いつもと変わらず昼間まで寝ていた。今日も特に用事無いし、好きなだけ寝ていようっと。そう思っていた。すると部屋に誰かが来た。
?「.…!、…様!」
何言ってるか聞こえない。ったく、気持ちよく寝てんのになんだよ。俺は眠い体を起こして話を聞いた。
?「なんだ!って、『豚』かよ…。後にしてくれ、俺は眠いんだ。」
俺の名前は『アレクサンドル・ラグーザ』。魔界の吸血鬼の名家の次男だ。で、こいつが『豚』。いつだったか、俺ん家の庭にいたところを捕まえて俺の非常食として飼ってたんだけど、自分の身を守るために色々学びやがってさ。今じゃ、一通りの家事や言葉も喋るようになりやがった。それで気に入った母上が俺の世話係にした。
豚「ラグーザ様、急用です!父上様と母上様からの手紙があります!」
ラ「あ?手紙…?」
豚が持ってきた手紙には確かに父上と母上のサインがあった。
ラ「どうしたんだ?だからさっきから家が静かなんだな。」
俺はその手紙を開いてみた。そこには父上からの文と、母上からの文が書いてある2つの紙が入っていた。まずは父上からの手紙だ。『サーシャへ。急な話で悪いが私と母は、これから魔界の次なる長を決める話し合いに出向く。そのため半年ほど家には戻らない。お前の場合、大体寝てることだろうから心配はしないが、万が一の為に豚くんに色々頼んでおいた。もしものことがあったら豚くんに聞いてくれ。それと兄達もいるから大丈夫であろう。しばらくの間、頼んだ。』とのこと。次に母上からの手紙。『サーシャへ。私達は、魔界の大事な話し合いに参加しなければいけなくなったの。そのため半年間、家を開けるわ。でも特にあなたがやる事はないし、大丈夫だと思うわ。豚くんもいるし、お兄ちゃん達だっているからね。安心だわ。じゃあ、後は頼んだわね。』とのこと。
ラ「えっとー?これさ、俺どんだけ心配されてないの?特に母上。もう俺宛じゃないじゃん。豚とお兄ちゃん達向けじゃん。でもまぁその通りなんだけどね?なんていうか、豚とお兄ちゃん達がいるからお前は大丈夫だろって感じだったもんね。」
豚「だって何もしないじゃないですか。」
ラ「はぁ?言ったな豚?よし、朝飯お前にする。動くなぁ!」
豚「え、ちょっ、ラグーザ様⁉︎」
ベットから跳ね起き、豚を追いかけ回した。
豚「わぁぁぁ!!!やめてくださいラグーザ様ぁぁ!!」
ラ「止まれ豚!往生際が悪りぃなぁ⁉︎」
ドンっ‼︎
ラ「痛っ!」
豚を追いかけるのに夢中で前にあったテーブルに頭をぶつけた。その衝撃で上にあった紙が落ちてきた。父上達からの手紙かと思ったがまた違う俺宛の手紙だった。
ラ「また俺かよ。今度は誰からだ?」
手紙を開く。差出人は…、まさかのお兄ちゃんからだった。『サーシャへ。父上達がしばらく家を開けるらしいんだが、俺達も少し魔界の外に出掛けなきゃならん。というわけで家のことは頼んだぞ。』とのこと。
ラ「え、ていうことは俺以外、しばらく家に帰ってこないってことか⁉︎」
豚「そうなりますね…。しかし困りました。ラグーザ様1人だけとなると、やることが多くなりますが…。あれっ?」
豚が振り返ったときにはもうラグーザは自分の部屋に戻っていた。
豚「ちょっとラグーザ様⁉︎まだは話がって部屋の鍵を閉めないでください!ラグーザ様ぁ‼︎」
またちょっと寝ていた。どのくらいだろうか?まぁいいや。寝ていてふと思ったことがあったから起きた。
ラ「豚!」
俺が呼ぶと、洗濯を終えた豚が風呂場から出てきた。
豚「なんでしょうかラグーザ様。もしや家事をする気になったんですか⁉︎」
ラ「違ぇよ。俺が前に魔界から出た時って、どこ行ったっけと思ってな。」
豚「えっと確か『人間界』ですね。3年前に気まぐれで行ってます。それがどうしたんですか?」
そうか、なら決まった!
