ある日、シノンはまたリンの家に泊まっており、2人はリンの部屋でバディファイトをしていた。
「いいの?また泊めてもらって」
「いーのいーの。遠慮しないで?って…よっわ!何この手札!?」
「エーヴィヒカイト主軸のデッキは手札事故起きやすいわよね。センターにバディコールよ」
数分後
「リィでアタックよ」
リン
【ライフ 2→0】
「負けた…ていうかエーヴィヒカイト引けなかったんだけど〜」
「バディファイトもカードゲーム。運が左右する事もあるわ」
シノンはリモコンを手に取り、テレビをつける。映されたのはニュース番組のようだ。天気予報のコーナーをやっている。
“近頃、天気の変化が激しいので外出する方は必ず傘を持って外出するようにして下さい。では次のニュースです”
「ホントよね。今朝はもう今日は降らないだろうって思わせるくらいの快晴だったのに、外に出た瞬間に雨が降って来てびしょびしょになったわ」
「シノンちゃんのそれ分かる〜。私なんか家出た瞬間に吹雪だよ!予報では快晴って言ってたのに〜」
「そういえば今日リンと一緒に帰った時は大雨降って雷も鳴ってて一瞬で道に雪が積もるレベルの雪が降ってきて大変だったわね」
「そうだったねー」
「……………」
「……………」
「ええ!?」「ん!?」
「おかしいおかしい!何普通に異常気象経験して会話してるの私たち!?」
「犯罪モンスターのせいかしら?」
「きっとそうだよ!早速調査開始だー!」
リンが気合を入れて拳を天にあげた瞬間
ザアアアア
ビュオオオオオ
ゴロゴロゴロ、ピシャアアアン!
「本当に出るの?」
窓から外の様子を見たシノンが聞いた。
「……やめる?」
「私は服濡れても何とも思わないし、雷に打たれたとしてもリィが何とかしてくれるだろうから、出てもいいわよ?」
『オレの責任感よォ…』
「うーん、でもなぁ……」
「モンスターの仕業だとしたら何日経ってもきっと同じ状況よ?」
「そうだよねー。……よし、行こう!」
2人は部屋を出て、階段を降り、玄関のドアを開けた。
原因を突き止めるべく外に出た2人に待っていたのは悲劇の連続だった…。
ザアアアア
「きゃああ!服びしょ濡れー!」
大雨に打たれ…
ビュオオオオオ
「さ、ささささむ!凍え死ぬぅ〜!」
吹雪が吹き抜け…
ピシャアアアン!
「ぴゃあ!すぐそこに雷落ちたぁー!」
雷がすぐそばに落ち…
「って!異常気象どころじゃないでしょこれ!?」
『今さら何言ってんだァ…』
シノンの頭の上に乗っていたリィがリンの様子を見て、呆れた表情で言った。
「それを突き止めるために今こうして探しているんでしょ?」
シノンもリンと同じ目にあっているが、表情1つ変えていない。
「どうしてシノンちゃんはそんなに平然としていられるの?」
「こんなのダークネスドラゴンワールドのモンスターに襲われるのに比べたら平気よ」
「そうかもだけどさ〜」
「ねぇキミたち〜」
シノンたちの後方からやる気のない声がした。
「え?」
2人が振り向くと、紺髪の少年がいた。少年の左目は長い前髪で隠れている。
「なんでこんな悪天候のなか外出歩いてるの?」
「私たちは…って、そういうキミもじゃん」
「ああ、ボクはいいんだよ。こういう荒れた天気には慣れっこだからね」
少年は笑いながら答えた。
「『こういう天候』には慣れている?この辺りだと異常気象よ?」
「へぇ〜、そうなんだ」
「……あなたね。犯人は」
「正確にはボクじゃないけど。ヴェル〜」
少年が悪天候の空に呼びかけると、1体の人型の巨竜が飛んできた。その体は白く、両肘と両膝からは金の角が、背中からは真っ黒な翼を生やしていた。
『何かあったのか?ジオ』
「お前の事を説明したくて呼んだんだよ。ボクのバディ、ウェザリアン・ヴェルクレートだよ」
「私とファイトよ。私が勝ったらこの異常気象を何とかして。いいわね?」
