ONE PIECE エピソードオブ恋姫†無双 無双の姫たちと九人の海賊   作:HAY

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第107話 “黄巾の乱”

十万斤饅頭の事がきっかけで、自分達が持つ力の凄さを知った張三姉妹は味を占めてしまい…

 

『みんな~!今日も来てくれてありがと~!』

 

『ね~みんな知ってる~?今洛陽の市場で流行っている新しい化粧品!』

 

『あ~!知ってる知ってる!』

 

『お肌がしっとりツヤツヤになるのよね』

 

『『『アレ欲しいよね~~~!』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お届け物で~す』

 

『お届け物で~す』

 

『お届け物で~す』

 

『『『どうもありがとうございま~す!』』』

 

 

 

 

 

 

『これも!これも!全部あの化粧品だわ!』

 

『やった~!』

 

『思った通りになったね~!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねェねェ知ってる?この間発売された新しいお菓子!』

 

『お餅の中に餡子と果物が入ってるっていうアレね』

 

『『『アレ食べたいな~~~!』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お届け物で~す』

 

『お届け物で~す』

 

『お届け物で~す』

 

『『『ご苦労様で~す!』』』

 

 

 

 

 

 

『う~ん!美味し~!』

 

『ああ~♡こんなに美味しいお菓子が食べきれないほどあるなんて…幸せ~♡』

 

『天和姉さん、ほどほどにしないと太るわよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そういえば最近流行りの服があるんだってね?』

 

『状況説明呉服だっけ?』

 

『色んな種類があるらしいわね』

 

『『『着てみたいな~~~!』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お届け物で~す』

 

『お届け物で~す』

 

『お届け物で~す』

 

『『『ありがとうございま~す!』』』

 

 

 

 

 

 

『『どうしよ~!』だって~!面白~い!』

 

『慌て者の天和姉さんに似合いそうね』

 

『え~⁉人和ちゃんひど~い!』

 

『あ!これ結構可愛いかも!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねェ“カボチャ”って知ってる?』

 

『皮が硬くて、変わった形をしている植物ね?』

 

『中の果汁は甘くて美味しいらしいわね』

 

『『『食べてみたいな~~~!』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お届け物で~す』

 

『お届け物で~す』

 

『お届け物で~す』

 

『『『お疲れ様で~す!』』』

 

 

 

 

 

 

『本当に硬いね~包丁を入れてもびくともしないよ』

 

『たしか…裏側の真ん中辺りがちょっと柔らかいから、そこから包丁を入れるって…』

 

『うわ~!これで作った飲み物すっごく美味しい~!』

 

その後も3人は、欲しい物を次々と要求していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなある日、舞台中に突然役人が押し入り、武装した兵が張三姉妹を包囲した。

 

『どういう事ですか⁉舞台の途中で急に中止しろだなんて⁉』

 

抗議する人和。

 

『こういった事はちゃんと我らの許可を取って行うものだ。そうでない物は中止して当然だ!』

 

『でも、興行主はちゃんと許可を取ったって…』

 

『わしはそんな話聞いていないが?』

 

『そ、そんな…⁉』

 

『お願いします!舞台を続けさせてください!』

 

『みんな舞台を楽しみにしているんです!』

 

天和と地和も必死に懇願する。

 

『そこまで言うのなら、わしも許可してやってもいいが…。当然、それなりの…』

 

そう言うなり役人のリーダーらしき人物は、手をいやらしく動かし、人和に近づいて行く。

 

『っ!あ、あなた達まさかそれが目的で…⁉』

 

『さァ~?何のことだか?』

 

そう言って人和の胸に手を伸ばす役人。

 

『っ!こ、来ないでっ!』

 

『ぐおっ⁉』

 

人和は思わずブルックに教えて貰った突きの要領で、役人の頬を“まいく”で殴り飛ばす。

 

『あ~あ、役人に手ェだしちゃった…』

 

『これはもう連行するしかねェな…』

 

そう言って天和と地和の後ろにいた兵士が2人の肩を掴む。

その手つきや表情は、どう見ても罪人を連行するものではなく、セクハラをする男のものである。

 

『い、いやっ!』

 

『がっ⁉』

 

『触るなっ!』

 

『ぐえっ⁉』

 

