氷柱は冷酷だそうです   作:太一

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遊郭

遊郭に来たは、良いけど特にする事は無い

 

まず、宇髄どこだよ

屋敷から出たらもう2人とも居ないから探したんだが居ないからな

よし、鬼探しより最初は宇髄探しから始めるか

 

奴の事だからどうせ、派手な格好で来る事はないだろう

 

「とりあえず、鴉探そう」

 

何故か突如として消えた俺の鴉

どこ行ったのかわからないので鴉から探す

鴉が居れば宇髄との連絡も取りやすいからな

 

花街に着くまでに道に迷ったり、任務だったりと色々あって2日も来るのが遅れたが、まぁこれもいいだろう

 


 

花街近くの山

 

黒髪に茶色い瞳の男

額に横一文字の痣があり、斬られたかのようだ

 

「血鬼術・かまいたち・玉龍の舞」

 

空気の揺れがおかしくなった

 

それを感知した時には、体から血が出ており、深くも無いが浅くもない

 

大きくもないが小さくもない傷

 

ただ、着実に相手を食いにかかっている事はわかった

 

「氷の呼吸・肆の型・氷壁」

 

空気の揺らぎを多少なりとも感じると、その風を受け流すかのように斬る

 

間合いの外側の血鬼術を探り出し、斬る技

 

ここには、まさかの鬼がいた

 

しかも、“上弦の零”というおかしな鬼だ

 

「そらそら!どうした、氷柱さんよぉ!?」

 

「氷の呼吸・伍の型・砕氷」

 

自分を中心にして、周りに斬撃を放つ

 

細かい斬撃すら通り抜けるかのように、体に当たる攻撃

 

視界が狭くなって来た

 

何故だ

理解ができない

たかが、この程度の出血でなんで死にそうになってるんだ

 

「不思議だろう?この程度の出血・・・・それが命取りなんだよ。毒だよ」

 

毒・・・毒に耐性は多少あったな

 

「・・・よし、殺す・・・!!」

 

両者同時に動き出した

 

蹴りを刀に放った上弦の足を斬る時目の前には、鬼の手が

 

それを後ろに飛んで避けるも、隊服を掴まれ破ける

 

左半身が露わになった

 

「お前さん、下弦の壱に精神の核を壊されて廃人になったはずだろ?なんでそんなに動くんだよ!?おもしろい!!」

 

余談だが、たしかに無銘は廃人になった

 

ただ、彼はそこら辺の人間のように一筋縄にはいかない

 

彼は彼の“信念を突き通す”事を廃人になっても尚、やめなかった

 

血鬼術によって、精神の核は壊されたが、逆に言えば血鬼術の根元の鬼を倒せば徐々に回復に向かったのだ

 

“過去何をしたか”それがあれば彼は動ける人間

 

「太陽の呼吸・肆の型・陽飛車」

 

軽々と避けて

 

「血鬼術・乱れ桜・乱」

 

先程よりも素早く、浅い攻撃

 

だが、頸動脈などに当たれば確実に出血多量死に至る

 

致命傷以外は気にせずに相手の間合いの内側に迫って行き

 

「氷の呼吸・陸の型・浮氷」

 

下から上に切り上げ、後ろに避ける相手の行動を読み、相手より早く後ろに回り込み斬る

 

だが、斬ったのは空気であり、上弦ではなかった

 

「それじゃあ、勝てない。本気出せよ、無銘。」

 

すぐ後ろから聞こえる声

 

振り向く前に、前に飛んで移動する

 

「っ!なんで俺の名前・・・!!」「血鬼術・かまいたち・玉龍の舞」

 

最初と同様の斬撃技

こいつの技は、恐らく風系統なのはわかった

 

それ以上にわからない事がある

 

なんで、俺を知っているかだ

 

いや、俺を氷柱と知っている時点で怪しむべきだった

間違いなく俺は出会っている全ての鬼は頸は切っている

 

それでいて、鬼に自己紹介した事は無い

 

「悲しいなぁ、それじゃあ“兄ちゃん”の事を頑張って思い出してもらおうか」

 

『兄ちゃんの事を応援しててくれよ、無銘!!』

 

心の芯が震えたような感覚だった

 

