ONE PIECE エピソードオブ恋姫†無双 無双の姫たちと九人の海賊   作:HAY

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第152話 “戦場の孔明、宮中の張譲を走らす”

ナミ達が宮殿に潜入を図った翌日。

 

「オオオォォォッ!」

 

「うあああァァァっ!」

 

汜水関の門前ではゾロと恋の一騎打ちが行われていた。

汜水関の城壁からは董卓軍の兵士達が、ゾロの後ろには義勇軍と西涼軍の兵士達が並び、両者の戦いを見守っている。

 

因みに義勇軍の中に何故かウソップとフランキーはいない。

 

「ぐっ…!っ!ぬあああァ!」

 

恋は険しい表情をしながら振り下ろされたゾロの剣を払いのけ、方天画戟を真横に振り回す!

 

「へっ!」

 

ゾロは二刀で戟を受けると、そのまま下に押しのける!

 

「―――おおっ!」

 

そして一呼吸置き、恋の戟を斬りつける!

 

「くっ!」

 

恋はゾロの攻撃を受け止めつつ、隙を見て払いのけると再び斬りかかる!

 

この様に、恋は真剣にゾロを倒そうとするのに対し、ゾロは基本的に防御に徹し、攻撃の際も戟ばかりを狙っていた。

 

 

 

 

 

 

両者の戦いの様子を、ねねは義勇軍の中に隠れて見ていた。

 

「れ、恋殿があんなに必死に戦っているの…初めて見たのです…」

 

「あたし達としては、ゾロとあそこまで戦える呂布の方に驚いたけどな。…それにしても、鶸に蒼もありがとうな。あたし達と合同で動いてくれて」

 

翠は隣に待機している2人にお礼を言う。

 

あの軍議の後、桃花村義勇軍は西涼軍と合同で動く事になったのである。

 

「あたし達の義勇軍はどうしても頭数が少ないから、みんな心細くてな。ホント助かったよ」

 

「いえ、私達の兵も姉さんに指揮を執って貰えるという事で士気が上がっていますから」

 

「それに、前に涼州でゾロさんが戦ったのを見た人も多いから、みんなルフィさんや関羽さん達の武芸も見てみたいんだと思うよ?」

 

三姉妹がそんな会話をしている隣では…

 

「魏延ちゃん何すんだよ~⁉放してくれよ~!」

 

「駄目だ。孔明殿達から貴様が余計な事をしない様に抑えておけと言われているんだ」

 

サンジが焔耶に組み伏せられていた。

 

「余計な事って何だよ⁉おれは呂布ちゃんに加勢して、レディに手ェ出すマリモを成敗してやろうと…!」

 

「それが余計な事だ!」

 

 

 

 

 

 

霞は兵達と一緒に城壁から2人の戦いを見ていた。

 

「な、何なんだあの男⁉呂布将軍と互角に戦ってるぞ⁉」

 

「まだあんな奴が連合軍にいたのか⁉」

 

桁違いの実力者同士の戦いを、連合軍だけでなく董卓軍の将兵達も固唾を飲んで見守っていた。

 

「(アカン…!兵が動揺しとる!もし恋が不利に見える状況になったりしたら、兵の士気が下がる!そうなる前に止めさせた方がええ!)誰か!呂布に撤退の合図を出せ!」

 

「は、はい!」

 

 

 

 

 

 

ジャーン!ジャーン!ジャーン!

