ONE PIECE エピソードオブ恋姫†無双 無双の姫たちと九人の海賊   作:HAY

119 / 179
真・恋姫†無双編 完結です!



第119話 “桃園の誓い”

数日後。

桃花村に戻った桃香は、ルフィや愛紗達に改めて、自分が義勇軍の総大将を務めるという事や、義勇軍を率いて自分がやり遂げたい事、可能な限り戦を避けて成し遂げたいという事を伝えた。

 

「私が言っているのはただの理想論で、実現なんて不可能なのかもしれません。

戦で力を手に入れる事より難しくて、危険が伴う事かもしれません。

それでも協力してくれませんか⁉」

 

真剣な表情と真っ直ぐな目でそう訴える桃香に対し…

 

「わかりました。劉備殿」

 

愛紗は前に出て跪き…

 

「この命、劉備殿の志の為に…貴殿の理想の為にお使い下さい」

 

そう告げるのだった。

 

「鈴々も!桃香お姉ちゃんに付いて行くのだ!」

 

「私も。戦のない世の中の為に、この智慧を使わせていただきます!」

 

「あたしも。協力するぜ!」

 

「たんぽぽも!」

 

「私も。劉備さんの可能な限り戦をしたくないという気持ち、とても共感しましたから」

 

鈴々、朱里、翠、蒲公英、紫苑もそう言って前に出る。

 

「私も!劉備さんの考え、嫌いじゃないし!」

 

「ええ。人が死なないなら、それに越した事はないわ」

 

「おれも。間違っていないと思うぞ」

 

「誰だって平和がいいに決まってますからね」

 

「劉備ちゃんの意見に、反対なんてする訳無いよ!」

 

「どんなに危険だろうと、おれ様達に任せておけ!」

 

「てめェがやりてェ事なんだろ?遠慮する事ねェ!ドンと胸張ってやれ!」

 

「どうせ野望を抱くなら、困難な方がやりがいがあるしな…!」

 

ナミ、ロビン、チョッパー、ブルック、サンジ、ウソップ、フランキー、ゾロもそう言って笑いかける。

 

「皆さん…」

 

「桃香!」

 

「!」

 

「これからもよろしくな!」

 

そう言ってルフィは手を差し出す。

 

「はい!」

 

桃香は満面の笑みを浮かべて、その手を握り返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからさらに数日後。

ルフィ達麦わらの一味と桃香ら義勇軍の首脳陣、さらに蒲公英と璃々を加えた17人は、桃香の故郷である楼桑村を訪れていた。

 

「あれです」

 

桃香は一本の大きな桑の木の下にある、一軒の家を指した。

 

「あ…」

 

家の中から、桃香の母と思われる女性が出て来た。

 

「母様、只今戻りました」

 

「桃香…」

 

「母様、申し訳ありません…宝剣は…」

 

「いいですか桃香」

 

「?」

 

桃香の話を遮り、桃香の母は口を開いた。

 

「人は立ち上がるべき時に立ち上がらなければなりません。

たとえ宝剣が戻らずとも、あなたが御先祖の志を正しく受け継ぎ、その血筋に相応しい人物になってくれた事を、母は嬉しく思いますよ」

 

「母様…」

 

「それから、国家への忠義と親への孝行を両立するのは難しいでしょうから、今は忠義に専念しなさい。

孝行は私個人にではなく、私の中の劉の血筋に対して、相応の孝行が可能になってから初めて行いなさい」

 

「わかりました」

 

母は桃香の返事を聞くと、今度は後ろにいたルフィと愛紗に向かい…

 

「どうかこの子事を、よろしくお願いします」

 

「おう!任せとけ!」

 

「必ずや!」

 

「では…皆様の門出を祝して、ささやかながら宴席の用意を…」

 

そう言って母はどこかへ去って行った。

 

「劉備殿の母上は、全てわかっていた様ですな」

 

「やっぱすげーな、お前の母ちゃん」

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして…

 