体から妙な冷や汗が湧き出て、震える体

 

誰だ、この男

なんで俺に笑いかけるんだ

やめてくれ、怖い、きもい、手を差し伸べるな

 

深く息を吸って呼吸を整え、精神の安定させたがどういう事だ

 

「・・・・俺を動揺させる為の嘘だな。残念だが俺はそんな物にはかからない」

 

「嘘?そんな物は言う必要が無いんだな、これが。お前さん、俺に防戦一方じゃないか」

 

そうだな、言われてみればそうだ

 

ただ、言われてみればな

 

木の裏に隠れ、懐からマッチを取り出すと目の前に鬼の顔があった

肩を噛むので、気にせずにマッチに火をつけて着火

頸を斬るような動きをすると、飛び退いた上弦

そのまま、上弦が爆発した

 

油をバレない程度にばら撒いたのだ

俺には掛かっていない為、着火はしなかったが・・・

 

流石、蟲柱特製の油といったところだろうか

 

火だるまになってすぐに出てきた上弦

 

「・・・そろそろ時間だな。()()()()遊ぼうな」

 

空を見上げながら言う上弦

 

空を見ると綺麗な満月が顔を覗かせた

 

「俺は“危ないかけ”はしないんでね」

 

そう言って消えた

 

どう見ても奴の方が優勢だったのに何故

 

そして、また今度?

 

これはもう1度、現れるという予告だと考えるとしよう

 

“危ないかけ”という言葉も気になる

 

「ガハッ!ゴホッ!」

 

血生臭い匂いが辺りに充満し、自身の口の中も臭くなっているだろう

 

口から出る赤い鮮血

 

ベッタリとした質感を持つ液体は、すぐに乾いて肌に張り付いた

 

「宇髄 天元、竈門 炭治郎、我妻 善逸、嘴平 伊之助、神崎 舞!!遊郭にて、上弦ノ陸ト交戦中!!」

 

至急応援に迎え

 

そのように言う鴉は鬼畜だと思う

貧血で頭がクラクラする

 

それでも行かなければならない

だって、俺は氷柱である前に時雨 無銘なのだから

 

あの鬼は、嫌いになれない鬼だったな

 


 

舞目線

 

善逸が行方不明になった日の夜

 

音柱様は居ないし伊之助も居ないし炭治郎も居ないんだけど・・・

 

なんなのみんな

みんな私を忘れてるのか、置いていきたいのか

師範は何かしら罠とか仕掛けてくれたからわかりやすかったよ

まぁ、死にかけることもあったけどね

 

伊之助に至っては、来てと言われたからお店まで行ったのに・・・

 

そして今、炭治郎が居るはずのお店の花魁の部屋の前に来ている

綺麗な女の人が“足抜け”というので消えていると言うけど、頻度がおかしいと思う

 

「水の呼吸・肆の型・打ち潮!」

 

背後から布が擦れるような音が聞こえた

 

『何か少しでも異常を感知したら、迷わずに斬れ』

 

これが師範の教えの一つ

それに従って背後を切る

 

後ろには帯があり、1つの生命体のように動くそれはブヨブヨしていて斬り辛いが、斬れる程だからよかった

 

「鬼が出てるんだ・・・!!」

 

音柱様を疑っている訳じゃ無いけど、気づかなかった

 

まだまだ、私は未熟なんだ・・・!

 

だけど、鬼はどこに居るの

どうやって探そう

今までは師範が探してくれたし・・・

 

『いつまでも俺が居るとは限らない。鬼を探す時は嫌な感じがする方向に進むんだ。勘で良い。外しても良い。その代わり、頸を必ず斬れ』

 

「あっちに行こう」

 

嫌な感じのする方向

 

師範は皮膚感覚が他の人より良い

その代わり、痛覚が人より麻痺している

 

だけど、私は師範じゃ無いから痛さもあるし、皮膚感覚も普通

炭治郎や善逸みたいに耳も鼻も良くない

 

師範が“こうして見ろ”そういった事をやって過ごして今の私があるんだ

 

窓から飛び降りて、辺りを見渡す

 

腕や体から血を流している死体や生きている人

 

その瞬間、拳を握る力を強めた

 

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