メリカの基礎訓練から二日が経過した。狩場に行っても死ぬことはないよう訓練したので今日は、
「実際にクエストを受けるぞ。」
「え、ほ、本当ですか師匠!」
「あぁ本当だ。ところで、昨日もこの話をしたはずなんだが…」
「覚えてますよ。勢いで言いました。」
「そ、そうか。さて、これからクエストに向かうが準備はできているか?」
「はい!回復薬、回復薬グレート、蜂蜜、砥石、捕獲用に落とし穴と捕獲用麻酔玉、その他道具も準備しています。」
「よし、じゃあ出発するか。」
俺たちはタンジアの港を出発し、狩場に向かう。今日受けたクエストはこの地方では初心者ハンターがまず最初に狩るであろう大型モンスター、ドスジャギィの狩猟だ。
「あの、師匠。」
「どうした?」
「狩場はどこなのでしょうか?」
「言ってなかったな。狩場はモガの村がある孤島という場所だ。」
「孤島ですか。そこが私の初クエストの場所!」
「そうなるな。そうだ、言い忘れていたことがあった。」
「なんでしょうか?」
「今日の狩猟で俺は物陰に潜むことにする。メリカがピンチだと判断すればすぐに助けに入るから安心しろ。」
「わかりました。師匠の手を煩わせないよう全力でドスジャギィを倒して見せます。」
「おう、がんばれ。」
そんなことを言っているうちに孤島のベースキャンプ到着した。
ベースキャンプからメリカを送り出した俺はドスジャギィがいるであろうエリア6に移動する。エリア6はジャギィたちの巣になっており、ジャギィに加え、ジャギィノスもいる。そして、
「ドスジャギィもいるな。」
ジャギィたちの群れのボスであるドスジャギィもいた。俺は見つかることがないように新大陸から持っていくことを許可された装備の一つ、隠れ身の装衣を着ている。これを着ればモンスターから見つかることはまずないだろう。
(あとはメリカが来るのを待つだけだな。)
俺はドスジャギィたちの観察をしながらメリカを待っていると、メリカがエリア4と呼ばれる洞窟のエリアから出てきた。
ジャギィたちはメリカの存在に気づくと周囲を囲み始め、メリカが逃げることができないようにした。
(さて、どうする?)
「これをくらいなさい!」
メリカがポーチから何かを取り出すと空に投げる。それと同時にジャギィたちがとびかかってきたが、当たりが一瞬光に包まれた。
ギャア!?
ジャギィの群れは視界を光で奪われたのか何も見えて無いようだ。
その隙を突いたメリカがスラッシュアックスを背中から抜き、ジャギィたちに攻撃を仕掛ける。俺が教えた動き、そして、俺が教えていない動きである斬り下がりという動きも覚えているようだ。
(メリカのやつ、閃光玉を持ってきていたのか。用意周到だな。さて、ジャギィたちを倒したようだが、次はどうする)
メリカはジャギィたちを倒し終えるとすぐにドスジャギィを探し始める。あたりを見回すが見つからない。そんなことを思っていたメリカだったが何かに気が付いたのか右に転がる。
ガアアア!
メリカが先ほどまでいた場所にドスジャギィの頭があった。すぐにスラッシュアックスを構えなおし、突進斬りを繰り出す。しかし、ドスジャギィの頭に当たる寸前、回避された。
「これがドスジャギィ…」
大型モンスターのドスジャギィを初めてみたメリカは攻撃を仕掛ける。背負い直したスラアクを抜き、斬りかかる。この攻撃を避けられることはなくドスジャギィに直撃する。
ガアアアアアア!
(うんうん、ちゃんと教えた動きが使えるようにはなったか。これならドスジャギィくらい大丈夫だな。)
ドスジャギィの動きを注意深く観察しながら攻撃を当て、斧モードと剣モードを切り替えながらダメージを与えている。
ドスジャギィも突進や噛み付きなど攻撃をメリカに当てようとする。しかし、たまに攻撃が当たる程度で、ほとんどの攻撃は避けられる。
「これで終わりです!はああああああ!」
メリカの攻撃によりドスジャギィは横倒しになり、もがいている。そんな隙をメリカが見逃すはずもなく剣モードで斬りかかり、属性開放突きを繰り出す。そして、
ガアアアァァァ………
ドスジャギィは吹き飛び断末魔の叫び声を上げ、地面に倒れ伏した。
「はぁ、はぁ、はぁ………師匠!やりました!」
「見てたよ。討伐した後はどうする?」
「剥ぎ取りです。」
ドスジャギィの剥ぎ取りを始めたメリカを確認し、俺は今後はどうやって育てていこうかと思った。ドスジャギィの狩猟を見ていたところ動きに問題はない。あとは実践を積ませればいいだけ。だが、
(やっぱりほかのハンターと連携くらい取れるようにしないとな。)
「剥ぎ取り終わりました!」
そうこうしているうちに剥ぎ取りを終えてメリカが俺の前までやってきた。
「よくやった。初めての大型モンスターの討伐にしては上出来だ。あとは実践を積んでいくだけだ。」
「ということは!」
「あぁ大型モンスターのクエストが張り出されたら行くぞ。ただし、自分の実力に見合ったモンスターだけだぞ。」
「はい!」
俺たちはベースキャンプに戻り、船に乗って、タンジアの港まで帰っていった。