ONE PIECE エピソードオブ恋姫†無双 無双の姫たちと九人の海賊   作:HAY

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第157話 “忠義の士”

「ほらほらどうしたの⁉もっと手応えのある奴はいないの⁉」

 

雪蓮は次々と敵を斬り裂きながら猛進していた。

 

「孫策!」

 

「久しいな!」

 

「貴様の首を刎ねる時を何度夢に見た事か…!」

 

「!劉繇!それに厳白虎(げんはくこ)厳与(げんよ)!…成程、あなた達が山越族をそっち側に引き入れたのね…」

 

「ここで会ったが百年目…!」

 

「今こそ借りを返す時だ!」

 

「覚悟しろォ!」

 

そう言って3人は一斉に雪蓮に襲い掛かる!

 

「ちょーっと待ったァー!」

 

「あなた達ごとき…姉様が相手にするまでもないわ!」

 

しかしその間にシャオと蓮華が入った。

 

「何だと⁉」

 

「舐めるなァ!」

 

怒り狂った劉繇と厳白虎はそれぞれ蓮華とシャオに向かって行った。

 

「……どうやら一対一になってしまった様だけど…それでもやるつもり?」

 

雪蓮は一人残った厳与に問いかける。

 

「おれは兄と違って、腕に覚えがあるんだよ!」

 

そう言って厳与は槍を手に向かって行く!

 

「ハァッ!」

 

「ぐはっ!」

 

しかし一合も交える事なくやられてしまった。

 

「その程度でよく腕に覚えがあるなんて言えたわね…」

 

そんな事を言う雪蓮の隣では、厳白虎とシャオが対峙していた。

 

「このガキャ~!」

 

厳白虎は連続で剣を振り下ろすがシャオは全て躱す。

 

「そんな剣じゃ、雪蓮姉様どころかシャオにだって勝てないわよ―――っと!」

 

「ぐあっ!」

 

シャオは大きく振り下ろされた剣を後ろに下がって避け、その距離で助走する事で威力を増した一撃をくらわし厳白虎を倒した。

 

一方、蓮華は劉繇と対峙していた。

 

「劉繇…姉様に敗れ、母様に敗けても飽き足らず…!」

 

「黙れェ!」

 

劉繇は剣を振り下ろす。

 

「…右」

 

「⁉―――がっ…!」

 

蓮華はその一撃を、僅かに体を横に逸らすだけで躱し同時に斬り倒した。

 

 

 

 

 

 

「孫策はどこだ⁉勝負しろ!」

 

「あら、ウチの大将に何か用?」

 

粋怜は雪蓮を捜している一人の男と出会った。

 

「何だてめェは⁉」

 

「私は程普。孫家に仕える宿将よ」

 

「おれの名は胡軫(こしん)!孫策を討ち取り、天下に名を馳せる者よ!」

 

「私達の主はあんたみたいなにわか武士と交える刃は持ち合わせていないわ。出直してきなさい」

 

「何を⁉舐めるなァ!」

 

胡軫は怒りを露わにし、粋怜に向かって連続で槍を突き出す!

 

「そんな腕でよく将に慣れたわね!」

 

「ぐあっ!」

 

しかし粋怜は軽々と攻撃を捌き、返り討ちにしてしまった。

 

 

 

 

 

 

「太史慈ィ!」

 

「!張英(ちょうえい)…!」

 

梨晏は乱戦の中、かつて一人の女と会った。

 

「久し振りね!劉繇様を裏切って孫策についたあんたと、まさかこんな所で再開するなんてね!」

 

「…どっちかっていうと、あんたと劉繇が私を置いて勝手に逃げちゃったと思うんだけど?」

 

「ええ。そこであんたが討ち死にする事より孫策に寝返る事を選ぶとは思わなかったわ!」

 

「劉繇より孫策様の方が、今後民の為になると思ったからね!あんた達が張譲達についているのを見て、その判断は間違ってなかったって確信したよ!」

 

「言ってくれるじゃない!死ねェ!」

 

張英は槍を引っ提げて梨晏に向かって来た!

 

「っ!」

 

当然梨晏も槍を構えて応戦し、2人は数合打ち合う!