「いいよ〜」
「でもここファイトするには狭くない?」
周りを見たリンが2人に言った。確かに街中の道路はファイトする分には狭すぎる。
「じゃあ付いて来て」
ジオはヴェルが差し出した手に乗り、移動を始めた。
「リィ、私たちも」
『分かってるぜ。乗りなァ』
リィがドラゴン形態になり2人を乗せると、背中から血の翼を作りだして飛んでいった。
「リィ、そんな事できたのね…」
「バディなのに知らなかったの?」
「ここは…相棒学園?」
ジオに付いて行ったシノンたちがやってきたのは相棒学園のグラウンドだった。
ジオとヴェルはグラウンドの中央に降りた。
『こんな状況じゃサッカーもできねぇなァ』
リィが雨でグシャグシャになったグラウンドに降りた。
「リン、下がってて」
「気をつけてね」
シノンはリィから降りてリンに言った。すぐさまリンはグラウンドから離れた。
「ワープ成功〜!ってなんだこの異常気象はー!?しかし!どんな環境だろうと、バディファイトあるところ〜奈々菜パルコありー!今回のファイトは、あのシノン選手と謎のクール美少年…」
『そのような曖昧な呼び方は止めろ!オレのバディにはジオという名がある!』
「別にボクはいいんだけど…」
「こ、これは失礼しました!改めまして…今回はシノン選手とジオ選手のファイトです!それでは両者、ルミナイズしちゃってください!」
「“人よ狂え!人でなくなるその瞬間まで!
非道の惨劇。瞳に映るはたった1つの真実のみ。”
ルミナイズ!【キルズ・ブラッディ】!」
「“天候こそ最強の武器。
それを操るボクらは最強かもね”
ルミナイズ、
【コントロール・ウェザーズ】」
ジオのコアデッキケースはペンダント型のコアガジェットとなり、それを首から下げた。
「バディー…ファイッ!」
「オープン・ザ・フラッグ」
「オープン・ザ・フラッグ」
「ダークネスドラゴンワールド」
「スタードラゴンワールド」
シノン・ジオの順にフラッグを公開する。
「なんだか最近私が実況するファイトってダークネスドラゴンワールドかスタードラゴンワールドの使い手が必ずいる気が…まぁ気にせずいきましょう!先攻はシノン選手!」
「ドロー、チャージ&ドロー。《漏血の狂死竜マッド・デストリィ》をセンターにバディコール」
シノン
【ライフ 10→9→10】
【ダメージ1カウンター 0→1】
【手札 7→6】
【ゲージ3→1】
『出番だなァ!』
リィがドラゴン形態になり、センターエリアに立つ。
マッド・デストリィ
『ショウ、ターイム!だぜェ?』
S3 A6000 D6000 打3 ソウル2
「出たー!シノン選手のバディ、漏血の狂死竜マッド・デストリィー!」
そして、シノンは護身用のナイフを取り出し、左腕に傷をつけて出血させた。
「もう私は何も言いません…」
「キミ、変わった人だね」
「《狂牙竜タスクローグ》をライトとレフトにコール」
シノンはジオを無視し、ファイトを続ける。
ライトエリアとレフトエリアに真っ赤に染まった大牙を持つ黒い竜が現れた。
シノン
【手札 6→4】
タスクローグ
『『喰いちぎってやるぜ!』』
S0 A3000 D1000 打1
「ダメージ1を受け設置、《魔狂血界》」
シノン
【ライフ 10→9】
【ダメージ1カウンター 1→2】
【手札 4→3】
「キャスト、《シャイニング・レイン》。その魔法、無効化させてもらうね」
ジオ
【ライフ 10→9】
【手札 6→5】
【ゲージ 2→1】
「でも、ダメージ1を受けた事でタスクローグの能力発動…。場の《デスレイジードラゴン》の攻撃力と防御力を3000プラス、さらにセンターにリィがいる事で打撃力も1プラス。2体いるから効果は2倍よ」
