カルデアの廊下を進み俺と藤丸はある部屋に向かっている。その部屋に行く途中俺と藤丸は特異点Fについて話をしていた。
「藤丸は特異点Fで始めての人理定礎をしたんだよな。一体どんな感じだったんだ?」
俺は特異点Fつまり冬木のことを藤丸に聞いていた。というのもそのとき俺はレフの仕掛けた爆弾に巻き込まれついさっきまで意識を失っていたのである。
「うーん言葉で言い表すのは難しいですね。私も始めての経験だったからDrロマンがその記録を取ってるって言ってたし後から聞いてみたらどうですか?」
「それもそうだな。悪いな、終わった後なのに休ませてあげることが出来なくて。」
「大丈夫ですよ。私は士郎さんと話すのはとても楽しいですから。英霊召喚をした後でも休憩出来るみたいなので問題ないと思いますよ。」
「そうか?ならいいんだけどさ、藤丸も女の子なんだから体には気を付けてくれよ。」
「お人好しですね士郎さんは、でも大丈夫ですよ。私も一人の女性です。心配しなくても大丈夫ですよ。」
周りから見たら彼らはどんな風に見えるのだろうか?いや、言葉にするまでもない。なんとも幸せそうな空間だ。割って入るのはあの幸せそうな空間を壊してしまうことに他ならない。ついさっきまでレイシフトを行っていたのだ。これくらいの楽しみは合った方がいい。そう思いながら二人の会話を通りすがりの職員たちは見守りながら二人の横を通り抜ける。
「着いたな。じゃあ行こうか藤丸。」
「はい、士郎さん」
二人で部屋の中に入る決心をして二人は扉を開ける。
「お、きたきた待ってたよ二人とも。じゃあ早速で悪いけど召喚を始めようか。」
そう言いながら目の前にいるDrロマンは士郎と藤丸を少し見ただけで召喚の準備に戻っていった。余程大掛かりなことなのだろう。見ただけで7、8人はいる。
「行ってこい藤丸、最初の召喚だ落ち着いていけよ。」
そう言いながら俺は藤丸を励ます。これで少しは緊張が無くなるように祈りながら。
「はい、頑張ります。」
「それじゃあ召喚を始めようか。召喚にはこの聖晶石を使うんだ。今回の場合英霊は縁によって呼び出されるが藤丸君は冬木から帰還して来たばかりだ。恐らく冬木の聖杯戦争で知り合ったサーヴァントが呼び出されるはずだから気負いしなくても大丈夫だよ。」
それフラグじゃね?周りからの心の声が理解できるほど今の言葉は分かりやすかった。でもいくらフラグがたとうと構わない。召喚されたら同じカルデアで暮らす仲間なのだ。そう思いながら士郎は召喚を見守っていた。
「何が来るかな何が来るかな。」
楽しそうだな藤丸。こっちはこっちでガチャを引いてる子供みたいだ。
「さあ、来るぞ一体どんな英霊が来るのかな。」
Drロマンがそう言った直後召喚する魔方陣が光る。そして
「よう。サーヴァント・ランサー、召喚に応じ参上した。ま、気楽にやろうやマスター!」
そう言って光の中から一人の男が現れる。それを見た瞬間士郎は絶句した。青いタイツに身を包み手には赤い槍そして声、聖杯戦争の時二度殺されかけた相手だ間違うはずがない。
「ランサー!?」
俺は一言そう言った。するとランサーは驚くことに俺を見るやこういった。
「お、坊主じゃねぇか、セイバーはどうしたいないのか?」
何故俺を覚えている?。サーヴァントは例え同じ時代に呼び出されても前の記憶は引き継がない。セイバーや英雄王は特別だとしてもこれはおかしい。俺はそう思いながら周りが静かだと気付いた。周りを見ると皆驚いたように口を開けたり固まったりしている。やっぱりおかしいんだなこれ、と思っているとその静まり返った部屋で一人の男が声を発した。
「ちょっと待ってくれ。もしかしてランサー。君は衛宮君を知っている。つまり君は聖杯戦争の記憶を持っているのかい?。」
