ONE PIECE エピソードオブ恋姫†無双 無双の姫たちと九人の海賊 作:HAY
「そ、そんな…馬謖様が…!」
「ほ、ほとんど一方的に…!」
目の前に倒れる馬謖を見て、周りにいた大方達は動揺していた。
「…………」
「ひっ…!」
ルフィに睨まれ、思わず後ずさりする。
「………っ!」
「え⁉」
動揺した隙をついて、ルフィは
「し、しまった…!逃げられたぞ!」
「探せェ!あと急いで報告を!」
▽
「何だと⁉馬謖が敗れた⁉」
〈は、はい!〉
「あいつは単独で城を一つ落とせるだけの実力を備えている筈だぞ⁉敗れるにしても早すぎる!護謨の御遣いは⁉」
〈姿を見失いました!ただ今監視室を通して、映像電伝虫で捜索中…〉
「逃げられただと⁉あなた達は一体何を…!」
〈よせ于吉。馬謖がこうも簡単にやられる様では、幹部以外で勝ち目はあるまい〉
「……確かにそうですね…。失礼、取り乱しました。左慈、現状はどうなっていましたっけ?」
〈第一軍は天の御遣いと何進、公孫賛、黄祖軍によってほぼ壊滅。第二軍と第三軍の小方以下は退却した先程の三つの軍および董卓、袁紹、孟獲の軍と衝突している。
第八軍と第九軍はそれぞれ後方から仕掛けてきた曹操、孫策の軍と衝突。どちらも実際に戦っているのは一万八千の雑兵と八万の兵馬妖だけで、二千の道士達は待機中だ。
第四軍から第七軍は無傷、そして城内にいる六千の道士と一万四千の雑兵、八万の兵馬妖も同じだ。
戦況的にはどこも五部と五部の戦いを繰り広げているな〉
「ほほう?以外としぶといですねェ。それは何故?」
〈前方は数的だけ見ればほぼ互角、兵の質の差は三方向からの挟撃が埋めているようだ。
後方はこちらが倍ほどの兵力があるが、曹操軍は兵を二隊に分けて交代させる戦法をとっている。また孫策軍は、囮としておびき寄せる隊とそれを挟撃する隊、城を攻める隊に分けて上手く戦っている。
そして何より、どこも将の実力差と天の御遣いの奮闘が影響しているようだ〉
「ふむ…。では第四軍は前方、第七軍は後方に向かわせましょう。それぞれ敵の後方に回り込み、今衝突している敵を孤立させるのです。
それと城内の道士達の内、半分を前方に向かわせましょう。彼らには洛陽の守備兵も倒して貰わないといけませんからね」
〈編成はどうする?〉
「幹部以外の大方、中方、小方全員から半数を徴収しましょう。それから幹部を数名司令官として向かわせましょう」
▽
洛陽の物見櫓。
「!(敵の左右の兵が動いた!)璃々ちゃん、鏡を!」
「うん!」
水鏡の指示で、璃々は近くに設置されていた鏡台を動かし、光を反射させて突撃部隊に合図を送る。
▽
突撃部隊、待機場。
「!合図だ!」
木の上に登っていたサンジが合図の光を確認し、降りて来て隊に戻る。
「…雛里ちゃん…怖い?」
「怖い…けど大丈夫だよ。朱里ちゃんやルフィさん…みんながいるから…!」
「…うん!」
そして二人は羽毛扇と采配を構え叫ぶ。
「「出陣!」」
「「「「「「「「「「おーーーーーっ!」」」」」」」」」」
▽
郿塢城、于吉の部屋。
〈于吉様!右側から新たな伏兵が!〉
「……成程。後ろの伏兵も囮でしたか。先程の目立つ合図は本命の合図を気取らせないための…。……操縦室、聞こえているか?」
〈はい!〉
▽
「っ!邪魔!」
「どけヤァーーー!」
第一陣の恋と霞が敵を薙ぎ払い、三万の兵は十万の大群の中へ突っ込んで行く!