「おお…!」

 

「キレ~だな~!」

 

「昔から、この時期にはここでお花見していたんです」

 

一同は桃香の家の近くにある桃園に移動した。

 

そこには桃香の母が近所の住民に呼びかけて用意して貰った酒やご馳走が並べられ、宴席が設けられていた。

 

「鈴々の村にも負けてないのだ~」

 

「桃花村の桃園にも匹敵しますね」

 

「こりゃいい景色だ」

 

「ん~…気持ちいい~!」

 

「宴席にはぴったりだな」

 

「ああ、こんな場所で飲まねェ手はねェな」

 

「やっぱ花っていいよなー!」

 

「翠姉様は花より団子…いやお肉でしょ?」

 

「わ~い!おはなみ~!」

 

「ふふ…璃々ってばはしゃいじゃって」

 

「キレーだな!ドクターの桜みてェだ!」

 

「桃のいい香りね」

 

「良い宴になりそうだ!」

 

「ヨホホ!私、一曲歌いたくなってきました!」

 

皆の盛り上がる中…

 

「あの…皆さん」

 

桃香が真剣な声で口を開いた。

 

「お願いがあるんです」

 

「お願い?」

 

「ルフィさん、関羽さん、張飛ちゃん…改めて私と義兄妹(きょうだい)になっていただけませんか⁉

他の皆さんも、私と真名を交換して貰えませんか⁉

戦友として―――主従関係として!」

 

「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」

 

「私は覚悟を決めました。皆さんと共に戦う事、皆さんの大将となる事を!だから、お願いします!」

 

そう言って桃香は頭を下げる。

 

「……わかりました()()

 

「!」

 

愛紗の声に桃香は頭を上げる。

 

「仲間として、主従として、義兄妹(きょうだい)として!共に戦いましょう!」

 

「はい!」

 

「それから…せっかくですし、チョッパー殿達にも我々の真名をお預けします」

 

「あ!それいいですね!」

 

「鈴々も預けるのだ!」

 

「だったらあたしも!」

 

「たんぽぽも!」

 

「勿論、私もお預けしますわ」

 

「本当か⁉」

 

「そりゃ嬉しいな!」

 

「ふふ…ありがとう」

 

「アウ!何か改めて仲間になったって感じがすんな!」

 

「それでは、改めてよろしくお願いしますね」

 

 

 

 

 

 

「よし、じゃあ始めるぞ!」

 

今、ルフィ、桃香、愛紗、鈴々はそれぞれ酒が注がれた杯を手にし、他の者達は遠巻きにその様子を見守っている。

 

「何だか、最初に三人で盃を交わした時を思い出しますな」

 

「あの時も、桃の花がきれいだったのだ!」

 

「今日からは私も一緒ですね!」

 

「ああ!これで桃香も、おれ達の兄妹(きょうだい)だ!」

 

そして4人は、盃を交わした。

 

(パイパイちゃんや袁紹さん…他の皆さんも元気かな…?)

 

桃香を始め、皆は大陸中にいる友を思い出すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、荊州、水鏡の庵。

 

(あわわ~!朱里ちゃんが送ってくれたこの本…すごい!こ、こんな受け方が…!)

 

雛里は顔を真っ赤にして本を読んでいた。

 

「雛里~ちょっといいかしら?」

 

「あわわっ⁉す、水鏡先生⁉」

 

「?どうかしたの雛里?」

 

「な、何でもありましぇん!」

 

一体何の本を読んでいたのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

兗州、陳留郡。

 

春蘭と秋蘭は、季衣も交えて自分達の屋敷で酒を飲んでいた。

 

「ああ~♪華琳様ァ~♪もっと私を見て~♪」

 

「春蘭様、荒れてますね…」

 

「ここ数日、酒に酔うといつも歌っておるが…一体どうしたというのだ?」

 

レンゲをマイク代わりにして歌う春蘭を、秋蘭と季衣は疲れた様子で見ている。

 

「そういえば季衣よ、今日は流琉は一緒ではないのか?」

 

「今日は華琳様と一緒に料理を作るそうです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

華琳の宮殿、その厨房。

 

「え~っと…確か次はお肉を…」

 

「あら流琉、腕にたれがついているわよ」

 

華琳は流琉の腕のたれを舐めとった。

 

(キィィィィィ~~~!華琳様に腕を舐められるだなんて~~~!なんて羨ましい~~~!