 

「張英…昔に比べて少しは腕を上げたみたいだね…!けど…!」

 

「ぐふっ!」

 

しかし、梨晏の鋭い突きをくらい、張英は倒れた。

 

「私に勝つにはまだまだ力不足だよ…!」

 

 

 

 

 

 

「そこの二人、名のある孫家の将と見た!」

 

「「!」」

 

祭と思春が2人で戦っていると、2人の男が現れた。

 

「我は荊州水軍の将、蔡和(さいか)!」

 

「同じく蔡仲(さいちゅう)!貴様らの首、貰い受けん!」

 

そう言って蔡和は弓を構え、蔡仲は剣を手に向かって来る。

 

「思春よ、蔡和はわしが引き受けよう」

 

「では、私が蔡仲を」

 

そう言うなり祭は弓を構え、思春は剣を手に迎え撃つ。

 

「そこの女何者だ⁉名を名乗れ!」

 

「私の名を知らぬとは、さては貴様水軍の将といえど半可者だな?元錦帆賊の甘寧だ!覚えておけ!」

 

「ギャア!」

 

そう叫ぶと同時に思春は蔡仲を一太刀で倒した。

 

「覚悟しろ下郎!」

 

一方、蔡和は数本の矢を立て続けに祭へ放った。

 

「下郎ではない!黄蓋じゃ!」

 

祭は矢の軌道を見切って避けると、一本の矢を手に力いっぱい弓を引き絞って放った。

 

「ぐおっ!」

 

祭の全力を集中して放たれた矢は猛スピードで飛び、蔡和は避ける間もなく矢をくらい倒れた。

 

 

 

 

 

 

「たあっ!やあっ!」

 

「ぐうっ!」

 

「ぐはっ!」

 

明命は得意の俊敏さを生かして、次々と敵を討ち取っていた。

 

「そこの女!中々の将のようね!」

 

「⁉」

 

一人の女が現れた。

 

「我が名は管亥(かんがい)!元黄巾賊の将よ!勝負しなさい!」

 

「良いでしょう!私は周泰です!」

 

2人は互いに剣を振るいながら向かって行った。

 

「たあーっ!」

 

「うああっ!」

 

管亥は明命の動きに付いていけずに一撃をまともにくらい、勝敗はすぐに着いたのだった。

 

 

 

 

 

 

「雑魚に用はないんねん!敵将出てこいやー!」

 

「うわあァァァ!張遼将軍だァ!」

 

「に、逃げろー!」

 

敵兵の内、元々董卓軍の兵だった者は霞や恋、華雄の武勇をよく知っている為、彼女らの姿を見るとすぐに逃げ出す者も多かった。

一人が逃げ出すと続々と逃げ出す者が出始め、敵軍の動きは大きく乱れた。

 

それもあって霞は敵の大群の中をたった一人で驀進し続けていた。

 

「張遼!」

 

「ん?誰やお前?」

 

「我は河内の槍の名手方悦(ほうえつ)!おれが相手になってやる!」

 

「へーそんじゃ腕試しといこうか!」

 

槍を引っ提げて向かって来る方悦に対し、霞は偃月刀を構え…

 

「がはァ!」

 

一合も交える事なく叩き斬った。

 

「口ほどにもないわな…」

 

 

 

 

 

 

「待てー袁術!」

 

「ひィィィ!」

 

「美羽様、急いでー!」

 

美羽と七乃は乱戦の中で、いつの間にか自軍の兵と逸れてしまい、そこを敵の一部隊に襲われ危機に陥っていた。

 

「誰かー!助けてたもー!」

 

「よっと!」

 

「ぐあっ!」

 

「ギャア!」

 

突然何者かが単騎で現れ、敵兵を倒してくれた。

 

「あ、あなた確か董卓さんの所の…」

 

「華雄だ。お主らは袁術と張勲だな。大丈夫だったか?」

 

「だ、大丈夫じゃ…。本当にありがとうなのじゃ…」

 

「それにしても…どうして華雄さんがここに?」

 

「敵兵が何者かを追いかけているのが見えたから取り敢えず来たのだが、まさかお主らだったとは…」

 

「袁術!」

 

「「「⁉」」」

 

何者かの声が聞こえ、見ると一人の男が剣を手に立っていた。

 

「ゆ、兪渉⁉この裏切り者がー!」

 

「ふん!てめェみてェな奴の部下になる理由なんて、楽して金儲けする以外にないだろ!それが急にいい子ぶりやがって、この偽善者が!」

 

「ぐぬぬ…!」

 

「おい袁術、あいつはお主の元部下の様だが…」

 

「構わん!やってしまえ!」

 

「承知した!」

 

返事をするなり、華雄は得物を手に向かって行く。

 

「死ねェー!」

 

兪渉も当然、華雄に向かって剣を振り下ろす。

 

「私が貴様ごときに殺されるかー!」

 

そう叫びながら華雄はものすごい速さで斧を振るう!