 

「…?何のドラだ?」

 

「引き上げの合図」

 

「そっか。じゃあ今日の戦いはここまでだな。じゃあな」

 

「…ゾロ」

 

「あ?」

 

背を向けて離れようとするゾロを恋は呼び止める。

 

「…チョッパーも来てる?」

 

「…ああ、今はちょっと別行動してるけどな。まァ悪い様にはしねェから少し待ってろ」

 

「?」

 

それだけ言うとゾロはその場を離れ、恋も汜水関へ行き上げて行った。

 

 

 

 

 

 

「恋の奴、戻って行ったぞ?」

 

2人の様子を見てルフィが呟く。

 

「鳳統ちゃん、本当にこれで大丈夫なの?」

 

「はい」

 

訊ねる桃香に雛里は自信ありげに答える。

 

「今までの敵の奇襲は呂布さんの武勇を当てにしている所が大きいです。

ですから、呂布さんと互角に戦える者、つまり呂布さんを抑え込める者が敵にいるとなれば、迂闊に打って出る事はできなくなるはずです。

そもそも向こうは、私達の兵糧が尽きるのを待つなど、時間を稼ぐだけで十分勝つ事もできますから、奇襲を仕掛ける必要性は低い筈です。

奇襲を仕掛ける利点が低く、むしろ危険が伴う事がはっきりすれば、まず動こうとはしないかと」

 

 

 

 

 

 

「恋、お疲れさん!」

 

汜水関に戻った恋を霞が出迎えた。

 

「凄く疲れた…。久し振りに…沢山ご飯を食べたい…」

 

「わかった、すぐになんか作らせるわ。…所で、ゾロは恋と比べてどれくらい強いんや?」

 

「たぶん、恋の三倍くらい…」

 

「そっか…それじゃあウチと二人がかりでも無理そうやな…。しばらくは籠城するしかないなァ…」

 

「……ねねが…いてくれれば…。……ねね、恋の事嫌いになった…?」

 

「⁉」

 

「恋が、月の事守れなかったから…」

 

「アホか!ねねがそれくらいで恋に愛想をつかす訳ないやろ!あいつの事や、何か考えがあって別行動しとるに決まっとる!今は待つんや!」

 

「……わかった…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恋が汜水関に戻った後、義勇軍と西涼軍も連合軍の陣に戻り、ルフィ達は軍議用の天幕に向かった。

 

そこには先日と同じ様に各軍の代表と軍師達がいた。

違うのは、ウソップとフランキーがいない事と代わりに朱儁がいる事、穏の頭に明命が放ったハトのうーちゃんが止まっている事である。

 

「皆さんお疲れ様でした。何人か使いの者を様子見に向かわせましたが、見事に呂布を退けたそうで」

 

「いかに呂布と言えど所詮は()()無双の豪傑、天の上の人間には敵わないのかしらね…」

 

「いや、あいつ程の強さなら天の国でも結構名を馳せる事ができると思うぜ」

 

麗羽と華琳の言葉にゾロはそう返す。

 

「それはさておき…宮中に潜入した者達から連絡があったわよ」

 

「ホントか⁉」

 

「どうやら董卓は隠し部屋の中に閉じ込められているらしく、そこに入る手段がわからなくて行き詰っているらしいわ」

 

桂花が報告する。

 

「孔明殿は何か策がある様でしたけど…」

 

「はい。ウソップさん達の準備が整えば…」

 

稟の言葉に朱里が応えたその時…

 

「できたぜ朱里ー!」

 

そう言うウソップを先頭にフランキー、真桜がある物を持って入って来た。

それは…

 

「董卓殿の人形⁉」

 

「ああ。朱里と陳宮の話をもとに作ったんだ。背中にある取っ手を操作すれば簡単な動きはできる様になっている」

 

「身体の方は服を着せりゃ何とでもなるから良かったんやけど、顔の方は大変やったで…。ウソップはんの芸術の腕がなかったらどうなってたか…」

 

「顔もこれだけ似せてあるし、あとは傘とかで影を作れば、遠目からなら十分誤魔化せると思う」

 

「確かに凄いけど…それで何をするの?」

 

桃香が訊ねる。

 

「これを使って、ねねさんに一芝居打って貰うんです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、連合軍は再び汜水関に向かった。

 

汜水関の近くまで来ると、ねねが傘をつけた四輪車に絡繰り董卓人形を乗せ、それを一緒に連れて来ていた張々に引かせて汜水関に近づいて行った。

 