天和、地和も同様に“まいく”で兵士の鳩尾と顎を突き飛ばす。

 

『ちょ、張角ちゃん達って結構強いのか?』

 

『意外だな…』

 

思わず観客も動揺する。

 

『ええい!こうなったらこいつら三人とも逮捕だ!』

 

役人が起き上がりながらそう言い、兵士達は天和達に近づいて行く。

 

『いい加減にしろ役人!』

 

『そうだ!横暴だぞ!』

 

『張角ちゃん達に触るなァ!』

 

観客達も抗議するが…

 

『黙れ黙れェ!』

 

『役人に逆らうのは犯罪だぞォ!』

 

…役人達は止まらず、観客にまで武器を向け脅迫する。

 

『っ!』

 

その様子を見て、地和がキレた。

そして例の暗示を使い、お願い―――命令をした。

 

『みんなァーーー!役人をやっつけちゃってェーーー!』

 

『『『『『『『『『『おおおおおーーーっ!』』』』』』』』』』

 

『⁉』

 

『な、何だコレは⁉』

 

『う、うわあああ⁉』

 

その結果、その場にいた観客が全員で役人を叩きのめし、張三姉妹は難を逃れた。

 

しかし、ここで問題が起こった。

 

『『『『『『『『『『おおおおおーーーっ!』』』』』』』』』』

 

その後、観客達は全員、勢いよく舞台会場を飛び出して行った。

 

『あ、あれ?み、みんなどこ行くのー?』

 

『!ひょっとして…』

 

『ちぃ姉さんどうしたの?』

 

『ちぃが今、『役人をやっつけて』って言ったから…みんな、この街の役人を全員倒すつもりなんじゃ…?』

 

『『⁉』』

 

地和の予想通り、『役人をやっつけろ』という命令を受けた観客達は役所に殴り込み、その街の役人を全員追い出してしまったのだった。

 

『『『…………』』』

 

その後、張三姉妹は荒らされた役所で立ち尽くしていた。

 

『ど、どうしよう…⁉とんでもない事になっちゃったよー⁉』

 

天和は完全にパニックになっている。

 

『何でこんな事になっちゃったの~⁉』

 

天和は泣きそうになりながら叫ぶ。

 

『それは…』

 

人和は横目で地和を見る。

 

『そ、それよりこれからどうするか考えないと!』

 

『そうね。明らかな反乱を起こした以上、確実に指名手配されているでしょうし…』

 

『それじゃあ私達、捕まって牢屋に入れられちゃうの…⁉』

 

『牢屋ぐらいで済めばいいけどね…』

 

『人和ちゃん…それってどういう事…?』

 

『つまり、こういう事よ』

 

そう言って地和は、首の前で手のひらを水平に動かす。

 

その意味を理解した天和は真っ青になる。

 

『ヤダヤダヤダーーーッ!お姉ちゃんまだこの年でお星様になりたくないよーーー!』

 

『ちぃだってそんなの嫌よ!何か…何か方法を考えないと…!』

 

『一番簡単な方法は、私達だけで逃げる事ね』

 

人和が提案する。

 

『それいいわね。実際に手を挙げたのはちぃ達じゃないし、三人だけだったら、ほとぼりが冷めるまでどこかに身を隠せるだろうし…』

 

『そんなの駄目だよ!』

 

天和が叫ぶ。

 

『私達のせいなんだから、みんなを見捨てて、私達だけで何の責任も取らないで逃げ出すなんて、絶対駄目だよー!』

 

『じゃあどうするのよ?』

 

『お姉ちゃんに訊かないでよ~!お姉ちゃん生まれてこの型、自分で考えて上手く行った事なんて一度も無いんだからー!』

 

『あー!もう!わかったわよ!』

 

『『⁉』』

 

地和が叫ぶ。

 

『だったら、ちゃんと責任取ってやろうじゃない!』

 

『責任を取るって…』

 

『ちぃ姉さん、何をする気?』

 

『こうなったら徹底的に()ってやるのよ!

毎日舞台をやって、どんどん仲間を増やして、十万とか二十万ぐらいにまでして…!