ラ「この家って半年間、誰も帰ってこないんだろ?だったら俺も出掛けようかと思って。そんで一回行ったあことある『人間界』に行こうと思った!」
豚は持っていた洗濯物を床に落とした。
豚「…はぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」
ラ「なんだよ急に!」
豚「ラグーザ様、あなたはこの家を任された大事な人なんです!そんな方も家を放棄するなんてあり得ませんよ⁉︎」
豚は少々呆れた感じで言ってきた。
ラ「俺がやるからあり得るんだよ。てかそもそも家に誰も用事無いだろ。来客も全然来ないし、行けるっしょ。」
豚「またそんな軽く言って…。」
ラ「文句あんなら置いてくぞ?そんな言うなら全部お前がやればいいだろ。」
豚「それは嫌です!」
ラ「そうと決まれば早速行こうぜ『人間界』に。」
豚「何を言ってるんですか!人間界に行くとしても明日になりますよ?なにせ準備があるんですから。」
ラ「はぁー、マジかよ。」
豚「人間界に行く宛もないでしょうに。急には無理です。」
ラ「あー、その辺はめんどくさいから適当に探そうと思う。お前はさっさと準備して来い。遅くても明日の夕方には行くぞ。」
豚「そんな時間が足りませんよ!一体どれだけ滞在すると思ってるんですか⁉︎ちょっ、ラグーザ様ぁ!!!」
さて、俺は俺の準備をするか。とりあえず、何持って行けば良いんだ?人間界に行くのは良いんだけど、準備とか要らなくね?ていう事は俺はもう準備が終わっていると言っても過言なんだな…。よし、寝よ。またしばらく寝た。起きたら豚に言っていた約束の次の日の夕方前だった。
ラ「豚!準備できてんだろうなぁ〜。行くぞ〜?」
豚「はいラグーザ様。準備バッチリでございます。」
見れば大きな荷物を2、3個持っていた。
ラ「…お前それ全部持ってくの?」
豚「勿論ですけど、これでも少なくした方ですよ。ところでラグーザ様のお荷物はどこへ?」
ラ「それが、ちょっと考えて思ったんだが人間界に行く準備って何持って行けば良いか知らないから実質、最初から準備は完了してるんだなって思ったんだ。それで手荷物はない。」
俺が説明した後に豚を見てみたら、口ガン開きで驚いていた。
豚「う、嘘ですよね…?そんな馬鹿げたことしてませんよね…?」
ラ「いや、見たら分かんだろ。俺はこれで準備完了なんだよ。」
豚「ラグーザ様!人間界に行ってどうするかも決まっていないのに、何も持っていかないなんてどうかしています!食料は?着替えは?寝床は?最初のうちは野宿ですよ⁉︎それに…!」
ラ「分かってる!でもそんなんあっち行ってからすぐ見つかんだろ⁉︎第一俺は荷物を持つのは嫌なんだよ。…それと、お前。俺がまだ何にも考えずに行動してるって思ってんだろ?」
豚「そりゃこれを見れば誰だって思いますよ!自分勝手だなって…。ていうかその言い方だと、何か考えているんですか?」
ラ「当たりまえだ。分かったら付いて来い。行くぞ、人間界。」
俺は豚を連れて家を出て魔界の外れにある、とある岩山まで飛んで向かった。ここは前に家族で人間界に行った時に教えて貰った魔界と人間界を繋ぐ、唯一の入り口らしい。
豚「ラグーザ様、よく覚えていましたね。前に行った時は私に会う前でしたから、2〜3年ほど前でしょうか?」
ラ「いつ来たかなんてどうだって良い。今は入り口を、ってあったわ。」
周りの岩で擬態して分かりづらいが、少しだけでかい岩が目印だって父上が言ってた。
ラ「よし、これを退けるぞ。豚、離れとけ。」
豚「え、これの裏にあるんですか?どうやって退けるつもりですか⁉︎」
俺の家、ラグーザ家には吸血鬼としての能力がいくつかあるらしい。その一つに、吸った相手の特徴を一部コピーできる能力があるって聞いた。だけど俺の場合、父上から受け継いだ血だから効果が薄いっぽい。自分で吸わないといけないようだ。で、受け継いだ血の中から使えるのが「ドワーフ」の血だ。筋力が一時的に上昇する特徴がある。これを使ってこの岩を退かそうって考えだ。
