ONE PIECE エピソードオブ恋姫†無双 無双の姫たちと九人の海賊   作:HAY

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今回、戦闘描写があるのですが、上手く書けているか不安です。
もし何かアドバイスがあれば、感想等に書いていただけると、ありがたいです。



第4話 “外史の世界への冒険の夜明け”

「ホントに知らねェのか?“偉大なる航路(グランドライン)”も“悪魔の実”も?」

 

「ああ、初めて聞いた。何なのだソレは?」

 

「ふーん、そんな所もあんのか…。

“偉大なる航路(グランドライン)”ってのは海の名前だ。

すごく危険な海で、そのどこかに『ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)』っていう宝がある。

それを見つけた奴が海賊王になれるんだ。

“悪魔の実”ってのは食うと一生泳げなくなる代わりに、すげェ能力(チカラ)が手に入る果物だ」

 

「必ず身体が伸びるようになる訳ではないのか?」

 

「うん。身体がバラバラになったり、動物に変身したり、煙になったり、色々あるんだ」

 

「何とも不思議な…」

 

「―――で、これからどうすんだ?」

 

「そ、そうだな。とりあえずこの子の親を探さねば」

 

関羽は先程まで人質にされていた女の子を見てそう言った。

 

 

 

 

 

▽

 

 

 

 

 

幸いにも、近くに村の住民が避難している場所があり、そこに行くとすぐに女の子の両親は見つかった。

 

「本当にありがとうございます」

 

「なんとお礼を言っていいか…」

 

「いえ、礼には及びません」

 

「そーそー、ついでに助かっただけだって」

 

「…………(この者、本当に賊なのか?)」

 

ルフィの横顔を見て関羽は考える。

 

「放せよ!」

 

「駄目だ!落ち着け!」

 

「「?」」

 

騒ぎ声が聞こえ、2人が振り向くと…

 

「あ!あいつ…」

 

「知っているのか?」

 

「ああ」

 

先程ルフィが助けた男の子が泣き叫び、大人に羽交い絞めにされていた。

 

「一体どうしたのだ?」

 

関羽が周りにいた大人に尋ねた。

 

「あの子のお姉ちゃんが賊に攫われちまったんだよ」

 

「「!」」

 

「可哀想だけどなァ…」

 

「…ちくしょう……!」

 

「「?」」

 

見ると、他の村人も悔しそうに歯を食いしばり、涙を流している。

 

「一体、どうなさったのですか?」

 

「おれ達は…役人に売られたんだよ……」

 

「え?」

 

「この村は、行商人や旅人が訪れることが多くてね、村人のほとんどが商人同士の仲介や、旅人の宿屋なんかで生計を立てていたのさ…」

 

「けどある日…この村に目を付けた山賊が、村の役人を買収したんだ…」

 

「「!」」

 

「ある程度村に金品が貯まると襲ってきて、何もかも奪っちまう。そして役人に賄賂を渡しているのさ…」

 

「村から逃げたくても…この村から出るには、必ずあいつらが根城にしている、古城の前を通らなくちゃいけねェんだ…」

 

「だからみんな…今日は襲われねェか、次は殺されるんじゃねェかって、ビクビクしながら暮らしてるのさ」

 

「そんな…」

 

「うわあああああん!」

 

「……なァ」

 

「?」

 

今度はルフィが村人に訊ねた。

 

「その古城ってどこにあるんだ?」

 

「…?そこの道を歩いていけば、その内見えてくるけど…」

 

「そうか、わかった」

 

ルフィは村人が指し示した道を歩き出した。

 

「お、おい!何する気だアンタ⁉」

 

「馬鹿な事考えんじゃねェ!相手は何十人もいるんだぞ!?」

 

 

 

 

 

▽

 

 

 

 

 

「おい!待て!」

 

「ん?ああ、お前か」

 

山道に入ってからしばらくして、ルフィは追いかけてきた関羽に呼び止められた。

 

「貴様何をする気だ?」

 

「あいつらをぶっ飛ばす」

 

「⁉なぜだ?貴様も賊なのだろう⁉︎(コイツ、何を企んでいる?盗品を横取りする気か?山賊団を乗っ取る気か?)」

 

「ああ、そうだ」

 

「…………」

 

「おれは海賊だからな」

 

「………?」

 

「だから…誰と戦ったっていいんだ」

 

「⁉」

 

「おれは…あいつらが嫌いだ!ア(・)イ(・)ツ(・)か(・)ら(・)姉(・)ち(・)ゃ(・)ん(・)を(・)奪(・)っ(・)た(・)か(・)ら(・)な」

 

(コイツ…あの子供の為に…?)

