絶望の蜥蜴人   作:たーなひ

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たびびと

【悲報】牙突、防がれる。

 

はい。牙突止められました。

そりゃそうやんね。あんだけずっと突っつきまくったんやから対策の一つや二つ立ててくるよね。だが龍巻閃で返せないあたりはまだまだ甘いな。

 

 

まあ止められたとは言っても完全封殺ってわけでもないし、偶には当たるんやけどな。

 

今日も今日とてリザモンバトル!!

 

 

 

 

 

「今日も勝てないか……」

 

「言うてもすぐ追いつかれると思うで?ただの年の功やからな」

 

「……同い年だろうが」

 

肉体的に見ればね。

今勝ててるのは才能じゃ無いからどっかで追い抜かれると思うんよなぁ…。

というか、別に強い必要は無いんよな。〈不落要塞〉さえ使えるなら一般人レベルでもええんよ。ただ習得するのに強くなる必要があるかもしれないってだけやからな。

 

 

「そういえば、聞いたか?」

 

「何が?」

 

「ヤルガさんが旅人になるらしいぞ」

 

「へー」

 

はぇー、そうなんや。

あの人対して強くないから帰ってこれなさそうやけど……。

 

あ、せっかくやから旅人について説明しときます。

 

旅人とはその名の通り、蜥蜴人の社会制度から抜けて外の世界へ出て行った蜥蜴人のことだ。

ただの旅行なんかと違うのは、帰ってきても今まで通りの生活が遅れるわけではないということだ。

蜥蜴人の社会制度から抜けると、村の社会制度から外されるので所謂村八分状態になるのだ。と言っても実際は村八分よりももっとソフトで、ちょっと寄合なんかで外されるぐらいなんやけどな。

 

メリットは外の世界を見る事が出来るので見識を広める事が出来る事、そして単純に強くなれる。

デメリットは、単純に危険なことだ。

強くなれるということにも関係するが、外の世界は危険がたくさんだ。モンスターは勿論だが、特に危険なのは人間だ。

スレイン法国とかいう人間至上主義国家があるせいで亜人の蜥蜴人はコロコロされる対象間違いなしだ。

だから旅人の生存率は皆無だし、何も得ずに帰って来るものも珍しくはない。

あと、一応軽く村八分状態にされるが……まあ、ええやろ。

 

俺が知ってる中では未来のザリュースを除いて旅人としてまともに成長して来たヤツはいない。

 

そういうわけで、俺は旅人にはならない事にした。

ザリュースと一緒に出れば危険は比較的少ないのかもしれないが、俺の目的は〈不落要塞〉の習得だ。

さっきも言ったが、そのために必要なのは戦士としての強さではない(多分)。

それに、移動や新天地での生活まで考えると武技を習得するには非効率的だと言わざるを得ない。

村におる方が生活が安定してるし修行に費やせる時間が多い分習得しやすいやろうからな。

 

 

 

「……………………」

 

ザリュースが難しい顔で考え込んでいる。

 

 

「どうしたん?」

 

「……いや、なんでもない」

 

んー………旅人の話題やったから旅人について考えてたんかな?

 

 

「あ、もしかして旅人になりたいんか?」

 

「……………なぜわかった?」

 

お、当たりか。もしかして元々このイベントで旅人について考え出したりしたんかな?それとも前々から考えてはおったんかな。

 

「まあ、俺は旅人になるってんなら応援するで」

 

「…そうか」

 

 

俺が介入する事で旅人にならんくなるとかあるんかな?

それやと結構不味い…………………いや、もしかして大丈夫なんちゃうか?

養殖とかは最悪俺が何とか考えれば何とかなりそうやし、メッセンジャーとして来たあの魔物についても知ってるから別に大丈夫な可能性が微レ存。

…怖いから一応原作通りに進めたいんやけどな。

 

 

「……なあ」

 

「ん?」

 

「俺と一緒に旅人にならないか?」

 

ふぁっ!?デートのお誘い!?

まさか駆け落ち!??

ごめんな、俺……ノンケやねん。

 

……という冗談は置いといて。

 

 

「いやいや、俺はならへんよ。さっきも言った通り旅人になるんやったら協力したるけど」

 

「………そうか」

 

「悪いな」

 

「いや、構わない」

 

スマソスマソ。ただのほのぼの日常アニメやったら一緒に行ってあげたかったんやけどな。

 

 

 

「なんで旅人になりたいん?」

 

ふと、あんまり深く掘り下げられたりしなかった部分を聞いてみたくなった。

 

 

「……この世界の事を知りたくないか?」

 

「…世界の事?」

 

「そうだ。俺達はこの森はおろかほとんどが湖すら出ずに一生を終える。俺達にとっての世界はこの小さな湖だけだ。だがこの世界はそんなにちっぽけじゃない、もっと広いんだ。だが俺はその広さを知らない。だから俺はそれを知りたい!」

 

俺と稽古(?)をしている時のような本気の目で俺を見据えながら力説するザリュース。

 

「危険なんやで?」

 

「知っている」

 

なるほど。

もう粗方覚悟は決まったって感じか。

 

 

「……そうか。土産話を期待しとくぞ」

 

「…あぁ」

 

いつぐらいに旅立つんか知らんけど、それまでの間にある程度強くならなアカンな。お互いに。

 

 

 

 

数日後の旅人として旅立つ男ーーーオスを見るザリュースの目には、多少の憧れがあったように思えた。




はい。短いですけどこんなもんでいいんですかね?
原作の辺りはまあまあ思いつくんですけど、序盤の方が全然筆進まないんですよね。
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