官軍が私達を怖がって、戦うのを止めようとするぐらいまで、反乱の規模を大きくしてやるのよ!』

 

『え…⁉』

 

地和の提案に天和は戸惑うが…

 

『……それ…良いかもしれないわね…』

 

『人和ちゃん⁉』

 

『漢中っていう所は、一つの教団があまりに大きな勢力を持っているから、国から独立した政治を認められているらしいわ。

同じ様に規模が大きくなれば、私達を暴徒ではなく、一つの国として認めて貰って、どこか落ち着ける領土を手に入れれば…。

この方法なら、私達も助かるし、みんなを見捨てる訳でもないし…』

 

『そ、それはそうだけど…』

 

最終的に地和のその提案は採用され、3人は支持者達と共に行動を開始したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして暴動から一ヶ月経ち、張三姉妹が立ち上げた集団は黄巾党と呼ばれ、官軍の討伐対象とされる様になった。

 

「―――――さん!!天和姉さん!」

 

「!な、何人和ちゃん⁉」

 

「何じゃないわよ。舞台の時間よ」

 

「さ~!張り切って歌うわよー!」

 

「う、うん…」

 

2人に呼ばれ、天和は重い腰を持ち上げて椅子から立ち上がる。

 

(……本当に…他に方法は無かったのかな…?)

 

その時、机の上に放置されていた一枚の貼紙が目に入る。

自分達の舞台の宣伝に作られた物で、少し前まで4人で活動していた頃の物だ。

 

(ブルックさん…助けて……!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び、桃花村。

 

ルフィ達は出陣の支度を着々と整えていた。

 

「朝廷からの贈り物が早速役に立ちましたね」

 

「これだけの馬がいれば、おれ達も全員馬で移動できるし、軍需物資も十分運べるな」

 

朱里とサンジはそんな会話をしながら、武器や食料を用意する。

 

「なァ紫苑、本当におれも一緒に行っていいのか?」

 

「ええ。璃々の遊び相手には蒲公英ちゃんもいますし、いつまでもウソップさんに甘えさせる訳にはいきませんから。久し振りに仲間と一緒に、大暴れして来て下さい」

 

「そうか…じゃあ遠慮なく行ってくる!」

 

「がんばってね!お父さん!」

 

「おう!」

 

「てめーはむしろ留守番させて欲しいだろうけどな」

 

「な、何言ってんだゾロ⁉んなワケねーだろ!」

 

「でも、足が思いっ切り震えているのだ」

 

「こ…これは武者震いだ!武者震い!」

 

「ぷぷっ…!」

 

紫苑は思わず吹き出してしまった。

 

「なーフランキー、さすがにお前が馬に乗るのは無理なんじゃねェか?」

 

「確かに…体中に鉄が仕込んでありますからね…フランキーさんの体重を考えると、お馬さんにはちょっと厳しいかも…」

 

心配そうにするチョッパーとブルック。

 

「なァに!心配無用!こういう時の為に用意していた物があるのさ!」

 

そう言ってフランキーが持ち出してきたのは…

 

「これぞおれの愛馬!“カイザーホースバルガン号”だ!」

 

ハンドルの中央部分に馬の頭がついたマウンテンバイクだった。

全体は金属製で、サドルやタイヤの部分には獣皮を使用している。

 

「「「スゲーッ!」」」

 

「おおーっ!素晴らしいですねー!」

 

ルフィ、ウソップ、チョッパーは目を輝かせ、ブルックも興奮気味になっている。

 

「馬の頭、必要なの?」

 

対してナミは、冷たくそう言い放つのだった。

 

「なーんでたんぽぽ達は留守番なのさー?」

 

「誰かが村に残っていないと危ないだろ?ましてやお前は修行中の身なんだから当然だ!」

 

「ちぇーっ…」

 

「それでは翠、紫苑、馬岱殿も、村を頼むぞ」

 

「おう!愛紗達も気を付けてな!」

 

愛紗が挨拶を終えると、フランキーは自転車に、鈴々は子豚に、残りの者達は馬に乗る。

 

「それじゃあ、行きましょう!」

 

「よーし!行くぞー野郎共ー!出陣だーーー!」

 

「「「「「「「「「「オオーーーッ!」」」」」」」」」」

 

こうして“劉”、“関”、“張”、“葛”、そして8つの海賊旗を掲げ、総勢500名の義勇軍は出発した。

 

 

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