ONE PIECE エピソードオブ恋姫†無双 無双の姫たちと九人の海賊 作:HAY
やっと恋姫キャラが全員出揃いました。
南蛮の西の方にある銀坑洞。
そこには南蛮大王
ほとんどの住民は洞窟に住んでいるが、何人かは家屋に住んでいた。
孟獲の屋敷はその集落から少し離れた場所にあり、巨大な大木の上に二階部分を造る形になっている。
その屋敷にある玉座兼寝台である台座の上で、一匹の象と一人の少女が昼寝をしていた。
少女は緑の長髪で白虎の毛皮を身に纏い、同様のネコミミ、肉球手袋、肉球靴、尻尾を身に着けている。
象の方は両手で抱きかかえられる程の大きさであり、身体はピンク色で金色の王冠を被っている。
この少女こそが南蛮大王“孟獲”であり、一緒に寝ているのが彼女のペットである南蛮象の“パヤパヤ”である。
「うにゃ~…“
そんな寝言を言いながら、“孟獲”こと“美以”は目の前にあったパヤパヤの尻尾に噛みつく。
「っ⁉パヤ~~~⁉」
当然パヤパヤは痛さのあまり悲鳴をあげる。
「パヤパヤパヤパヤ~~~!」
「どうしたのにゃパヤパヤ…?うるさいにゃ…」
パヤパヤの叫び声で美以は目を覚ます。
「パヤパヤパヤ!パヤパヤパヤパヤヤ~!」
パヤパヤは美以の前に歯型の付いた尻尾を突き出しながら泣き叫ぶ。
おそらく美以に尻尾を噛まれた事を訴えているのだと思われる。
「なに言ってるにゃ?美以はパヤパヤのしっぽかんだりしてないにゃ」
しかし、寝ぼけてやった事である為、美以には自覚がない。
「パヤパヤパッ!パヤパヤパ~!」
「やってないものはやってないにゃ~!」
「パヤパヤパ!パヤパヤパヤパ~!」
「ご主人さまにむかってその言いぐさはなににゃ~!」
「パヤパヤパヤ~!パヤパヤヤ~!」
何故会話が成立しているのかはさておき、ケンカになってしまう2人(実際には一人と一匹?もしくは2匹?)。
「もーかんにんならないにゃー!そんなに美以のところがいやなら出て行くにゃー!」
「パヤ~⁉………っ!パヤパヤパ~!」
売り言葉に買い言葉でパヤパヤは屋敷を飛び出し、森の奥へと消えてしまった。
「あ…!……ふん!」
▽
「これが最後の目印の谷ですから…」
「ここが銀坑洞です!」
「やったーーー!」
その頃、ルフィ達一行はついに銀坑洞に到着した。
「ここにいるんだな!南蛮象!」
「早く見つかるといいな…!」
▽
再び美以の屋敷。
「「「ただいまにゃ~!」」」
狩りに行っていた美以の子分らしき3人(3匹?)が戻り、獲物を美以の前に差し出す。
子分達は3人共美以よりやや年下で、黄色い虎の頭を模したネコミミ付きの頭巾、同色の肉球手袋、尻尾を着けている。
「ごはんもってきたにょ!」
「くだものがたくさんとれたにゃ!」
「おさかなもあるにゃん」
「ミケ、トラ、シャム、ごくろうにゃん」
美以は台座の上から、緑で短い髪のミケ、茶色い短髪のトラ、薄いピンク色の長髪をしているシャムの3人を労う。
「あれ?パヤパヤはどうしたにょ?」
「ほんとにゃ。パヤパヤいないにゃ」
「いつもあたまの上にのってるのににゃん」
「っ!ぱ、パヤパヤはじつは…」
子分達に訊かれ、美以は気まずそうに先程のケンカの事を説明し始めた。
▽
「え~⁉けんかしておいにゃした~⁉」
「ぱ、パヤパヤがわるいのにゃ!美以はやってないのにしっぽをかんだなんて言うから、それでついかっとなって…」
「…でも大王しゃま、まえにねぼけてミケの足をかんだことがあるにょ」
「ぎくっ!」
「トラもねぼけた大王しゃまにうでをかまれたことがあるにゃ」
「ぎくぎくっ!」
「シャムはおしりかじられたにゃん」
子分達に次々と前科を挙げられ、美以は顔が青ざめていく。
「そ、それじゃあパヤパヤのしっぽは…本当に美以が…?」
「パヤパヤかわいそうにゃん…」
「うう…」
「森でまいごになってなきゃいいにょ…」
「あうう…」
「おっきいけだものにおそわれて食べられちゃったりしてにゃ…」
「ものどもーーー!ぐずぐずするにゃーーー!」
「「「にゃ?」」」
「パヤパヤをさがしに行くにゃーーーっ!」
▽
「あ~~~!冷たくて気持ち良い~~~!」
「丁度良い深さの小川があって良かったですね~」
その頃、桃香、鈴々、朱里、雛里、焔耶、蒲公英は小川で水浴びをしていた。
服を脱いで肩まで水に浸かり体を冷やしている。
当然ルフィとサンジは少し離れた場所にいる。
「それでさァ、銀坑洞には着いたけどたんぽぽ達はこれからどうするの?」
