それは突然起きた出来事だった。俺はなにも発することが出来ずにただ藤丸を見るだけである。
「士郎さん、召喚対決しましょう」
「はぁ!?」
俺は何を言っているのかさっぱり分からなかった。
「召喚対決!?なんなんだよそれ」
「英霊は召喚に応じてカルデアに来てくれます。そさてカルデアには二人のマスターがいます。ならどちらが多くの英霊に愛され召喚に応じるのか勝負しましょう」
もはやゲームのガチャのような言い方である。英霊は確かに召喚に応じて来てくれるが必ずしも来るとは限らない。恐らくそこを刺激されたのだろう。しかしそれでもそういうのは駄目だと言わなければならない。何故なら英霊は道具ではないからだ。だからこそ俺は藤丸にこう言わなければならない。
「そんな勝負は受けられない。英霊は道具じゃなくて仲間なんだ。そんなことの為に召喚するものじゃない」
これは紛れもない本心である。藤丸は俺の言葉を聴き落ち込んでいるがそこにある人物が乱入してきた。
「それじゃあ言い方が悪いよ藤丸君。召喚対決じゃなくて戦力増強って言わないと」
Drロマンがそんなことを良いながら藤丸の後ろから出てきた。
「藤丸君が言っているのはレイシフト時の戦力についてのことなんだ。士郎君も知ってると思うけど藤丸君のレイシフトでは戦力が足りていないんだ。今のままだとここから先は更に辛いものになると思う。だからこそ召喚をしてもらって戦力を増やしておきたいんだ」
そんなことばに俺は少し考えてしまった。確かに特異点に藤丸はレイシフトしていたが戦力が不足しているのは俺も既に知っている。と言うのもセイバーの再臨素材を集めるために一度カルデアに帰還した際にDrロマンから藤丸が危機的状況から何とか脱したと報告を受けたからだ。恐らくこれからも藤丸には戦力を回さなければならない。しかしそれはこちらも同じでありそれに加え再臨素材を集めなければならないことを踏まえると戦力を増やしておかなければ藤丸の人理修復はこれから先更に辛くなるのは目に見えていた。だからこそ俺は怒ったのだ。英霊を道具のように思っている言葉を言った藤丸を。
「分かったよ。確かに戦力増強はした方がいいかもしれない。俺もそれには賛成だ。だが藤丸、二度と英霊に関わることで対決しようとするな。英霊は道具じゃない。俺たちと共に戦ってくれる"仲間"なんだ。そこは間違えないでくれるか?」
「はい、ごめんなさい士郎さん。二度とこんなことは言いません」
反省したのか藤丸は下を向いたまま返事をしていた。顔を見なくても反省しているのは分かりやすかった。Drロマンは俺が言ったことばに安心したのか少し笑っている。
「それじゃあ行こうか。藤丸君、士郎君」
「「はい」」
俺達はDrロマンの後に続いて召喚を行う部屋に向かった。
「今回の召喚に着いてだけどこちらも戦力増強については全力でサポートをするからね」
そう言いながらDrロマンは聖晶石が入った袋を隣の部屋から運んできた。
「この中には121個の聖晶石が入っている。これを使って英霊召喚に望んでくれ」
「「お、多い」」
一回の召喚で3個の石を消費する召喚に121個の聖晶石。つまり40回召喚を出来ると言うことだ。しかし召喚に応じない可能性もあるので実際は半分も召喚出来ないだろう。
「石が121個か、藤丸は120個の石を使って召喚してくれ」
俺の言葉を聞いて藤丸とDrロマンは目を開き驚いていた。
「士郎君なに言ってるんだ!?一回の召喚には三個聖晶石が必要なんだよ。一個で出来るはずないよ」
「そうですよ士郎さん。いくらなんでも無理です」
二人の言葉を聞き俺はやっぱりかと笑った。
「大丈夫だよ藤丸、俺はこの石だけで大丈夫だ」
そう言って俺はいつもの言葉を口にした。
「投影、開始」
その言葉を口にした瞬間一個の聖晶石が二個三個とどんどん増えていき最後には120個になった。
「これで良しっと」
「「全然良くない(でしょ)」」
俺の行動に二人は同じ言葉を口にし頭を抱え始めた。
「まさか士郎さんがこんな裏技を使えるなんて」
「士郎君の投影が他のと違うのは知っていたけどここまでとは、これは他のことにも使えるかもしれない」
二人がそんなことを話す中俺は藤丸にこう言った。
「藤丸、召喚の準備はできてるか?」
これに反応した藤丸はすぐさまこう言った。
「士郎さんこそ大丈夫なんですか?石無くなりませんよね?」
「愚問だな、藤丸」
俺は昔戦った英霊の言葉を真似ながらあの時ににた言葉を発した。
「行くぞ藤丸ーーー石の貯蔵は十分か!」
「思い上がりましたね士郎さん。その言葉そっくりそのままお返しします」
こうして俺達の大連続召喚は幕を上げるのだった。
次回「ルールブレイカー中編」
セイバー「士郎、最初に言っていた言葉と行動が矛盾していますよ」
士郎「分かってるよセイバー。たがこれだけは負けるわけにはいかないんだ」
セイバー「相変わらずですね士郎は。それはそうとなんでこんなに出すのが遅れたんですかね?」
士郎「作者曰く使っていたPCが天寿を全うしたそうだ」
セイバー「成る程、そうだったのですね。しかし士郎それならスマホで書けば良いのでは?」
士郎「そこはまあリアルが忙しかったんだろう。だから土日に投稿するらしいぞ」
セイバー「本当ですか士郎」
士郎「ああ、もし上げれなかったら来週7話出すそうだ」
セイバー「それはもう毎日投稿と変わらないのでは?」
士郎「そうとも言うな。お、もうこんな時間か、そろそろ終わろうセイバー」
セイバー「はい分かりました士郎」
せーの
士郎、セイバー「「それでは皆さんまた次回」」