ONE PIECE エピソードオブ恋姫†無双 無双の姫たちと九人の海賊   作:HAY

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プロローグ
第1話 “鏡”


とある世界のとある時代―――

そこはかつて海賊王と呼ばれた男“ゴールド・ロジャー”が残した宝、『ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)』をめぐり、多くの海賊たちが海を行く“大海賊時代”を迎えていた。

 

そしてここにも海賊王を目指す男と、その仲間達がいた。

 

「にしし!楽しみだな~“魚人島”!」

 

船長“麦わら”モンキー・D・ルフィ 懸賞金3億ベリー

 

「ぐこー」

 

剣士“海賊狩り”ロロノア・ゾロ 懸賞金1億2000万ベリー

 

記録指針(ログポース)もだいぶ下を向いてきたわね」

 

航海士“泥棒猫”ナミ 懸賞金 1600万ベリー

 

「けど海底なんて、どうやって行くんだろうな?」

 

狙撃手“狙撃の王様そげキング”ウソップ 懸賞金3000万ベリー

 

「んナミすあ~ん♡ロビンちゅわ~ん♡スリラーバークにあったファントムアップルでパフェを作ったよ~♡」

 

コック“黒足”サンジ 懸賞金7700万ベリー

 

「おやつか?ウマそうだな~」

 

船医“わたあめ大好き”チョッパー 懸賞金50ベリー

 

「あら、ありがとう」

 

考古学者“悪魔の子”ニコ・ロビン 懸賞金8000万ベリー

 

「お~し、メンテナンスも済んだし休憩すっか」

 

船大工“鉄人(サイボーグ)”フランキー 懸賞金4400万ベリー

 

「ヨホホホ~。おや?皆さん、海に何か浮いていますよ?」

 

音楽家“鼻唄”ブルック 懸賞金3300万ベリー

 

 

 

 

 

 

ブルックに言われ、ゾロとフランキーが海に飛び込み、拾ってきた物を見てみると…

 

「木箱?」

 

「積み荷の際か戦闘中に落としたのかしら?」

 

「よーし!開けてみようぜ!」

 

…と、ルフィがさっそく箱を開けようとするが…

 

「待て待て待てィ!少し前に流し樽を開けて、エライ目に遭ったのを忘れたのか⁉」

 

相変わらずのネガティブ思考でウソップがそれを制止する。

 

「スリラーバークにはもう何もねェだろ…」

 

「あんなタチ悪ィことする奴が、何人もいてたまるか…」

 

「でも、危険なものである可能性は十分あるわよ」

 

「そうだぞ。ナミの言う通り慎重に…」

 

「この木箱、けっこう厳重に密閉してあるわね。かなりの値打ちものが入っているのかしら?」

 

「何してるの⁉さっさと開けなさい!」

 

「変わり身早ェー!」

 

許可が下りたのでルフィは早速箱を開ける。

 

「開いたぞ!」

 

「中身は…」

 

ルフィ、ゾロ、サンジ、ロビン、フランキーが中を覗いてみると…

 

「鏡?」

 

1枚の丸い鏡が入っていた。

 

「かなり古い鏡ね…でもこの模様見たことがないわ。どこの文明の物かしら?」

 

「ロビンちゃんがわからねェなんて、よっぽど珍しいものか?」

 

「どれどれ、私にも見せて下さい。……ギャアアアアア‼」

 

「ギャー⁉」

 

「どうしたブルック⁉」

 

「鏡にコワイものが―――ってよく見たら私の顔でした」

 

「まぎらわしいわ!」

 

「イヤ~すいません、鏡に顔が映ったの久しぶりでしたから」

 

「そういやずっと影が無かったんだもんな」

 

その時…

 

カッ!

 

「ん?」

 

「鏡が…?」

 

「光りだした…?」

 

カァァァァァ…

 

「えっ?何々⁉」

 

「ギャー!呪われるー!死ぬーっ!」

 

「えーっ⁉死ぬのかー⁉」

 

「ナミさん!ロビンちゃん!早く俺の腕の中へ♡」

 

カァァァァァ…!

 

「何だコリャ…?」

 

「わっ!眩しい!目が眩みそうです!私、眩む目ないんですけどー!」

 

「おおおおおっ⁉」

 

カァァァァァッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?」

 

光が止み、気が付くとルフィは1人、山の中にいた。

 

「アレ?ここどこだ?サニー号は?

おーーーーーい、ゾローーーーー!

ナミーーーーー!

ウソップーーーーー!

サンジーーーーー!

チョッパーーーーー!

ロビーーーーーン!

フランキーーーーー!

ブルックーーーーー!

みんなどこだーーーーー⁉」

 

大声で名前を呼んでみるも、返事はない。

 

「ん?」

 

代わりに武器を持った、見るからにタチの悪そうな男たちが10人程現れた。

 

「何だお前ら?」

 

「見ての通り山賊だ」

 

「山賊か…久しぶりに見たな」

 

「久しぶり…?まあいい。持ってるモン、身に着けてるモン、全部置いてけ。下着も、草履も、帽子もな」

 

「帽子も?イヤだね」

 

「へッ!おとなしく身ぐるみ置いてきゃ、命だけは()らないでやろうと思ったのによ!やっちまえ!」

 

「「「「「「「「「「オオオオオッ!」」」」」」」」」」

 

そう言って男たちは武器を手に襲いかかる!

 

ドカッ!バキッ!ドガッ!

 

「…弱ェなお前ら」

 

―――が、いとも簡単にやられてしまった。

 

「なんとお強い……」

 

「ん?」

 

後ろから声が聞こえ、振り向くと1人の女が近づいてきた。

手には鉈のような武器、“青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)”を持っている。

 

「誰だお前?」

 

「我が名は“関羽(かんう)”、(あざな)を“雲長(うんちょう)”と申します。天の御遣(みつか)い様、お会いできて光栄です」

 

「てんのみつかい?」

 

関羽と名乗る女の言葉にルフィは首をかしげるのだった。

 


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