 

「だから…あいつらをブッ飛ばす!」

 

「……なァ」

 

「?」

 

「私も一緒に行って良いか?」

 

「!」

 

「私も…奴らは嫌いだ!奴らを倒したい!」

 

「………よし!じゃあ行くか!2人で!」

 

「ああ!」

 

 

 

 

 

▽

 

 

 

 

 

しばらくして、山賊が根城にしている古城が見えてきた。

 

「アレかな?」

 

「ああ。見張りもいるし、間違いないだろう。しかし、どうしたものか?あの城門は簡単には開きそうにないし、やはり見つからないように城壁を登るしか…」

 

「なァ」

 

「?」

 

「アレって、屋根の上に登れば中に入れんのか?」

 

「あ、ああ。そうだが…」

 

「そうか、よし!」

 

「へ?キャッ⁉」

 

何かを思いついたのか、ルフィは関羽を背負って腕を伸ばし、近くの木のてっぺんを摑む。

 

「しっかり掴まってろ!」

 

「あ、あの…何を…?」

 

「“ゴムゴムの” ……“ロケット”ォッ!」

 

そして腕が元に戻るその勢いで飛ぶ!

 

「なあああああァッ⁉」

 

 

 

▽

 

 

 

「ん?」

 

古城の城壁で見張りをしていた賊の一人が、何かに気づいた。

 

「おい、どうした?」

 

「ほら、あそこ…何か飛んでくるぞ?」

 

「鳥じゃねェか?」

 

「いや…人みたいなんだが…?」

 

「…は?…人⁉」

 

「―――――オォォォォォッ!」

 

「―――――アァァァァァッ⁉」

 

「「何だァ!?」」

 

ドッゴオオオォォォォォン!

 

「「ギャーーーーーッ⁉」」

 

「ついたーーーーー!」

 

「ふざけるなァ!死ぬかと思ったぞ!」

 

「な、何だコイツら!?どうやって!?」

 

「と、とにかくみんなに知らせろ!侵入者だ!」

 

「何者だお前ら!?」

 

「おれはルフィ!海賊王になる男だ!」

 

「我が名は関羽!乱世に乗じて弱き者を苦しめる悪党ども!貴様らの地獄への旅立ち、手伝ってやろう!」

 

「生意気な…やっちまえ!」

 

「「「「「「「「「「オオオオオッ!」」」」」」」」」」

 

そして乱闘が始まった。

 

 

 

 

 

▽

 

 

 

 

 

やがてルフィと関羽は、城壁にいた見張りの兵を全て倒し、城内へと侵入した。

 

「このォッ!」

 

賊の一人がルフィに斧を振り下ろすが―――

 

「フンッ!」

 

「がッ⁉」

 

ルフィはそれよりも早く相手を殴り飛ばす!

 

「隙あり!」

 

次は背後から1人が槍で突き刺すが―――

 

「んっ!」

 

「ハァッ!」

 

「ぐあっ⁉」

 

ルフィはしゃがんで槍を躱し、隣にいた関羽が敵を薙ぎ払う!

 

「もらったァ!」

 

今度は関羽を狙った敵が、剣を手に跳びかかる!

 

「っ!」

 

すると関羽は頭を下げる。

次の瞬間―――

 

「ガハッ⁉」

 

関羽の背後からルフィの腕が飛び出し、敵を吹き飛ばす!