ラ「まぁ見てろ。はぁぁぁぁぁ〜〜…。」
豚「ラ、ラグーザ様からすごい気が⁉︎」
ラ「全身全霊を、この力に。滾れ、ドワーフの血!その力を借りよう。はぁ‼︎」
力が全身に行き届いていく感じがする。ビリビリ来る。俺は普通な感じで岩を掴んでみた。
ひょいっ、ドスン‼︎‼︎
ラ「え、軽っ。」
豚「え。」
驚きだわ。片手で十分持ち上げられたし、退かす事もできた。ドワーフってスゲー力持ちなんだな。
ラ「ま、まぁ予想通りだったな。これで行けるぞ。」
豚「ラグーザ様に、こんな力があったなんて…。なんで今まで隠していたんですか⁉︎」
ラ「ッスゥーーーーーーー…、あれだ。疲れるんだよ、凄く。」
力自体は一回使ったら切れるようだ。自然と消えていった。
豚「なるほど。見直しましたよ、ラグーザ様!」
なんか豚からの信頼度が上がった気がする。そんな事はいい。それより、これでやっと人間界に行くことができるようになった。
ラ「さてと、これに入れば行けるぞ。人間界に。」
なんかモヤモヤしてんなぁ、この入り口。触り心地良さそう。決意決めて入るか!
ラ「…よし。行くぞ。」
豚「はい!」
俺らはその入り口に入った。中は光に囲まれてるくらい眩しかった。目も開けてられないほどの眩しさだった。これが人間界への入り口なんだな。前の記憶なんて殆ど無いから初めて通った感じがする。この時、一瞬誰かが俺の記憶の中で蘇った気がした。幼い頃に会った誰かとの記憶の一部が。
____________________________________________
気づけば空から落ちていた。とても夕日が綺麗だった。
ラ「って!そんな事考えてる暇ねぇよ‼︎なんで落ちてんだよ!」
豚「うわわわ〜!ラグーザ様ぁ、羽開いて飛んで助けてください‼︎」
ラ「あっそうか、俺飛べるのか。」
豚「だから早くお願いします!も、もう地上の着いてしまうから!」
俺は勢い良く羽を開き、羽ばたいた。片手で豚を掴みながら。
ラ「ふぅ、危なかったな。」
豚「本当に死ぬところでした。魔界から出て早速死ぬなんて嫌ですよ。」
その通りだよなぁ。でもここから見える夕日がめっちゃ綺麗なんだけど。魔界じゃ夕日自体無いもんなぁ。これも人間界の良いところだよな。そもそも魔界に太陽無いしな。
ラ「さて、これからどうするかね。行く宛もないし、もう日が暮れてるから人もそんなに居なさそうだしな。」
豚「そうですね…。ところで、前に父上が仰っていたことを思い出したのですが。」
ラ「なんて言ってた?」
豚「え〜と、人間界は魔界と違って魔力の温存が難しいって言ってました。ラグーザ様の場合ですが魔力が少ないのですぐに無くなってしまいます。」
ラ「なんで?」
豚「あなたがずっと寝てるからですよ!そして、我々魔族は、魔界以外では普通の状態を保つ場合に魔力を消費するんです。」
嫌な気がしてきた。
ラ「つまり?」
豚「ラグーザ様の少ない魔力では、その羽を維持する時間がとっても短いということに…。」
ラ「確かに羽が動かなくなってきた気が…、あ。」
スゥーーーーーーー
羽が消えた。そして、俺は豚と知らない人間界のどこかへ落ちた。うっすら覚えているのはめっちゃ明るい街灯の下に落ちた事と誰かが近くにいた事。俺は声を出して助けてもらおうとしたが、思ったより声が出ずに気を失った。
ラ「いっ…つ…!」
なんだここ。俺は確か空から落ちて、街灯の下で誰かに…。夢なのか、現実なのか。っしかしなんか暑い。炎に囲まれてるくらい暑い。あ、でも力が入る。
ラ「んん〜?なんか、暑い。」
ふと言葉が出た。なんだ、現実だったか。なんだこれ、何か乗ってる。重くて暑い。布で出来た何かだ。とりあえず退かして起きよう。
ラ「…ん、どこだここ?」
見知らぬ天井、見知らぬ部屋、見知らぬ人、、、え?