「そうですね…。『南蛮象の臍の胡麻』を手に入れるには南蛮大王の孟獲さんに会って、その人が飼っている南蛮象のを分けて貰うのが一番確実そうですから、まずは孟獲大王さんを探しましょう」
…と朱里。
「…とは言っても、孟獲大王がどんな方なのか全くわからないんですけどね…。魏延さんは孟獲大王について、何かご存じありませんか?」
雛里が訊ねる。
「そうだな…。あくまでも噂だが…身の丈は十尺を超え、肌には鱗が生え、獣や蛇を生きたまま頭から食べ、多くの民族から“南蛮の絶対魔王”と恐れられているとか…」
「そ、それってとんでもない化物じゃないですか!」
桃香は顔を引きつらせる。
「ふん!どんな化物でも鈴々達がちょちょいのぷーでぶっ飛ばしてやるのだ!」
「駄目ですよ鈴々ちゃん!私達は争いに来た訳じゃないんですから、まずは事情を説明して話し合いを…」
…と、朱里が言ったその時…
「パヤ~~~!」
「「「「「「⁉」」」」」」
森の中から奇妙な鳴き声と共に小さな動物が駆け込んで来た。
「な、何なのだこいつ?見た事のない生き物なのだ?」
何となくその生き物を抱きかかえた鈴々がそう言った時…
「グルル…」
「「「「「「⁉」」」」」」
森の奥から今度は一匹の虎が姿を現した。
どうやら先程の小さな生き物はこの虎に追われていたらしい。
「きゃ~⁉」
「はわわっ⁉」
「あわわっ⁉」
「っ!」
「え、得物を…!」
「よせ!下手に動かない方が…!」
困惑する一同。
その時…
「オラァッ!」
「グォ⁉」
「「「「「「⁉」」」」」」
近くの茂みからサンジが飛び出し、虎に蹴りをくらわした!
「…ふー…危ない所だったなみんな。もう大丈夫だぜ」
虎が森の奥へ吹っ飛んでいくのを確認したサンジが振り返ると…
「「「「…………」」」」
桃香、朱里、雛里、焔耶が蔑む様な目で見ていた。
焔耶に至っては得物を構えている。
「サンジさん、すぐそこの茂みから出てきましたよね?」
「何故そんな所にいた?何をしていた?」
「……でへ♡」
ドガッ!バキッ!メキッ!ドゴッ!ガン!グチャッ!
因みにその頃ルフィはというと…
「待てーーーっ!アトラスーーーっ!」
例によって昆虫採集に夢中になっていた。
▽
「サンジ〜〜〜!お前どうしたんだコレ⁉︎南蛮族にやられたのか⁉」
数分後、桃香達と一緒になぜかぐちゃぐちゃになった状態で戻って来たサンジを見て、ルフィは驚愕した。
「自業自得です」
「因果応報です」
「南蛮族にやられた訳ではないから気にする事はない」
朱里と雛里に加え、焔耶も冷たく言い放つ。
「そんな事よりルフィ、この動物を見て欲しいのだ」
そう言って鈴々は先程走って来た小さい動物をルフィの目の前に突き出す。
「ん?ずいぶん小せェ象だなー」
「やっぱりこの動物が“ぞう”なんだ」
「それじゃあこいつの臍の胡麻を貰えばいいのか?」
「けど…もしかしてこの象、孟獲大王さんが飼っている象なんじゃないですか?」
「確かに…冠みたいな物を被っていますし…」
「だとしたら、飼い主からちゃんと許可を貰うべきだろうな」
焔耶がそう言った時…
「あー!やっとみつけたにゃー!」
「「「「「「「「?」」」」」」」」
そんな声が聞こえ、見ると鈴々や朱里と同じくらいの年齢で、ネコミミや肉球、尻尾を着けたネコの様な女の子が立っていた。
「パ…パヤパヤパヤ…!」
その少女が現れた途端、先程鈴々達が見つけた象が鳴きだす。
「うわ~ん!パヤパヤ!さっきはホントにごめんにゃ~!」
「パヤパヤ!パヤパヤパ!」
「うわ~ん!本当に本当にわるかったにゃ~!」
「パヤパヤ~!パヤパヤパヤヤ~!」
「わかったにゃ~!もうパヤパヤをうそつきよばわりしないにゃ~!」
「パヤヤ~!」
そんなやり取りをすると、象は鈴々の手から抜け出してネコミミの少女へと近づいていく。
「パヤヤ~」
「にゃ~!パヤパヤ~!美以もだいすきにゃ~!」
「どうして会話が成立しているのだ?」
「さあ?」
「それより…あの女の子の事どう思います?」
「あの象の飼い主である事は間違いないみたいですけど…」
「いくら噂が大袈裟に伝わるものだとしても、さすがに違いすぎねェか?」
鈴々、桃香、朱里、雛里、サンジがそんな会話をしていると…
「あー!大王しゃまいたにょー!」
「やっとみつけたにゃー!」
「きゅうにいなくなるからびっくりしたにゃん」