どうしてあそこにいるのが私ではないのですか~~~⁉)

 

その様子を桂花は、物陰から悔し涙を流して見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宮殿内の一室。

 

「気にしない♪気にしない♪イェイ!」

 

「稟ちゃーん、お風呂上りに全裸のまま歌っていると風邪ひきますよー」

 

「⁉ふ、風⁉い、いつからそこに⁉」

 

「稟ちゃんが鼻歌を歌い始めた所からでしょうか?」

 

「ほぼ最初からじゃないですか!」

 

『そうとも言うなー』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宮殿の入口。

 

「皆さん、お久し振りです」

 

「ようこそいらっしゃいました」

 

柳琳と栄華はそこである人達を出迎えていた。

それは…

 

「うん、久し振り~!」

 

「こうして会うと、やっぱり黄巾の乱の時を思い出すわね…」

 

「これから、よろしくお願いします」

 

華琳の下で活動する事になった天和達だった。

 

「それでは、中で今後の動向や予算について、詳しくお話を…」

 

「あ~~~れ~~~⁉」

 

「「「「「⁉」」」」」

 

柳琳がそう言った所で、突然空から香風が降って来た。

 

「しゃ、香風さん⁉何をしていたんですの⁉」

 

「城壁の上で……あの……空を飛ぶやつの練習してた…」

 

「そういうのは、まず低い所で行って下さいまし!」

 

「は~い…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

城下町の工房。

 

「うおりゃーーーっ!」

 

真桜はそこで勢いよく金槌を振るっていた。

 

「真桜ちゃん…また何か作ってるの?」

 

「この間のが不評だった事で懲りてないのか?」

 

「不評だったからこそや!今度こそすんごいの作って、汚名返上したるでー!」

 

「元気なのはいいけど…」

 

「また爆発させて我々に迷惑を掛けるなよ?」

 

「大丈夫やって!あんな事はもう二度と起こさへんから…」

 

ドゴォーーーン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陳留郡、別の街。

 

「ほらもうすぐっすよー!頑張るっすー!」

 

「よいしょっ……わあ…!」

 

白湯は華侖に案内され、見張り用の櫓に特別に登らせて貰っていた。

風鈴も一緒である。

 

「すごい…遠くまでよく見える…」

 

「はい。こうして少しでも早く街の異変に気付く事で、民の暮らしを守る事ができるのですよ」

 

「民を守る為の重要な場所なんですね…」

 

「あ!あそこ煙出てるっす!火事かもしれないっす!急いで見て来るっす!」

 

華侖はあっと言う間に櫓を降りて行った。

 

「す…すごい…」

 

「一見能天気な様でも、れっきとした民を守る役割を請け負った方なんですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

洛陽の宮殿。

 

「では皇甫嵩殿、今回もよろしくお願い致しますぞ」

 

「こちらこそ、よろしくお願いします。所で卑弥呼殿、そちらの御方は?」

 

「私は貂蝉。漢王朝の出身で、卑弥呼の知り合いよ」

 

「身元は私が保証しよう。この場に同席させて欲しい」

 

「わかりました」

 

ある部屋で楼杏、貂蝉、卑弥呼は交易について話をしていた。

 

「それでは…」

 

「おい!皇甫嵩!」

 

「か、何進将軍⁉今は交渉中で…」

 

「それ所じゃないのよ!」

 

「空丹様を何とかして下さい!」

 

「それに何太后様に趙忠殿も⁉」

 

