目覚めた時最初に見たのはセイバーの泣いている顔だった。俺は悲しい想いをさせてしまったこと悔やんだがそれ以上にセイバーの安堵している顔を見ていると冷静になること後出来た。
「成る程。つまり士郎は聖杯の中に意識だけを持っていかれたということですね」
「まあそんなところだよ。でもそれに見合う物もあった。だから安心してくれセイバー」
セイバーの理解の速さには驚いたが今は冷静に伝えれることだけを伝える。イリヤの先祖であるユスティーツァという人の名前もまだ出すべき時ではないと俺は想い最低限のことだけを伝えた、が
「それで士郎、本当は何があったんですか?」
この騎士様には俺の考えが分かるらしい。というか最低限の情報だけで答えに行き着くセイバーの思考回路はどうなっているのか、何時もは「ご飯まだですか~」と聴いてくるセイバーとは別人に見える。
「はあ、本当にお見通しなんだな」
「当たり前です。士郎は私のマスターです。当然と言えば当然です」
「それもそうか。分かった。ただし他の人には言っちゃ駄目だからな」
「はい、分かりました」
セイバーの顔が何時もの真剣な顔に戻る。流石騎士王プライベートと仕事のことをすぐに切り替えることができる。
「つまり士郎はイリヤスフィールの先祖に会いこの世界が自分の元居た世界とは違うと言われた。と言うことですか?」
「ああ、その通りだよセイバー」
「本当にそんなことがあり得るのですか?」
「そっくりそのままお返しするよ。普通じゃあり得ないことを当たり前のようにやってのける魔術師にサーヴァント、目の前に普通じゃないことが実在しているのにそれを聞くか?」
「むっ!?」
セイバーの顔が少し揺らぐ。というか苦笑いしてる。
「まあ確かに私の存在がそれを証明しているのは事実です。並行世界、もしくは「ぱられるわーるど?」と呼ばれるものがある可能性はやはり高いようですね」
「そうだな。問題は誰がどうして俺をここに呼んだかだな」
「少なくとも人間では不可能ですね。やはり聖杯の中にいたというイリヤスフィールの先祖、もしくはサーヴァントの力が可能性としては高いです」
「セイバー、凛がいるだろう?あいつなら別の世界の俺の記憶によると宝石剣ゼルレッチとかいう並行世界の力を使う剣を当たり前のように使ってたぞ」
「………」
セイバーは何かを考えるようとして顔から煙が出だ。まあセイバーの考えは間違っていない。しかし世の中には常にイレギュラーな存在がある。だからこそセイバーの思考回路はオーバーヒートしたのだろう。
「大丈夫かセイバー?」
「大丈夫です士郎。凛の存在を完全に忘れてました。凛は常に常識を覆すので考えていませんでした」
ああ、やっぱり凛はセイバーから見ても異質なのか。そりゃあ時計塔でもルヴィア意外には負けてなかったしなによりキャスターをあと一歩のところまで追い詰めたのだ。人外認定を食らっても仕方ない。
「士郎、貴方も人のこと言えませんからね」
は、ははどうやら思考回路を完全に読まれていたらしい。確かに凛も俺の魔術は普通じゃないって言ってたけどそんな人外判定食らうほどのものでもないはずなんだが
「アーチャーに勝ち英雄王を追い詰め何よりバーサーカーを6回未来で殺した人が普通だと思っているのですか?」
確かにその通りだ。アーチャーは勝ちとは言えないし英雄王も相性が良かっただけだ。でも肝心なことを忘れていた。俺固有結界持ちでした。確かに人のこと言えませんでした。
「それと士郎」
「まだ何かあるのか?」
「先程の口調、アーチャーにそっくりでしたよ」
最後の最後でセイバーは俺の心を抉ってきた。確かにアーチャーにそっくりだったのは認める。でも一番言って欲しくなかった人に言われるのは辛いんだよセイバー。
~立香side~
「はあ、はあ、はあ ねぇまだ着かないのー?」
「もう少しの辛抱です。耐えてください」
「そうだよ藤丸君。ここを耐えれば村がある筈だ。そこでなら休めると思うから頑張ってくれ」