「城兵ー!至急呂布殿を呼んで貰いたいのですー!」

 

「!陳宮殿⁉了解しました!」

 

しばらくすると、城壁から恋が顔を出した。

 

「ねね…!どうして外にいる…⁉」

 

恋はやや怒りのこもった口調で問いかける。

 

「か、勝手に関を抜け出た事は謝るのです!で、ですがこれを見て欲しいのです!」

 

そう言ってねねは董卓人形の背後に回り、背中の取手を操作する。

すると、董卓人形が上の方を見上げ、手を振る動作をする。

 

「!月⁉」

 

「見ての通り、既に董卓様は洛陽から脱出しここにおられるのですー!

宮廷に囚われているのは子豚を妖術で化けさせた偽物なのですー!その証拠に鏡で映してみれば本当の姿が見えるのですー!

張譲はそれに気付かず、偽物を捕えているのです!ですからもう戦う必要はないのですー!」

 

「董卓様が宮廷に囚われている⁉」

 

「どういう事だ⁉」

 

「しかし…董卓様は確かにあそこにおられるぞ?」

 

真相を知らされていなかったのか、董卓軍の兵士達に動揺が走る。

 

「りょ、呂布将軍…いかがいたします?」

 

「……門を開けろ」

 

「え?」

 

「門を開けろと言った。月が捕まっていないのなら、戦う理由はない…。だから、恋は戦わない…!」

 

 

 

 

 

 

ねねの後方で待機していた連合軍の将兵達は、汜水関の門が開くのを確認した。

 

「まずは今くいったようね…」

 

「けど、問題は張譲が孔明の策略通りに動いてくれるかどうか…」

 

「ですが…まずは汜水関が落ちただけでも良しとしましょう」

 

その先頭で雪蓮、華琳、麗羽は難しい顔をしてそんな事を言うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして、宮殿。

 

「何ィ⁉汜水関が落ち呂布、張遼、陳宮が敵に降伏⁉しかも我々が捕えている董卓が偽物だと⁉」

 

兵士から報告を聞き、張譲は激しく動揺した。

 

「はい…。鏡に映して見ると、本来の子豚の姿で見えるとか…」

 

「まさか…⁉」

 

「張譲様」

 

そこへ別の兵士がやって来た。

 

「どうした⁉反乱軍に何か動きが⁉」

 

「あ、いえ…それとは関係ないのですが…」

 

「今反乱軍以外の件を僕に持って来るな!」

 

「し、しかし…急ぎ取り次いで貰いたいと…」

 

「ええい!」

 

張譲は荒々しく机の引き出しを開け、中の物を取り出す。

 

印綬(いんじゅ)だ!趙忠に処理させろ!」

 

「は、はいっ!」

 

「…ったく!」

 

張譲は兵士が去るのを見ると、同じ引き出しから鏡を取り出す。

 

「ちょ、張譲様?一体何を…?」

 

「決まっているだろ!あの董卓が本当に偽物なのか確かめに行く!」

 

張譲は走って部屋を出て行った。

 

「「…………」」

 

その様子を美花と明命が天井裏から見ていた。

 

「私は張譲の後をつけます。周泰殿はナミ殿とチョッパー殿に連絡を」

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

張譲は物置部屋に入ると棚の奥に手を突っ込んだ。

 

するとガチャリと音がして棚が動き、隠し部屋への入口が現れた。

張譲はその中へ入って行った。

 

その様子は、ロビンと美花にしっかりと見られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隠し部屋の奥は牢屋になっており、入り口には見張りが2人いる。

 

月はそこにある檻の一つに閉じ込められていた。

 

「…………」

 

「?」

 

張譲は月の檻の前に着くとその姿を鏡に映して見る。

 

「…………」

 

しばらく様子を見てみたが、鏡には紛れもなく月の姿が映っていた。

 