「つまり、今のシノン選手の場のデスレイジードラゴン属性のカードは、攻撃力、防御力ともに6000、打撃力2プラスの状態です!」
「リィ、ファイターにアタックよ!」
『おうよォ!くらいなァ!』
「キャスト、《プロトバリア》。ゲージ、欲しいからね」
ジオ
【手札 5→4】
【ゲージ 1→2】
「ジオ選手!カウンター魔法で攻撃を防ぎつつ、ゲージを増やします!」
「リィの能力でダメージ1を受け、1ドロー。ターン終了よ」
シノン
【ライフ 9→8】
【ダメージ1カウンター 2→3】
【手札 3→4】
『ジオ、まだ自分のターンにもなっていないのに手札を使いすぎだぞ!』
「いいの。ボクのターンドロー、チャージ&ドロー。ライトにコール、《天竜ゲリラ》」
ライトにコールされたのは、本来は腕が生えている部分に翼が生えている灰色のドラゴン。
ジオ
【手札 5→4】
ゲリラ
『……フン』
S1 A2000 D2000 打1
「ゲリラの能力発動。手札1枚を捨てて、デッキから設置魔法を手札に」
ジオ
【手札 4→3→4】
「キャスト、《ドラゴン・ウェザーズ》を設置。コストとしてデッキから特定のカード4枚をソウルへ、そのまま設置時の能力でソウルからランダムで1枚カードが選ばれ、それを設置する。今回選ばれるカード…《ウェザーオブサニー》を設置」
ジオ
【手札 4→3】
ジオの魔法が設置されると、空が快晴になり、雨も吹雪も落雷も全て嘘のように消えた。
「は、晴れ…た」
「今、この世界には快晴以外の天候は存在しないよ」
「快晴以外存在しない?」
「そう。この設置魔法不思議な事に、設置したら世界中快晴になるんだよ」
「それってファイト外にも影響が出てるって…事?」
リンが恐る恐る聞いた。
「ま、そうなるね。装備、《ドラゴンアンブレラ》」
ジオは先端がドラゴンの頭の形をした真っ白な傘を装備し、それを開いた。
ジオ
【手札 3→2】
ドラゴンアンブレラ
A2000 D8000 打2
「先に言っておくけど、この武器は防御力8000もあるからね」
「本当にアイテムの防御力なの?それ…」
『オレは実質攻撃力無限だから関係ねぇなァ!』
「ドラゴン・アンブレラの能力発動。天竜のモンスターがいれば、ゲージ1払って、ライフ1プラスして1ドロー」
ジオ
【ライフ 9→10】
【手札 2→3】
【ゲージ 3→2】
「ゲリラにかわって《天竜サノゥラ》をライト、《天竜シニィ》をセンターとレフトにコール」
ジオ
【手札 3→1】
サノゥラ
S1 A4000 D4000 打2
『俺様、登場!』
シニィ
S1 A2000 D3000 打2
『『
ライトエリアに、大きな黒い角が特徴的な二足歩行の灰色のドラゴンが、レフト、センターエリアには、細長い身体に翼を持たない、後方に2本の角が伸びている灰色のドラゴンが出現した。
「さぁボクの天竜たち、晴天の力を得よ」
『『『ウオオオオオオ!!!!!』』』
天竜と呼ばれるジオのドラゴンたちは、その身体が灰色からオレンジ色となり輝きだした。
「これは…!?」
「《ウェザーオブサニー》の効果さ。場と手札の天竜のカード全てにサニードラゴン属性を与えるんだ。あ、ボクが今装備してるこのアイテムも例外じゃないよ?」
「なんとジオ選手の設置魔法には新たに属性を与える能力が備わっていたー!」
「サノゥラでマッド・デストリィにアタック」
『俺様のアタック、受けな!俺様の属性がサニードラゴンなら、俺は『貫通』の能力を得て、攻撃力3000プラスだ!』
『『さらに、我々の属性がサニードラゴンならば、天竜のカードはさらに攻撃力3000プラスだ!』』
「2体分で6000プラスだよ」
「今のサノゥラの攻撃力は13000!マッド・デストリィを破壊可能です!」
「やらせないわ、キャスト、《ミッドナイト・シャドウ》」
シノン
【手札 4→3】