「もー三人共どうしたのよ?」

 

慌てふためく3人の後から入って来たのは…

 

「て、天子様⁉そ、その蛇は⁉」

 

両手で一匹のヘビを鷲掴みにした空丹だった。

 

「さっきお庭で捕まえたのよ。この子面白い身体しているでしょ?」

 

空丹は怖がる様子もなくヘビの頭に顔を近づける。

 

「て、天子様…!」

 

「むん!」

 

「「「「⁉」」」」

 

次の瞬間、卑弥呼がヘビをひったくった。

 

「霊帝陛下、この蛇というのは人を死なせる事もある危険な生き物ですので、触ったりしてはいけません」

 

「あら、そうなの?気を付けるわ」

 

((((ほっ…))))

 

傾達4人は胸を撫で下ろす。

 

(しかし…この様な宮殿内に蛇が紛れ込むとは…)

 

(嫌な予感がするわね…)

 

卑弥呼と貂蝉は密かに不安を覚えるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

豫州、汝南郡、美羽の宮殿。

 

「ぷはーっ!この一杯の蜂蜜水の為に生きているとうものじゃー!」

 

「美羽様、口の周りべたべたですよ」

 

七乃は美羽の口元を拭う。

 

「七乃ー妾は今日、踊りが見たい気分なのじゃが…」

 

「踊りですか?では踊子を…」

 

「そうではなくてホレ、天の御遣い共が黄巾の乱の後踊っておったのがあったであろう?」

 

「あー…あの鼻にお箸を入れて笊を持つやつ…」

 

「そうじゃ、七乃、アレを踊ってたもう」

 

「はーい!……って、え⁉わ、私が踊るんですか⁉アレを⁉」

 

「そうじゃ!妾は七乃がアレを踊るのを見たいのじゃ!」

 

「ええ~~~っ⁉」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冀州、渤海郡。

 

「ああ!猪々子さん!斗詩さん!真直さん!ついにお宝を見つけましたわよ!

 

 

 

 

 

……ま~これは何て美しい白鳥の~…むにゃむにゃ…」

 

「麗羽様…夢の中で何を見つけたんだ?」

 

「たぶんろくな物じゃないと思う…」

 

麗羽、猪々子、斗詩、真直は城の食堂で酒を飲んでいた。

用事があって麗羽を訪ねていた白蓮も一緒である。

 

「なのに麗羽様ってば~…」

 

「相変わらず大変そうだなお前ら…」

 

そして白蓮はぐでんぐでんになった真直の愚痴を聞いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

涼州、武威郡、宮殿の庭。

 

「さ、あんたの番よ」

 

「ぐぬぬぬぬぬ…!」

 

詠とねねは象棋(しゃんちー)というボードゲームで勝負をしていた。

月、恋、霞、華雄も近くで観戦している。

 

(ねね…これはもう無理…)

 

「どうしたの?早くしなさいよ」

 

(こ…こうなったら奥の手なのです!)

 

ねねは手の先を何かを招く様に動かす。

 

「わおん!」

 

「うえっ⁉」

 

途端に張々が突っ込んできてゲーム盤をひっくり返した。

 

「はっはー!これで勝負は振出しなのです!」

 

「ちょ…あれ反則やないか?」

 

「まァ、策を弄するという点では、ねねも負けておらんという事だろう」

 

「大丈夫だよ。振出しになっても、詠ちゃんは負けないから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

涼州、隴西郡、城の一室。

 

「そして…そのまま蒲公英も混ざって三人で…!きゃ~!」

 

「蒼~いる~?ちょっと頼みたい事が…って何⁉この竹簡や木簡の量⁉」

 

「ああ!鶸ちゃん、どうしよう⁉妄想と筆が止まらないよ~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

揚州、呉郡、宮殿。

 

雪蓮、蓮華、シャオは城のバルコニーで飲茶をしていた。

給仕をしている大喬と小喬も一緒である。

 