「呂布の愚か者め!」

 

「⁉」

 

張譲は怒りのまま、鏡を床に叩きつける。

 

(たばか)れおって!くそっ!くそっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃…

 

「……はァ…」

 

詠は政務を終え、自室に戻って来た。

 

「詠~…!」

 

「?」

 

「ここだよ!寝台の下!」

 

「⁉」

 

詠が寝台の下を覗いてみると…

 

「チョッパー⁉それにナミ殿⁉あんた達何でここに⁉…ってか、どうしてここがボクの部屋だって⁉あとどうやって入ったの⁉」

 

「詠の部屋だって事は臭いですぐにわかった。あと入れたのはナミのおかげだ」

 

「詳しい話は後!董卓さんの居場所がわかったわ!もう少しで助けられそうなの!」

 

「本当⁉」

 

「ナミ殿!チョッパー殿!そこにおられますか⁉」

 

「「「⁉」」」

 

不意に上の方から声が聞こえ、見ると天井裏から明命が声を掛けてきていた。

 

「あんたは…⁉」

 

「私達の仲間の周泰さんよ。どうかしたの?」

 

「張譲が孔明殿の策略通りに動いたのでその報告に来たのですが…。実はその途中で悪い知らせを聞いてしまいまして…」

 

「「「?」」」

 

 

 

 

 

 

「抜け穴がバレた⁉」

 

「はい。張譲が鏡を持ち出した少し後、何者かが抜け穴から脱出を図り、そこを見つかったようで…。

そのうえ聞いた話では、脱出した者が追っ手を防ぐ為に抜け穴を塞いでしまったらしく…」

 

「こうなったら別の脱出方法を探すしかないわね…」

 

「だったら…ボクが馬車を用意するから、それに乗って洛陽の門から脱出しよう!それしかない!」

 

「わかったわ。それじゃあ、私達は董卓さんを連れて来るから」

 

「うん。それじゃあ明日の夜明けに宮殿の南門で落ち合いましょう。そこなら馬車があっても怪しまれないし、ちょうど見張りが後退する時間だから動きやすいと思う」

 

「了解」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、夜明け前。

 

「…………」

 

ゴキッ!グキッ!

 

「ぐあっ⁉」

 

「うぐっ⁉」

 

「………?」

 

檻の中で眠っていた月は、何かが折れる音と何者かの悲鳴で目を覚ました。

 

「月~!」

 

「⁉」

 

聞き覚えのある声と共に何者かが檻に駆け寄って来た。

 

「チョッパー⁉どうしてここに⁉」

 

「助けに来たんだ!速く逃げよう!詠が待ってる!」

 

「詠ちゃんが⁉」

 

「⁉皆さんまずいです!」

 

倒れた見張りの体をまさぐっていた美花が声をあげる。

 

「この見張り、鍵を持っていない様です!周泰殿、そちらは⁉」

 

「こちらも駄目です!もしや…鍵は全て張譲が…⁉」

 

「……ねェ誰か細長い金属持ってない⁉釘とか針とか…」

 

「裁縫用の針なら…」

 

美花は懐から針を取り出しナミに渡す。

 

「これくらいの鍵なら…!」

 

そう言ってナミは檻の鍵穴に針を突っ込み…

 

ガチャン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宮殿、南門。

 

「…………」

 

「詠ちゃん!」

 

「月!」

 

詠が馬車の御者席で待っているとナミ達に連れられて月がやって来た。

 

「詠ちゃん、元気だった?」

 

「悪いけど、再会を喜ぶのは後にして!今は一刻も早くここから逃げ出しましょう!見つかったら八つ裂きにされるわ!」

 

「怖いわよ!想像が!」

 

ツッコむ詠。

 

「とにかく、董卓さんの姿を見られるのはまずいですから、急いで馬車の中へ!」

 