「恋は…戦う!月の為、チョッパーの為、ねねの為、家族の為…守りたい人達の為に!」
「あんたら外道の刃と大陸中の民の未来を守る為のウチら刃!格の違いっちゅうモンを見せたるわァ!」
「「一の陣、展開!」」
▽
朱里と雛里の号令で兵士達は盾を前に敵を押しのけ路を作り、その路を後続の隊が駆け抜ける!
「逆賊どもよ!我が主の名を貶めた罪!我が戦友を苦しめた罪!その身で償って貰うぞ!」
「大陸の未来の為!我らの希望を守る為!この孫公祐、全身全霊を以って御遣い様方の支えとなります!」
「「二の陣、展開!」」
▽
「シャンはもっともっと自由に生きて、もっともっと色んなものを見てみたい!だから…お前らなんかに自由を奪わせたりしない!」
「みんなー!愛しき者を想う気持ちで繋がれた青州兵の力!今こそ見せてやるの!」
「「「「「「「「「「ほあっ!ほあっ!ほあーーーっ!」」」」」」」」」」
「「三の陣、展開!」」
▽
「昔、蓮華様の配下に加わった時、見せてくれると約束した素晴らしきこの国の未来…!その為にも今ここで倒れる訳にはいかん!」
「雪蓮の配下になった時、約束したんだ…!いつか一緒に天下を獲って、太平の世を楽しもうって…!だから…絶対に勝つ!」
「「四の陣、展開!」」
▽
「漢に仇成す逆賊ども!漢の
「無辜の民を苦しめる悪党どもめ…!先に生きる者の務めとして、我が愛しき教え子達の未来、必ずや守ってみせる!」
「「五の陣、展開!」」
楼杏と風鈴達が開いた路を進み、ゾロ、サンジ、季衣、柳琳の隊は城門に迫る!
「順調に来てるね!」
「ええ!このまま一気に……ああっ⁉」
「曹純さん⁉」
「どうしたんですか⁉」
「城が…動いて…!」
もう少しで城門という所で城が動き、路の先が城門から城壁になってしまう!
「はわわっ⁉どうしましょう⁉」
「あわわっ⁉今からじゃ、進路の修正は…」
柳琳や季衣、朱里と雛里は慌てるが…
「いや、問題ねェ!」
「このまま突っ込むぞ!」
「「「「え⁉」」」」
▽
郿塢城、城内。
「さすが于吉様だ!城を移動させて敵の進路から城門を外すとは」
「これで敵の進軍も…」
「“
「“三百
「「「「「「「「「「⁉」」」」」」」」」」
「“
「“ショット”ォ‼」
ドッゴオオオォォォン!
「「「「「「「「「「うわあああァァァ⁉」」」」」」」」」」
〈⁉おい⁉何だ今の音は⁉何が起きた⁉〉
「ほ、報告します…!て、敵が…
〈何だと⁉〉
「そっか…!壊して穴開けちゃえば城門でも城壁でも同じだもんね!兄ちゃん達やっぱすご…」
「おらマリモ!何だ今の技はァ⁉」
「それはこっちのセリフだマユゲ!おれに合わせて『
「テメェがおれに合わせるべきだろうが!」
「テメェの方が懸賞金低いんだからテメェがおれに合わせろや!」
「最初の懸賞金はおれの方が高けェだろうが!」
「ああ!おれの方が先に海軍の目に留まっていたもんな!」
「カッチーン!テメェのソレは刀あってのモンだろうが!」
「あ゛ァ⁉おれは素手でもテメェより上に決まってんだろ!」
「素手のテメェなんざおれだったら片足で十分だ!」
「だったらおれは指一本で…!」
「何で喧嘩始めてるの⁉」
「サンジさん!すぐに行きましょう!」
「は~い♡柳琳ちゃ~ん♡」
「兄ちゃん、ボク達も!」
「おうよ!」
「季衣ちゃん、本っ当にそいつの事頼むぜ!絶対に目を離すなよ!」
「うん!任せて!」
「どういう意味だコラ!」
「これ以上先には行かせん!」
「「「「「「「「「「⁉」」」」」」」」」」
ゾロ達の前に数十人の太平道の道士達が立ち塞がる!
「太平道!」
「全員、中方と大方みたいだよ…!」
「さすがに厄介そうね…!」
「「「「「「「「「「死ねェ!」」」」」」」」」」
一斉に襲い掛かる道士達!