「あ~んもう!特売のお饅頭買えなかった~!」

 

「小蓮様~!」

 

「申し訳ありませ~ん!」

 

「シャオ、我儘言わないの」

 

「そうそう、代わりに十万斤饅頭山ほど買って貰えたんだからいいじゃないの」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

城の書庫。

 

「ほほーう、亞莎さんは普段その様な書物を読んでいるのですか…」

 

「は…はい…そうですけど……ど、どうかしましたか?」

 

「そりゃ古来より『敵を利用する事は上策』と言われていますからね。敵の力のつけ方を盗み取って自分を磨く事は当然ですよ」

 

「敵だなんて…私と包さんは孫家に仕える者同士じゃないですか」

 

「いやいや!同じ主に仕えるからこそ、出世を競い合う敵じゃないですか!

包は亞莎さんに負けるつもりは微塵もありませんからね!

破竹の勢いで出世して、必ず孫家の筆頭軍師になってやるんですから!」

 

「ほほーう、なら出世の為にもどんどん働いて貰わねばな」

 

「ひゃわわ⁉お、お師さん⁉」

 

「あ、雷火様」

 

「こんな所で油を売りおって!わしが言ってた税収の整理はちゃんと済んでおるのじゃろうな⁉」

 

「それはちゃんとやりましたよ!」

 

「だったらさっさと…」

 

「雷火様~!助けて下さ~い!」

 

「の、穏⁉どうしたのじゃ⁉」

 

「炎蓮様が久し振りにお歌を歌いたいから演奏しろって…!」

 

「さァ包!仕事に戻るぞ!やるべき事は山ほどあるのじゃからな!」

 

「はいお師さん!今日もビシバシしごいて下さい!」

 

「ああ~!雷火様~!包さんも逃げないで下さい~!亞莎さ~ん!」

 

「え、えーと!わ、私も仕事の続きがありますので!」

 

「ああ~!」

 

「おい穏!」

 

「ひィっ⁉炎蓮様~⁉」

 

「何逃げてんだ!さァ!楽器は用意した!一曲頼むぞ!」

 

「ひ~ん!誰か助けて下さ~い!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

呉郡、城下町の居酒屋。

 

祭と粋怜がそこで酒を飲んでいた。

 

「あー!やっぱり仕事を抜け出して昼間に飲む酒って最高ねー!」

 

「全くじゃ!夜一仕事終えた後に飲む酒とは、また別の味がするのう!」

 

「そうそう!仕事をさぼっている背徳感とか、冥琳に見つかるんじゃないかっていう恐怖がたまらないのよね!」

 

「その通りじゃ!」

 

「ほほう…それではさぞかし楽しんでいるのでしょうね」

 

「当然じゃ!……うん?」

 

不意に聞こえた第三者の声に2人がゆっくりと首を動かすと…

 

「…………」

 

「「…………」」

 

鬼神の様なオーラを身に纏った周公瑾がそこに立っていた。

 

「何か言い残す事は?」

 

「「何モアリマセン…」」

 

「潔くてよろしいですな」

 

そのまま2人は連行されていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

呉郡、とある河川。

 

思春と明命、そして四つん這いになったずぶ濡れの梨晏がそこにいた。

 

「ぶはーっ…やっぱり…しんどい…」

 

「大丈夫ですか梨晏様?」

 

「しかし意外だな…梨晏殿が泳げなかったとは…」

 

「うん…子供の頃、川で溺れてからどうしてもね…」

 

「まァ、少しずつ慣れていくしかあるまい。もう一回行くぞ」

 

「ええっ⁉ちょっ…思春待って!まだ心の準備がぶぼがばべ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

荊州、江夏郡、城の一室。

 

そこには病気を患った黄祖の部下達が大勢おり、華佗による治療を受けていた。

 

「よし!これで全員処置は完了だな!」

 

「済まぬな」

 

「なァに、病から人を救うのが医者の務めだ。気にする事はない。

所で、お前は身体は大丈夫か?随分とやせ細っている様だが…」

 