美花にせかされ、月は馬車の中に入ろうとする。

馬車は箱型で、外部から中の様子は見えない様になっている。

 

「そうだぞ…誰にも見られない様に慎重に…」

 

そう言ってチョッパーは近くの柱の陰から周囲の様子を覗う。

 

しかし…

 

「⁉チョッパー殿⁉隠れ方が逆です!」

 

「む⁉何奴⁉」

 

例によって体の大部分がはみ出していた為、兵士に見つかってしまう。

 

「ぎゃ~⁉見つかった~⁉何でだ~⁉」

 

「「見つかるに決まってるわ!」」

 

ナミと詠の息の合ったツッコミが炸裂する。

 

「!あれは董卓⁉オイ!誰か…」

 

「っ!」

 

「ぐあっ!」

 

すかさず美花が短刀を投げ、兵士を倒す。

 

「おい、どうした⁉」

 

「何があった⁉」

 

しかし騒ぎを聞きつけ、既に多くの兵が集まりだしてしまった。

 

「まずいわね!」

 

「とにかく、急いで出して!」

 

月を馬車の中に入れ、他の5人も飛び乗り馬車は出発する。

 

「急げー!」

 

「そこの馬車止まれー!」

 

宮殿を出て洛陽の通りを進んでいると、追手の騎馬隊が向かって来た。

 

「賈駆殿!もっと速く走れないのですか⁉」

 

「これ以上は無理よ!ただでさえ定員を超えているのに…!」

 

「逃がすか!」

 

追手は弓矢を射かけて来る。

 

「っ!」

 

矢が馬車に刺さる音が車内に響く。

 

「賈駆さんや馬に当たったらまずいわね…!」

 

ロビンは外に出て馬車の上に登る。

 

「“二十輪咲き(ベインテフルール)”“金盞花(カンデュラ)”‼」

 

ロビンは自身の肘から円状に腕を生やし、それを盾にして矢を防ぐ。

 

「チョッパー殿!背中に乗せて下さい!」

 

「わかった!」

 

チョッパーは外に出ると獣型になり、背中に明命を乗せて追手に向かって行く。

 

「たァー!」

 

「ぐっ!」

 

「おらァ!」

 

「うおっ!」

 

ある程度追手に近づくと、明命は跳びかかって相手の馬を奪い、他の追手にも斬りかかる。

チョッパーも人型に変身して殴り掛かる。

 

「ああ⁉前からも敵が!」

 

「後ろの敵はお二人に任せて、私とナミ殿は前の敵を!」

 

「賈駆さんはとにかく馬車を止めずに走らせて!」

 

「わかったわ!」

 

「ハァッ!」

 

「“電気泡(サンダーボール)”‼」

 

そして美花は短刀を、ナミは電撃を飛ばし前方の敵を倒す。

 

「よし!もう少し…!もう少しで洛陽の外に…!ああっ⁉」

 

あと少しで門を出られるという所で守備兵が門を閉めてしまった。

 

万事休すと思われたその時…

 

「ふん!」

 

「ぐあっ⁉」

 

「がっ⁉」

 

「え⁉」

 

マントと頭巾で顔を隠した何者かが守備兵を殴り飛ばし、門を開けた。

 

「急げ!」

 

詠達を乗せた馬車が門を通過すると同時に、その何者は跳び上がり詠の隣に座った。

 

敵を全て片付けた後、獣型のチョッパーと敵の馬に乗った明命も門から脱出した。

 

「事情はよくわからぬが、お主達の身が危ないと感じたのでな。助太刀させて貰った」

 

「!その声…!」

 

何者かは頭部を隠していた頭巾をとる。

すると顔を出したのは…

 

「雪羅!」

 

鮮卑との戦い以降行方不明になっていた華雄だった。

 

「い…生きてたのね…!」

 

「当然だ!私は長生きする質だからな!」

 

思わぬ味方を加え、一同は無事洛陽から脱出したのであった。

 

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