同じ様にネコミミ、肉球、尻尾を着けた3人の少女が出てきた。
3人共、年齢は鈴々達より年下に見える。
「だいおう…?」
「…って事はやっぱり…?」
「…あのーすみません…」
代表して朱里が4人の少女に近づいていく。
「まさかとは思いますが…ひょっとしてあなたが南蛮大王の?」
「いかにも!“南蛮大王”の“孟獲”とは“美以”のことなのにゃ!」
「「「「ええ~~~⁉」」」」
あまりにも可愛らしい正体に桃香、鈴々、朱里、雛里は驚きの声をあげる。
「何が身の丈十尺よ…」
「や、やはり噂というものは大袈裟に伝わるものなのだな…」
蒲公英に言われ焔耶はばつが悪そうにするのだった。
▽
「成程…寝ぼけて尻尾を…」
その後、朱里達は美以とパヤパヤがケンカしてしまったいきさつを教えて貰った。
「寝ぼけて尻尾を噛むだなんて、これだから蛮族は…」
「あれ?でも鈴々ちゃんも孫家に泊まった時、寝ぼけて愛紗さんの胸に噛みついていましたよね?」
「あー…そういやそんな事あったよなー」
「あ、あれはその…何というか…」
「まァそれはさておき…孟獲大王様に折り入ってお願いがあるのですが…」
朱里が美以に事情を説明しているその隣では…
「すっごいむねむねにょ~」
「えへへ~そうかな~?」
「おっきくてふかふかにゃ~」
「一家に一つはほしいむねむねにゃん」
美以の子分達が桃香の豊満な胸に夢中になっていた。
「むねむねにゃ…♡」
「ふん!」
「グホッ⁉」
そしてどさくさに紛れようとしたサンジが焔耶によって地に叩き伏せられていた。
「そんなのだめにきまってるにゃーーー!」
「「「「「「⁉」」」」」」
そこへ突然美以の怒鳴り声が響く。
「『南蛮象の臍の胡麻』は南蛮族の宝!おまえらみたいなえたいの知れないやつらにわたすわけにはいかないのにゃー!」
「何をー!鈴々達からすればお前の方がよっぽど得体の知れないチンチクリンなのだー!」
「にゃにをー!」
そのまま美以と鈴々は一触即発の雰囲気になってしまう。
「「ぐぬぬぬぬぬ…!」」
「はわわっ⁉駄目ですよ喧嘩は!」
「こうなったら、力づくで臍の胡麻をいただくのだー!」
そう言って鈴々は美以の頭の上にいるパヤパヤに手を伸ばす。
「がぶー!」
「あいたっ⁉」
しかし、すかさず美以が伸ばされた腕に噛みつき、鈴々は腕を引っ込める。
「にゃにゃにゃっ!」
鈴々がひるんだ隙に美以は近くの木のてっぺんに登る。
「こらー!降りて来て尋常に勝負するのだー!」
「おまえら『南蛮象の臍の胡麻』がほしかったら、美以をつかまえてギャフンって言わせてみるのにゃー!
おまえらみたいなのろまにはぜったいにつかまらにゃいけどにゃー!」
「よっと」
「にゃ?」
美以が豪語した直後、ルフィが腕を伸ばして美以を捕まえた。
「にししし!捕まえたぞ!」
「にゃ~⁉はなすにゃ~!うでをのばすなんてずるいにゃ~!」
(((((((猫だ…)))))))
首根っこを掴まれ宙ぶらりんになり、手足をばたばたさせる美以を見てサンジ達は全員そう思った。
「ルフィさん、可哀そうですから取り敢えず一旦放してあげて下さい」
「ん?そうか?」
朱里に言われてルフィは美以を放す。
「もう二どとつかまらにゃいからにゃー!子分どもー!ひきあげるにゃー!」
美以はミケ、トラ、シャムを呼ぶが…
「むねむねにょ~♡」
「むねむねにゃ~♡」
「むねむねにゃん~♡」
3人ともすっかり桃香(の胸)に懐いてしまい、動こうとしない。
「こらー!子分どもひきあげるにゃー!」
「「「え~…」」」
「ひきあげるったらひきあげるのにゃー!」
「「「はーい…」」」
明らかに嫌そうにする子分達を引きつれ、美以は自分の屋敷へと帰って行った。
▽
しばらくして…
「あれが孟獲さんのお屋敷…」
桃香達は美以の後を追いかけ、彼女の屋敷の近くまでやって来た。
「…で、どうやって孟獲を捕まえるの?」
「殴りこんでも外に逃げられちまいそうだしな…。そうなったら地の利がある向こうが有利だ」
「はい。ですから罠を仕掛けて、それで捕まえるのが良いと思います」
「取り敢えずそこら辺の植物の枝や
アニメしか見ていない人達のために少し説明を。
ゲームではミケ、トラ、シャムの語尾がそれぞれ「にょ」「にゃ」「にゃん」になっており、今作はその設定に基づいています。
あと革命シリーズと同様に台詞を全て平仮名にするのは、読みにくいのと字数が凄い事になるので、ある程度は漢字表記する事にしました。