?「ここはひまの部屋だよ?」
しゃ、喋った⁉︎
ラ「うぇぇーー!だ、誰ぇ⁉︎」
?「そ、そんなに驚かなくたって良いじゃん!」
いや驚くわ!何なんだここは。あれ、てか豚は⁉︎ヤベェ、人間に捕まったのか?でも、コイツまだ子供か?何か聞いてみるか。
ラ「い、いや…。スゥーーー、えーと、ここはどこなんですか?」
やべっ、言葉迷った。
?「えっとね。ひまが買い物を終わらせてお家に帰る途中に、街灯の下で気を失ってる君を見つけたの!それでひまがここまで連れてきて様子を見てたの!」
まさかの助けてくれたパータンか。感謝。
ラ「街灯の下で…。てことはさっき助けを呼ぼうとしてたのは…?」
?「うん?なんか言った?」
ラ「い、いやなんでもないっす…!」
あびねぇ、まだ動揺してんな俺。
?「あ!で、ひまは『ひまわり』って言うんだ。君の名前は?」
え、名前?本名はまずいか…。
ラ「えっと、ラグー…、グ…ザ…。く、『葛葉』‼︎」
とっさで出た名前だが、良い名前だ。
ひ「葛葉…、この辺じゃ聞いたことないなぁ。」
良かった、バレてない。俺はこれからしばらく葛葉、で生きていくか。
ぐぅぅ…
葛「ッスゥーーーー。なんか良い匂いしますね。別に腹が減ったわけじゃないっすけど。なんだろう、喉でもなったのかなぁ…。」
緊張が解けたら腹がなった。絶対ごまかせてねぇ。何だ今の言い訳。
ひ「さっき夜ご飯のお鍋作ってたんだけど、葛葉くん食べる?」
食べたい。でも命の恩人だぞ?まだ耐えれるはず…。
葛「いやっ!そんな、悪いっすよ!助けてもらったのに…!」
ぐぅぅ…
あー、腹どっかで新しいのと交換できないかな。壊れてるわ、俺の腹。
葛「…すいません。もらって良いですか?」
頼むしかないじゃん…。
ひ「アハハッ。最初からそういえば良いのに!ちょっと待っててね!」
そういうと部屋から出ていった。
葛「さて、今のうちに再確認しようか。まず、俺は魔界から人間界に来て、魔力が無くなり空から落ちて気を失った。気づけばここにいて、ひまわりさんに助けられていた。そして豚が行方不明、と。」
まとめると、俺が助かったのスゲェ偶然じゃね?見つかってなかったら今頃死んでたり、他のとこに運ばれてたりしてるかもだし。ひまわりさん、感謝。まとめ終わったときに、ひまわりさんが帰ってきた。
ひ「はい!どうぞ召し上がれ!」
葛「ありがとうございます。じゃあ、頂きます…。」
そういや、母上と豚以外の料理食った事ないな。人間の飯、どんなもんだか…。
ハムッ
食べた途端、思考と動きが一瞬停止した。
ひ「どうしたん⁉︎もしかして食べれないものあった?」
話しかけられて意識が戻った。
葛「いや、違うっす…。これ、うま過ぎて…。」
なんだこれ。今まで食ったなかで一番旨い。母上の料理が不味いわけじゃない。それを超える旨さだった。具材の美味しさが全部出てて、噛めば噛むほど味が…。旨すぎるこれ。
ひ「そ、そう。でも良かった〜。」
食べる手が止まらない。おこがましかったがおかわりを頼んでみた。そのままひまわりさんも食べ始め、満腹になる頃には鍋が半分無くってしまったらしい。
ひ「ふぅ、もうお腹いっぱい…。」
葛「いやぁ、美味かったっす!」
ひ「えへへっ!」
食べ終わった食器を片づけて部屋に戻った。
ひ「葛葉くんはこの後どうするの?」
ひあまわりさんいそう聞かれ、行く当てもない俺はダメ元で聞いてみた。
葛「…あ、あの!俺、雑用とかするんでしばらくの間ここにいさせてもらえないでしょうか⁉︎」
急な要求だったからか、ひまわりさんも驚いていた
ひ「え、家は?」
葛「当分の間、家に帰れないんです!」
言い訳としては間違っちゃいないんだよな。捉え方は違うと思うけど。
ひ「えぇ、でもパパになんて言えば…。」
葛「この部屋に住まさせて下さい!」
ひ「ひまと一緒の部屋⁉︎」
他の人にバレたら危なそうだしな。今はひまわりさんを信じてここに居させてもらおう。
ひ「じゃあ、これから言うことを守るって言うなら良いよ?」
そんなんで良いならやるしかねぇ!