流石Drロマン冷静だ。この質問の返答によって恐らくこれからも呼び出すサーヴァントに影響があるのは言うまでもない。そしてランサーはまるでそれが当たり前かのように思える言葉を口にした。
「聖杯戦争じゃなきゃ記憶は引き継げんだよ。引き継ぎたくなくても勝手に引き継がされるからな、だから大半のサーヴァントは記憶を持ってるよ。」
俺達は開いた口が塞がらなかった。しかし一人だけその中で喜んでいる人物がいた。
「前の記憶も受け継いでるなんて凄いよ、これなら特異点で会ったサーヴァントを召喚してもすぐに仲良くなれるね!」
なんというポジティブ思考。普通ならサーヴァントが記憶を引き継いでいることに疑問を抱き質問した後で魔術師としてどうするのかを決めるのだがどうやら藤丸にはそのようなことは思い付かないらしい。
「おう、よろしくなマスターこれから楽しいこと沢山して飯食って遊んで戦おうぜ。」
楽しそうだなランサー。まあそうだよな聖杯戦争においてランサーのマスターは言峰だったからな、これくらいのことは問題ないと自然に思えてくる。
「あ、だが犬は止めろよ。」
的確な指摘、やはりランサーは犬に対して抵抗があるらしい。まあ調べれば出てくることだしそこまでいう必要はない。そう思いながら藤丸の方を見ているとランサーは俺の方に来てこういった。
「坊主、俺が脱落した後嬢ちゃんとはどうなった?」
やはり来たか。ランサーは記憶を引き継いでいるのだ俺と遠坂の関係を聞くのは当たり前と言えば当たり前か。だがこの質問は想定内だそれにもう遠坂のことで恥ずかしがることもない。
「結婚したよ、去年式を挙げたばかりだ。」
「マジかよ!?そりゃめでてぇこって、おめでとさん。」
「ありがとう、まさか今になって祝われるとは思わなかったよしかもランサーに」
「そりゃそうだもう会わないと思ってた奴に祝われるとか誰も考えねぇわな」
俺達二人は職員達の視線など気にせずに話をしていた。俺が結婚しているのを知らなかった女性職員達は驚きそして落ち込んでいた。
「衛宮さん結婚してたんだ知らなかったー」
」
「性格も顔も良いしやっぱり結婚してるよね」
「しかも結婚相手があの遠坂でしょ、凄いねー」
「遠坂って言えば魔術の名門よ、確か聖杯戦争の御三家の一つだったはずだから衛宮さん本当はすごい人だったんだ」
女性職員の視線が士郎に集中する。やっぱり訂正、今になっても恥ずかしい。
「すげぇな坊主お前モテモテじゃねぇか。やっぱすみにはおけねぇな」
「恥ずかしい」
俺は一言こういった。こういう恋愛系のことには自分でも分かる通り疎いのだ。知らず知らずのうちに好意を持たれていたらしい。そして俺が話していたせいでほったらかしになっている藤丸の方を見ると
「士郎さん結婚してたんだ………」
何故か凄く落ち込んでる!?
「藤丸どうしたんだそんなに落ち込んで?」
「気にしないで士郎さん、私は大丈夫だから」
絶対大丈夫じゃない、だって目が死んでるもん。絶対医者に見せた方がいいよ。そう思いながらDrロマンの方を向くと
「その年で結婚してるなんてブツブツブツ(以下略)」
「何か凄いこと口走ってる!?」
Dr何があったー。何か訳の分からないことを呟いているDrのことを気にかけているとこの時間を終わらせるようにダヴィンチが
「ほら、もう召喚はすんだんだしいつもの作業に戻るよ」
『「「は、はい」」』
流石ダヴィンチ、たった一言で空気が変わった。
こうして俺達の最初の召喚は終わったのであった。
次回「第一特異点 オルレアン攻略、士郎の仕事」
pixivで投稿してるものをこっちでも投稿やっぱり難しいですね小説って