柳琳や季衣達は険しい表情で武器を構える…!
―――が、
ドン!
「「「「「「「「「「えっ⁉」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「………っ⁉」」」」」」」」」」
次の瞬間、全員ゾロとサンジによって吹っ飛ばされる。
「月ちゃんや詠ちゃん…他にも沢山のレディを泣かせたうえ、大陸中の奴らを飢えさせた…!男としてもコックとしても許せねェ…!覚悟しやがれクソ妖術使い共!」
「国盗りや政変には興味はねェが、おれ達にケンカ売るってのがどういう事か、その身に刻み込んでらァ…!」
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
二人の威圧感に、後ろにいた味方までもが思わず恐れおののく。
「朱里!雛里!おれ達は行くぞ!」
「すぐに進路を修正して七星壇を目指すんだ!」
「―――っ!は、はい!」
「糜竺さん!糜芳さん!お願いします!」
「「了解!」」
ゾロと季衣、サンジと柳琳はそれぞれ城内を進み、朱里達も雷々と電々を先頭に進軍を再開する!
「お前達を倒して、大陸を平和にして、雷々達はようやく夢を始められるんだ!」
「夢を目指す事すらできないまま終わるなんて、絶対に嫌だもんね!」
「「六の陣、展開!」」
▽
「他者を愛する事を知らぬ愚か者共よ!我が子を愛する母の強さ、身をもって知るがいい!」
「たとえ師弟の縁を切ったとしても、我が子同然の焔耶の露払い、この厳顔が務めようぞ!」
「「七の陣、展開!」」
▽
「我が心の師より受け継いだ鈍砕骨の威力、味わいたい奴は前に出ろ!」
「我こそは西涼の馬超が一族馬岱!背中を預けて決して悔いのない
「「八の陣、展開!」」
▽
「我こそは西涼の馬騰が次女馬休!我らの先祖が代々守り抜いて来たこの国、今度は我らが守ってみせる!」
「我こそは西涼の馬騰が三女馬鉄!我らの子孫が今後も生きていくこの地、貴様らなんぞに荒らさせはしない!」
「「九の陣、展開!」」
▽
「我こそは西涼の馬騰が一子馬超!」
「我は常山にその名を轟かせし趙子龍!」
「強き絆で結ばれた…!」
「我らが
「行く手を阻む敵あらば…!」
「たとえ
「「勝利への路、切り開こうぞ!」」
「「十の陣、展開!」」
▽
翠と星が開けた路を進み、ついに愛紗達の乗った馬車は七星壇へと辿り着いた。
「着きました!」
「鈴々!我らの役目は姉上をこの屋上まで送り届ける事だぞ!」
「了解なのだ!」
愛紗達三人は、すぐさま馬車を降りる。
「かなり大きいな…!」
「外観からして…七、八階くらいの構造だろう…」
「皆さん!扉はあそこです!」
「関羽殿達は早く先へ!孔明殿達はおれと楽進殿の隊が守る!」
「我が身体についた数多の傷は戦場で一歩も退いた事のない証!嘘だと思う者はかかって来い!」
「頼みます!」
愛紗達3人は兵を引き連れ七星壇の扉へと向かう!
「鈴々、アレを!」
「了解なのだ!」
そう言って鈴々は懐から
数ヶ月前の事。
『これにおれの攻撃を?』
『はい。ルフィさんの攻撃の威力を貯めて、それで七星壇の扉を破壊するんです!』
『わかった!デカいのいくぞ!』
朱里に言われ、ルフィはギア
『“ゴムゴムの”ォ~……“
「衝撃に備えろ!」
愛紗が叫ぶと同時に鈴々は扉に密着させた
ドォン!
「「「「「「「「「「っ!」」」」」」」」」」
凄まじい衝撃波が飛び、扉は壊れ開かれた。
「ルフィの隊の者はこの入口を固めろ!姉上の隊はこの付近を固めて、ルフィの隊と楽進殿、華佗殿達の援護を!」
「鈴々の隊は七星壇の一階を制圧するのだ!愛紗の隊は鈴々達と一緒に上を目指すのだー!」
そして愛紗達は兵を引き連れ七星壇へと入って行った。