 

「う、うおお⁉」

 

兪渉はだんだん受けきれなくなり…

 

「ぐはァっ!」

 

強力な一撃をくらい倒れた。

 

「さてと…袁術よ、取り敢えず我らは今共闘している身だ。お主の味方と合流できるまで、良ければ私が護衛を請け負うが?」

 

「そうしていただけると助かります…」

 

「あ、ありがとうなのじゃ…」

 

 

 

 

 

「オラオラオラー!どんどん行くぜー!」

 

「ちょっと文ちゃん!いくら何でも先走り過ぎだって!」

 

猪々子は勢いのままに敵陣の奥深くまで突き進み、斗詩はそんな猪々子が心配で後を追いかけてきていた。

 

「そこにいるのは文醜と顔良か⁉」

 

「「⁉」」

 

2人の男が現れた。

 

「ああ!あたいが文醜で、こっちが顔良だ!お前らは?」

 

「我が名は魏続(ぎぞく)!」

 

「おれは宋憲(そうけん)!貴様らの首を貰いに来た!」

 

「へェそうか…。斗詩、お前右の方いけよ。あたいは左の奴をやるからさ!」

 

「ちょっと文ちゃん勝手に…!」

 

「さァ勝負だァー!」

 

斗詩の言葉には全く耳を貸さず、猪々子は魏続に突っ込んで行く。

 

「まったくもう!」

 

斗詩も半ばヤケになりながら宋憲へ向かって行く。

 

「し…!」

 

「どりゃー!」

 

「ギャアー!」

 

「覚悟し…!」

 

「たァー!」

 

「ぐあァ~!」

 

2人は一合も交える事なく、敵将を撃破した。

 

 

 

 

 

 

「一時はどうなる事かと思ったが…驚く程に優勢だな…」

 

白蓮は戦場全体を見渡しながら呟く。

 

「死ねェ!」

 

「!」

 

何者かが斬りかかって来るのを感じ、白蓮は咄嗟に剣を抜いて防ぐ!

 

「よく今のを防いだな…」

 

「お前は…烏桓族の丘力居(きゅうりききょ)だな…」

 

「ほう…おれを知っているのか…」

 

「一応、幽州北平郡の太守だからな…」

 

「そうか…。だが、いかに太守といえど大して武勇伝がない奴に負けはしないぞ!」

 

そう言うと丘力居は斧を手に白蓮に斬りかかる!

 

「確かに私は大した武勇伝はないけどなァ…!」

 

そう言って白蓮は剣を構え…

 

「がはァっ!」

 

「結構強かったりするんだぞ!」

 

一撃で倒した。

 

 

 

 

 

 

「ええい!次々とやられおって、不甲斐ない奴らめ!」

 

韓暹(かんせん)将軍!」

 

「やはりそこいらの将兵や蛮族、賊軍には任せておけん!この正当なる官軍の将軍韓暹様が…」

 

「にゃーーーっ!」

 

「ぐへェ⁉」

 

「「「「「「「「「「将ぐ~~~ん⁉」」」」」」」」」」

 

そんな事を言っている間に、韓暹は飛び掛かって来た美以に頭を踏みつけられ、やられてしまった。

 

「にゃ?美以、だれかふんじゃったにゃ?」

 

 

 

 

 

 

 

「黄祖ォ!」

 

「久し振りだなァ!」

 

黄祖が自分の部隊を率いて戦っていると、2人の男が現れた。

 

「…張虎(ちょうこ)陳生(ちんせい)か…。こんな所で何をしている?」

 

「知れた事!劉表の飼い犬から離脱して朝廷に迎え入れて貰うのよ!」

 

「てめェはせいぜい犬死してやがれ!」

 

そう言って2人は槍を手に向かって来る!

 

「愚かな…!」

 

「ぐっ⁉」

 

「がっ!」

 

しかし、黄祖は慌てる事なく矢を放ち2人を仕留めた。

 

「貴様ら程度の腕で私に勝てると思われるとは…極めて心外だ」

 

 

 

 

 

 

「はァァァ!」

 

「ギャア!」

 

「うあァ!」

 

朱儁は槍を振るい、敵をなぎ倒していた。

 

「貴様、朱儁⁉」

 

「⁉」

 

不意に名前を呼ばれ、見てみると偃月刀を手にした女が一人立っていた。

 

張奐(ちょうかん)!貴様何故そっち側にいる⁉」

 

「漢の臣下として朝廷の為に戦うのは当然の事だ!貴様こそ漢を裏切ったのか⁉」

 

「今朝廷は悪漢の巣窟じゃ!漢の臣下としてそれを討伐するのは当然じゃ!」

 

「黙れ!この洛陽、この王宮、この朝廷に刃を向ける者は皆逆賊!貴様とて容赦はせん!」

 

そう言うなり張奐は得物を構え斬りかかって来る!

 

「愚か者めが!」

 

朱儁も槍を手に迎え撃つ!

 

2人はそのまま数合打ち合い…

 

「そんなに()()が大事なら…!」

 

「ぐはァ!」

 

「大工か掃除係でもやっていろ!」

 

朱儁の槍が張奐を貫いた。

 

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