ONE PIECE エピソードオブ恋姫†無双 無双の姫たちと九人の海賊 作:HAY
「行けェー!」
「突撃突撃ー!」
「う、うわァー⁉」
「ど、どうやって止めればいいんだーーー⁉」
「逆臣に追従する悪党ども!この青龍偃月刀の錆にしてくれる!」
「誰だあの女⁉」
「強いぞ!」
「黒い髪……まさか“黒髪の山賊狩り”か⁉」
「絶世の美女じゃねェみてェだけど…」
「うるさ~い!」
「じゃあこの虎の髪飾りの奴って…!」
「鈴々様なのだ~!」
「あの槍…⁉“常山の趙子龍”か⁉」
「いかにも!」
「どけどけどけェーーー!」
「“錦馬超”だ~!」
「てェーい!」
「それそれそれェー!」
「どいたどいたァー!」
「姉妹の馬休や馬鉄…!一族の馬岱もいるぞー!」
「はァ!」
「ぐあっ!」
「な…何だあの女⁉」
「すごい弓の腕だ…!」
「あ…!思い出した!長沙の弓の名手黄忠だ!」
「豪天砲!発射ァ!」
「あの武器!巴郡太守の厳顔か⁉」
「間違いねェ!それにあそこにいるの弟子の魏延だ!」
(私を知ってる…⁉益州の者までいるのか⁉)
「さァ!死にたい者はかかって来なさい!」
「華琳様の敵は私が全て叩き斬ってくれる!」
「この夏侯妙才の弓の餌食となれ!」
「曹操だァ!」
「夏侯姉妹もいるぞ!」
「みんなー!頑張るっすよー!」
「全軍前進!」
「曹仁と曹純!それに虎豹騎まで出て来たぞ⁉」
「とりゃー!」
「“虎痴将軍” の許緒だー!」
「てりゃー!」
「あ、“悪来典韋”~⁉」
「“江東の小覇王”孫伯符だ!」
「もっと強い奴はいないのー⁉」
「姉様だけじゃないわ!」
「シャオ達もいるわよ!」
「孫権仲謀⁉それに“弓腰姫”の孫尚香!」
「程普と黄蓋までいやがる!」
「怖気付くな!ただの老いぼれだ!」
「老いぼれとは失礼な!」
「熟練者って言いなさい!」
「何だあいつ⁉武器に鈴付けてるぞ⁉」
「鈴って…まさか錦帆賊の甘興覇⁉」
「いかにも!」
「あいつ!裏切り者の太史慈だ!」
(⁉裏切り者…⁉)
「オラオラオラァー!全員ぶった斬ってやるぞー!」
「ちょっと文ちゃん!こっちに飛ばさないでよ!」
「あの二人、袁紹軍の二枚看板の文醜と顔良だ!」
「あそこにいるの…!江夏郡の黄祖だ!」
「ほう…私もそれなりに名が知れてる様だのう…!」
「ものどもー!かかるにゃー!」
「「「にゃーっ!」」」
「うわーっ!な、何なんだこいつら⁉」
「な、なんかもふもふしてるぞ⁉」
「ああっ!あれは北平郡太守の………誰だっけ?」
「公孫賛だーーーっ!」
「ど、どうなってんだこの軍団⁉将も兵も滅茶苦茶強ェぞ⁉」
「当然だ!」
「ウチらは民を守る為に、退くに退けん戦いをずっと続けてきたんや!」
「お前らみたいに、不利になったらすぐ逃げていた奴らとはちがうのー!」
「ひィっ!りょ、呂布将軍⁉」
「裏切り者…!許さない!」
「どいたどいたー!死にとうない奴はすっこんどれーーー!」
「ちょ、張遼将軍!」
「か、華雄将軍⁉い、生きてたのか⁉」
「当たり前だ!私は滅多な事では死んだりせん!」
「む、無理だ!勝てる訳ねェ!」
「あんな化物みたいな九人に、大陸中の豪傑達が加わって、しかも呂布将軍、張遼将軍、華雄将軍もみんな敵についているなんて!」
「に、逃げろー!」
「敵は逃げ始めたぞー!」
「よし!このまま虎牢関に突っ込むぞ!」
「ルフィー!」
「愛紗!」
逃げ出した敵を見て、さらに進攻を始めたルフィに愛紗が馬で駆け寄って来た。
「こっちに乗って下され!この先は長いです!移動に無駄な体力を使う必要はありません!」
「ありがとう!助かる!」
ルフィは愛紗の後ろに飛び乗る。
「ゾロォ!こっちに乗れ!」
「翠!」
同じ様にゾロは翠に。
「ナミ~!後ろに乗って!」
「シャオ!ありがとう!」
ナミはシャオに。
「ウソップさん!」
「紫苑!助かった!」
ウソップは紫苑に。
