アニメを見てキャラの口調や性格を勉強しています。(特に初代からハンドレッド)
第1話 死人の光は赤黒く…
ここは相棒学園。その廊下に、地面スレスレまでに伸びた赤黒い長い髪の女生徒が歩いていた。彼女の目は死んでいた。もう2度と光が戻る事がないだろうと思わせるくらいに…。
(ねぇ…。あの子目死んでない?大丈夫かな?)
(あいつって本当に生きてんのか?)
などの生徒たちのヒソヒソ話が耳に入る。そこに2人組の女生徒が歩いてきた。茶髪ロングの子と、星形のあほげを揺らす金髪ショートの子だ。
「げっ…!」
「あ!こんにちはー!」
と、金髪の女生徒が挨拶をしたが、
彼女は挨拶を無視…いや、見向きもせずにスタスタと横を通り過ぎて行った。死んだ目がより彼女を冷酷だと思わせる。
「えー…。無視されちゃった…」
挨拶をした金髪の女生徒は残念そうだった。そんな残念そうな表情を浮かべている女生徒の隣で歩いていた茶髪ロングの女生徒が小さな声で話した。
(リン、知らないの?)
「ん?何のこと?」
リンと呼ばれる女生徒は何のことかさっぱりだった。
(その様子だと知らないみたいね。さっきの子は
『
「死人さん、かぁ…」
その日の帰り、シノンはいつものように家に帰ろうとしていた。だが、学園の入り口で3人組の不良に待ち伏せられていた。
「ねぇシノンちゃん。ちょっと校舎裏まで来てくんないかなぁ?」
不良の1人が脅すように言った。
「……………」
シノンはそれを無視してスタスタと歩いていく。
「おい!聞いてんのか!」
と、話しかけた不良がシノンの長い髪を掴んだ。シノンは我慢しているのか、顔色1つ変えなかった。
「ちょっとこっち行こうぜ?」
髪を掴んだまま不良たちはシノンを校舎裏まで連れて行く。
(どどどどうしよう!シノンちゃんが不良たちに校舎裏まで連れて行かれちゃった…!助けてあげたいけど…私じゃどうしようもできないよぅ…。あ!そうだ!鬼塚先輩に助けに来てもらおう!)
一部始終を見ていたリンはスマホを取り出し、鬼塚先輩といわれる人に連絡をした。そして、バレないようにこっそり不良たちの後をついて行くことにした。
一方その頃、シノンが壁を背にし、不良たちがシノンを囲うように立っていた。
「なぁシノンちゃんってさぁ、死んでるの?ゾンビなんていう噂も耳にするんだけど〜?その辺どうなのかなぁ?」
「……………」
「噂通り口を開かないんだねぇ?」
もう1人の不良が言った。
「今からそういうのも検証するんだぜ?」
これまた別の不良が言った。
「ああ。今から検証タイムだぜ。まずは…」
不良が言いかけた時、
『なんだなんだァ?なんだかタノシィハナシしてんじゃねぇか。オレも混ぜてくれよォ?』
不良の背後から声が聞こえた。しかしそれが、人の声でないとすぐに分かった。
「な、なんだ!?」
不良たちが振り向くと、そこには体中から赤黒い液体を垂らしながらゆっくりと近づいてくる赤黒いドラゴンがいた。
「ヒ、ヒィッ!」
不良たちはその姿に恐怖を感じ、即座に逃げ出した。
『あ、おい!んだよ…ただタノシィハナシに混ざりたかっただけなのによォ…ん?』
ドラゴンの目にシノンが止まった。
『オマエ…。オレを見てもビビらねぇとは大したもんだなァ?』
「…………の?」
『ん?今なんか言ったか?』
「…食べないの?」
『……は?』
「血…でしょ…それ…」
と言ってシノンはドラゴンから垂れて地面に溜まった赤黒い液体を指差す。
『ああコレか。勘違いすんな?これはオレの体液だ。誰かを食ったりしたモンじゃねぇぞ?』
「……そ。死人同然の私には関係ない事だし…」
