氷柱は冷酷だそうです   作:太一

5 / 12
柱合会議・開演

屋根から皆んなのいる場所を見下ろす

まぁ、みんなから離れる為にここにいるのもあるが日向ぼっこもしたい

 

正直な所、あの継子を見たくないのだ

見ているだけで頭が痛くなる

 

「なんで、隊律違反をしたんですか?炭治郎君はともかく、貴方には特に関係のない事だと思われますが?」

 

「理由はありませんよ。ただ・・・私がそうしたかっただけです」

 

こいつには、こいつなりの信念があったわけか

何故、先に鬼が居る事を言わなかったのかは知らないし興味がない

お前は、目の前で両親が喰われるのを見ただろうに・・・

 

それ程までに、お前は炭治郎という男が好きなのか

 

色恋沙汰とは下らない

 

「2年もの間、人を食べなかった禰豆子ちゃんは私よりいえ、私達より凄いんです」

 

2年・・・か

 

はっきり言って俺は鬼と人間は大した差はないと思っている

 

『何故、殺すのか?』

そう聞かれれば理由は“無い”そう答える事しか出来ないだろう

 

昔のことなんて覚えてないし、今ある記憶だけで充分だと思っている俺にとっては“人間を殺すから”では綺麗事としか受け取れない

 

逆に人間だって魚などを殺すが、それを正当化しているのは食事をしないと()()()()から生きる為に必要だから食事をする

それを鬼にするなというのは無理な話だ

 

“2年もの間、我慢していた”

 

この事実は覆しようの無い事であり、誰1人として傷つけていない

人間でも鳥でも何で生きるのであれ、不可能な事をしている

この点は評価するべきだ

 

先に俺に言っておけば、お館様を持てる力の全てを使いねじ伏せてから殺さないようにさせたのにな

 

処罰は・・・・多少は軽くしてやろうか

 


 

隠しが竈門 炭治郎を起こそうとするも中々起きない

睡眠不足だというのが読み取れる

全く、任務はすぐに終わらせて寝るのが1番なのに何やってんだこいつ

胡蝶が話しかけて居るが聞き取り辛い

もう少し耳を澄ませるか

「裁判の必要などないだろう!鬼を庇うなど明らかな隊律違反!即刻、鬼もろとも斬首する!」

 

炎柱・煉獄 杏寿郎

相変わらず煩い

元気そうで何よりだが、俺はこの人は苦手

どこまでも暑苦しい

この人は俺と弟の歳が近いという事で何かと気にかけて来るが、余計なお世話としか言いようがない

 

だってこの前

 

『時雨少年!!』

 

休暇の時だった為、うるさいとしか思わなかった

せっかく、舞が最終選別に行って居るのに静かな日々を過ごせないだなんて・・・

炎を思わせる髪にこのうるさい声

間違えようがない

 

『・・・・なんですか、炎柱』

 

いやいや、ながらも返事はする

この人は只々、うるさいが実力と人格は最良だ

うるさいが・・・

 

『この後、予定が無ければ一緒に食事などをどうだ?』『丁重にお断り申し上げます』

 

即答して話が終わったが、結局任務が無い日は大抵、来ている

時透達も同様で俺が逃げた日は、あの2人を煉獄が誘いに行くのをよく見ているが、そんなに歳下が大事なのか

もはや、感心さえも覚えてきているのが怖い

 

「ならば俺が派手に頸を斬ってやろう。誰よりも派手な血飛沫を見せてやるぜ。もう派手派手だ」

 

言ってることがほぼ殺人鬼が言いそうだな、と感じるが一応()()人は殺してはいないと思う

音柱・宇髄 天元

派手柱と命名させられてもおかしくない人物

柱の中で1番の目立ちたがりやかもしれない

 

宝石を嵌めた額当てを付け、片目に化粧を施した男

体格に恵まれており、腕相撲か何かをすればいい成績だろう

 

すぐ殺したいという意見の柱は・・・

音柱に炎柱

蛇柱・伊黒 小芭内、岩柱・悲鳴嶋 行冥

この3人はすぐに殺すという意見

 

殺したくないのが水柱と柱じゃないので数には入れないが舞

 