「チョッパー!乗って!」
「ありがとう恋!」
チョッパーは人獣型の状態で恋に。
「ロビン殿!こちらへ!」
「ありがとう」
ロビンは蓮華に。
「ブルックさーん!」
「それじゃあ、お願いします!」
ブルックは蒲公英に乗せて貰う。
「アニキ!お届け物です!」
「助かるぜ凪!お前は馬あるのか⁉」
「沙和に乗せて貰います!」
「そうか!お互い気を付けて行くぞ!」
フランキーは凪が運んできた自転車を受け取り跨る。
「サンジ殿!」
「星ちゃん!」
「この馬に乗って下され!」
「は~い♡二人で相乗りしようぜ~♡」
…と、サンジは大喜びで跳び上がり、どさくさに紛れて星に抱き着こうとする。
が…
さっ
すかっ
「では、私は魏延殿の馬に乗せて貰いますので、サンジ殿はその馬で来てくだされ」
「⁉(ガーン!)」
あっさり躱されてしまうのだった。
▽
その頃、朝廷軍の第二軍は第一軍が敗れたのも知らず、のんびりと汜水関に向かっていた。
「ふわァ~…」
「おい!これから戦だという時になに欠伸なんぞしとるか!」
「戦っていう程のモンじゃねェだろ?」
「そーそー、第一軍と戦ってヘロヘロになった反乱軍を叩き潰すだけなんだからよ。一方的な弱い者いじめだって」
「それもそうだな」
「…っていうか、もう第一軍に敗けてたりしてな」
「ははっ!ありそうだな!」
「伝令!伝令!この軍の最高指揮官は何処に⁉」
…と、そこへ前方から騎馬兵が一人走って来た。
「おう!私だがどうした?もう反乱軍を片付けたのか?」
「いえ!逆に第一軍は連合軍に完膚なきまでに叩きのめされ、壊滅ました!連合軍はそのまま勢いに乗ってこちらへ攻め込んで来るかと!」
「何ィ⁉」
「「「「「「「「「「⁉」」」」」」」」」」
報告を聞き、指揮官も周囲の将兵達も驚いた。
「将軍!前方に砂煙が!」
その間にも前方から砂煙が上がり始め、真っ先に突っ込んで来たのは…
「“ゴムゴムの”~~~…“
「「「「「「「「「「ギャアアアァァァ~~~!」」」」」」」」」」
ルフィと愛紗の乗る騎馬だった。
「ルフィ!私はとにかく馬を走らせます!敵はお願いします!」
「わかった!」
愛紗は馬を加速させ、ルフィはその後ろで足を馬の胴体に巻き付けて固定し、上半身を起こして敵に集中する。
さらに二人の後に続いて他の連合軍の面々も現れる。
「よし行くぜゾロ!…っていねェ⁉いつの間に降りたんだあいつ⁉これも方向音痴の延長か⁉」
▽
「―――ったく、翠の奴こんな時にどこ行きやがった⁉」
「死ねェ!」
「“虎狩り”‼」
「うわァ⁉」
▽
「怯むなァ!敵は第一軍と戦い疲弊している筈…ん?何だ?急に空が雲って…」
「“サンダーボルト=テンポ”‼」
「「「「「「「「「「ギャアアアァァァ!」」」」」」」」」」
「今よシャオ!一気に飛ばして!」
「了解!」
▽
「“必殺手裏剣流星群”‼」
「「「「「「「「「「ぐわァ!」」」」」」」」」」
「ウソップさん、もう少ししたら手綱を交代して下さい!」
「わかった!」
▽
「さてと…!」
サンジは馬から跳び上がり…
「“
「ぐおっ!」
敵兵を踏みつけると同時に、敵のど真ん中に着地し…
「“パーティーテーブルキックコース”‼」
「「「「「「「「「「ギャアアアァァァ!」」」」」」」」」」
▽
「“
「ぐおっ⁉」
「死ねェ!」
「⁉」
敵の一人がチョッパーの頭をめがけて鉈を振るう!
「よっと!」
「⁉」
チョッパーは人獣型に変形してそれを躱し…
「ふん!」
「ぐおっ!」
同時に恋が戟を振るって敵をなぎ倒す!
▽
「“
「「「「「「「「「「ぐはァっ!」」」」」」」」」」
ロビンは自分達の前方にいた何十人もの敵の首に腕を咲かせ、肘を使って首を折る。
「今よ!進めて!」
「ええ!」
▽
「一斉にかかれー!」
「あの馬の頭がついたヘンなのに乗ってる男を串刺しにしろー!」
何人もの敵兵がフランキーを槍で突き刺す!