こちらは立香side。読者から手抜きと言われても仕方のないほどの省略のしかたをされた立香とマシュ+リリィとナビゲーション役のDr.ロマン(管制室の席から)が現在次なる町に向け荒野を歩いていた。
「士郎さん目覚めたって聞いたけど大丈夫かな?」
「多分大丈夫だと思いますよ。士郎さんは先輩より経験豊富ですし何よりセイバーさんが付いていますから」
「そうですよ。未来の私が付いているんですから心配するだけ無駄だと思いますよ」
士郎さんの心配をしただけでここまで言われると凹むよ私。士郎さんが目覚めたって聞いた時は嬉しかった。二人も喜んでいた。そう昨日までは。そう昨日までなのだ。マシュとリリィが心配出来たのは。今は自分の心配しか出来ない。何故なら
「おい、何で俺が歩かなきゃいけないんだ?」
こいつのせいである。戦力としてならランサーが一番良かった。だが来たのは現在愚痴を溢しながら歩く駄目人間である。この駄目人間名前をイアソン。キャスターのメディアさんによると仲間を平気で盾にするヤバイ人らしい。ちなみに駄目人間とメディアさんが言っていたので私もそう言うように脅されt………言われた。
「イアソン?速くして。急がないと日が暮れるよ?」
「お前、俺に対する態度日に日に悪化してないか?」
「ソンナコトナイヨ」
「おい、目を見て話せ。そして棒読みするな」
これが今の人理修復をするためにレイシフトした人達の会話である。ここまで緊張感がないと一周回って清々しいものである。ん?私が誰だって?直ぐに分かるさ。こちらのことは教えたぞ。さあカルデアに戻してくれたまえ
作者「今誰かに馬鹿にされた気がする」
場所は戻りカルデア。士郎とセイバーは現在食堂にいる。
「それで士郎、貴方はどうしたいんですか?」
「何が?」
「これからのことです。貴方はイリヤの先祖との会話で自分がこの世界の人間出はないと分かりました。ならこれから貴方はどうするのですか?」
セイバーの言葉に俺は既に自分の答えを出すことができる。だけどこれを言ってしまえば恐らくもう他の道を選ぶことは出来ない。目覚めてからずっと考えていたことである。
「セイバー…俺は…」
言葉に詰まる。答えは明白だ。だがそれをいう勇気が覚悟が今の俺にはない。そんなことを考えていると急に視界が暗くなった。
「大丈夫ですよ士郎。私は貴方がどんな選択をしても文句は言いません。貴方は貴方の道がある。だから自分のやりたいようにすれば良いのです。それが貴方の衛宮士郎の道なのですから」
セイバーが俺のことを抱き締めながら言葉で俺の中の不安を消していく。そして………俺の中にあった不安は無くなった。セイバーの当たり前の言葉に俺は改めて自分が何を迷っていたのか振り替える。自分が出そうとしていた選択。他にもないかと考えた自分。そして正義の味方に憧れた自分。この三つの自分が今一つになったように感じた。俺はアーチャーじゃない。あいつみたいに強くなれない。だからこそ俺は衛宮士郎として強くなった。凛に教えてもらった今までの全てを思い出しながら俺は覚悟を決めた。
「セイバー、俺はこの世界を救いたい。確かに自分の世界じゃないかもしれない。けど、俺は目の前のことから逃げたくない。今ここで元の世界に帰りたい何て言ったら俺は今までの自分を否定することになる。俺がなりたいのは正義の味方だ。臆病者何かじゃない」
俺はセイバーに自分の覚悟を告げる。
「つまり士郎はこの世界を救ったあとで元の世界に帰る方法を探すということですね?」
「ああ、その通りだセイバー」
俺とセイバーの目が合う。セイバーは俺の顔を少しの間見た後に
「それが貴方の選んだ選択ならば私は最後まで貴方の剣となり共に戦いましょう」
セイバーの言葉を聞き俺は安心する。セイバーの言葉だけではない。セイバーがずっと隣にいる。それだけで俺は自分の選択が間違ってないと信じることが出来た。
久しぶりに書いたから迷走してきた。