「リィの能力でダメージ1受けて1ドロー」
シノン
【ライフ 8→7】
【ダメージ1カウンター 3→4】
【手札 3→4】
「ダメージ1を受けた事でリィの能力で相手の場のカード全ての打撃力をー1よ」
「じゃ、2体のシニィでそれぞれのタスクローグにアタック」
シニィはその蛇のように細長い身体をタスクローグに巻きつける。
『『グガガ……』』
『『さらば!』』
シニィがタスクローグの身体を締め付けて破壊した。
「ボクのターン、終了だよ」
ジオのターン終了とともに、設置されていたウェザーオブサニーが1枚のカードになりドラゴンウェザーズの中へ入っていった。
「設置魔法が無くなった…?」
「カード名にウェザーオブを含む設置魔法はターン終了時にドラゴンウェザーズのソウルに入るんだよ。で、次はキミのターンなんだけど、キミのターン開始時にドラゴンウェザーズの能力を使うよ。と言っても、内容は設置時に使ったのと同じなんだけど」
「つまり、またソウルから1枚ランダムに…」
「今回は…《ウェザーオブスノウ》。設置するよ」
設置した瞬間、雪が降り始め、ジオのモンスターたちの体色が橙から白になった。
「今度は雪ってわけね。私のターンドロー、チャージ&ドロー。装備、《狂気の魔眼ークレイデス・アイ》」
シノン
【ライフ 7→6】
【ダメージ1カウンター 4→5】
【手札 5→4】
【ゲージ 2→1】
「キャスト、《狂化再発》。ドロップのタスクローグをライトにコール」
シノン
【手札 4→3】
『今度こそ喰いちぎってやるぜ!』
「さらにこのターン、デスレイジードラゴン全ての打撃力を1プラス。レフトに《狂尾竜ティレイン》をコール」
シノン
【手札 3→2】
ティレイン
A3000 D2000 打1
『さて…血を頂くとしよう…』
「タスクローグ、まずはセンターのシニィにアタックよ」
『オレのアタック時に全てのファイターにダメージ1を与えるぜー!』
シノン
【ライフ 6→5】
【ダメージ1カウンター 5→6】
ジオ
【ライフ 10→9】
「ティレインの能力でライフ回復」
シノン
【ライフ 5→8】
『俺様が相手だ!』
ライトにいたサノゥラが飛び出して来てタスクローグの前に立ちはだかる。
「サノゥラがスノウドラゴンなら、相手のアタックを自分に向けさせる。シニィがスノウドラゴンなので、場の天竜のカードの防御力が3000プラス、2体のため6000プラスされる」
「スノウドラゴンは防御に特化された属性…」
『今の俺様の防御力は10000だぜ!』
「防御力10000!これでは破壊する事ができません!」
『さらに、反撃だ!』
『喰いちぎらせろよぉ!』
サノゥラの反撃によりタスクローグはまたもや何もできずに破壊される。
「リィ、あなたの番よ。サノゥラにアタック!」
『任しとけ!』
リィは攻撃態勢に移ると、背中から血の翼を作りだし飛んで行った。
『俺様と空中戦か?いいぜェ!』
サノゥラもリィと共に飛行し、空中での戦いが繰り広げられた。
『オレの…勝ちだァ!』
『グハァ…!さすが…だぜ…』
サノゥラの一瞬の隙を突いたリィの爪攻撃でサノゥラを破壊する。
「リィとクレイデス・アイの効果でゲージ1プラスして2ドロー、そして私はダメージ1を2度受ける」
シノン
【ライフ 8→6】
【ダメージ1カウンター 6→8】
【手札 2→4】
【ゲージ 1→2】
「センターに2回攻撃」
『コイツをくらいなァ!』
リィが血の翼から血の槍を作りだしてシニィに向けて飛ばした。
「キャスト、《怒りの逆風》。その攻撃を無効化し、攻撃したモンスターを破壊する」
ジオ
【手札 1→0】
リィが飛ばした血の槍は逆風によってその勢いが弱まり、止まってしまった。
『何っ!?…ん?ちょ、ちょっと待てェ!』