「アウッ!効くかァーっ!」
「「「「「「「「「「⁉」」」」」」」」」」
しかし鉄の体に槍は刺さらず剣先は折れる!
「“フランキー”~…“
「「「「「「「「「「ぐわァ~⁉」」」」」」」」」」
▽
「“眠り歌・フラン”‼」
「ぐこ~…」
「く~…」
ブルックはヴァイオリンを奏で、近づく敵を片っ端から眠らせる。
「おお!ブルックさんすご…すぴ~…」
「ちょっと蒲公英さんまで寝ないでくださいよ!」
▽
ルフィ達の特殊な戦い方により、敵は近づく事すらできずにやられていく者も多かった。
その為、連合軍の将兵は不利な人数差があるにも関わらず、疲弊を少なくして敵の第二軍を突破した。
「第三軍は敵の第二軍の残りを片付けて!他は進軍を続けて!」
▽
その頃、朝廷軍の第三軍には第二軍からの早馬が到達していた。
「何⁉第一軍と第二軍が敗れただと⁉」
「はい!」
「そうか…。全員聞けーっ!」
報告を受けた指揮官は後方の将兵達を振り返る。
「敵は第一軍、第二軍と戦い相当疲弊している筈だ!一気に奴らを叩き潰して大手柄とするのだ!」
「「「「「「「「「「おおーーーっ!」」」」」」」」」」
指揮官の言葉に将兵達は元気よく応える。
「将軍!早速敵が現れました!」
「来たか!よーし!皆殺しにしろ!」
「「「「「「「「「「おーーーっ!」」」」」」」」」」
朝廷軍は勢いよく連合軍に向かって行った。
▽
「敵の第三軍が見えたぞ!」
「随分と威勢よく向かって来ておるな!」
並んで走っていた桔梗と祭が前方を見ながら言う。
「愛紗!おれを飛ばせ!」
「え⁉は、はい!」
愛紗が戸惑いながらも偃月刀を構えると、ルフィはそれに掴まる。
「行きますよ!」
「頼む!」
「ハァーーーッ!」
愛紗は偃月刀を振るい、ルフィを前方に飛ばす。
「“ギア
ルフィは空中で足を巨大化させる。
「ん?おい、何だあいつ?」
「“ゴムゴムの”ォ~…」
「な、何だあの巨大な足⁉」
「お、落ち着けェ!幻術か何かに決まってるだろ!」
「そ、そうだ!惑わされるな!」
「“
「「「「「「「「「「グギャアァァァァァ!」」」」」」」」」」
幻覚でも何でもない本物の巨大な足による一撃をくらい、百人近い敵兵が吹っ飛ばされた。
さらに直撃こそしなかったものの、衝撃によって飛ばされる者や吹っ飛んだ敵兵がぶつかる者を含め、何百人もの兵がやられた。
「ブフォ~~~…!」
「おっと!」
一方、一撃入れたルフィは縮みながら吹き飛び、無事愛紗にキャッチされた。
「ひーっ⁉」
「な、何だ今の⁉」
「あ、あんな化物が相手だなんて…!」
「こんなの無理だ!勝ち目がねェ!逃げろォ!」
敵は次々と武器を捨て、背中を向けて逃げ出した。
「あれ?あいつら全然戦わないで逃げ出しちゃったのだ」
「どうやらルフィ殿に叩きのめされ、戦意を喪失した様だな」
「自分達があまりに多勢やから、楽に勝てると思って気が抜けてたんやろうな…」
「そこを馬鹿強いルフィ君達にやられたからね…。心が折れたんでしょうね…」
敵の様子を見て鈴々、秋蘭、霞、粋怜はそんな会話をする。
「ですが…逃げて行った敵が虎牢関前に布陣している兵と合流すると厄介です!この機を逃さず追撃しましょう!」
「そうですね!皆さん!第四軍は逃走した兵に追撃を!残りの者は虎牢関に攻め込みます!」
包や柳琳らの指示に従い、連合軍は進軍を開始した。
▽
その頃、虎牢関の一室で、この一戦において朝廷軍の参謀長を任されている李儒が一人の兵士と話していた。
「どうだ⁉」
「駄目です!どこも隈なく捜しましたが見つかりません!」
「李粛め…一体どこへ行った⁉」
「それから…張繡殿の腹心である胡車児殿や
「何だと⁉」
「申し上げます!」
別の兵士がやって来た。
「何だ⁉」
「汜水関に向かった手勢は尽く敗れ、勢いづいた反乱軍はこちらへ攻め込んできているとの事!」
「何ィ⁉三十万の手勢が十二万の反乱軍に敗れたというのか⁉」
「はい!直に虎牢関に攻め込んで来るかと…!」
「李粛達を捜すのは後回しだ!すぐに迎撃の準備にかかれ!」
「はっ!」