「私は昔からこの様な体格だ。まァ、最近は色々あって頭痛や腹痛、胸騒ぎが絶えないがな…」

 

「根本的な解決にはならないかもしれないが、症状を和らげる事ならできるぞ」

 

「……頼めるか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

徐州、ある畑。

 

「よし!これでこの辺り一帯の種蒔きは完了だね!」

 

「喜雨」

 

「母さん!」

 

「唐辛子の増産の件だけど、許可が下りたわ。陶謙様も積極的に支援してくれるそうよ」

 

「本当⁉じゃあ明日から早速、畑の準備に入るよ!ありがとう母さん!」

 

「構わないわよ。これが私の仕事だし、可愛い一人娘の頼みだもの」

 

「母さん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある街。

 

「にゃー!そのおにくすっごくおいしそうにゃー!」

 

「当然!さっき切り出したばかりの一級品だもん!」

 

「その分お値段ももの凄いけどね!」

 

「にょ⁉ミケたちおかねはもってないにょ…」

 

「ええ⁉それじゃあ売れないよ!」

 

「本当に持ってないの?」

 

「おひるごはんにもってきたくだものしかないにゃ…」

 

「これは…!随分と珍しい果実ですね…一口貰ってもよろしいでしょうか?」

 

「ちょっとだけならいいにゃん」

 

「あむ…美味しいー!」

 

「初めて食べる味ですね!」

 

「ねェねェ!これと交換するならお肉あげるよ!」

 

「ほんとかにゃ⁉」

 

「うん!これなら商品価値としては十分だし!」

 

「だったらこうかんするにょ!」

 

「まいどありー!」

 

「またこんな果物手に入れたら持って来てよ!」

 

「美味しい物と交換してあげるからさ!」

 

「ほんとうにゃ⁉だったらもってくるにゃ!」

 

「たくさんとってくるにゃん」

 

「またのご来店、お待ちしておりますね」

 

「よーしこぶんどもー!おいしいものももらったし、たんけんのつづきにゃー!」

 

「「「にゃー!」」」

 

「……行っちゃったね」

 

「どこの子達だったんだろうね?」

 

「見慣れない服装でしたね」

 

「おう!雷々、電々、美花、客の出入りはどうじゃ?」

 

「あ!桔梗(ききょう)様!焔耶(えんや)さんも!」

 

「それはもう絶好調だよー!」

 

「今日はどういったご用件で?」

 

「桔梗様が酒をお求めでな…」

 

「だったら昨日、中々良いお酒が入った所だよー!」

 

「当然、お値段も少し張るけどね!」

 

「おお!ではそれを貰おうか!」

 

「ありがとうございまーす!」

 

「おつまみ、少しおまけしておきますねー!」

 

「おお!話がわかるではないか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び、楼桑村。

 

「おーし!準備はいいな⁉」

 

ルフィ達は全員杯を持って宴席に着き、ウソップが乾杯の音頭をとる。

 

「それでは黄巾の乱の平定と麦わらの一味の船員(クルー)の再集結、新たな桃花村義勇軍総大将の劉備玄徳、そしてルフィ、桃香、愛紗、鈴々の義兄妹に…」

 

「「「「「「「「「「乾ぱーーーーーい‼」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不思議な鏡の力により、謎の世界へと降り立った海賊“麦わらのルフィ”とその仲間たち―――――

麦わらのルフィと固い兄妹の絆で結ばれた“劉備”、“関羽”、“張飛”―――――

運命の糸に導かれ彼らの出会った無双の姫君たち―――――

 

九人の海賊と無双の姫君たちの物語は、ここにまた一つの区切りを迎えたのだった。

 

 




真・恋姫†無双 乙女大乱編もある程度書き溜めてから投稿します。
ちょっと色々と忙しいので、いつになるかわかりませんが、なるべく早く投稿できるよう頑張ります!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。