リィが驚くのも無理もない。何故ならば、逆風によって槍は止まっただけではなくそのままリィの方に飛んで行ったのだ。
『ゴハァッ…!』
そしてそのまま直撃。
リィ
『クッソォ…』
〈ソウル 2→1〉
「私のターン、終了よ」
「シノン選手のターン終了と同時にウェザーオブスノウがドラゴン・ウェザーズのソウルに入ります!」
「ボクのターン、ドラゴン・ウェザーズ発動。設置、《ウェザーオブサンダー》」
空はさらに曇り、ゴロゴロと雷が鳴り始めた。ジオのモンスターたちもその体色が黄色へと変色した。
「じゃあいくよ、ドロー、チャージ&ドロー。アンブレラの能力でライフ1プラスして1ドロー」
ジオ
【ライフ 9→10】
【手札 1→2】
【ゲージ 3→2】
「ライフ1使ってキャスト、《天の恩恵》。ゲージ1プラスして1ドロー、ドラゴン・ウェザーズが設置されている事でさらに1ドロー」
ジオ
【ライフ 10→9】
【手札 2→1→3】
【ゲージ 2→3】
「さらに、センターに《天の支配竜 ウェザリアン・ヴェルクレート》をバディコール」
ジオ
【ライフ 9→10】
【手札 3→2】
【ゲージ 3→0】
『よかろう!』
『『我々はサイズオーバーなのでこれで…』』
場にいた2体のシニィはドロップに置かれ、ジオの隣に立っていたヴェルがセンターエリアに移動した。
ウェザリアン・ヴェルクレート
『天の力は我が力!思い知らせてやろう!』
S3 A15000 D4000 打2 ソウル1
「ここでジオ選手がバディコールだぁ!」
「ヴェルは既にソウルが1枚あり、ソウルのヴェル以外の天竜のモンスターの能力全てを得る」
(ソウルの能力を得る…。なんか前にも似たような能力を聞いた気が…)
「ヴェルのソウルには《天竜サノゥラ》がある。今はサンダードラゴン属性を持つため、打撃力1プラス」
シノンが考えている間も、ジオはファイトを進めていた。
「ヴェル、マッド・デストリィにアタック」
『あんな低級ドラゴンなど、敵ではない!』
ヴェルが低空飛行でリィの元へ飛ぶ。
『言ってくれるじゃねぇかァ!ヴェルクレートさんよォ!』
リィも迎撃するべく血の槍を飛ばす。
『悪いが…フン!こんなもの、オレには通用しない!』
ヴェルはリィが飛ばした血の槍を片手で弾き飛ばし、リィの懐に入り込んだ。
『…オラァッ!』
『グフッ…!』
ヴェルの拳による強烈な1撃がリィの腹部に決まり、リィを破壊する。通称「腹パン」である。
リィ
『チッ…まだまだ!』
〈ソウル 1→0〉
「リィとクレイデス・アイの能力発動」
シノン
【ライフ 6→4】
【ダメージ1カウンター 8→10】
【手札 4→6】
【ゲージ 2→3】
「ダメージ1を受けた事でティレインの能力でライフ回復」
シノン
【ライフ 4→7】
「ヴェルの2回攻撃!」
『その首、貰った!』
「キャスト、《ミッドナイト・シャドウ》」
シノン
【手札 6→5】
「…やるじゃん。ヴェルの能力発動」
『ウェザー・チェンジ!』
「ウェザーオブサンダーをドラゴン・ウェザーズのソウルに入れ、ソウルから《ウェザーオブレイン》を設置」
「ソウルから選んで設置することができる能力…。現状況に有利になる設置魔法を使うことができるのね」
「ヴェルは毎ターン、天竜が設置されるとドロップゾーンから2枚がソウルに入る。ウェザーオブレインをドラゴン・ウェザーズのソウルに入れてターン終了」
ヴェル
〈ソウル1→3〉
「そのまま私のターンになるんだから一気にやりなさいよ…」
「ま、そうだね。じゃあこのターン設置されるのは…またまた《ウェザーオブスノウ》だ」
ヴェル
〈ソウル 3→5〉
「ドロー、チャージアンドドロー。キャスト、《狂怪線》。このターン、あなたのバディの能力を無効化するわ」
シノン
【ライフ 4→3】
【ダメージ1カウンター 10→11】