『……オマエ面白ぇやつだなぁ。オレの姿見ても驚かねぇし、自分を死人同然と言う。……決めたぜ!オマエは今からオレのバディだ!』
「……バディ?」
『そうだぜ!オレはオマエが気に入ったんだよォ!その死んだような目もお気に入りだァ!』
「……そう。でも私とバディになっても何も良いことなんてないわよきっと。それが…私の人生だから…」
『「今まで」はなァ?』
「?」
『オレとバディになる事で変わることもいくつかあるだろうよォ。オレはそう思うぜェ?』
「……どうでしょうね。ま、いいわよ別に。あなたのバディになってあげる」
『よろしくなァ!……え〜…』
ドラゴンが言葉を詰まらせていると
「……
『ならシノン。これからはオマエのバディとしてこのマッド・デストリィがオマエと行動を共にするぜェ!』
「……よろしく。………リィ」
『リィかァ!気に入ったぜその呼び名!』
この後、助けを呼んだリンと鬼塚先輩である鬼塚バンジョウがやってきたが、もうシノンとリィの姿はそこには無かった。
翌日、相棒学園はとある話で持ちきりだった。その内容は、「学園に体中から血を垂らした言葉を話すドラゴンが現れる」というものだった。この話を広めたのは、もちろん不良だ。そんな中、いつものようにシノンは通学し、いつものように教室へと入った。だが「いつものように」では無かった。
「あ!死人さん昨日は大丈夫だった!?」
クラスメイトの女の子が心配そうにシノンの元へ駆け寄った。
「……………」
シノンは相変わらず口を開かないが、首を傾けて「何のこと?」と伝える。
「お前昨日でっけぇドラゴンと出くわしちまったんだろ!?」
「………バディ」
シノンは初めて口を開いた。
「…え?」
「だから、そのドラゴンは私のバディ」
「……あの死人さんが…喋った」
クラス内はざわざわし始めた。そんな時に誰かが走ってくる音がした。
タッタッタッタ
「シノンちゃん!大丈夫だった!?」
その正体はリンだった。
「………平気(この子どこかで………やっぱ思い出すのめんどくさいからいいわ)」
「本当?なら良かった〜…てっきり噂のドラゴンに食べられたのかと思ってたから…」
そう言うとリンは胸に手を当ててほっとした。
「ね、ねぇ死人さん?バディの例のドラゴン、見せてくれない?私気になるな〜」
クラスの1人の女生徒が言った。
「え?シノンちゃん、噂のドラゴンとバディなの?私も見たい!」
「………いいけど」
と言ってシノンはスカートの左ポケットを軽く叩いた。
ポンポン
次の瞬間、シノンのポケットから、光の物体が現れ、それはみるみるうちに赤黒いドラゴン…ではなく、手のひらサイズの赤黒いコウモリになり、シノンの頭の上に乗った。
「それが噂の?」
「……………」
シノンは何も言わずに首を縦に小さく振った。
「ほ、本当…だったんだ…」
「にしてもコウモリかぁ…。ちょっと不気味だな…。血を垂らすドラゴンよりかはよっぽどマシだけど」
『初対面で不気味とか言わないでほしいんだが?』
「………事実よ。仕方ない」
『ちょっとぐらいフォローしてくれよ!』
「死人さ…シノンちゃん!そのモンスターの事もっと詳しく!」
「本来はどんくらい迫力あるんだ?教えてくれよシノン!」
ガヤガヤガヤガヤ
「………」
『良いこと、あったじゃねぇか」
「………そうね」
そう呟いたシノンの口角は少し上がっていた。
はい。第1話はファイト無しの主人公がどんなキャラなのかを紹介する回でした。次回からはファイトすると思います。
ちなみに自分は近くのカードショップにバディファイトのカードがパックしか売ってないので泣きそうです。