絶望の蜥蜴人   作:たーなひ

7 / 8
アカン、マジでオリジナルの話作るセンスが無い。原作の話に追加で入れたりするのは書けるんやけど、こうゆう原作と全く関係の無い話作るのが下手すぎる。


たんけん

蜥蜴人にとって陸上というのは安全とは言えない場所であった。

 

それは蜥蜴人が陸上での生活に適さないことに起因する。

まず、主食が魚であること。

そして体ーー特に足ーーが固い地面を歩くのに適さないことが挙げられる。

 

特に周りを森に囲まれたこの湖に於いてはそれが顕著だ。森(もしくは山)を歩いたことがあれば分かるかもしれないが、足場は非常に不安定だ。そんな足場は蜥蜴人の大きな足にとっては厄介そのものであり、通常姿勢では垂れ下がる尻尾は天然の障害物で邪魔者となる。

 

 

あくまで生活には適さないというだけで完全に敵というわけでもないのだが、魔獣の存在も相まって避けられがちであるということに変わりはない。

 

 

 

そんな危険を極める森を突き進むのはまだ子供の蜥蜴人二人。

 

 

「おいリューク、本当にいいのか?」

 

「なにが?」

 

「兄者にも黙って森に入って…だ」

 

ザリュースの兄のシャースーリューは今日、どうしても外せない用事があるらしい。

 

「まあ…良くはないやろうな」

 

「…………」

 

ザリュースが目を細めてリュークに視線を向ける。いわゆるジト目というやつだ。

 

 

「大丈夫やって。日が沈むまでには帰るし、川に沿って進んでるから迷うこともないしな」

 

そう言って視線を向けた方向には、木々の隙間から川が見える。

 

ちなみに、川に沿って進んでいるのは道標のほかにも、万が一の場合川に逃げ込めるようにという理由もある。

 

 

「それはそうだろうが……」

 

ザリュースが言いたいのは森の危険性のことだろう。

俺だって重々承知しているが、今日こうして里を離れて森を進んでいるのには理由がある。

 

事の発端は、午前中の稽古で俺のつかっている木の棒が折れてしまったこと。

別にサクッと森に入って探せば済む話だが、せっかくなので前からやりたかったことをやってみようと思った。

 

で、そのやりたいことというのがまず探検だ。

探検と言ってもレジャーのような探検ではなく、地形を確認したりするようなガチの探索だ。

というのも、いずれ蜥蜴人の争いが起こる際に、だれも手を着けていない場所を把握しておくことは有利に働くとおもったからだ。

例えば、見つかりにくい(うろ)があれば安全に隠れられるし、魚が沢山いる場所があれば飢えずに済む。そんな風な場所があれば良いな~と思ってこうして森を進んでいるわけだ。

 

そして、あわよくば野伏(レンジャー)のスキルを習得出来ないかとも考えている。

単純に便利だし、ユグドラシルにおいては職業レベルが上がることでレベルを上げられたので、少しぐらい強くならないかな~と考えた。まあこれはついで程度なのでどっちでもいい。

 

わざわざ子供で危険なうちに行く必要はないのかもしれないが、敵が強いということは経験値が美味いということでもあるのでここは多少危険でも行くことにした。

 

 

「別に怒られたくないんやったら帰ってもええんやで?」

 

「いや帰らねぇよ」

 

「それに楽しいやろ?こうやって未智の所に行くのって」

 

「……………まあな」

 

せやろせやろ。楽しむために来てるわけじゃないけど楽しいんよな、こういうのって。

 

 

 

 

しばらく川に沿って歩いていると、水音が聴こえて来たので見に行くと、高さが大体4メートル程の小さな滝があった。

 

 

「…滝か」

 

「…すげ」

 

リアルに見たの初めてちゃうか?テレビなんかで見たことはあるけどこうやって間近で見るのは多分初めてやわ。

あんまり大きい滝じゃないけど凄いな。凄く……凄いです(語彙力)。

 

んー、なんかに使えたりせえへんかね?

 

 

 

 

 

「ザリュース、そろそろ帰ろか」

 

「おう、わかった」

 

日が少し傾き始めたので、早めに帰路に着く。

なにかのトラブルで日没後まで森に入っているようなことになればあまりにも危険過ぎるので念の為に少し早めーー大体2時半ぐらいで折り返す。

 

特にコレといったポイントは無く、先程見つけた滝以外に目ぼしいものは見つけられなかった。

もう少し森の奥に入れば何か見つかるんだろうが、それは流石にリスキー過ぎる。

 

 

 

……と思っていると、目の前の草むらから狼型の魔獣が飛び出して来た。

悪霊犬(バーゲスト)のような禍々しい感じではないので、どうやらただの狼のようだ。

 

 

「…どうする?」

 

「んー、出来たら倒してみたい所やけど……」

 

ちょっとリスキーなんよなー。遠吠えとかで仲間呼ばれたりしたら2人じゃヤバイやろうし、普通に仲間がこの辺におる可能性もある。

子供とは言え蜥蜴人やから狼1匹ぐらいなら負けへんやろうけど相手の数が多いとキツいな。

 

スルーするのが一番安全策ではあるんやけど………アカン、今日殆ど収穫が無いからなんか成果が欲しくなってもてる。悪い癖ではあるんやけどこのまま「なんの成果も 得られませんでしたぁぁぁぁ!!」って帰るのも嫌なんよなぁ。

 

 

……こんな時はザリュースに決めてもらうのが一番やな。

 

 

「やる?」

 

「俺はどっちでも良い」

 

どっちでも良いが一番悪いってお母さんに教わらなかったのかこの子は。おら、良いから答えろや。

 

「良いから決めろ」

 

「………じゃあ………やろう」

 

お、やるか。吉幾三!

 

 

「おっしゃ!挟むぞ!」

 

「わかってる!」

 

言いながら2人同時に駆け出す。

武器はその辺で拾った木の棒だが、素手よりかはマシだろう。

 

ザリュースが真っ直ぐ向かって行っているので、俺は挟み撃ちに出来るように狼の向こう側に向かう。

 

優先するのはまず命。無理そうならすぐに川に飛び込んで安全を確保する。

刃牙で読んだが、人間はとても弱い動物で武器が無ければ猫にすら負けるらしい。つまり、油断は禁物ということだ。俺は人間じゃないが狼は紛れもない捕食者だから油断すると簡単に死ぬだろう。

だから多少の怪我は覚悟しておく必要がある。

 

この世界で………いや、人生初めての命を賭けた戦いだ。

絶対勝つぞ!!

 

 

そしてザリュースが間合いに入ったと思った瞬間、

 

 

 

 

 

 

 

 

『……ダッ!!!!』

 

 

 

 

 

………っと狼が逃げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………いや、まあそりゃそうやんな。

 

2対1で数的不利とったら野生動物なら普通は逃げ出すわな。

 

当たり前っちゃ当たり前なんやけど…………ねえ?

割と俺危険覚悟して「おっしゃやったるやで〜」って自信満々やったのに逃げられるとは思わんやん?

 

はぁ〜〜〜……。

 

なんか、こう………なんか………なんか不完全燃焼やわ。




実はこの次の話を先に書いてたんですけど、「なんかワンクッション欲しいな」って思って書いてたら結構時間経ってました。ごめぬ。
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