【手札 6→5】
「ヴェルの能力が無効に!?」
『ぐっ…、急に気分が悪くなったぞ…』
ヴェルの顔色が悪くなった。
「ヴェル、大丈夫?」
「これでソウルガードもソウルから得た能力も全て失ったわ。リィ、センターにアタック!」
『さっきのお返しだぜェ!』
「キャスト、《ウェザーシュート》。吹雪の恐ろしさ、思い知るといいよ」
ジオが使ったカードから放たれた吹雪がリィを襲った。
ジオ
【手札 2→1】
『さみィィィ!』
あまりの寒さにリィは震えている。
「天候によって効果が変わるカウンター魔法なんだけど、今は相手のカード2枚をレストするカウンター魔法さ。これでもうキミの攻撃できるカードは無くなった。早くターンを終了してくれないかな?」
「悪いけど…私がターン終了の宣言をする事はないわ」
「じゃあ必殺技で決めるのかな?」
「惜しいけどハズレね、ファイナルフェイズ」
「ここでファイナルフェイズを宣言だぁ!」
「センターに必殺コール…。ゲージ3を払い、マッド・デストリィを必殺モンスターに」
シノン
【手札 5→4】
【ゲージ 4→1】
『こんな寒さに負けてられるかァ!』
「漏血の狂死竜マッド・デストリィは、サイズ3、攻撃力11000、防御力7000、打撃力0のモンスターとなり、能力発動。私がこのファイト中に受けたダメージ1の回数分、このターン、打撃力を1プラスする」
「このファイト中にシノンちゃんが受けたダメージ1の回数は11回!」
「打撃力11。リィ、アタックよ!」
「でもいまだボクのセンターにはヴェルがいる。どれだけ打撃力を上げてもボクをアタックできないんじゃ意味ないね」
「このリィは相手のセンターにモンスターがいても、相手ファイターをアタックできるわ」
「あらら」
リィはセンターにいるヴェルをすり抜け、ジオの目の前に。そしてその両爪にリィの血が集まっていき、やがて巨大な血の爪となった。
『ブラッディ・クロウズ!」
ジオ
「負けちゃった」
【ライフ 10→0】
「ゲームエンド!WINNER死乃峰シノン選手!」
ファイトが終わると、曇っていた空が晴れた。
「あ、晴れた」
『満足したか?ジオ』
「うん、ありがとね。ヴェル」
『それならばいい。俺は寝させてもらう』
ヴェルは光の塊となり、ジオのデッキに入っていった。
「説明してくれるかしら?」
「もちろんだよ」
遠くから観戦していたリンも来て、ジオは話し始めた。ジオは最近話題になっている死乃峰シノンというファイターの話を聞いてどうしてもファイトしたかった為、バディであるヴェルの天候を操る力を使ってこの異常気象を引き起こし、外に出てくるのを待っていたらしい。
「普通ならこんな状況で外に出ないわよ…」
「異常気象なら好奇心で出てくれるかな、ってね。予想通りだったよ」
「ジオ君のバディのヴェルには天候を操る力があるって言ってたよね?」
「言ったね」
「じゃあファイト中に天候が変わったのって…」
「そう、それはヴェルの力。ボクにそんな事できるわけないじゃん」
「人間なんだし、そうよね」
「じゃあボクは目的達成できたし、帰…る前に1つ」
「どうかした?」
「最近この辺りに人を襲う生命体がうろついてるらしいからキミたちも気をつけた方がいいと思うよ」
「人を襲う生命体?こわ〜…、それって人?それともイリーガルモンスター?」
「ボクが耳にした情報では、紺色の鎧を身に纏う人型の何か、らしいよ」
「ますます分からないわ。ま、ありがと。危険な事を教えてくれて」
シノンが感謝の言葉を伝えると、ジオは無言で笑い返し、歩いて行った。それを見送った2人も帰るため、歩き始めた。
「この辺りで紺色の鎧を身に纏った人型の生命体なんて見たこと無いわ…。リンはどう?」
「見てたらすぐに報告してるよ〜」
「リンならそうするでしょうね」
