なんもしたくない時ってあるやん?頭からっぽにしようぜ 作:興梠 すずむし
「樹(いつき)先輩」
「なんだ牧浦(まきうら)後輩」
「その呼び方なんすか」
「お前こそなんだよ今までただの先輩だったろ」
「うるせえすよ。それよりいっちゃんや」
「なんだまっきーや」
「なんすかまっきーって。ウチマジックペンじゃないんすけど」
「マジックペンほど優秀じゃねえもんな。すまんマ○キー」
「うわ先輩めっちゃ腹立ちますね」
「よせやい照れるだろ。お前ほどじゃねえよ」
「褒めてねえすよ。どこがっすか。どこが腹立つんすか」
「うるさい」
「ほう」
「しつこい」
「ほう」
「無駄にテンション高い」
「ほう」
「お節介焼きすぎ」
「つまりウチは元気よくて根性があって明くて気遣いができる完璧な後輩ってことっすね」
「お前のそういうとこだけは尊敬するわ」
「もっと敬っていいんすよ」
「そうですか。これで敬ってるように聞こえますか」
「距離感じるので却下で」
「そうでございますか」
「そうでございますっすよ」
「じゃあ続けますね」
「お好きにどうぞっす」
「飽きた」
「なんなんすか」
「ところで後輩」
「なんすか」
「お前ってほんとちっちゃいよな」
「なんなんすか」
「なんなんすかとは」
「喧嘩売ってんすか先輩。ウチにそれは禁句っすよ」
「いや褒めてんじゃん。時代の最先端いってんなって」
「喧嘩売ってるんすね表出てもらっていいすか」
「子犬が吠えよるわ」
「誰が犬っすか」
「……。」
「無言でこっち見るの1回やめてみないすか」
「よかろう」
「なんでそんな上からなんすか」
「知らん」
「なんなんすか」
「お。いい天気だな」
「誤魔化し方下手すか」
「あの雲の形犬っぽくね」
「話聞いてくださいよ」
「なによ」
「そもそも先輩に言いたいことあって来たんすよ」
「ほう。なんだ言ってみな」
「先輩がアホなんで忘れました」
「それは後輩の脳みそがツルツルだからだ」
「遠回しに馬鹿って言ってんすね」
「その通りだ。よくわかったな」
「もういいす」
「どこへ行く後輩」
「友達と飯食ってきます」
「そうか。行ってら」
「いや止めてくださいよ」
「やだよ私昼ごはん持ってねえもん」
「じゃあ先輩に飯テロしますね」
「最低だなお前」
「どの口が言うんすか」
「私のこの完璧可愛い口だが」
「そっすね。先輩可愛いっす」
「ネタだよやめろよ」
「先輩可愛いすよ」
「やめろ後輩。それ以上は敵対の意思ありとみなしての攻撃を開始するぞ」
「だって可愛いんすもん」
「てめぇその顔ムカつくんだよくらえや」
「いや、ちょ、先輩あかんて。それはあかんて」
「いいじゃんちょっとくらい揉ませろよそのまな板」
「先輩のために弁当2つ作ってきてたんすけど自分で食べますね」
「そうとなれば話は別だ。はよくれ」
「なんで持ってこないんすか」
「後輩の手料理が食べたいから」
「さっきの仕返しすか。なんなんすか」
「……。」
「そちらがその気ならウチにも考えあるんすけど」
「どうすると言うのかね」
「最初の要件伝えますね」
「なに」
「先輩。好きです」
「は」
「好きです。先輩」
「ヒュ」
「返事はどうすか」
「不束者ですが……よろしくお願い……します?」
「弁当どうぞっす」
「……ありがとうございます」
ただの百合になってきたわははへへへ
頭からっぽ具合がたりねえや