恋柱・甘露寺 蜜璃は、“お館様意見を待つべき”悪魔でもお館様の意見を優先する様子

精々、中立と言った所だろう

 

蟲柱は意見を言わないので不明

 

霞柱の姉妹は・・・

 

「なんだっけ、あの鳥。なんだっけ?」

 

「あれは、トンビだ」

 

この場に全く持って興味なし

全く持って、まとまりの無い空間だな

 

「大体、お前は氷柱の継子だろう?それなのに何故、この場に氷柱は来ていない?氷柱も隊律違反の責任を取るべきだ」

 

待て、何故俺が出てきた

誰かと思ったらお前か・・・

蛇柱・伊黒 小芭内

仲は最近までは悪く無かった筈

そういえば、鬼は相当嫌いだからな、こいつ

 

「何故、時雨さんも隊律違反の責任を取らなければならないのですか?」

 

蟲柱からの当然な質問が返された

これは当たり前の質問だ

答えて貰わないとな

 

「そこにいる神崎は、時雨の継子として1年は経っている。鬼殺隊に入ってる以上、隊律は知っている筈だ」

 

相変わらずネチネチしている

“しつこい感じが素敵”だと言っていた甘露寺に言いたい事があるが、まぁ話を聞こう

 

「指導がなっていなかったという事だ。大体、1年もの間は稽古もあるだろうが、神崎の会得している呼吸は水。奴の所で学ぶ事は隊律くらいしかないだろう」

 

正論過ぎて何もいえない

まぁ、あらがち間違ってはいないな

 

「違います、私が1人でやったんです!!私がやりたかったから私がやりたい様にしたんです!師範は関係ありません!!」

 

関係ないようで、あるんだなこれが

継子の不始末は柱が負う者

そう聞いているし、それに舞には精神的苦痛を受けてもらうつもりだ

まぁ、これで()()稽古が合法化した

 

「おいおい、鬼を連れた馬鹿隊員ってのはそいつかい?」

 

いないと思った

こいつが居ないなんておかしいんだ、この会議に限っては

風柱・不死川 実弥

身体中傷だらけの男でかなり、危ないとしか言えない

鬼になったとするならこいつには1番、会いたくないと思う人物

手に持っている籠に鬼が入っているらしく、隠しから辞める様に促されている

 

「不死川さん、勝手な事はやめて下さい」

 

珍しく怒っている様に見えるが怒りを少し表面に出した程度

常日頃から“笑顔”という名の仮面をつけているんだ

誰1人として考えた事はないだろうが・・・

実際、探せばそういう人物は多いのではないだろうか

 

「一体絶対、どういう事だこれはァ?」

 

「禰豆子!!」

「禰豆子ちゃん!!」

 

2人とも必死に鬼の名前を呼んでいる

助けてやるか見捨てるか・・・

この2択

まぁ、助けてやっても何一つとしていい事は無いな

よって、助ける事は無い

ただ、あの男の手元に鬼の命があるのは、些か危険だ

 

籠に日輪刀を刺した風柱

はぁ、籠を取り返すか

そう思い屋根から飛び降りる

だが、刺されたのを見て顔を怒りに染め上げ、突進し出した炭治郎の上に飛び降りてしまった

 

全くの想定外だし、というかどうやってお前ここまで走ってきたんだ

バランスの取りにくいだろうに・・・

 

「何やってるんだ、馬鹿者。俺の踏み台になりたいなら最初からそう言え」

 

「誰なんだ、貴方は!?」

 

聞かれたには一応、答えよう

多少は、踏んだ事に罪悪感があるし・・・いや、やっぱ無い

 

「鬼殺隊・氷柱の時雨 無銘だ」

 

炭治郎の上から退き、そして辺りに殺気を放つ

 

空気が重く、体も重く感じる

この場に居た皆が感じた事がそれだった

 

そんな事はお構いなしに殺気を放ち続ける

このくらいはしないとこいつらとは話せないからな

 

「そんな事より・・・おい、風柱何してくれてんの?」

 

そう言ってカカト落としを喰らわせて籠を奪い取った

隊律違反だのそんなのは道端にでも捨てておけ

今はただ、苛ついているんだ

 

「「お館様の御成りです」」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。