「この帰り道にバッタリ会っちゃったりしちゃって〜!」
「いやいやそんな偶然あるわけな…」
シノンはたまたま曲がり角で左の道を見て固まった。
「急に固まってどうし……え?」
リンとシノンの視線の先には、紺色の機械のようなものを身に纏った人型の何かがいた。その右手には光り輝く剣を握っていた。
「し、シノンちゃん…あれって…」
「こんな偶然も…あるのね…」
その会話に気づいたのか、人型の何かがこちらを向いた。
「……!リン、私の後ろに…」
「で、でも…!」
「私は痛みを感じないし、よほどの事が無ければ死なないわ」
リンは首を小さく縦に降り、シノンの後ろに隠れた。
「……………」
人型の何かは何も言わずに飛び去っていった。どういうわけか、翼が生えていたりジェットを噴出しているわけでもないのに、空を飛んでいる。
「一体、何だったのかしら…」
「あ、シノンちゃんあれ!」
リンが指差した方向に大人の男性が倒れていた。先程までは隠れて見えなかったようだ。シノンとリンはすぐにかけよった。
「あの、大丈……死ん…でるわ」
真っ先に男性の肩に触れたシノンは彼の体がとても冷たいのが分かった。
「え?死んでるって…」
リンも恐る恐る体を触ると、人の死体だというのが分かった。しかし、体には傷1つ付いていなかった。
「さっきの奴の仕業ね」
「こんな酷いことするなんて許される事じゃないよ!」
あの人型の何かは何だったのか。そう思ったリンはふとあの姿に見覚えがある事に気付く。機械のようなものに身を包んだ生命体。
そう、これはまるで……
“
「シノンちゃーん!今日の最強のカードの〜時間だよー!」
「相変わらずね〜リンは」
「と、いうわけで〜」
「「今日の最強カードはこれ!」」
「「《天の支配竜ウェザリアン・ヴェルクレート!》」」
天の支配竜ウェザリアン・ヴェルクレート
モンスター|スタードラゴンW|天竜|
S3
A15000
D4000
打2
◻︎【コールコスト】君のデッキの上から1枚をソウルに入れ、ゲージ3を払う。
◻︎【対抗】【起動】"ウェザーチェンジ"君の場のカード名に「ウェザーオブ」を含むカード1枚を選ぶ。選んだら、君の場の「ドラゴン・ウェザーズ」の裏向きのソウルから1枚を使用し、選んだカードを裏向きで「ドラゴン・ウェザーズ」のソウルに入れる。「ウェザーチェンジ」は1ターンに1回だけ使える。
◻︎君の場に《天竜》が『設置』された時、君のドロップのカード2枚までをこのカードのソウルに入れる。この能力は1ターンに1回だけ発動する。
◻︎このカードはこのカードのソウルの「天の支配竜ウェザリアン・ヴェルクレート」以外の《天竜》のモンスターの能力全てを得る。
『2回攻撃』『ソウルガード』
「ジオのバディモンスターでなんか天候を操れるとかなんとか。そんな事はいいのよ。このモンスターはお互いのターンにドラゴン・ウェザーズのソウルからカード名にウェザーオブを含む設置魔法を使用してから、設置してあるカード名にウェザーオブを含むカードをドラゴン・ウェザーズのソウルに入れる能力を持つわ。対抗能力だからいつでも使える上に、どの設置魔法にするかも選べるから状況に合わせて使うカードが選べるのが強みね」
「例えば、相手のターンでは防御向けのウェザーオブスノウ、自分のターンでは攻撃向けのウェザーオブサニーやウェザーオブサンダーにすれば強いね!」
「おまけに天竜が設置されればドロップのカードを2枚ソウルに入れれて、ソウルの天竜の能力を全て得られるわ」
「本来はサイズ1の天竜を3体出して完成するコンボも、このカード1枚でできちゃう!すごい!」
「はい、今回はここまで。じゃ、また」
「スタードラゴンワールドのモンスターってやっぱいいなぁ…」
ーーーーー
結局最強カードはここに書く事にしました。まぁそれだけです。