッチョはジト目で見ていたし、ペパロニは大笑い、他の生徒に至っては頬を赤くしていた。つまるところ微妙な空気に包まれていた。

 

直哉「どうした?」

カルパッチョ「…別に」

ペパロニ「アハハ!あの姉さんにそんな一面があったとは意外ッスね~」

直哉「だろ!あ、この話しは内緒な」

ペパロニ「あー…」

カルパッチョ「もう、遅いと思いますよ」

直哉「ん?」

 

 どうしてと思った直哉だが、背中から来る悪寒に身に覚えがあった。そして、後ろを振り向くとそこには…

直哉「あ、アンチョビ…」

アンチョビ「///」

 

 アンチョビが顔を真っ赤にしながら立っていた。どうやら話しの内容が後輩達に知られて照れているらしい。

 

直哉「あ~その、なんだ…」

アンチョビ「…さんの…」

直哉「うん?」

アンチョビ「直哉兄さんのバカーーーーーー!」

バチッン!

 

 その日、直哉の右頬に見事な紅葉が咲いたのは言うまでもない…

 




次回からはカルパッチョやペパロニも混ぜていきたいと思います。

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