 

「やるじゃねェか!」

 

「お主もな!(不思議だ…コイツに背中を預けていると―――負ける気がしない!)」

 

「おいテメェら‼」

 

「「⁉」」

 

「お、お頭!」

 

「随分と暴れてくれたようだな!」

 

「頭領か…ルフィ殿!コイツは私がやる!お主は他の奴らを頼む!」

 

「わかった!」

 

そう言うと関羽は、山賊の頭領と一対一で向き合う。

 

「ほう、姉ちゃん一人で俺を倒すだと?しかも、残りの連中をあいつ一人で相手にするのか?」

 

「その通りだ」

 

「舐めたこと言うじゃねェか!いくぜ!」

 

そう言うと山賊の頭領は鉄の大槌を関羽に向かって振り下ろす!

 

が…

 

「何⁉」

 

「…中々の力だな」

 

関羽は青龍偃月刀で軽々とその一撃を受け止める!

 

「な、舐めるなァァァァァ!」

 

逆上した頭領は大槌を滅茶苦茶に振り回し、関羽に襲い掛かる!

 

「…しかし技量はこの程度か…ハァッ!」

 

―――が、関羽は全ての攻撃を受け切り、そして―――

 

「“青龍(せいりゅう)”……“逆鱗(げきりん)の太刀(たち)”‼」

 

ドシュッ!

 

「がっ…!」

 

必殺技を決め、頭領を倒した。

 

「倒したのか」

 

「ああ」

 

背後からルフィに声を掛けられ、振り返るとルフィの後ろには、気絶した山賊が大量に倒れていた。

 

「お主も終わったようだな」

 

「ああ」

 

 

 

 

 

▽

 

 

 

 

 

数分後、先程の村―――

 

「…あの二人、どうなったのかな?」

 

「…さァな」

 

「……⁉……おい、あれ……!」

 

「「「「「「「「「「?」」」」」」」」」」

 

山道の方を見ていた村人が上げた声に反応して、他の村人達も山道の方を見る。

 

すると攫われたはずの娘たちが走ってくるのが見えた。

 

たちまち村は歓喜に包まれた。

村人達は皆、涙を流し抱き合って喜んだ。

 

「お姉ちゃん!」

 

「本当に…本当に良かった!」

 

「でも…どうして…?」

 

「それは…あっ!あの人達が助けてくれたの!」

 

そう言われて再び山道の方を見ると…

 

「お~い!盗られたのってどれだ~?わかんねェから全部持ってきた!」

 

山の様に金品、食料を積んだ荷車を引くルフィと関羽の姿が見えた。

 

村がさらなる歓喜に包まれようとした、その時だった。

 

「待ちたまえ!」

 

「「「「「「「「「「⁉」」」」」」」」」」

 

突如、声が響き振り向くと…

 

「役人!…様……」

 

いつの間にか30人程の役人が立っていた。

 

「あー、いいかね?これは山賊達の盗品なのだろ?ならばこれらは我々が押収するのが筋というものだ」

 

「何だと!」

 

「ぬけぬけと…!」

 

「ん?我々の処置に不満があるのかね?役人への反逆は村の治安を乱しかねない、よって重罪となるぞ」

 

「治安だと…?」

 

「どの口が…」

 

「反逆するのか?」

 

「ぐっ…」

 

「よろしい!では諸君、この金や食料を運……ぶへェ⁉」

 

「「「「「「「「「「⁉」」」」」」」」」」

 

次の瞬間、その役人はルフィによって殴り飛ばされた。

 

「き、貴様!これは反逆行為!重罪だぞ!犯罪者になるのだぞ!それで良いのか⁉」

 

「ああいいぞ。おれは海賊だからな」

 

 

 

▽

 

 

 

そして…

 

「いいか!アレは全部コイツらの金とメシだ!お前らのモンじゃねェ!」

 

「あ…あい(はい)…わはりまひた(わかりました)……」

 

役人達は1人残らずルフィにボコボコにされ、盗品に手を付けない事を約束させられたのだった。

 

さらに村人の1人が、事の一部始終をより偉い役人に訴えたため、山賊達は牢屋にぶち込まれ、数日後には役人達も処罰されたのであった。

 

 

 

▽

 

 

 

その後、村人達は取り返した盗品を分け合っていた。

 

「しかしすごい量だな…」

 

「今まで盗られた分が、全部まとめて帰ってきからね」

 