葛「…!良いんですか⁉︎絶対守ります‼︎」
ひ「まず、ひまの部屋から出ないこと。そして、パパに見つからないこと。最後に、悪いことはしちゃダメ!良いね⁉︎」
葛「はい!大丈夫っす‼︎」
ふぅ、これでしばらくは安心した場所で生活できるはず。するとしたらガチャっと音がした。
ひ「…⁉︎パパが帰ってきたかもしれない。ちょっと静かにしてて!」
そういうとひまわりさんは急いで玄関に向かった。再び他人の部屋で1人になった俺は今後どうするかを考えていた。ここでいつまで生活するか、ずっとここに住まさせて貰うわけにもいかないし、豚を探さないといけないし、考えることは多かった。下からいろいろ話す声が聞こえる。多分、俺が見つかったらひまわりさんはとても怒られるだろう。見ず知らずの俺を家に泊めさせてくれる人なんてそうそう居ないだろう。俺はこの状況に対し、どれだけ慎重にしたら良いか。何をしてひまわりさんに恩を返せば良いか。いくら考えても答えは見つかんなかった。考えているうちに眠くなってきて、俺はそのまま寝た。
____________________________________________
朝になって目が覚めた。フカフカのベットのお陰か目覚めが良かった。起きて気づいたことがあった。それはこのベットはひまわりさんのだったらしく、俺が使ってしまったせいで寝る場所が無く、ベットの下に布団を敷いて寝ていた。申し訳ないことをしたと思う…。とりあえず、目を覚ますために顔を洗いに行きたい。
葛「寝みぃ…。洗面所ってどこだ?なんか下にあった気がする。」
なんか忘れてる気がするけど顔洗いたい。俺はベットから起きて下に向かった。
ガチャ
部屋から出ると1人の男性と会った。絶対ひまわりさんのお父さんだ。
葛「……………おはようございます?」
?「……………あぁ、おはよう。…いや、誰だお前⁉︎」
そういや今頃昨日ひまわりさんに言われた約束を思い出した。部屋出んなって言われてたじゃん…。馬鹿だな俺。
葛「ッスーーーーー…いや、あの〜えっと、ですねぇ…。」
言い訳できる程の言葉や理由が見つからない。こればかりは全部俺が悪いからな。素直に言われることを守っておけば良かった。
?「君はなんでそこに…」
何か言いかけてた。その時。
ひ「ちょっと葛葉くん!ひまの部屋からで出ちゃダメだって…ぁ、パパ…。」
やっぱりお父さんだったか。これで完全にバレたな。早かった。ひまわりさんのお父さんは、俺たちにリビングに来るように言って先に降りていった。
ひ「葛葉くん、部屋出ちゃダメって昨日言ったじゃん…。」
葛「いや、マジで、やらかした。いつも通り起きて出ちゃいましたね…。」
迷惑しかかけてねぇな、全く俺は。この時聞いたがこの人は『社築』だと言っていた。
ひ「ん〜、じゃあ行こっか。」
葛「そうっすね…。」
もうこうなっては仕方ないのでリビングに向かうことにした。先に行って待っていた社さんがひまわりさんに質問をした。
社「ひまわり、この青年は誰なんだ?」
ひまわりさん、頑張って答えてください。
ひ「え〜とねぇ、話すと長くなるんだけど良い?」
ほんとに大変ですが、頑張ってください。
社「構わない。仕事は休んだからな、時間はたくさんある。」
ひ「じゃあ…。」
ひまわりさんが話し始めた時。
ガララッ!
?「人間の『ふとん』というのはこんなにも寝心地がよいのか‼︎」
赤髪赤目の女性が入ってきた。
?「ん、なんじゃ。みんな集まって?」
合計4人がこの家にいることが分かった。まぁ、このまま俺がこの家にいれるとは思わない。この後の弁解に期待するしか…。社さんがひまわりさんの話をどう捉えるかによって、今後の俺の生活が決まるといても過言なんだなぁ…。