「あの二人にも少し、お礼として持って行って貰いたかったけどな…」

 

「『持ちきれない』だの『重い』だの言って、結局一つも受け取らなかったね…」

 

「それにしても、あの二人って一体誰だったんだ?」

 

「確かに…何十人もの賊を二人で退治するなんて、ただ者じゃないよな」

 

「もしかして、女の方は噂の“黒髪の山賊狩り”なんじゃないか?」

 

「そういえば綺麗な黒髪だったね」

 

「じゃあ男の方は?」

 

「わかんねェな…」

 

「そういえばあの人『自分も賊だ』みたいな事を言ってたけど…」

 

「ああいう賊だったら、むしろ大歓迎だけどね…」

 

「悪徳な役人より、よっぽどいて欲しいぜ…」

 

 

 

 

 

▽

 

 

 

 

 

その頃、村を後にしたルフィはというと…

 

「さ~て、とにかくあいつら探さねェと……」

 

「あの!」

 

「ん?ああ、お前か」

 

背後から声を掛けられ振り向くと、関羽がいた。

 

「その…先程は本当に済まなかった!」

 

「ん?」

 

「お主の事をよく知らず…賊というだけで悪党と決めつけ…殺そうとした…。心から詫びを申し上げる!」

 

そう言って深々と頭を下げる関羽。

 

「いいよ、死んでねェし。悪者扱いされるの慣れてるから」

 

「いや…今の世の中では、職や家を失いやむを得ず賊となった者や、先程の村のように賊と大差ない役人や官軍も多い。

頭ではわかっていた筈なのに私は…本当に申し訳なかった!」

 

「……そうか」

 

「ところで…少し訊きたい事があるのだが、良いか?」

 

「何だ?」

 

「お主の世界にある海は、青くて広いのか?」

 

「ああ、そうだぞ」

 

「陸地より海の方が広いのか?」

 

「ああ、たぶん海の方が何倍も大きいぞ」

 

「そうか…やはり、そういう事なのか?」

 

「どうした?」

 

「天の御遣いの話を覚えているか?」

 

「ああ」

 

「実は天の御遣いの伝説の中に『蒼天を下に敷く天の国』という一文があるのだが、もしその言葉が『空のように青い海が広がっている』という意味だとしたら、やはりお主がいた世界は“天の国”だと考えられる」

 

「ん?」

 

「えっと、つまりだな…ここはお主がいた世界とは違う世界“異世界”という訳で…」

 

「異世界⁉ここ異世界なのか⁉」

 

「は、はい、おそらくは…。その…こんな事を言われては困惑するでしょうが…」

 

「スゲーーーーーッ!」

 

「⁉」

 

「すげェ!異世界に来たのかおれ!“偉大なる航路(グランドライン)”よりすげェ冒険じゃねェか!」

 

「…………」

 

予想と違い、目を輝かせ大喜びするルフィに困惑する関羽だった。

 

「と、ところでお主はこれからどうするつもりだ?」

 

「とりあえず逸れた仲間を探す。たぶんみんな、こっちに来てる筈だ」

 

「あの…宜しければ、私も同行させて貰えないか?」

 

「え?一緒に来んのか?」

 

「ああ。私はやはりお主が天の御遣いだと思う。

もしそうならば、お主と共に行動する事で、この世界を変える為の何かが手に入るかもしれない。

それに…許して貰えたとはいえ、命を奪おうとした詫びもしたいからな…。良いだろうか?」

 

「おう、いいぞ!おれ1人だとダメな事多いから助かるよ!」

 

「では改めて自己紹介を…我が名は“関羽”字を“雲長”と申す。これからは“関羽”と呼んで下され」

 

「おれは“モンキー・D・ルフィ”!“ルフィ”って呼んでくれ!」

 

「では、よろしくお願いします。“ルフィ”殿」

 

「おう!よろしくな“関羽”!」

 

かくして、“後に海賊王となる男”と “後世で英雄と呼ばれる女”が ―――本来、出会う筈のない2人が出会い、新たな外史の物語が幕を開けたのだった。

 

 

 




次回から、アニメ恋姫無双 1話に入ります。
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